検索 2022-07-09 20:46:55 |
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よし!あとはお前次第だ。二人で楽しい時間過ごしてこいよ
(相手の方を向いて真正面から想いを伝える分にはそれこそ勢いのまま想いを口にしていて気まずさを感じる隙間もないが、今はそういう空気でもなく平静を装いつつかつ恋愛に花を咲かせようとしている人間の前で相手への想いを口にしたのだ。いつもとは全く違う形での告白は心臓に悪く、なんとか豪の恋愛相談の方に意識を向ける事で鼓動の早さをなだめていた。今すぐ菜月ちゃんを誘うように言えば豪は戸惑っていたが相手の後押しもあり菜月ちゃんに連絡を取ることになる。暫く黙ってみていれば豪の顔は明るくなってその結末を悟り小さく笑みを浮かべた。電話が切られて成功の報告がなされるとガッツポーズをして声をあげる、彼の喜びようから察するに菜月ちゃんの反応はそう悪くない感触だったのだろう。これであとは明日に備えるのみ、鼓舞するような言葉をかけるも豪が落ち着く様子はなく『まずは服を決めて、猫カフェまでの道を予習して、それと……』と軽くパニック状態になっていて緊張を解してやろうと豪の隣へ移動する。肩をトントンと叩いてやりながら「そんなに不安がんなよ。当日まで俺達に見守らせるつもりか?」と冗談めかし言い)
…え、まあ僕達の予定は特にはないけど、
(何とか話題は本題へと戻り二人の勧めで彼女に連絡を取る様子を見守る。彼の反応しか見えないがその表情が明るくなり電話を切って成功の報告がされると不思議とこちらまで嬉しくなった。相手が鼓舞する言葉を投げかけるが明日のデートで頭がいっぱいのようで今日の内にやることを色々とあげてはパニックに近い状態を起こしていた。自分の場合相手とは常に一緒にいるようなものだったからこうして約束を取り付けどこかで待ち合わせという経験はした事がないことに気付くと何処か微笑ましくも羨ましいような気持ちを抱きながら2人のやり取りを見つめる。その中で相手が冗談めかして明日の話をすると彼はそれに食いついて『左さん達の時間が大丈夫ならちゃんとデート出来るか見守っていて欲しいです』と真摯にお願いしてきた。特に明日依頼や用事が入っている訳でもなく、時間があると言われるとそうなのだが他人のデートを見守るという状況に困惑を見せると判断を任せるように視線を向けて)
えっ?!あのな……ったく、仕方がねぇ。乗りかかった船だ。最後まで見守ってやるよ。でも菜月ちゃんと付き合えるかはお前次第だからな
(ただの揶揄いで見守るなんて言ったのだが、豪はそれを真に受けたらしく本当に見守って欲しいとお願いされれば言い出したこちらが驚きの声をあげてしまう。こういうのは他人が口出しできるものでもなく男ならひとりでなんとかしろと言ってやりたくなるが、真摯な言葉に加えこれまで豪が見せてきた菜月ちゃんへの真剣さも相まって簡単には突き放すことが出来なかった。相手から決定権を委ねられると軽く息を吐いたあとに了承する返事をする。今でさえこの状態なのだが自分達が傍にいることで少しでも安心できるなら安心材料としてそばに居てやろう。それにここまで相談に乗っておいて途端にハシゴを外すことなんて出来なかった。こちらの返事に『ありがとうございます!』と豪は顔を明るくさせるが結局自分達に出来るのは見守ることくらいだ、成果を出せるのは己自身しかいないという意味を込め豪の胸を拳で軽く叩いてやり)
…君も随分と世話焼きだね。
