検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…、……ッ、げほ、げほっ…、…
(段々と感覚すら殆ど感じられなくていって本能的に終わりが近いことを悟る。所長との約束も相手と最期まで相乗りする約束も破ってしまうなと何処か他人事のように考えたのを最後に全てを手放さそうとする。だが手に何か懐かしい感触を感じれば僅かに意識が浮き上がる。そのタイミングで首の拘束が外れると塞ぐものがなくなり一気に肺に空気が入ってくる。いきなり酸素濃度が濃くなればその落差で激しい頭痛が走り、呼吸の仕方を思い出した身体が反射的に咳き込む。痛みと苦しさで現実に引き戻されると視界が薄ら開ける。そこには気を失った相手とその手に装甲と同じくモヤとなって消えていくブレードがあった。今度こそ全てが終わった、と察すれば一気に気が緩んで相手の上に重なるように倒れ込む。また意識が薄れていくが今胸を満たしているのは諦めではなく安堵で相手の存在を感じながらも今度こそ瞼を閉じた。
限界で酷使した身体は穏やかかつ深い深い眠りにつく。数時間か、もしくは数日か。ふと意識が浮上して瞼を開くと見慣れない白い天井が映る。何処かに寝かされているようで視界の端に点滴のような物が見えるとここが病院だと気付く。何故こんな所に、と考えたところで意識を失う前の一連の事件を思い出すといても立っても居られず無理矢理身体を起こそうとしながら相手の姿を探して)
……っ、…フィリップ、やっと目覚ましたな
(意識を手放して数時間後、頭の痛みで意識は無理やり覚醒してゆっくりと目を開ける。そこにあったのは高く埃っぽい天井ですぐに体の上に何か重たいものが乗っているのに気がついた。それが相手であると気が付き意識を手放す前の事を思い出せば思わず相手の名前を呼びながら体へと触れる。意識を失ってはいるようだが息はある、命が消え入りそうだった感触を思い出せば震えながら息を吐き出す。その時に手に違和感があって腕を持ち上げ掌へと視線を向けた。そこはべったりと赤色に染まっている、こちらが攻撃して傷ついた相手の体から血が流れている。そこから相手へ攻撃を加えた感触と相手の命を奪おうとした瞬間がフラッシュバックして上手く呼吸が出来なくなる、持ち上げていた手がガタガタと震えていた。相手を殺そうとした逃れられない事実が襲い来る、気が狂いそうだったがその前に警察と救急車を呼んだ。
それから数日は事務所と病院とを行き来する日々だった。不思議なくらい所長は静かに事の顛末を聞いていて、むしろ責めてくれた方が良いのにと思考がよぎる。医師からは安静にしていれば目を覚ますと言われていたが、ひとりで病室にいるとこの手が相手を殺そうとしたのだとずっと手の震えが止まらなかった。今日も相手の眠るベッドから少し離れた場所で震える手をじっと見つめて時間を過ごしていると、ベッドから音が聞こえて咄嗟に震える手を背後に隠した。ようやく相手が目を覚ましたことに安堵はするものその笑顔はぎこちない。そもそもここまで相手を追い詰めたのは自分なのにどんな顔で迎えればいいか分からなかった。暫く目線を迷わせたあと、「看護師呼んでくる」とその場を去ろうとして)
…っ、翔太郎。 待って、…その前にもう少し傍に来てくれないかい?
