検索 2022-07-09 20:46:55 |
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ンッ…ぁ……ひァ…んッ……ぁ、…は、…はァ…ふぃ、りっぷ…すき……
(相手の中に閉じ込められたままたっぷりと甘い刺激を享受する、しかし頭を上向きのまま固定され背筋がピンと張った状態ではその刺激を逃がす場所は何処にもなくて、ただただ相手から与えられる息苦しいほど甘ったるい行為を受け入れていた。同じ理屈で腹の底からせり上ってくる甘い啼き声は止めることは叶わず全て口から吐き出される。脳内に響くのはこちらの喘ぐ声と相手の息遣いと口内でぐちゃぐちゃに混ざり合う唾液が跳ねる音だけ。重なる唇に僅かな隙間が出来れば嬌声は明確な声となり溢れ出して脳内を自分自身の手で揺さぶる。口内に吐き出される相手の吐息は火傷するのではないかと思うほどに熱く体はすっかり正常ではない体温を放っている。そんな中で時折敏感になった耳の縁や唇へ違う刺激が加われば本能のまま啼き声を上げて相手の中でビクリと体を跳ねさせていた。相手に与えられるものですっかり脳内は翻弄され掻き乱されて相手を感じることしか出来なくなった。不意に唇が離れ親指まで外されると無意識に切なげな声を漏らす。すっかり相手からの甘い熱にあてられ頬は上気し強く目を瞑ったせいか頬には生理的な涙が一筋流れている、そんな顔で再び恍惚とした表情を相手へと向けると本能でしか動かない頭は覚束無い口調で最も愛しい恋人の名前を呼び胸を支配する気持ちを口にしていて)
は、…僕も、好きだよ、翔太郎。 この地球の中で、一番愛してる
(腕の中に収まった相手の身体は明確に熱を持ってこちらの刺激に敏感に反応を示す。逃げ場を無くした相手にひたすら愛と熱を注いで溶かしていくような行為。それを十分に満喫した後唇を離すと熱に当てられた可愛らしい恋人の表情が見られてまたぞくりと背筋が震えた。恍惚とも呼べる表情で潤んだ瞳がこちらを向き覚束無い口調で名前と好意を伝えられると暖かな幸せと共に粘度の強い欲が満たされていくようだった。頬に流れる涙にキスを落としてぺろりと舐め取ると膝立ちするのをやめて背中に回し直した腕で相手を引き寄せる。体重を預けさせるようにこちらにもたれかからせるとその身体を抱きながら相手の耳元で甘く好意を囁く。先程散々掻き乱した相手の脳内を今度は自分の声や行為で満たしたくて耳の穴の近くに口付けを落としてリップ音を鳴らす。背中をぽんぽんと撫でながらわざと吐息混じりに最上の愛の言葉を送り「翔太郎は?」と甘く相手からの回答強請って耳朶に甘噛みして)
んッ……は、ァ……ッ……ぁ………ひァ、ふぃりっぷ……おれも、すき……せかいで一番すき……一番あいしてる…ふぃりっぷは俺のもんだ
(いつの間にか伝っていた涙を相手が舐めとるとそれだけでも十分体には毒で簡単に上擦った声が溢れ出す。心音を聞いていた胸板が離れると支えを無くした体は直ぐさま倒れそうになるがその前に相手へ寄りかかるように体を引き寄せられた。今や相手が居なければまともに体を保ってもいられなくなっている。未だ甘さと熱でぐちゃぐちゃで吐き出す息は震えていて熱い、そんな状態にも関わらず甘い声で好意を囁かれれば耳を塞がれていないのにその声は脳内に響き渡り思考を掻き乱して息を飲みながら背中に回した腕に力が籠った。続けざまに耳に口付けが落とされる、鼓膜に限界まで近づいて鳴らされるリップ音が響けばそれだけで甘い吐息を漏らした。あやすように背中を優しく叩かれるのに口元で最上に甘い言葉を囁かれればその温度差にゾクゾクと背筋が震えて縋るように相手の方に身を寄せる。淡い刺激の中一層強い刺激が耳に走ると体を強く跳ねさせながら明確な嬌声が吐き出された。しかし恋人に強請られたのなら無条件にそれに答えたい、今や本能でしか動かない頭は自分の欲や願いを発するだけのものになっている。ギュッと相手の体にしがみつくように、何よりも大切なものを抱きしめるようにすると、掻き乱され浮遊感と相手から受け取った想いとで支配された頭のまま拙い口調で頭に浮かんだまま次々と相手への好意を口にする。最後には独占欲さえ孕んだ言葉を口にするとふらふらとした動作で相手の耳元に口をよせ甘い吐息を吐き散らかしながら相手と同じように耳の穴の近くへリップ音と共に口付けを落として)
