相乗りで何処までも 【 〆 】

相乗りで何処までも 【 〆 】

検索  2022-07-09 20:46:55 
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唯一無二の相棒へ。




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  • No.3162 by 探偵  2023-08-31 21:08:17 


……、…ッ!フィリップ!!くそっ……
(遠くで膝をつく相手に届かぬ手を伸ばしながら意識を手放し地面に倒れる。そうして幾らかの時間が過ぎた後にようやく意識を取り戻し、薄らと目を開けると倒れる前の記憶が蘇って相手の名前を叫びながら顔を上げる。しかし当たり前のように相手の姿はなくて、未だ重い体を無理やり起こして周りを見回すも周囲に人気はない。思わず悪態をつく。犯人が手招きしていた以上罠が仕掛けられている可能性は考えていたのにまんまと術中にハマり相手を奪われてしまった。相手に危害を加えられる事は無いだろうが、メモリの開発に加担させられるのは明白で最悪そのまま組織に引き戻されてしまうかもしれない。先の見えない不安と自分への苛立ちで思わず転がったダンボールを蹴った。中身をぶちまけ派手な音を立ててダンボールが転がる、その側面に文字が書かれているのが目に入った。よく見ればこの倉庫にあるダンボールには全て同じ名前が入っている、確か地球環境の研究機関だったはずだが数年前に突然閉鎖された団体のはずだ。そこである可能性が浮かぶ、この研究機関は突然街に現れ突然消えた挙動の怪しい団体だった。その機関の名前が刻まれたダンボールにメモリのパーツが詰め込まれているということは、地球環境なんてのはカモフラージュで本来はメモリの開発を行っていたのかもしれない。手がかりは今の所これだけだ、細い糸ではあるがこの可能性にかけるしかない。未だガスの影響が残る体を無理やり動かしバイクの元へ戻るとエンジンをふかして今や廃墟になっているはずの研究機関へと走り出し)

  • No.3163 by 検索  2023-08-31 22:30:21 


…っ、何者だい?
(状況は考えつく限り最悪に近いが諦めるには早い。意識を失って手がかりは殆ど無いに等しいだろうが相手ならばここに辿り着いてくれるだろうと確かな希望を持って今は無きドライバーに触れるように腹部に手を添える。それまで可能な限り情報を集めようと部屋の中の探索を始めていると誰かが近付いてくる足音がして身を固める。警戒しながらその人物を待ち受けると30代前後の白衣を着た男性が廊下から現れこちらが起きているのに気づくと笑みを深めて部屋へと入ってきた。『お久しぶり、といっても分からないか。待っていたよ、運.命.の.子』と語る口ぶりから組織の関係者であることは間違いなくそして覚えては無いが面識があった人物なのだろう。可能な限り距離を取って警戒を続けていると余程機嫌が良いのかあの一件で研究が縮小され組織をクビになったこと、それでも新しいメモリの研究を諦めることが出来なくてずっと密かに計画を立てていた事をベラベラと語り出す。その目は取り憑かれたようにギラギラと煌めいていて思わず一歩後退る。『君も探偵ごっこなんて辞めて協力してくれるだろう? 』とこちらの両腕を掴んで問う彼に「僕はもう、そんな事には協力はしない!」と肩を押して突き放しながら頑固拒否の姿勢を示していて)