(辺りを見ると少し離れた所に相手の姿を見つけた。ずっと自分が目覚めるのを待っててくれていたのだろう、相手も直ぐにこちらに気付いて顔がこちらをむく。その顔はドライバーに乗っ取られた時のような無機質なものではなく、絶対取り戻すと決意していた相棒の顔で成し遂げられた達成感と安堵感に胸が震えて感極まったような声で名前を呼ぶ。だがお互い無事だと分かったのに相手の表情は何処か固くぎこちないものだ。それに先程から殆ど視線が合わないことに気付けばその違和感は強くなっていく。せっかく元に戻ったのにその相棒が妙に遠い。逃げるように部屋を出ようとする相手を呼び止めるとまっすぐと相手を見つめ、お願いするような口調ながらも有無を言わせない声色でこちらに来るように伝えて)
っ、……大分怪我は酷かったみてぇだが、もう命の危険はないみたいだ。もうちょっと安静にしてりゃ元に戻る
(相手がこちらの名前を呼ぶ、その声には感情が溢れていてこちらも胸が満たされるものがある。しかし相手に巻かれた包帯を見ればその場所を傷つけた感触が蘇ってきた。下手を打つ前に看護師をよんで部屋から退散しようとしたのに、その前に呼び止められてしまえば足を止めた。相手が病院にいる理由はこちらのせいなのに、相手に呼ばれるのを嬉しいと感じる自分がいる。振り返れば真っ直ぐとこちらを見る目があって、目線を合わせるのがいたたまれずすぐに逸らす。ベッド脇へと移動するも相変わらず何を言えばいいか分からない。『無事で良かった』なんて口が裂けても言えない。後ろに手を組んでひとまずは医者から聞いた事実だけを心なしか早口で伝える、その傷は誰のせいなんだと囁く声が聞こえた気がして目線をさ迷わせ)
そっか、なら探偵業に穴を開けずに済みそうだ。…アキちゃんにまた心配を掛けてしまったね。……それに君にも。
(相手を呼び止めれば振り返ってこちらを向く。重なった視線はすぐにそらされてしまうがお願いした通りベッド脇に来てくれた。相手にも多少傷はあるが洗脳の効果や後遺症もないようで取り戻せたと心から安堵することが出来た。医者から聞いたであろう説明を受けると相槌を打つ。自分の身体に視線を向けるとあらゆる所に包帯などが巻かれて処置がしてあった。自分がここまで大怪我をするのは初めてで物珍しそうにしながら状態を確かめる。かなり無理をした自覚はあるが時間で回復する程度の負傷で済んで良かった。幸い普段は安楽椅子探偵だ、退院出来ればすぐにいつもの調子に相手と探偵がすることが出来そうだと軽い調子で口にする。ふと近くの机を見ればお見舞いの品と思われる物が幾つかあった。その中には所長が持ってきてくれた様なものもあって苦笑いを浮かべる。あんなに啖呵切って事務所を飛び出たのに病院送りとは帰ったらうんとお礼と謝罪をしなければならないだろう。相手の口ぶりから数日目が覚めなかったのだろう。その間の相手の心境を思えば心が痛む。ポツリと呟きながら視線を向けると「だけど君が戻ってきて良かった」と口元を緩めて)
……お前に、そんな言葉かけてもらう資格……俺にはねぇよ。お前をそんな状態にしたのは俺なんだからな
(相手は二人の間に何事もなかったかのように、いつも通りの会話を進めていく。足で稼ぐ探偵と情報を理論立てて組み立てる探偵と、口煩いが誰よりも二人をみている所長と、鳴.海.探,偵.事,務.所がこれからも同じように回っていくの当然だとでも言いたげに。しかし相手が包帯を眺めるのを見ると上手く息が出来なくなる、この手で相手の命を奪おうとしたのだと脳裏で何かが囁く。あんなことをしたのにいつも通りに笑顔を向ける相手に心が傷んで首を振って返事をした。このままのうのうと相手の隣にいることさえ恐ろしいように思う、メモリひとつで自分は相手を殺してしまうのだ。後ろに隠していた自分の掌を見つめる、そこにはまだ相手の血が残っているような気がして少しずつ手の震えが大きくなっていく。またあの日の光景がフラッシュバックし始めたところで掌を見つめるのを止めた。相手に向き直ると深く頭を下げる、相変わらず相手の目を見ることは出来ない。こんなことをして何になるわけでもないのを分かっていながらも「すまなかった…」と謝罪の言葉を述べて)
…、そもそも君はあのドライバーを無理矢理使わされた被害者だ。様子を見ていた限り相当強い催眠か洗脳の類を受けたのだろうね。…だけど君はそんな状態でも僕にトドメを刺さなかった。 君はずっと支配に抗ってくれていたのだろう? だからこそあのドライバーを壊すことが出来て僕は今生きてここにいる。 それで僕は十分さ。