…っ、…ンっ、…ああ、僕は君の物で、僕がこうやって甘やかすのは君だけだ。
(既に力が入らないのかふらつく相手を引き寄せて再び腕の中に納める。随分と熱もったその身体と頭を更に溶かしてしまおうと甘い声で囁けば背中に回された腕が縋り付くように力が篭もる。愛でる様にリップ音を鳴らしてキスをすれば熱い吐息が肌を掠めて些細な刺激にすら反応するようになった相手にくすくすと笑い声が零れた。とびっきり優しく甘く好意を伝えた後その場所に軽く歯を立てると腕の中で強く相手の身体が跳ねて脳が甘く痺れた感覚がした。自らの欲のまま相手にも最上の言葉を強請ると体が抱きしめられた後、拙い口調で好意が述べられる。その一つ一つが愛おしくて幸せで相手への気持ちと欲は膨らむばかりだ。向けられる独占欲すら胸を掻き乱して自分の全ては相手のモノだと伝えたくなってしまう。柔らかく心地好い幸せに包まれる中、ふらふらとした動作をして動こうとする相手を咄嗟に背中側の手で支えると耳元に相手の口が近付く。そのまま甘い吐息とリップ音が響くと身体が軽く跳ねて小さく声が漏れた。それと同時に理性のタガが一つ壊されたのを感じれば相手を抱え直してゆっくりとベッドに押し倒す。覆い被さるような形になって相手を熱に揺れる瞳で見下ろすと中央のネクタイに手をかけ「もっと深い所まで僕が甘やかしても良いかい?」と問いかけ)
へへ……、…あぁ、それが俺のごほうびだから、……フィリップの一番あまいやつがほしい……俺にしかくれないやつがほしい
(心のままに独占欲をチラつかせれば直ぐさまそれは肯定されてしまって幼い笑い声が漏れる。お互いにたった一人しかいない存在だと口に出してしまえばますます相手への愛おしさも執着も膨らんでしまうというものだ。その想いのまま相手の真似事をするように、といっても崩れそうな体を支えられながら甘ったるい口付けを送ればこちらを包む相手の体が軽く跳ねる。相手の体も十分熱を持って刺激に敏感になっているのが分かれば水っぽい行為に対して楽しげな笑みを浮かべていた。そのまま抱き直されると体はベッドへと沈む。また違う形で相手の中へと閉じ込められるとどうしようもない幸せが溢れて笑顔は止まらない、しかしそれに反してこれから行う事は十分分かっていてその瞳には期待と共に熱を孕ませ蕩けそうな視線で相手を見つめる。深い所、という言葉に体が疼くのを感じつつコクリと頷いて相手の腰に腕を回してこちらへ引き寄せると互いに抑えきれない熱をもつ場所を密着させた。そして再びお強請りを口にすると頭を持ち上げ短くキスを送り「フィリップ、」とただ愛しい人の名前を呼んで)
っん…、ああ、とびっきり甘いご褒美だ。…翔太郎、愛してる、
(こちらの反応に楽しげに笑う相手を自分の下に組み敷いた。今日一日見てきた幸せそうな笑顔には変わりないが上気した頬と熱の孕んだ瞳の妖艶さとのアンバランスに頭がくらくらする。こちらの問いかけにこくりと頷いたのが見え、腰を引かれて相手の何処よりも強い熱を感じるとそれが伝わってくるようで僅かに眉を寄せ甘い声が零れた。許可が取れたのならばもう遠慮する理由はない。冷静に見えて確かに欲が揺らめく瞳を向けながら手に取っていたネクタイを解く。この先の行為を甘く強請られるとぞくりと触れた奥底の欲が疼いてそのまま短くキスがされる。名前を呼ばれるままこちらも近づけばお返しにリップ音を鳴らしてキスを落とし返事をする。めくったシャツの間から手を忍ばせ腹筋の辺りからゆっくりと下へと滑らせていきながらもう一度名前を呼ぶ。欲の中心に到達したところで今胸を占める感情に一番近い言葉を告げればまた唇を重ねて欲に溺れていき)
(/いつもお世話になっております。そろそろ暗転かなと思いましてお声がけさせて頂きました。当初の想定よりもかなり長くなってしまいましたが大満喫の一日を過ごすことが出来てとても幸せな時間でした。かなり好き勝手に二人で行ってみたいと思っていたことやイベントを挟んだのですが毎回嬉しそうな反応をしてくれる探偵君が可愛らしく、わくわくしながら検索にエスコートさせて頂きました。ご褒美であるおまじないの錠や夜の甘い時間までいつにも増して甘く幸せな恋人が過ごせたと思います、本当にありがとうございました!