(彼のお願いに相手が驚き声をあげる。判断を任せるように視線を送っていれば呆れたように息を吐いて了承するのだからやはりハーフボイルドだ。そこが良い所であるのだが。相手の返事に分かりやすく彼は笑顔を見せてお礼を言い、与えられる鼓舞に『分かってます、教えてもらった事活かして俺頑張るんで!』と答えてはやる気を見せている。直前にも色々アドバイスを貰いたいということから待ち合わせの時間の前にこの事務所に彼が寄るということになり、『明日もよろしくお願いします!』と頭を下げると準備の為か来た時よりも浮かれた足取りで彼は去っていった。事務所に2人残される形となると相手に視線を向け軽く笑いながらも律儀に相談に乗ってやっていることへの感想を告げ)
あんだけ本気で好きな人のこと真剣に語ってる奴ほっとけないだろ。自分の事も言っちまったし……
(二人で見守りに行くことが決まれば豪は意気揚々と事務所を出ていく。デートが明日に決まりその上傍に頼れる人間がいる状況が心強いのだろう。二人きりになり声をかけられれば視線を向け、仕方がないと言いたげにこちらも困ったような笑みを浮かべる。自分が相手に気持ちを伝える時は相手に知識がないのをいい事になし崩し的に関係を変えることもできたし、一線を超えればどこまでも相手に嵌っていく確信があってずっともやもや悩んで躊躇していた。だからこそ豪のように好きだという気持ちを真っ直ぐ通そうとするのが眩しくて羨ましくて若々しくて、わざわざ事務所までやってきて相談しにきたのも相まって最後まで応援したくなってしまったのだ。それに話の流れで相手への思いの丈を口にして、相手からも同じ話を聞いている、話の流れとはいえここまでお互いのことを知ったのなら放ってはおけない。思い馳せているうちにあの夏祭りの日の記憶は濃くなって「好きとは特別な感情、か」と相手の言葉を繰り返して口元を緩めていて)
それもそうだね、あの感情には覚えがあるから気持ちは分かる。 っ、蒸し返さなくて良いだろう、
(いつもは甘いと文句を言うような対応だが今回ばかりは理解出来て相手の言葉に同意を示す。彼女が好きな想いも更に関係を深めたいと思う気持ちもよく分かるからこそ協力したいと思うのだろう。お互いの好きな人について話す、所謂恋バナという物をしたのも大きいかもしれない。初々しかった彼の様子に和やかな気持ちで笑って話をしていたが先程の自分の発言を持ち出されると再び羞恥が戻ってきて思わず声を上げる。自分でもらしくない発言をした自覚はあるのだ、顔が赤くなりそうなのを何とか抑えながら「それに間違いではないはずだ」と普遍的な考えだと主張して)
その通りだと思ったから思い出してただけだ。お前が俺の事どう思ってるか改めて聞けたし良い機会だったな
(豪も噛み締めていた相手の言葉にこちらも共感して思い返していたのだが、相手にとっては思わず言ってしまった恥ずかしい言葉だったらしい。焦る相手にニヤリと楽しげな笑みを浮かべつつ悪意はないと弁明する。自分も同じ状態だった事は棚に上げ、こちらの事を語っていた時の事をさらに蒸し返しながらソファから立ち上がり相手へ近づくと動揺している相手の頬を軽くつついてやった。実際語られた内容は嬉しい以外の何物でもなく、あの時の柔らかな表情はいつまでも胸に刻んでいたい。頬をつついていた指で今度はそこを軽く撫でると「明日はさっきみたいに狼狽えて目立つなよ」と笑いながら言い)
いつも言っている事とさほど変わりないだろう。…分かってるよ、君こそ恋愛経験豊が富であることが彼に示せると良いね
(先程のことを思い出させるような発言に反応してしまうと相手がにやりと笑って傍に来るとからかうように頬をつつかれて更に視線が泳ぐ。似たような事は相手に何度か言ったことはあるはずだが同じことを第三者を説明することはいかに相手が好きだとアピールし、心の内を明かしているようで恥ずかしい。実際相手から語られた言葉だって既に知っている内容ではあったが改めて恋人への想いとして聞くと嬉しさと少々の照れ臭さが胸に溢れて仕方がなかった。その違いを知りながらも普段と同じだと主張していると今度は頬を撫でられ相手に視線を向ける。勿論彼の大切なデートの際に同じ轍を踏むつもりはない。ちょっとした意趣返しに自分だけが知っている見栄をわざとらしく強調して笑ってみせる。甘酸っぱい恋愛相談に巻き込まれたような一幕だったが明日は彼らのデートを見守る約束だ。つまり彼の考えたデートコースについて行くことになるのだと思い至れば以前検索した知識から