(相手が首を振っては自らの手を見つめている。告げられたのは懺悔にも近い言葉でこちらを向いて深々と頭を下げられると言葉が詰まる。自分の意思でないにしても相棒に手をかけたことに罪を感じているのだろう。こちらが気にしてないと言うのは簡単だが相手はきっと自分自身のことを許せないでいる。見ているこちらが痛々しく見えるような姿に小さく息を吐くと順序立てて言葉を述べていく。前提として相手は実験台に利用された被害者だ。無理矢理身体を使われていたのだからその時の行動は相手の責任では無い。寧ろあと一手で命を奪えると言った時には必ずもう一つの意思がその行動を止めたり矛先を変えていた。強い支配に必死に抗いあの男の出す命令から自分を守ってくれていたのだ。ベッドの上から何とか腕を伸ばすと強引に相手の手を取る。優しく握れば生きてる者の暖かな体温を共有する。色々あったの間違いないが相手が戻ってきて自分も生きている、それ以上に望むものはないだろう。自分の想いを伝えるといつまでも目が合わない相手に「翔太郎、」と名前を呼んで)
……フィリップ……最初お前なしであいつを追っちまったのは俺の見込みの甘さのせいで、そっからあのドライバーに支配されちまって勝手に体が動いてた。でも、それで……俺はこの街を泣かせて、お前の命まで奪おうとした事実は変わらねぇ。俺は……お前の隣にいる資格が本当にあんのかって、ずっと考えてた。でも考える度にお前が死にそうになったあの時のこと思い出して……答えが出ねぇんだ
(頭を下げたまま相手の言葉を聞く。相手の言う通り洗脳を受けて自分の意思なく体は動いていた。既のところで必ず止まっていた。しかしその既になるところまで止まれなかったのも事実で、その結果が相手の今の姿だ。そして相手だけでなく愛すべき街を恐怖させてしまったのも事実で、最も憎むべきことを自らが行ってしまって心に整理がつかない。全てをあのドライバーのせいにしてしまえば楽なのだろうが、そんなことは自分が許せなかった。相手がこちらの手を取る、その手にも包帯が巻かれていて痛みを与えてしまうという意味でも、この傷を作ったのは自分の責任だという意味でも、握り返すことはできなかった。相手が自分の名前を呼ぶ、ゆっくりと顔をあげ目線を合わすがその目はすぐに伏せてしまう。包帯だらけの手を見つめていたがやがて目を閉じると縋るように相手の手を額に当てて)
…その資格という奴は僕が君にそばにいて欲しいと思う気持ちだけでは駄目なのかい?
(相手の言葉を静かに聞く。支配されていたとはいえ相手がしていた行為は日頃憎んでいた物と同じだったと言うのが大きな要因なのだろう。その相手が隣にいる資格というワードを出すと僅かに目を見張る。責任感が強いといえばそれまでだが勝手に隣にいるべきかを考えていた相手に妙に苛立ちが募った。相手が隣にいる理由など左.翔.太.郎であるから以外に無いのに。一瞬合った視線はすぐ伏せられ縋るように手に額を当てて顔がみえなくなってしまう。小さく息を吐き出すと目線の合わない相手に静かに問いかける。先程から感じていた違和感。相手はずっとあの時の自分ばかりを見ていて、今の自分を見ていない。それが今も隣にいるはずなのに遠く感じる理由で寂しいという気持ちに近いかもしれない。相手が握り返さない代わりに軽く手に力を込めると「僕は君が隣に居ないと嫌だ」と子供っぽくも素直な気持ちを口にして)
それは……お前が望んでくれるなら、俺もお前の隣に居たい。お前の隣じゃねぇと俺は、嫌だ…
(相手の問いかけに額を相手の手につけたまま目を開く。きっと自分が抱えるものはどんな理屈を並べようと解消されることはない。だからこそあらゆる理屈をとっぱらった単純で限りなく純粋な理由を聞けばゆっくり顔が上がる。繋がった手が軽く握られるとこちらからも痛まない程度に握り返す。そして酷く子供っぽい、しかし限りなく真っ直ぐな願望が告げられるとようやく顔をあげて相手と目線を交わすことが出来た。そして自分の願いを口にする。相手を傷つけた後黙ってこの街を去る事も出来たはずなのに、それをしなかったのは同じ様に隣に居たいと願っていたからだ。相手の傍から離れ難いのに相手に隣に居て良いか問うなんて酷く独りよがりな行動だが、もはや相手がいなければこの心境から前へ進む事も出来なくなっていた。手を強く握れない分両手で相手の手を包んで「隣にいさせてくれ」と自らの願いを口にし)
もちろん、その為に身体を張ってまで君を止めた訳だからね。これまでもこれからも二人で一人だ。