この次の展開ですがいかがいたしましょうか?今回こちらのやりたいことを沢山させていただきましたので探偵様のご希望を是非優先させて貰えたらと思っております。今まで候補にあがったものでも新規の物でも是非ご意見お聞かせくださいませ)
(/一旦本体だけで失礼します!暗転ありがとうございました。こちらこそデートプランおまかせなお話でしたが最初から最後までとっても充実した時間を過ごす事ができました。検索くんにエスコートされながら恋人らしい場所をたくさん回る事ができて、検索くんが探偵のことを思って準備してくれたものに背後共々胸を撃ち抜かれながらお返事させていただきました。普段は探偵が大人ぶっていますが、今回は頼りになる検索くんをたくさん見ることができていつもとのギャップにもドキドキしておりました。改めて恋人として定番なことをたくさん出来て、最後にめいっぱい甘やかされながらの一時までとても楽しいお話でした。こちらこそ今回もありがとうございました!
それでは連続で長いお話になってしまいそうですが、前から候補に上がっていた魔王組とクロスオーバーするお話はいかがでしょうか?タ.イ.ム,ジ.ャ.ッ.カ.ー,の歴史改変によってただの街の探偵として過ごす二人から始めて最後には魔王組と共闘してア.ナ.ザ.ー.,ラ.イ.ダ.ー.を撃破する、みたいなことが出来れば良いかなと!魔王周りの設定がもともとあやふやな所も多いので好きに解釈しつつ熱い展開も盛り込んでいければと思うのですがいかがでしょうか?)
(/案が上がった時から楽しみにしていましたので是非是非やりましょう!ただの街の探偵と過ごすのも共闘するのもとても面白そうです。久しぶりに魔王組を動かすことになりますし展開次第では探偵君と魔王などクロスでの捜査・行動パートや会話のシーンなど取り入れても楽しそうですね。始めるにあたり大まかな前提だけでも共有したいと思うのですが歴史改変の範囲としてはガ.イ.ア.メ.モ.リ並びにド.ー.パ.ン.トがない世界という感じでしょうか。検索も過去の依頼で保護されて安楽椅子探偵として過ごしているぐらいの設定かなと考えております。いつも通り好きに要素を入れ込みつつ進めていけたらと思いますが探偵様の方でも事前に決めておきたいこと・共有事項がありましたら教えてください!)
___今日もいい風が吹いてやがる
(時刻は昼下がり天気は晴れ、午前中に迷子になった猫を颯爽と見つけ出し飼い主に引き渡してから今は報告書を作成がてらコーヒーを啜る時間だ。そばにある窓から外を見やれば風を受けて町中に設置された風車がカラカラと回っていて実に平穏な時間が流れていた。時刻はちょうど若.菜.姫.のラジオが流れる頃でリスナーから貰った風.都.の噂についてハガキを読み上げるコーナーが進行している。微かに聞こえてくる音声によれば今風都の街で人助けに奔走するとある警察官が話題になっているらしい。『私も知ってます!彼ってまさに街のヒーローですよね!』と声を弾ませる若.菜.姫に俺達も街を泣かせないために尽力しているのにと内心思ってしまうがそれを言ってはハードボイルド探偵の名折れだ。それに名声を手に入れるために探偵をやっているのではない。ローマ字打ちのタイプライターを動かしつつ今はまだ穏やかな時間を過ごしている、遠くから顔見知りが乗ったパトカーが走ってきているのはまだ知る由もない)
(/魔王くんと探偵で動くのめちゃくちゃいい案ですね!小噺的に検索くんを護衛することになった救世主のお話を挟むのも楽しそうかなと思いました。歴史改変の範囲としてはそれでいきましょう。ミュージアムの脅威がそもそもないため普通の探偵をやっている中ア.ナ.ザ.ー.ラ.イ.ダ,ーが現れて怪人に対しては為す術がない所に魔王組が助けに入って、というイメージでしょうか。ひとまずはこれくらいかなと思いましたので初回おいておきます!途中で何か打ち合わせが必要になったらまた背後で話し合いましょう/こちら蹴りで大丈夫です!)