  • No.3164 by 探偵  2023-08-31 23:17:43 


そいつに手ぇだす……がッ!!
(廃墟であるはずの研究機関にたどり着き入口を見れば、誰も来ない場所のはずなのに最近何かを運び込んだ車輪の跡が残されていて相手がここにいるのだと確信する。真新しい車輪の跡をたどり施設の奥へ奥へと進んでいけば、やがて光が漏れ出す扉がある事に気がついた。こっそりと近づき中を覗けばまるであの夜にみた研究所そのままが目の前に広がっていて息を飲む。さらに相手と知らない男の声が聞こえてきて緊張が走った。男の演説は大方こちらの予想とそれほど違わなくて、組織を離れてもなお自分の欲を満たすために街を泣かせようとするとは腹が立つ。さらに男が相手へと掴みかかったところで我慢の糸が切れた。弾かれるように走り出し、先日のように勢いのまま男へ殴りかかろうとする。しかし男にたどり着く既の所で身体中に痛みが走り肺から空気を押し出すような声を上げてその場へと倒れた。どうやら設備を置いていた区画をぐるりと覆うように足元にピアノ線ほど細い糸が張り巡らされ、そこに電撃が走っていたようだ。脳を直接殴られたような衝撃に耐えていると男は高笑いを始め『可能性は考えていたけどまさかほんとにくると思わなかったよ!』と勝ち誇った笑みを浮かべてこちらへ近づく。首根っこを掴まれ無理やり顔を挙げさせられると、首元にヒヤリと金属の感触が走る。首に突きつけられたのは人体に生,体.コ.ネ.ク.タ.を付与するための拳銃型装置だった。意識が朦朧とするなか男は相手の方へ親しげな笑みを向けると『仕事仲間のためなら働けるだろ?それとも彼は新型メモリの最初の実験台にした方がいいかな?』と興奮気味に問いかけて)

  • No.3165 by 検索  2023-09-01 01:33:40 

…、翔太郎ッ!! …、何をすればいいんだい。 ……、っぅ!
(彼の目的がメモリの制作ならば命を奪うようなことはしないはずだ。ならば時間を稼いでいれば何とかなるはずと提案を拒絶しながらその時を待つ。押し返しているとこちらに走ってくる足音と声が聞こえて期待に顔をそちらに向ける。そこには希望を持った通り相手の姿があって表情がぱっと明るい物となる。だが何かに引っ掛かったような体勢で悲痛な声が上がれば思わず声を上げて駆け寄ろうとするが足枷に邪魔されてそこまで辿り着けない。自分に掴んでいた男が勝ち誇ったような笑みとともにそちらに向かえば首元を掴んでから身に覚えのある物を相手に突きつける。あの装置がどういった物なのかも使われた人間がどうなるかもこの目で何度も見てきた。それが相手に向けられていることに背筋が冷えて身体が小さく震える。目の前の男は目的の為なら本当にやる、それが自分も含めてあの場所に居た人間の性質だ。視線を伏せて考え込んだ後小さく協力の仕方を問う。この答えに満足したように男はニンマリ笑うと相手を雑に床に解放して準備をし出す。配線が露出した機器を各地に取り付けられ『久しぶりだろうから上手く出来るようにアシスト機能を付けてみたんだ。じゃあまずは練習がてらに雷のメモリにしよう。』と提案される。地.球.の.記.憶を引き出すには自分の意思でその情報にアクセスすれば良い。逆に言えば自分が望まなければ記憶は引き出せず彼は新しいメモリは作れない。その点を踏まえて軽く俯き記憶を引き出すフリをしながらこの場を何とかする方法を考える。だがいつまで経ってもデータが抽出出来ないことに男はイライラし始め自分がアクセスを拒んでいる故だと気付くと舌打ちをしながら何かリモコンの物を操作する。次の瞬間繋がれた機器から電流が走って短く声を上げる。直ぐに切られたものの一瞬頭が真っ白になる程の衝撃に本能的恐怖を覚えていると『早くしてよ。それともまたあの時みたいに記憶も消した方が良いかな』と更なる手段を持ち掛けられて)