(理屈を差し置いた一番純粋な気持ちを言葉にして伝えると伏せられた顔がゆっくりと上がる。手が軽く握り返され目が合うと漸く今の相手と向き合えたような気がした。その状態で相手が口にしたのは同じく隣に居たいという願望だ。責任が罪がみたいな話をしても根本を辿れば相手が大切で傍にいたいという単純な想いに繋がる。両手で包み込まれると包帯越しにも安心する体温が伝わってくる。ロ.ス.ト.ド.ラ.イ.バーを使えば一人でも戦うことは出来たが相手が隣に居なければいつもの調子が出ずにずっと無理をしているようなものだった。相手を絶対に取り戻すという目的が無ければすぐに折れて動けなくなったかもしれない。それほどまで相手の存在は自分の中で大きくなっていてボロボロになったとしても命を投げ出しかけたとしても取り戻したかった大切な人だ。それが今ちゃんと隣にいると強く実感することが出来れば口元を緩めて合言葉のようないつものフレーズを告げて)
あぁ、そうだよな……お前が目ぇ覚まして一番最初に言うこと間違っちまった
(あの日から直視するのを避けていた相手の顔をようやく真っ直ぐと見ることが出来る。そこには笑顔が浮かんでいて両手で包み込む手は暖かい。いつも通りの顔にいつも通りの体温だ。そして二人を示す二人だけのフレーズが告げられるとようやく固く結ばれていた口元が緩んだ。こんな当たり前の事を確認するのに随分と時間がかかったものだ。らしくない迷いは相手の言葉によって漸く溶けて流れ出る、そうすれば肝心なことを伝え忘れていることに気がついた。敵に囚われてあのままいけば自我が完全に眠りについて自分でなくなってしまう可能性もあった。こちらが容赦なくブレードを振るい、敵の渦中にいるにも関わらず相手はボロボロの体でこちらを助けに来てくれた。それならば言うことはたったひとつだろう。相手の瞳から目を逸らさずに小さく笑みを称えると「ありがとう、フィリップ」と感謝を伝えて)
どういたしまして。…じゃあ御礼として帰ったら沢山ワガママを聞いて貰おうか。行きたい所もやりたい所も色々あるからね。
(笑みを浮かべていつものフレーズを言えば固かった相手の口元が緩んで雰囲気が柔らかくなる。幸い今回の件で取り返しのつかないことは起きていない。ならば二人で罪を背負えば何度だってやり直せる。こちらの目を真っ直ぐとみて礼を言われると心が暖かくなってお決まりの言葉を返す。やはり謝罪されるよりも感謝された方が気分的にもずっと良い。わだかまりも解けて今回の件は解決と言った所だがふと良いアイデアが浮かぶと口角を更に上げ、楽しそうにしながら宣言をする。今回は一段と頑張ったのだから甘やかしてもらったりワガママを叶えて貰ったりする権利はあるはずだ。一方的に宣言しておいてすっかりその気になれば何をしてもらうか考えながらも「勿論付き合ってくれるだろう?翔太郎」と声をかけて)
げ、……まぁ今回ばっかりは断れねぇな。任せとけ、お前のどんなワガママにでも付きやってやるよ
(やはり自分には相手がいなければダメらしい。相手の事になるとこんなにも動揺して、こんなにも簡単に救われる。やるべき事は何があってもいつも同じ、罪を背負って二人でこの街を泣かせない事だけだ。ようやく気持ちもひと段落したところで相手の口角がさらに上がってその瞬間に嫌な予感を覚える。案の定相手から提案されたのは悪魔のような御礼で思わず声が出てしまった。だがこんなにボロボロになっても自分を救い出してくれた相手のお願いならば聞かないわけにはいかない。別に普段だってオネダリされれば結局聞いてしまうのだろうが。観念したような困り笑顔を浮かべるも、すぐに自信の溢れた顔を向けて胸を叩く。こうなれば自分の全ての知識を使い相手のワガママを満たすしかない。「退院するまで楽しみにしとけよ」とまた笑みを向けて)
(/お世話になっております。そろそろ区切りかと思いましてお声がけさせていただきました。
かなり好き勝手にやらせていただきましたが暴走するこちらにひとりで挑んでいく姿も、正体を知ってからこちらを傷つけないようにして取り戻そうとする姿も、どれと検索くんがかっこよくてかっこよくて、毎回どんなお返事がくるのか楽しみにしながらやり取りさせていただきました。こちらの趣味全開のお話でしたが、とても楽しかったです。ただ検索様が最終手段として考えてくださっていたもの活かせず申し訳なかったです……
ここまでシリアスな事件が続きましたし、次のお話はゆっくりとした日常はいかがでしょうか?検索くんの退院後宣言通りワガママを何でも聞くお話でもいいですし、今回の件があっていつもより距離が近くなってしまう探偵の話も面白いかなと思っています。検索様のご希望があればお聞かせください!)