街のヒーロー…、僕達の思わぬライバルだね、翔太郎。
(昼下がりのこの時間、ラジオの前の定位置に椅子を持ってきて座ると若.菜.姫の声に耳を傾ける。いつもの挨拶から始まりメインでもある風.都の噂についてハガキを読み上げるコーナーに移る。その中でも人助けに奔走する警察官に関する話題に若.菜.姫は好意的に反応していて口元に手をやりながらその単語を呟いた。依頼の一環で自らの知識と分析力を利用しようとしていた団体から連れ出され身寄りがないからと相手と共に探偵をしている身だ。探偵の仕事は多岐に渡り大抵は猫探しや人探し、身辺調査など地道なものである。それでも外を回って情報を集める相手とそれを分析したり推理したりする自分とで良い相棒としてやっている自信はある。声を弾ませたままの若.菜.姫がCMに入ることを告げ、広告が流れ始めるとデスクでいつもの報告書を打ち込んでいる相手に小さく笑いながら話を振って)
、何言ってんだフィリップ。俺達はヒーローになる為に探偵やってるんじゃねぇ、この街を泣かせないために探偵やってんだ。この街をひっそり守ってる方がハードボイルド探偵らし…
(若.菜.姫のラジオはCMの時間となりタイプライターに集中しようとした所、まるでこちらの考えを見透かしたような言葉が相手から飛んできて思わず息を詰まらせる。この街を愛する者としてこの街のために奔走していて見返りを求めるつもりはない、だがこの街から愛されることに憧れがないと言えば嘘になる。鳴.海.探.偵.事.務,所.がもっと有名になって依頼が増えるのは悪い気はしないが、何より大事なのはこの街を泣かせないことにつきる。そんなストレートな思いを口にするのも野暮というもの、相手に視線をやるといつものように自分が目指す理想像について語ろうとするが、その前に誰かが突然ドアを叩く。その音に会話を中断させると相手へ目配せして扉の向こうの人物に「どうぞ」と声をかけた。扉を開けて入ってきたのは見知った顔、ジンさんとマッキーのお馴染みの組み合わせだ。今日も警察の案件をここに持ち込んでくれたらしい、不満げな顔を浮かべるマッキーを他所に軽く挨拶と世間話をかわせば『お前らに頼みたい事があってな』と本題に入り入口横のテーブルに一枚の写真が置かれる。そこに写っていたのは奇妙な怪物だった。左右ちょうど半分で緑と紫色に分かれていて、同じく左右で違う表情を浮かべる姿は不気味以外の何物でもない。奇妙な姿に眉をひそめているとジンさんから『お前らにはこの半分こ怪人の正体を探ってほしくてな』と依頼がなされて)
…不思議な見た目の人、というか怪物のようだね。
(話を振ると一瞬間が空いた後反論が返ってくる。相手とずっと一緒に過ごしていれば名声の為に仕事をしていない事は十分に理解しているがヒーローのように頼られたり愛されたりすることに全く興味が無いということもないのも知っている。いつものハードボイルド論が始まろうとした所でドアを叩く音がすれば目配せした後ラジオの音を下げてその人物を迎える。現れたのは馴染みの警察二人で情報源兼仕事をくれる有難い人物だ。世間話を軽く挟んだところでテーブルに1枚の写真が置かれると自らもそこに寄って内容を確認する。そこには左右が緑と紫に分かれた奇妙な姿の人、あるいはそれに似た生き物が写っていた。左右それぞれ別の表情で真ん中は二つの身体を無理やりくっ付けたような縫い目があって不気味な姿だ。素直な感想を述べると『ココ最近コイツの目撃情報が増えていてな、実際に襲われたり物を破壊されたって被害も出てる。捕まえるにも正体が分からなきゃ警察も捜査も出来ねぇってことで探偵の手を借りに来た』と刃野刑事が説明を挟む。見た目ではどんな存在なのか分からないがこの街を脅かして居るというのなら引き受けない理由はない。加えて未知の存在に興味が沸けば口元に笑みを浮かべながら「実に興味深い存在だ、是非会ってみたい。君も異論は無いだろう?」と問いかけ)
