検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…ここまで単純だときみの方が心配になるね。 なるほど、確かにぼくだと気付かれなければ遭遇しても素通りされる可能性は高い。…だが、流石にこの格好は逆に注目を集めないかい?
(分かりやすく自信に満ち溢れた様子の相棒に思わず呟きを零す。ついこの前だって依頼人に騙されていたようだし、自分が組織に見つかるよりも彼がその甘さ故に危険に巻き込まれる可能性の方が強いようにも思える。そんな心配も露知らずデスクを漁る相棒を見つめる。姿を偽れば気付かれる可能性は低くなる、探偵らしいナイスアイデアだ。感心したように頷いては差し出された変装道具を抵抗なく装着してちらりと姿見を見る。深く被ったハットとそこからはみ出るお洒落とは程遠いパーマ髪、そして目元を隠すサングラスが組み合わされば確かに自分だとは分からないだろうが流石に世事に疎くても悪目立ちしそうだと予測はつく。その格好のまま大丈夫かと顎に手を当てながら問い)
ん?なんか言ったか?まぁいい。変装といったら立派な探偵技術だ。お前を守りつつ街も平和にできる……ブフッ!ハハハッ!!こりゃ想像を超えてるな!さすがに風都でそんな格好するやついないだろ。カツラとサングラスはなしだ、代わりにこれだな。
(相棒のつぶやきは都合よくこちらの耳には届かず、相手がブツブツ何かを言うのは日常茶飯事だと深く追求はしておかないでいた。手渡した変装道具一式を纏った姿はどこからどうみても相棒ではないが、誰もが思わず振り返ってしまうほどの強烈なインパクトがある。最初はいつもの調子で受け答えしていたものの、真顔で顎に手を添えたところでとうとう吹き出してしまった。腹に手をあて思い切り笑う。できるだけ顔のわからなくなるものをと選んだが流石に度が過ぎてしまったか。ヒーヒー笑いながらレンズが入っていない伊達メガネを差し出し)
笑い過ぎだ、きみはこうなるのが分かっていて渡したのだろう? メガネだけでも第一印象は変わるものだね、
(いつもの調子で受け答えしていた相棒が突如吹き出して笑い出す。やはりこの格好は可笑しいようだ。変装道具を渡しておいてと若干ムスッとはするも不思議と相手が面白そうに笑うのは不愉快では無かった。相手の悪戯だと指摘しながらもカツラとサングラスを返して代わりに受け取った伊達眼鏡を掛ける。よく顔を覗き込めば自分だと分かるだろうがパッと見の印象を誤魔化すには十分だ。ようやく相棒の出した条件についてクリアすれば「君も被るべきものを被りたまえ」と金具に掛かったハット指さし)
いや、俺もそこまで可笑しくになるとは思わなかったよ。ま、その眼鏡なら自然だな、似合ってるぜフィリップ。よし、行くか。
(相手はまだ幼さの残る顔立ちで、だからこそあの年不相応の格好が悪目立ちしたのだが、あそこまで不釣り合いなのはさすがに予想できなかった。伊達眼鏡をかけた姿はそれらしく見え、ついでに帽子で目元も陰り顔はわかりにくい。これで変装完了だ。指さされた先、ハードボイルドの象徴たるハットに目をやるとキザに口先で笑う。探偵の魂たるこのハットを忘れるわけがない。「分かってるって」と返事をしつつハットを手に取り頭へかぶれば風都の探偵の完成だ。そのままの流れで外へと続く扉を開け部屋を出て)
帰ってからきみの変装姿も見てみたいものだね。 そうかい? …やはり外は見慣れない物ばかりだ、実に興味深い
(自分が装着するとあんなに笑われたのだ、そうなると相棒が装着しても滑稽に違いない。それも少し興味があると呟きつつも眼鏡姿褒められるときょとんとして。普段は頭脳担当としてガレージの中に篭っているが、こうして変装という相棒の探偵業の一端を共にしていることに自然と口元が緩んだ。相手の象徴でもあるハットを被ったのを見れば何となく自分も真似するように被り直して部屋を後にする。久々に出た外は初めて見るものばかりだ。見慣れない建物や看板、路肩に咲いている植物らしいものから通行人の持っている物や乗り物など知らない物に満ち溢れている。キョロキョロと子供のように辺りを見渡しては興味惹かれるものに直ぐ飛びつこうとし)
ふ、任せときな。俺が培ってきた変装技術たっぷり見せてやるよ。急に走ったりするなよ……そういやお好み焼き作るのに何が必要なんだ?