  • No.3166 by 探偵  2023-09-01 07:46:44 


っ、………
(相手が何か返事をした後、首にあてられていた金属がなくなり地面に乱暴に放り出されるとまた体に痛みが走る。暫く意識が朦朧としたまま床に転がっていたが、男の声が再び聞こえてきて無理やり顔をあげた。目に映ったのは何かの装置に繋がれた相手が苦しんでいる姿で伸びている場合ではないと一気に頭が覚める。だが相変わらず体は重く自由に動けない。相手は何かの機器を取り付けられている他足枷がされているようだ、それを視認すると肘で無理やり体を押し上げて擬似メモリを取り出しガジェットを起動させて放つ。その後相手が繋がれている配線を目で辿ればひとつの装置にたどり着いて、あの装置をどうにかすればあの男に相手が付き合う必要はなくなりそうだ。体を起こすだけの力はなく腕を前に出し無理やり体を床に引きずってほふく前進で少しずつ装置へ近づいていく、脳内に体中の痛みが響きながらも着実に腕を前へ出していた。しかし床をゆっくり移動する何かに気がついた男は視線をこちらにむけてしまう。無様に床を這う姿にまた高笑いをあげるとこちらへ近づいてきて『イノシシが気絶する電撃なのによく動けるねぇ!』と嘲るように言いながら横っ腹を蹴られ唸り声をあげて動きを止めた。そのまま仰向けに転がされ鳩尾を踏みつけられると思わず悲痛な声をあげ男の足を掴む。だがこれこそが自分の望んだ状況。「今だ!」と叫ぶと同時に男の足を強く掴んで拘束する。その合図と共に先程放ったス.タ.ッ.グ,フ.ォ.ン,が宙を舞って相手に繋がっている機器の配線を切っていった。次いで足枷を攻撃するが一撃では破壊できない。その間に『このっ、放せ!』と男が腹にのる足に力を込めるが意地でも放さず、煽るように不敵な笑みを浮かべていた。数度の攻撃の後、ス.タ.ッ.グ,フ.ォ.ン,が宙に大きく浮上し上から叩きつけるように鎖へぶつかれば、ついに相手を拘束する足枷が壊れて)

  • No.3167 by 検索  2023-09-01 11:06:21 

悪いけど僕は、もうこの街を泣かせるメモリの制作に協力しな、いっ゛…、やめろ!…ッ!
(命令を拒んだ罰とばかりに流された電撃は全身を貫き一気に気力を持って行かれるがそれでも目の前の男に従うつもりはない。この街を平和にすることが自分たちのやるべきことでその為にも新たなメモリを作らせるわけにはいかない。薄ら笑いを作って男を睨みつけながら自らの意思を伝えるが全て言い切る前に再び電流が流されて苦し気な声が出る。先ほどより少し長めに流れたそれに一瞬意識が飛びかけるも奥歯を噛みしめながら何とか繋ぎ留めて抵抗の姿勢を崩さない。当の男が自分から離れていくと僅かに気が抜けるも向かう先が床を這って近づく相手の元でその腹部を蹴り溝内を踏みつけるのを見れば思わず縋るような声を張り上げて近づこうとする。鎖は一定距離で伸びきって行く手を阻まれるも飛び立っていたス.タ.ッ.グ,フ.ォ.ン,が繋がれた配線を切っていけば相手の狙いに気づく。男が声を荒げ相手を力任せに踏みつける姿は見ていられないが相手の作ってくれたチャンスの為ぐっと堪えてその時を待つ。金属製の足枷に数度攻撃を加えた後大きく旋回して真上からたたきつけるようにス.タ.ッ.グ,フ.ォ.ン,が鎖にぶつかり壊れるとその瞬間走り出して力任せに相手の上から男を押し退ける。男はよろめき数歩後ずさった所で張り巡らされたピアノ線に引っ掛かり電撃に悲痛な声をあげるを見ればすぐさま相手の元にしゃがみこみ手を握りながら「翔太郎っ!」と呼びかける。致命傷という訳ではないが初めの電撃と容赦ない男の攻撃でかなりダメージを負っていて動けそうにない。どうすればその場を切り抜けられるのか必死に思考を巡らせていると男が背後でふらふらとしながら立ち上がる。その顔は怒りに満ちていて『お前もあんなに楽しそうにメモリを作っていた癖に。大人しく道具みたいに言うこと聞けば良いんだよ!』と声を荒らげながら横腹を蹴ってくる。痛みに顔を歪めるもここで避ければ標的が相手に移る可能性もある。庇うように身を挺して背中で八つ当たりのような攻撃を受けながら一つの微かな道筋を思いつけば「っ、翔太郎、フ.ァ.ングジ.ョ.ーカーで外に出よう、っぐ」と提案するもより強い一撃が脇腹に入って勢いのまま床に倒れる。胃の中がひっくり返ったような感覚に咳き込む自分を他所に『どうやら最近は探偵ごっこにお熱のようだけどコイツが研究所で何をしていたか教えてあげようか』と床に伏せたままの相手に話しかけていて)