ああ、何をしてもらうか沢山考えておこう。
(露骨に声をあげる相手にますます口元は緩む。弱みに付け込むという訳では無いが乗っ取られた相手に散々な目にあった上自身は暫く眠っていたらしいのだからワガママという名目で構ってもらっても良いだろう。相手を見つめていれば見慣れた困ったような笑みを浮かべて、自信に溢れた表情へと変わる。力強い答えに心は満たされるばかりで本当に相手が戻ってきて良かったと何度も分からない安堵を抱く。目が覚めたとはいえ検査や経過観察でもう少しは病院にいることになるだろう。それまでどんなわがままを言うか考える時間はありそうだとくすくす笑い返す。そんなことを話していると話し声がする看護師が部屋内を覗き込んでこちらの意識が戻ったことを発見する。すぐに医師を呼んでくると去って行くのを見れば「早く退院出来れば良いな」など希望を口にしながら穏やかに笑って)
(/こちらこそお世話になっております。過去一番って程シリアスな話でしたが探偵君の普段とは全く違う洗脳後の姿も意識下で必死に抗っている所も全部全部好きで返信が来る度にドキドキしたり驚いたりしたりととても楽しかったです。かなり趣味全開にやりたいことをさせて貰ったのですが毎回期待以上のお返事が返ってきてつぐつぐ探偵様と好みが合うなと実感しておりました。本当にありがとうございました!切り札に関してはフ.ァング単体使用変身で無理矢理ドライバーを壊すのはどうかなとか思っていたのですが、ピンポイントでドライバー破壊出来るか微妙+どちらも制御効かなくなったらその後の処理が難しいなと投稿してから思った話なので寧ろ今回のような形に進んで良かったです。お気遣いありがとうございます!
退院後のお話を是非させて欲しいです。退院後家に帰ってきたor事務所復帰した日でいつもより距離が近くなってしまう話はいかがでしょうか?その中で検索がワガママ聞いて貰ったり必要以上に過保護になってる探偵君とか見てみたいなと思います…!)
___やっと帰宅だな。おかえり、フィリップ
(相手が目を覚ましてから数日、医師からの許可が下りてようやく相手は退院の運びとなった。意識を取り戻せば翌日にでも帰れるかと思っていたが病院はそれを許してくれずしっかりと傷が治るまで相手を病院から出すのを許してくれなかった。自分ならば耐えられないが相手の事ならばしっかりと治るまで診てもらえる方がいい。だがそれはそれで家に帰ってもひとりきりで、何かが欠けた日々を過ごしていた。そんな日々も今日で終わりだ、病院までバイクで迎えにいきもろもろの手続きを済ませてタンデムでバイクを走らせた。病院で使っていた用品を詰めたバッグを片手に扉を開けると相手と共に二人の家へと入り、相手を出迎える言葉を送って)
(/こちらの趣味全開のつもりでしたが、それを検索様が全力で楽しんでくださっているのも、同じく趣味全開で返してくださってこちらをめちゃくちゃ楽しませていただいたのも本当に本当に嬉しいです。検索様のおっしゃる通りこれ程好みが合う奇跡に感謝しかないですね!