(実際のところ変装グッズはその場その場で調達するものであまりストックはない。だがらこそあのラインナップだったわけだが、とりあえず今は見栄を張っておくことにする。変装しているとは敵はどこに潜んでいるか分からない。早めに買い物を終わらせて事務所に戻りたいところだが、案の定相棒は右へ左へと顔をせわしなく動かしており、このままではいつ検索が始まってしまうかわからない。一度それが始まってしまえばその場からテコでも動かないのは見え透いた未来で、スーパーへと足を進めつつ、興味をお好み焼きへと誘導しておいて)
楽しみにしておこう。お好み焼きにも地域差はあるが一番オーソドックスな関西の物は小麦粉、卵、ダシ、キャベツ、豚肉、ソースが主だと書いてあった。そういえば翔太郎は料理が出来るのかい?
(相変わらずキザな様子の相手がどんな格好するのか楽しみでクスッと笑い。様々なモノに目を奪われていたが相手に話を振られて誘導通り興味をお好み焼きに戻す。お好み焼きにも様々な種類があるがまずは定番を食べてみるべきだと検索結果の材料を読み上げ。上機嫌にスーパーへ足を進めながらもふと買い出しをした材料を誰か作るか気になり、相手の調理経験について尋ね)
案外材料はシンプルだな……あとはトッピングをどうするかくらいか?シーフードとか、チーズとか……料理?まぁあんまりやったことねぇけど、炒飯が作れるならお好み焼きも作れるんじゃねぇか?お前は……聞くまでもねぇな。
(お好み焼きの材料としてあげられたものを頭の中に記憶していく。基本の材料にプラスして外食する際見かけたラインナップも少々加えておけば十分だろう。事務所の奥に確かホットプレートがあったはずなので調理場も問題ない。そこで相手と同じ問題に至ると、料理の腕を聞かれて多少はと回答しておく。探偵事務所に所属するようになってからは一人暮らししていることもあり全く経験がないわけではないが、複雑な料理はしたことがない。切って炒めるのが限界だ。とはいてお好み焼きにはそこまで調理スキルを求められなかったはず。楽観的に答えつつ相棒にも同じ問いをしようとするが、途中でその答えにたどり着いて軽く笑い)
お好み焼きという名の通り、好きなものを混ぜて食べる料理だからね。トッピングはスーパーで見つけた物から決めよう。 なら問題は無さそうだ。調理の経験はないが少し習えば僕にも出来る
(ベースとなる生地や材料さえ用意すればあとは好みによって好きに作ることが出来る料理。よっぽど奇抜でなければどんな物を入れても構わないし世界でひとつのだけのお好み焼きを作るものだって可能だ。トッピングについてはスーパーの店内を見てから決めようと提案した。相棒の料理の腕は全く出来ないわけではなさそうでシンプルな調理には支障はないと判断する。あまり相手と料理は結びつかないが案外器用なとこを見れば納得は行く。続いて同じ質問が返ってくる途中で笑って中断されると何だか子供扱いされてるような気もしてツンと見栄を張ってみて)
まぁそりゃそうか。……何でもかんでも入れんなよ。言ったな?ちょうどホットプレートで作る予定だったし、一緒に作ってどっちが美味いか勝負するか?
(こういうものはスーパーで食材を見ながらあれやこれやと買うのも醍醐味のひとつかと思い直せば、買い物のリストアップはここらへんで止めておくことにした。最初こそ一人で最低限の具材だけでと考えていたが、相棒とワイワイ言いながらスーパーに行くのも悪くない。とはいえ楽しく食べられるのが絶対条件だ、探求だなんだと言ってゲテモノにならないよう一応釘はさしておく。どうやら相棒は料理ができないと決めつけられたことが気に入らないらしく、棘のある口調で返事が返ってくる。こういうところはまだまだ子供だなと自分のことは棚に上げて思いつつ、それならばと勝負を持ちかけることにした。幸いホットプレートには2枚分を焼くスペースがある。勝負の行方が逐一分かるのでちょうどいい。ほどなくスーパーに辿り着こうというところで相手の返事を待ち)
そこはちゃんと心得ているよ。食事は美味しい方が良い。 受けて立とう、職人の作り方についても検索済みだ。僕の方が上手く作れるね
(相棒の心配ごとを察すれば首を左右に振る。施設にいた時の食事と言えば点滴か味気ない物だった。ここに来てからは相棒や所長がお土産だとか準備してくれた物が主でこれまでの食事との差に驚いた。そんな経験からか至極真っ当なことを口にして。不満に思っていたところに勝負を持ちかけられるとにやりと笑って引き受けた。料理に関しては初体験だがあらゆるお好み焼きの作り方を調べた知識量は圧倒的に多い。特別な技量も要らないともあったし自分の方が上手く作れると既に買った気の笑みで告げると漸く目的地のスーパーについた。開店してから直ぐの波も過ぎ去ったのか人の数は疎らで特に気にせず見て回れそうだ。「まずは基本的な材料から買うかい?」と周りに倣ってカゴを手に取れば問いかけ)
それなら安心だ。作っても食えなきゃ意味ねぇからな。げ、それ反則だろ!ま、いくら知識があっても実際にやるのとは違うからな。覚悟しとけよ?