ただのコスプレ野郎ってわけじゃなさそうだな……、なんでワクワクしてんだよ!だがこの依頼正式に受けさせて貰うぜジンさん、俺達に任せとけ
(相手と共に覗き込んだ写真に写った半分こ怪人と呼ばれる奇妙な人物、見てくれだけではなく実際に被害が出ているのならば看過できない状況だ。この街を泣かせる人物だというのなら二人で止めない理由はない。この街のためにと意気込んでいたが相手の方を見ればその目には明らかな好奇心が宿りその関心が完全に写真の人物自体に向いているのを見れば思わずツッコんでしまった。気を取り直しジンさんの方に向き直ると改めて依頼を受けることを宣言する。久々に重要度の高い案件だ、方向性は違うとはいえ相手も乗り気ならば申し分ない。ハードボイルド探偵らしくニヒルな笑みを浮かべたのも束の間ジンさんが鼻を折るように『ただし』と人差し指が目の前に立てられる。怪訝な面持ちでジンさんの方を見れば『俺が頼むのはあくまでもこいつの正体を探る事だ。見かけても絶対に直接接触するな』と釘を刺されてしまい思わず「何でだよ」と声を挙げる。ジンさん曰くこの写真の人物は人ならざる怪力の持ち主でコンクリートの壁さえ拳で撃ち抜く力を持っているらしい。『そんな奴とまともにやりあったら死んじまうだろ。だからあいつに近づくなよ』と再度釘を刺されてしまった。直接コンタクトを取らなければ分かるものも分からない、と主張する前にマッキーが『分かったか探偵』と嫌味ったらしい顔で言ってくれば怒りの方が勝ってしまって睨み合いとなる。ジンさんは呆れたため息をついたあとにマッキーの首根っこを掴み『じゃあ頼んだぞー』と言葉を残して事務所を出ていってしまい)
…さて、接触するなと言われてしまったけどどうやって情正体を掴もうか。その怪物が何かを装備のようなものをしている人なのか、それとも人ならざる物なのか、それを判別するにも情報が足りない。
(人知を超えた存在に興奮を隠しきれないでいると相手からツッコミを受けてしまう。被害を防がなくてはならないというのは前提だが初めて見る異形の物に興味は引かれるばかりだ。思った通り相手が依頼を受ける旨を告げると直接接触しないように釘を刺される。確かに聞いた話が本当ならかなりの怪力の持ち主であり幾ら相手が腕っぷしが強いといっても装甲や武器が無ければ難しいように思える。納得のいかない様子の相手に真.倉刑事が嫌味を入れ睨み合いになった所をいつものように刃.野刑事が間に入り、二人とも立ち去ってしまう。すっかり馴染みの光景ではあるが残された写真を改めて拾いあげながら相手に視線を向ける。正体を掴むといってもこの怪物がそもそも人なのか、それとも何か特別な生き物なのかすら分かっていない。道筋を考えるためにも今必要なのは多数の情報だろう。話によれば目撃情報は最近になって増えてきていづれもこの街の屋外だ。この手の調査はいつもは相手に任せがちだが怪人に興味を惹かれていては「外で聞き込みでもしようか」と自ら提案して)
あぁ、とにかく今は情報が無さすぎる。まずは材料を集めねぇと……いつも引きこもりっぱなしのお前にしちゃ珍しいじゃねぇか。なら、一緒に足で情報稼ぎに行こうぜ
(マッキーと睨み合いになり鼻息が荒くなっていたがジンさんと共に二人が去っていくと大きく息を吐いて行き場を無くした怒りを発散させる。相手が写真を拾い上げたのをみればこちらからも視線をやる、接触禁止はこちらを思ってだろうが実際この怪人が暴れているとなれば近づくのは危険だろう。そうとなれば外堀から攻めていくしかない、相手の言うように今必要なのは不特定多数から収集される情報だ。早速街へ出ていこうとすると相手の方から外での聞き込みを提案されて目を瞬かせる。どうやらよっぽどあの半分こ怪人に興味があるらしい。いつもこちらが持ってきた情報を事務所の椅子に座ったまま繋げて解決に導くのが相手のスタイルだが今日は出不精が外へ出る日なりそうだ。少々茶化すような言い方をしながら相手の提案を提案を受け入れるといつものように探偵の魂たるハットを頭へ乗せる。まずは聞きこみ場所を絞り込むため「とりあえずはウ.ォ.ッ.,チ.ャ.マ.ン.に話聞きに行くぞ」と声をかけて外へと繰り出して)