  • No.3168 by 探偵  2023-09-01 12:40:51 


、フィリップ……ッ、!
(男の足が乱暴に動き更なる追撃が加えられようと決してその足を離さずその時を待つ。やがて高い音が聞こえて鎖が断ち切られたのを悟り相手がこちらへ駆け寄ってきたタイミングで男の足を離してやれば、男は吹き飛び自ら仕掛けたトラップで電撃を食らっていた。相手に手を取られなんとか名前を呼ぶが上半身を少し起こすのが精一杯だ。その間に男がふらりと立ち上がり目を見開く、向こうも相当頑丈なのか、それとも相手を手中になんとしても収めようと昂っているのかもしれない。体を動かしたいのに力が入らなくて「止めろ」と力無い声で言うことしかできなかった。男にも動かない体にも苛立ちを募らせていた中で男が相手を道具呼ばわりした事で頭の中で何かが切れる。更に相手に蹴りを入れ始めれば頭の中がスっと冷たくなる感覚がした。動かなかったはずの体を動かし上半身をもたげると床に転がされてしまった相手と男の間に入るように体を入れて男を睨む。不思議と痛みは感じない。男が構わずとっておきの秘密だと言いたげに相手の過去を話そうとするのを「んなもん知ってんだよ」と吐き捨てるようにして遮る。ゆらりと体を揺らしながら片膝をつき「こいつがメモリ開発に関わってたのも、それを自分の好奇心を満たすためにやってたのも知ってる。でもな、こいつはそれを罪だと認めて、今その罪を償ってるとこなんだよ。お前は知らないかもしれねぇけどな」と冷たい声で言えばドライバーを取り出し腰にあてる。ベルトが装着されたのを感じれば「俺達のこと、舐めんじゃねぇ!」と叫ぶと同時に切札のメモリを構えて)

  • No.3169 by 検索  2023-09-01 16:41:18 

、翔太郎…。 確かに僕は言われるがままメモリの開発を率先してやっていたし楽しいとさえ思っていた。だけど外の世界を知った今は違う。僕は、僕たちはこの街を守る二人で一人の探偵だ! フ.ァン.グっ!
(ずきずきと全身が痛む。彼にとって必要なのは地.球.の.記.憶を引き出す道具であってどんなにボロボロになろうが関係なく意思や考えは必要ないのだろう。暴力は手応えがなかったのか今度は相手に諦めさせようと意気揚々に自分の罪状を読み上げようと話を切り出されると思わず身体が強張る。自分の身の上は相手も知っているはずだが詳細な中身を聞いて自分に対する感情が変わったらと不安が過ぎるも冷たくも吐き捨てるような声が聞こえると顔をあげる。罪は無くならないがそれでも償おうとする自分を受け入れると力強く告げる言葉に無意識に相棒の名を紡ぐ。あの時交わした契約を示すようにこちらの腰にもドライバーが現れると不思議と力が沸いてふらつきながらも立ち上がり散々言われた言葉に反論するように声を張る。道具でも運.命.の子でもなく今の自分達を示す名称を叫べば相手の隣に立ってもう一つのメモリを呼ぶ。どこからともなく現れた小さな恐竜は没収されていた疾風のメモリを咥え残りの2本のメモリを挟んだス.タ.ッ.グフ.ォ.ンを引き連れて手中に納まる。これでこの場所にはもう用はない。アドレナリンが過剰分泌している状態での使用はリスクもあるがそれも覚悟のうえで隣の相手に目配せすると転送されてきた切札のメモリと変形させたフ.ァングを使って変身を果たす。意識を失った相手の身体を抱えた所で男が舌打ちと共にまたリモコンのようなものを操作すれば辺りに警報音のような物が鳴り響き研究所の防衛システムが作動し始める。この状態でもあまり焦った様子を見せないあの男を放置するには引っかかるが今は脱出が第一だろう。「ひとまず外に出るよ、翔太郎」と方針を共有すると相手を抱えたまま研究室を飛び出し出口に向かい駆け出して)