(食事が楽しいことは良いがそれを粗末にするのは人の道理から外れている。食事から離れないことを確認すれば、これは料理の腕の真っ向勝負になりそうだとより一層気合が入った。とはいえ相手は知識の宝庫そのもの、分かっていたはずだが想像は及んでいなくて、『習えばできる』がもう実現しそうな様子に戦々恐々する。とりあえずは見栄を張って牽制しつつ、スーパーへと足を踏み入れた。大概のものは手に入るそこそこ大きいスーパーだが、店内は落ち着いた様子。かごを持つ相棒に「あぁ、とりあえず最低限必要なもの揃えるか。」と返事をして、とりあえず手近にあったキャベツを掴んでカゴへと入れて)
あくまで美味しさ勝負だからね。得意分野は活かすべきだろう? ああ、きみの料理の腕も見せてもらおう。……翔太郎、この豚肉は何が違うんだい?
(相棒に変なものを入れそうだと思われたのは若干心外だが、場合によってはそれも否定しきれない。だが今回は料理の腕並びに美味しさを競う対決だ。その為にも自分の持っている知識をフル活用して勝ちを狙いに行きたいと得意げに笑って。だが同時に相棒と一緒に料理をするという初めての体験を楽しみにしている自分が居た。まずは先に上げたものを揃えようと相手についていき、野菜が並んでいる光景を興味深そうに見つつも今の意識はお好み焼きなのかお目当てのものを探し卵をカゴに入れ。その次にと肉コーナーに向かえばパック詰めの肉が並ぶもどれも似たようなものに見え戸惑うように呟き)
そりゃそうかもしんねぇけど……こうなったら習うより慣れろのほうが上だって証明しなきゃいけねぇみたいだな。豚肉?あーここらへんは産地が違うってやつだな。国内産とか外国産とか。あとはどこの肉かっての名前が違うな。肩とかロースとか。お好み焼きにはこいつだろ。
(確かに自分の能力をすべて使って勝負に挑むというのならば相手の検索能力を使うのも問題はないだが、やはりどこか腑に落ちない部分もある。だがここでグチグチ言っては男がすたるというもの。そうとなれば相手にはない実践、実感といった体で稼いだ経験値をフル活用するしかない。互いにどんなお好み焼きが出来上がるのか楽しみにしつつ精肉コーナーへくると、早速相棒の好奇心が疼いたようで質問が飛んでくる。検索するまえにこちらに聞いてくれたのは不幸中の幸いか、陳列された豚肉を指差しつつ簡単に説明してやると、最後にはバラ肉を手にして相手の方に掲げて)
そう言いながらどちらも失敗したら笑い物だけどね。なるほど、産地や部位によって分類がされているのか。じゃあこれにしよう。
(知識と経験での違いとされば普段の探偵としての担当分けのようだ。勿論負ける気はないが相棒が日頃の経験をここぞという所で活かす人だとも知っている。そもそもどちらも『お好み焼』を初めて作るのは作るのだから失敗する可能性だってある。ここまで煽っておいて勝負のつかない可能性示唆すればくすくすと笑い。自らの疑問について面倒くさがることなく答えを貰えば納得したように頷き。名産地や部位による肉質の違いなど気になることは沢山あって今すぐにでも検索をしたい気持ちはあるが、それよりも早くお好み焼きを作りたいという気持ちの方が勝った。相棒のアドバイス通りバラ肉を受け取ればそのままカゴの中に入れ)
そんときゃアキコも呼んで食い切るか。作る段階で呼んだら面倒なことになるから呼ばねぇけど。あとは小麦粉と出汁か。どうせならお好み焼き粉買っちまおうぜ。あれなら出汁取る手間が省けるしな。
(こちらも失敗する気はまったくないのだが、相棒の好奇心が暴走すふ等々、ハプニングがまったくないとは言い切れない。最悪処理班としてアキコを追加しようと心に留めておく。なんで呼ばなかったの!と後々文句も言われそうだが、アキコがお好み焼きを作るとなれば関西人の血が騒いであーだこーだ煩いに違いない。とりあえず平和に料理をしなければ。豚肉への好奇心は今の説明である程度消化できたようだ。引き続きお好み焼きに興味が向いているようで一安心する。残す具材は人類の英知を使ったほうが早いだろう。粉類を取り扱う棚へ近づくと手にとったのは小麦粉ではなくお好み焼き粉。手にしたお好み焼き粉を軽くふったあとカゴへいれ)
アキちゃんは『関西人』についての拘りが強い様に見えるからね、ぼくもそれに同意するよ。 専用の粉があるとはお好み焼きの需要の高さが見て取れるね。…これで基本の材料は全て揃ったから後はトッピングだ。 それぞれ作るなら違うトッピングにするかい?