今回の件は事前情報がゼロに近しいから収集しながら考えを巡らせた方が効率的だ。ああ、まずは全体像を掴むとしよう。
(こちらも外について行く体で提案すると相手が目を瞬かせる。確かに普段の役割分担と単に外に出るより事務所に居たいのもあって街に調査に出掛けることは少ないが自分だって探偵の片割れだ。加えていつもと違い事前情報がなく憶測すら立てらない状況なら相手が情報を集めて帰ってくるのを待つより一緒に着いて行った方が早い。二つの頭と目があればまた違った視点の情報が集められるはずだろう。勿論半分こ怪人に興味があるというのもあるのだが。相手がハットを被って事務所の外に出ていくのについて行く。まず向かう場所として上げたのは情報屋の中でも特に幅広い範囲の噂話や情報を知っている人物の名だ。調べる場所の目星を付けるには最適な情報源だと賛成を示すとこの時間に居るであろうエリアへと向かう。新店の出店が多い再開発エリアに向かうと見覚えのある後ろ姿を見つける。彼の名前を呼ぶと自分が相手と共に調査に居ることを多少驚かれるも『もしかして翔ちゃん達も半分こ怪人探し?』と向こうから話を振られる。どうやら風.都であの怪人は半分こ怪人というあだ名で噂が広がり情報通の中では一番ホットな話題らしい。「今まで目撃された場所や時間について分かるかい?」と問うと最近では昨日の昼間の公園と夜の繁華街、そして今朝の通学路沿いだと教えてくれた。てっきり潜んでいるかと思えば想像以上の目撃情報に「人が居るような場所に現れているのだろうか… 」と思ったことを口にして)
なるほど、それでお前はここにいるわけか
(情報屋に連絡を取れば再開発エリアにいると言うのでそちらへ二人連れ立って向かう。ウ.ォ.ッ.,チ.ャ.マ.ン.は二人の探偵が揃っていることに驚きつつもこちらの探し物をピンポイントで当ててきて今度はこちらが驚く番だった。今や半分こ怪人は風.都.の噂の中心らしい、様々な噂や憶測が飛び交う中探偵が二人で連れ立って情報を求めて来たのだから目的がすぐに分かったようだ。次いで目撃情報を問えばその法則は案外分かりやすい、噂の存在ではあるが怪人はかなり目立ちたがり屋のようだ。そこで情報屋がここにいた理由を察するとクールな笑みと共にそれを指摘してみせる。情報屋も『分かっちゃった?』と惚けながら返事をしていた。今日この再開発エリアには新しい店がオープンする、東京に一店舗しかない色鮮やかなスイーツを提供する店だがその初の支店を風.都.に出店するというのだ。お陰で流行や情報に敏感な人間から野次馬まで多数の人がこの場に集まっていていつもよりこの場所は賑やかだ。半分こ怪人が目立ちたがり屋だという推測が正しいならいち早く流行をキャッチして発信したい風.都.のインフルエンサーがここに集まっているだろう。ウ.ォ.ッ.,チ.ャ.マ.ン.もその一人というわけだが、彼はさらに半分こ怪人をも狙っているというところか。そうやって情報屋と軽いやり取りを交わしていると遠くから甲高い悲鳴が聞こえて素早くそちらへと振り返る。人々が恐怖に顔を引き攣らせながら走ってきている向こうからあの不気味な怪人がゆっくりと歩いてきているのが見えて「マジで出やがった」と緊張感が走り)
写真で見た通りの怪物だ。っ、翔太郎、ひとまず街の人の避難を!