引っ張り出してきて「…もしかして明日はダブルデートってことかい?」と問いかけ)
、お嬢さんを誘った回数は多いからな、問題ねぇ……まぁ、デートコースにお前と行くなら…ダブルデートってことか
(確かに先程お互いを語った内容はいつも交わしている内容で目新しさはない。しかしそれが第三者に語られているものだからこそ言葉に真実味が増して、想いの大きさを改めて知る結果になった。いつもとは違うのは相手も感じているだろうに、意地を張るのを上機嫌に見つめていた。だが仕返しにかこちらが豪についた嘘を含めた言葉を笑顔で返されると言葉を詰まらせる。本気で誰かに想いを向けたのは相手が初めてである以上恋愛経験は相手としか積んでいないといっても過言では無い。しかしその出だしであるお誘いならいくらでもした事がある。成功率がゼロなのは差し置いて嘘は言っていないとでも言いたげに苦しい答えを返しておいた。そこで不意に相手の動きが止まり次に出てきた言葉には目を瞬かせる。豪は知りもしないだろうが、恋人と一緒にデートコースについて行くならそう表現するのも間違いではない。明日はデートを見守ると同時に相手と猫カフェに行ってデートをする事になりそうだ。二人では早々に行くことがなさそうな行先に相手を見つめながら「楽しみだな…」とポツリと本音を零していて)
知っているのは僕達だけだけどね。せっかくの機会だ、たまには高校生らしいデートをするのも悪くない。僕も楽しみだよ、翔太郎。
(お互いに他人が居るからこそ見えた一面をからかってみたり関心を持ったりした最中、明日の行動への気付きを口にすれば相手の目が瞬いた。彼にして見れば思いもよらないことだろうが想いを持つ物が二組出掛けるのならダブルデートという要件は満たしているだろう。あくまで彼らを見守るという前提条件の元だがせっかくの機会を利用しない手はない。それに猫カフェという行先も普段の自分達なら興味を持たない限りは候補に上がらないであろう場所で、今夜彼の考えるデートプランには他にも何処かに寄る予定が組み込まれるかしれない。普段から共に行動してそういったきっちりしたデートという形をとる事の少ない自分達には新鮮な一日になりそうだ。公私混同だと指摘されそうだとも予想していたが想像以上に好意的な反応が返ってきたのに加えてこちらを見つめながらこぼされた呟きに愛おしさが溢れて口元が緩む。相手の頬に手を添えて自らも楽しみだと素直な気持ちを明かすと胸を満たす暖かな気持ちのまま短く触れるだけの口付けを落とす。そっと離れると「帰ったら色々と準備しなければ」と弾む声で明日へと期待を寄せて)
俺達はデートなんて勿体ぶって出かける事ほとんどねぇからな。豪のデートプランに期待しとかねぇと。準備って、変装でもするつもりかよ
(相手とはそれこそ朝起きた時から夜眠る時まで四六時中一緒にいるわけで、遠出しない限りはデートという形は成立しにくい。風の街の中なら尚更だ。名目は見守りなのだから当然その責務は果たすが、デートという言葉に何処となく心が浮ついてしまう。しかも豪がプランを考える以上はどんなルートになるかも未知数で期待は膨らむばかりだ。その思いが口から出てしまうと目の前にいる相手の口元が優しく緩む、同じく彼らを見守らなければならない立場なのに同じくらい明日への期待が膨らんでいるようだ。頬に手を添えられ暖かな感触にこちらも口元が緩む、緩んだ口元同士が重なって柔らかな感触に口角がさらにあがった。明日のために準備だなんて大袈裟なことをいう相手を揶揄いながらも、内心ではデートならばそれなりに気合いの入った服装にすべきかなんて考える。恋愛相談に乗っているうちにすっかり良い時間になって「明日に備えてそろそろ帰るか」と浮かれた気持ちのまま声をかけて)