(彼女がこの事務所に来てから教えてもらった生まれである関西の地。検索してフ.ウ.トとは文化の違いなど知ったがその中には『お好み焼き』の記述もあった。相棒の言う通り二人で作ると知ればきっと参加したがるだろうし色々言いながらも教えてもくれるだろう。でも今回は相棒と同じ条件で勝負をしたり料理をするって方が興味惹かれて黙っておくことに同意する。粉類のコーナーから相棒が手に取った袋のパッケージを見ればお好み焼き粉の文字。そこからわざわざ専用の物が作られている程人々に知られているお好み焼きを今から作ることにわくわくしては感想を口にしながらも語尾は弾んで。これで基本となる材料が揃えばお好みたる部分のトッピング選びだ。材料を探す中で若干は検討をつけたが今一度探しに行こうといった所でふと浮かんだアイデア提案し)
だろ?ま、せめて食う時だけは呼んでやるか。……なるほど、勝負なんだからトッピングも選ぶべきってことか。いいぜ乗った。それじゃまずお前のから選びに行こうぜ。
(ホットプレートを目の前にぎゃいぎゃい命令偉そうに命令する所長様の姿が目に浮かぶ。とはいえ二人だけで黙って作って食べたとなると、それはそれでうるさいのは目に見えていて、全てが終われば呼んでやるかと居もしない所長に対してため息をつき。勝負とくればとことん勝負をしたくなるもの、相手の提案に即座に賛同すると自信に溢れた笑みを見せた。本来ならここで別行動しそれぞれのトッピング具材を取りに行くところ。しかし変装しているとはいえいつ何が起こるかわからない。それに目を離せば相棒は勝手にどこかへ行ってしまうかもしれない。別れて、という話になる前に一緒に取りに行くことを宣言すると、相棒のリアクションを待ち)
ならアキちゃんに審査員を任せることにしよう。ああ、検証の為にもサンプル数が多い方が良い。ぼくが先行か。…ならばぼくはこのキムチとチーズにしよう。本にも人気な組み合わせと書いてあったからね
(せっかく彼女を呼ぶのならこの勝負の判断も任せたい。当事者同士ではどうしても主観的な感想になってしまうだろうし、半熟な相棒では何処か誇らしげに勝ちを譲りそうな未来が見える。思いつきではあるがちゃんとした勝負がしたいと思っていて。トッピングの案が賛同され、順番に選びに行くことが決めると顎に手を当てながらどれが良いか悩み込む。先行は好きな物がえらべるが相手の出方が分からないデメリットもある。カゴを持ったままふらふらと食品を見に行けば興味惹かれるものを見つけ手に取る。選択したのはパック詰めのキムチとスライスチーズ。読んだ本にも人気トッピングだと記述があったと同時に発酵食品にも興味を持っていれば一石二鳥だと誇らしげにその2つを見せつけ。自分のトッピングが決まれば「きみはどうするんだい?」と出方窺い)
そうするか。俺達だけじゃ判定つけられねぇしな。ほーなるほど王道ってところだな。だがなフィリップ、それじゃ俺には勝てねぇぜ。ハードボイルドな探偵が作る料理は当然ハードボイルドじゃなきゃな。
(勝負すると言ったからには白黒はっきりつけなければ意味がない。つまり審査員が必要だ。二人だけでは勝敗もつかないだろうと同意すると、あとでアキコに連絡しておこうと心に留めておく。大人しく食品を選びにいったことに安堵しつつ、思考しながらなのかフラフラと危なっかしく歩く相棒の後ろを歩いた。黙ってついていくと相手が手にしたのは人気トッピングの2つ、お好み焼きに入れれば食感のアクセントにも味のアクセントにもなる王道中の王道だ。さすが検索の虫、ポイントは押さえている。そうとなればこちらは我が道を行くだけ、次はこちらの番となるともと来た道を戻り始める。相棒とは違い迷いなくまっすぐ歩きたどり着いたのは再び精肉コーナー。先程立ち寄った豚肉ゾーンの隣へやってくると、粗挽きソーセージとスパム缶を手にする。ハードボイルドと言えば豪快な肉、それならば作るべきは肉増しのお好み焼きだ。キメ顔でそれらを見せつけると迷いなく2つをカゴに入れて)
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