(話題の店が出店するということもあってこのエリアはいつもより賑わっているようだった。推測した条件が正しければ今この場所は半分こ怪人が現れる条件を満たしていると言えるだろう。彼とやり取りをして更な被害状況や噂を探ろうとしたところで甲高い悲鳴が平和な空間を切り裂いた。声のする方を見れば写真で見た怪人がゆっくりこちらに歩いてきていて思わず目を見開く。実際に目撃すればより強く感じる不気味さ、作り物ではないと直ぐわかる異形な姿に焦りが募る。実際に噂の怪人を見れたことにインフルエンサーらしき人物が声をあげるも怪人の左拳が近くの柱を殴ればいとも簡単に崩壊する様に辺りは騒然としてパニック状態に陥る。無暗に立ち向かうのは危険すぎると判断すれば相棒に目を向けまずは街の人を逃がすように声を上げる。恐怖で足がすくんでしまった人にも声を掛け、少しでも早くそしてなるべく広い場所に逃げるように人々を誘導する。その間にも怪人は近づいてきてこちらに右手を掲げたかと思えば突如強い突風が吹き荒れ、近くのテラス席と共に壁に打ち付けられると痛みに「うっ…」と呻き声を上げ床に崩れ落ちて)
ッ、フィリップ!!野郎……
(本物の怪人を見てコスプレか何かだと思っていた思考は見事に吹き飛んでいく、肌にじわりと伝わる嫌な空気を感じればあれは手を出してはいけないものだと本能が告げる。左拳一発でコンクリートを叩き割るのを見れば人々は蜘蛛の子を散らすようにパニックになりながら逃げていく。その光景を見れば早くこの場から街の人を逃がさなければと体が動き出す、相手も同じようで頷き返すと逃げ遅れている人の手を取って立たせ「走れ!」と声をかけていった。こちらの事を意にも介せず怪人はゆっくりと歩みを進めて今度は右手から突風を発生させた、まるで魔法のような光景に呆気にとられたがその突風に相手が巻き込まれたのを見れば思わず相手の名前を叫ぶ。今すぐ相手の元に駆け寄りたかったがまだ倒れている人は残っている。それどころか今の突風で地面に引き倒された人は大勢いて怪人の歩みを考えれば一人ずつ立たせながら全員を助け出すには時間が足りなかった。その瞬間に覚悟は決まる、やるべき事はひとつだけだ。ジンさんからの忠告は吹き飛んで地面を蹴り怪人の元へ走る。死角から近づくと「いい加減にしやがれッ!!」と渾身の左拳を怪人の顎へと叩き込んだ。本来ならば脳が綺麗に揺れる完璧な位置に拳を叩き込んだはずなのに怪人は微動だにしない、それどころか何事もなかったかのようにゆらりと左右で違う顔がこちらへ向いた。嫌な予感が過ぎった時にはもう怪人の右手がこちらの首を捕らえてそこをキツく締め上げる。反射的に首を掴む手を両手で引き剥がそうとするがビクともしない。上手く呼吸が出来ず脳内の酸素が失われて行く中で目の前の怪人を睨むことしかできずにいて)
っ、翔太郎…!…え、
(慣れない痛みを覚える中、何とか身体を起こせば自分の周りにも突風によって倒れた人たちが多くいて被害は増すばかりだ。怪力だけでなく妙な力を使えるのなら尚更街の人を逃がさないとならないのに当たり所が悪かったのか上手く力が入らない。その間に相手が叫び死角から怪人に勢いよく殴りかかるが全く響いている様子はなく、逆に首を掴まれ締め上げられてしまう。あの力で首を絞められればどうなるか想像は容易い。脳裏に浮かぶ最悪の未来になすすべもなく悲痛な声で相手の名前を叫ぶことしか出来なかった。目の前が真っ暗になりかけた途端、怪物の身体に火花が散って仰け反り相手を締め上げていた手を離す。それを見れば無理やり身体を動かして駆け寄り倒れてくる相手の身体をぎりぎりの所で受け止めた。やろうとしたことを邪魔されて怪物が苛立ったように体を向けた方を見れば高校生ぐらいの男子が携帯のような形の銃を構えていた。彼の後ろから追いかけてきたのかもう一人同い年くらいの黒髪の男子が走ってやってくると怪人に目をやりながら『俺が言った通りだったでしょ?』なんて親し気に話している。怪物を目の前にしても物怖じすることなく寧ろ慣れたような雰囲気でこちらと目が合えば『あとは俺たちに任せといて』と笑みを浮かべる。状況が飲み込めない中、黒髪の男子を『ゲイツ』と呼べば掌に納まるような何かを取り出し腰部のベルトにはめている。そして流れるような動きでその箇所が一回転すると銀色のベルトのような物に包まれた後、あの怪物ともまた違う不思議な装甲を纏った人物が現れ、度重なる未知の光景に目を奪われていて)
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