こういうのは気合いを入れる物だろう? ああ、帰ろう。
(見守りを頼まれた時は少し困惑したものだが彼らのデートプランに同行して共に楽しむと思えば期待の方が上回る。それは相手も同じようで緩んだ唇同士を触れ合わせると更に笑みが浮かんで心和らぐ。確かに相手とならいつもの服装でも構わないだろうが、彼と同じく好きな人とするデートの場なら多少なりとも気を使うものだろうと軽く笑って告げる。帰宅の声掛けにも素直に頷いて戸締りをしてから事務所を後にした。家に帰ってからはいつも通りではあったが風呂の時間が長かったりクローゼットの服を整理したりと随所で浮かれているのが感じられてつい口角が上がる。ベッドに入ってもそれは続いて楽しみでなかなか眠れそうにない。落ち着かないように暫くもぞもぞしていたが触れる相手の体温にまったりと眠気がやってきて口元を緩めると「おやすみ、」と呟いては目を閉じて)
___よし、準備バッチリだ。そろそろいくか
(自分達はあくまでもいつも通りだとは言いながらも内心は十分に浮かれていて明日のことを思う分いつもよりもあらゆる動作の時間が長かった。傍に相手はいるのだが、改めてデートと定義付けられた時間を過ごすのだと思えば気合いも入ってしまう。相手からも明日への期待は伝わってきて、共にベッドに入っても落ち着かないのかソワソワと体を動かしている。それを宥めるように背中を撫でながら「おやすみ」と口にすればいつの間にか眠りへ落ちていた。翌日朝、いつも通りの時間に起きて準備を始める。頭の片隅に今日はデートなのだという思いが常に浮かんでいて、赤やカラシ色といった派手な色合いのシャツを選んでしまいそうになるが見守るという立場を考えそこはグッと我慢し、紫色のシャツに薄紫のネクタイを重ね、代わりにストライプの中折れハットを選んで小物で遊んでみることにした。いつもより念入りに髪をセットすれば準備は十分、豪とはまず事務所で待ち合わせの予定だ。相手の方へ目を向けるといつもよりも気取った口調で声をかけたあと事務所へと向かって)
ああ、まずは事務所で作戦会議だ。__…どうやら来たみたいだね。
(相手に背中を撫でられながら眠りに落ちていく。翌朝目が覚めれば準備を始める。いつもは適当に目に付いた組み合わせを着ることが多いが相手が紫色を基調とした服装にしているのを見れば白と黒のボーダーのTシャツに緑のロングパーカーをチョイスする。鏡の前で何となく髪を整えてクリップの代わりにキラキラとした緑と紫のピンで片側を留めれば十分余所行きっぽい感じにはなっただろう。少しして相手が戻ってくればいつもより気合いの入っている見た目に思わず口元がにやけながらも待ち合わせをしている事務所へと向かった。事務所にたどり着き、軽い事務所をしながらも待っていると丁度約束した時間頃に階段を登ってくる足音がして視線を向けた。『すみません、バタバタしてたら遅くなってしまって』と言いながら現れたのはシンプルな白のTシャツにカジュアル寄りのジャケット、黒スキニーパンツという清潔感のある纏まりの良い服装に軽くセットした髪型をした彼で昨日との見た目の違いに相当気合いが入っているのが分かる。相手の姿を見つけると『この格好大丈夫そうですか?』と服装の確認を尋ねていて)
だな……よぉ準備万端みたいだな。いい感じに決まってるぜ