それではぜひぜひ退院後に二人で家に帰ってきたお話でお願いします。今回の事を良い意味で引きずっていつもより距離も近くて過保護でワガママもいつも以上に聞いてしまう探偵と久々に家に帰ってきた検索くんのお話としましょう。導入回しておきましたのでいつも通りいい感じで乗っかって下さい!/こちら蹴りで大丈夫です!)
ただいま、翔太郎。やっとここに帰ってこれた。
(目を覚ましてから数日後、検査や経過観察を経て無事に退院することになった。全身を覆っていた包帯も大分外れて今残っている傷の跡も時間が経てば殆ど見えなくなるらしい。激しい運動は控えるようになどといった医師の話を二人で聞いて手続きを済ませると相手の後ろに乗って家へと帰る。相手を助けに行った日や目覚めなかった期間を含めれば一週間ぶりの帰宅だ。中に入って相手から出迎えの言葉を掛けられると笑みを称えながらも帰宅の言葉を返す。時間的にも精神的にも長い間家を空けているような気がして、今こうして安心出来るこの場所に帰ってこれたことが嬉しくて初めて来た時のように部屋中を見渡しながらリビングへと向かう。リビングをぐるりと見た後ベッドに腰掛けると隣をポンポン叩いて「翔太郎」と隣に来るように招いて)
あそこまで入院が長びくとは思わなかったからな。ま、お前の安全が第一だ
(相手は部屋の中を見回しながらリビングへと向かう、大きく変えたところなんてないのだが一週間ぶりとなれば浮かれるところもあるのだろう。やがてリビングへとたどり着いてその中心に相手がいる光景をみれば、やっと部屋に物足りなかったものが埋まった気がして安堵するように息を吐く。一昔前は自分ひとりで住んでいた場所だというのに、すっかり相手が居てこその場所になってしまった。ジャケット等をしまっている間に相手はベッドの脇へと座ってこちらを呼ぶように隣を叩いて名前を呼ぶ。たったそれだけなのに胸には幸せが溢れて口元が緩みそうになるのを抑えながら「早速ワガママか?」なんてからかいながら隣へと座る。しかし座った場所は最初からピタリと寄り添うようにゼロ距離の位置で、無意識のまま相手の腰に腕を回して軽く引き寄せるとその顔を覗き込み)
そうかもしれないね、っ…ちょっと近くないかい?
(病院でも相手と話してはいたが看護師や他の患者がいたり外の空間ということもあって我慢していたが今は自宅で真に二人きりだ。多少浮かれても仕方ないだろう。ベッドに座ってこちらに招くと相手の表情が和らいでハットやジャケットをしまってから隣へとやってくる。揶揄いの言葉に小さく笑って肯定を示して待っていたがぴたりと寄り添うようにくっつき、腰に手を回して引き寄せられると思わず身体が固くなる。覗き込んでくる相手の顔がすぐ近くにあって変に視線を逸らしてしまう。相手と触れ合うのは勿論嬉しく望んでいたことでもある。だが初めから相手がこんなに距離を詰めてくることは珍しく、一週間のブランクを挟んだ状態では困惑と照れの混じった表情を向けながらも問いかけてみて)
、……そうか?こんなもんだろ
(相手と密着するようにして隣に座ればようやく相手の体温を全身で感じることが出来て、久しぶりの感覚に伸ばした腕は最初からしっかりと相手の腰を掴んでいる。この部屋でずっと欲しくても感じられなかった温もりと感触をようやく得られて胸が暖かくなった。そこで相手から照れも混じった声で戸惑うように問われると暫し考えた後にいつも通りだと返していた。自分とは違う誰かに体を奪われその視点から相手を眺め、あまつさえ手に掛けかけて、そこから相手の回復を待っていたこの短いようで長い時間、それらを経て相手への気持ちが大きく膨れてしまっているが本人は自覚できていない。欲していたものを手にした今それを逃がすわけにはいかず「久しぶりに二人っきりで緊張してんのか?」と相変わらずからかい口調で言いながら回した腕で軽く脇腹をつついてやり)
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