(準備の整った相手の方に目を向けてみればこちらと対になるような緑のロングパーカーを着て、いつもは奇抜なものがついている髪も今日は二人の色のピンになっている。いつもより気合いの入った格好に思わず口元が緩む、デートと称された日に恋人が心を向けて準備してくれるなんてちょっとした事が今は大いに嬉しかった。気持ちはどんどん浮かれてしまいそうだがあくまでも見守りなのだと言い聞かせて気持ちを鎮めつつ豪を待つ。慌ただしい足音と相手の合図を受ければ頷いて出入口で豪を迎えた。まずは服装からと彼はこちらに感想を求めるが変な気合いが入っておらずかつ清潔感のある好印象な服装だ。装いはバッチリだろう。問題ないと軽く肩を叩いてやり緊張を解しつつ「それで、今日はどんなプランにするんだ?」と今日の方針を聞いてみる。彼は軽く呼吸したあと『まずは猫カフェにいって、その後雑貨屋さんにいって何かプレゼントできればなって思ってます』と説明を受ければいい計画だと言わんばかりに笑みを浮かべる。「今日のこと形に残せるもの買うのは良い案だ」と自信を付けさせるため褒め言葉を送っておき)
彼女の行きたいところをメインに置きつつ思い出も作れる良いプランだね。猫カフェは自由に撮影可能らしいからお互いに写真を撮り合うと良い。
(相手に服装のチェックを受け問題ないと言われると彼は安心したように息を吐く。一晩で色々調べたりしたようで相手が今日の計画について問うとしっかりとしたプランの返答が返ってきた。メインである猫カフェを軸にその後に立ち寄る雑貨屋の場所も決めてあるようでこれならばスムーズに案内することも出来そうだ。こちらからも褒め、ついでに昨日調べて思いついた策を提案する。猫カフェ内はどうやら撮影可能なようで近くまで寄ってきた猫などを撮ることが出来るきまりとなっている。その中で猫と居る彼女を一緒に撮ることを申し出たり逆に自分のその姿を撮って貰ったりも出来るだろう。撮った写真は思い出に残るだろうし、終わったあとに画像交換という名目でやり取りを続けることが出来る。その意見を聞けば『ぜひそうします!』と良い返事が返ってきた。その後も道を歩く時にやった方が良いことや猫カフェで頼むメニューの当たりなどを確認し終える頃には幾らか彼の緊張の色も薄まって自然な笑みを見せるようになった。デート前としてはこちらの笑みの方が好印象だろう。気になることを確認して時計を見ればそろそろ彼女との待ち合わせの時間に近い。「僕達は傍で見守っておくからリラックスして挑みたまえ」と軽い笑を向けながらこちらからも肩をぽんぽんと叩いてやり)
こいつの言う通りだ。共通の思い出が多いほど彼女と親密になれんだから、楽しむこと忘れんなよ
(どうやら豪は抜かりなくデートコースを組んできたらしい。道順を確認してみてもなんなく答えていて彼女のためにしっかりと準備をしてきたようだ。相手からは猫カフェでのアドバイスが送られて彼はまた目を輝かせている。写真を撮りあうこともその後に写真を交換することもその間は確実に互いの事を見つめ考える時間になる、仲を深めるにはうってつけの作戦だ。豪の緊張もほぐれた所で待ち合わせ時間近くになり「頑張れよ」という言葉で送り出した。今日の仕事はここからだ。ダブルデートを楽しむのはもちろんだがそもそも彼女にこちらの気配を悟られてはいけない、つまり二人を見守る間は常に尾行状態だ。「さて、探偵の腕の見せ所だな」と気合いを入れると相手と連れ立ち二人の待ち合わせ場所へと向かった。豪が待ち合わせ場所に選んだのは駅前の広場で、時計台の下でソワソワと豪が菜月ちゃんを待っている。もう緊張が戻っているのに若干不安を抱きつつ、群衆に紛れるためベンチに座ると自然な風を装い相手に隣へ座るよう呼びかける。しばらくもしないうちに豪へと近づく女子高生が広場へと現れて)
ああ、二人が上手くいくように見守ろう。_アレがきっと菜月ちゃんだ、…2人とも良い感じに見えるね
(彼を見送って2人きりになれば視線を向ける。ダブルデートと浮かれてはいるが本題は彼を見守ることだ。あの計画の組み方ならば滅多なことは起こらないだろうが何かあればサポート出来るように心構えはしておいた方が良いだろう。その為にも探偵スキルを使って彼女には見つからないように行動をする必要がある。相手の言葉に頷いて気合いを入れると駅前広場へと向かった。現場にたどり着けば時計台の下で彼の姿を見つけた。相手に促されるままベンチの隣に座ると休憩している振りをしながらも時折視線を時計台の方に向けてその時を待つ。やがて彼の元に近づく女子高生が現れた。事前に聞いていた特徴からも彼女で間違いないだろう。可愛らしいワンピースに長い髪の片側を編み込みのようにしていて彼に話しかけると二人は笑みを見せながら何やら話している。昨日彼が一方的に好きといった話し方であったがあの様子を見る限りそうでも無いかもしれない。素直な感想を口にしながらも彼がリードする形で移動を始めれば少し間を置いてから「行こうか」とこちらも後ろを着いて歩き始め)
あぁ、いい雰囲気じゃねぇか。____出だしは順調だな
(ベンチで休憩するフリをしていれば菜月ちゃんが豪の元へやってくる。可愛らしいワンピースと凝った髪型をみる限り彼女も今日のデートには気合いが入っているようだ。相手の感想に同意するよう頷く、事が順調に運べば彼が望んでいた付き合う所までいくのだって夢じゃないように見える。二人が早速移動を始めたのを見ればこちらも追いかけるようにしてベンチから立ち上がった。程よい距離をとりながら後ろを歩く、猫カフェへの道のりも特に問題なさそうでしっかり事前準備が効いているようだ。迷うことなく猫カフェへとたどり着けば二人は店内へと入っていった。表からガラス越しに店内の様子が窺えて、どうやら低いテーブルの周りに客が床へ座りその周囲を自由気ままに猫が行き交うスタイルのカフェのようだ。一匹の猫がガラス越しに日の差す暖かい場所で寝転がるのが見えて既に微笑ましい。早速自分達もと店に近づき隣を見れば菜月ちゃんと同じくらいにはオシャレをしてきた相手が目に入って、ここからはデートでもあるのだと思えば胸が華やぐ。今更街に出かけてデートだなんて初々しい内容だがこれも豪に付き合うためだ。「いくか」と声をかけると店のドアを開いて)
ここが猫カフェ…。初めて来たけど人懐っこい猫が多いみたいだね。
(順調なエスコートで猫カフェにたどり着けば二人は店内へと入っていく。表のガラス越しに中の様子は見えて床に座りその周りに猫が好きに移動出来るスタイルのようで目新しい光景にじっと観察モードに入りそうになる。相手に声を掛けられると視線を戻すと共に今から自分達も入店することを思い出し、頷いて中へと入る。受付を済ませるとお好きな席にと案内を受ける。手前側に二人が座って注文をしているのを見れば彼らを視界に映しながらも目立たない奥側のテーブルを選んで床に座る。腰を落ち着かせた所で店員に初回のドリンクの注文をして改めて内装を確認する。壁紙やテーブルなどで暖かな色合いでまとめられた内装で壁際には飛び移る為の出っ張りなどが設置してある。傍らには猫と遊ぶための猫じゃらしなども置いてあって猫好きには堪らない場所だろう。元々いた客の膝の上で寝ている猫がいたり自分達が入ってきても特に威嚇などはされなかったあたり人馴れしている猫のようだ。早速自分達の近くにも様子見といったように猫が近付いてきていて猫探しを得意にする相手に向けて「君の特技の見せ所じゃないかい?」と話を振って)
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