  • No.3170 by 探偵  2023-09-01 17:28:21 


違いねぇな
(痛みの感じなくなった体をゆっくりと持ち上げ立ち上がる。あの夜に相手が実際にメモリの開発に関わっている所を見た、その時の思考に基づく発言も聞いた、こんな男から聞かなくとも知っている。それでも相手の隣に立って最果てまで相乗りすることを誓っているのだ、今更この男の言葉ひとつで揺らぐものではない。隣で相手が男に向かって叫ぶ言葉を聞いて不敵に笑う、あの夜罪を背負ったのはお互い様でそして今その罪を数えて二人で一人の探偵として償っているのだ。ちょうど同じタイミングでお互いに目を向け目配せをする。短く相手に同意する言葉を送った後に切札のメモリをドライバーへ差し込み意識ごと相手へと転送された。そのままドライバーが起動され変身を果たした、自分を抱えるとはなんとも奇妙な状態だ。まずは男のテリトリーから抜け出さなければならない、相手の方針に「あぁ」と同意して男を置いて部屋を出る。何やら防衛システムが起動され廊下には先程引っかかった電撃の流れる細い線が張り巡らされているがファングの前では無意味だ。腕にセイバーを宿し自分の体に線が触れないようにだけ気をつけて線を切り刻みながら進めばあっという間に出口へたどり着く。そのまま真っ直ぐ建物外へ走り抜けようとして)

  • No.3171 by 検索  2023-09-01 19:55:52 


アレが出口だね。 あと少しだ、っぐ …やはり簡単には逃がしてくれないようだね。
(非常灯が辺りを照らす中、各地に細い線が張り巡らされている廊下を感電しないように切断しながら進んでいく。相手の指示に従ってバイクを停めたという出口に向かって走れば研究エリアを抜け荷物の搬入をするような少し広めのスペースに辿り着く。その先の出口だと思われる場所にはシャッターが降りているがファングの力があれば破るのは容易だろう。やっと見えた外への経路に期待の呟きを零して近付くと突如片足に糸のようなものが巻きついて強く引き摺られ思わず声をあげながらバランスを崩す。咄嗟に生身の相手の身体を庇うようにして倒れるも『逃がさないよ』と低い男の声が背後から響いた。咄嗟に振り向けば八本足で全身に毛が生えた生物、その姿から恐らくタランチュラの記憶の宿ったド.ー.パ.ン.トがゆっくりとこちらに近付いていた。咄嗟に足元の糸を切って体勢を立て直すように立ち上がる。『これも君が作ってくれた特注品だ。懐かしいだろう?』と話し出す男と対峙しながらも切り抜ける最善策を考える。相手よりマシとはいえこの身体もダメージを受けていてそう長くは動かないだろう。ならば無理やりにでも一度に最大火力を叩き込んで短期決戦を決めるしかない。その作戦を共有しながらも「行けそうかい、翔太郎」と意識下で問いかけて)

  • No.3172 by 探偵  2023-09-01 21:22:47 


あいつもド.ー.,パ.ン.ト.かよ!……あぁ、もちろんだ
(仕掛けられた糸を切り刻みながら進みシャッターさえ破れば外へと出られそうだと思った矢先、再び足元をすくい取られる感覚があって体勢を崩す。何とか自分の体は守ったものの振り返った先にいたのは禍々しい姿のタランチュラの怪物だった。こちらが逃げるのを悠長に見送っていると思ったがこういうカラクリだったかと忌々しげに叫ぶ。意識下で共有された相手の作戦はこの場を突破できる唯一とも思える道だ。動かない体がひとつと装甲を纏うもののボロボロの体がひとつ、長期戦は明らかに不利だろう。力強く返事をしたあと構えをとる。幾つも浮かぶ赤い目がこちらをギョロりと睨むと相手を絡め取り奪おうとする糸がこちらへ飛んできた。セイバーでそれらを切り刻んでいき最後の一本を左手で掴む。ぐっと腰を落として糸を強く掴みファングの能力を力の限り発揮すると「フィリップは誰にも渡さねぇ!!」と気合いと共に糸を思いっきり振り回して怪物の体を壁の方へ投げ飛ばした。怪物が壁に叩きつけられ伸びている隙にホーンを操作しセイバーを足へ付与すると高らかに咆哮を響かせ「決めるぜフィリップ!」と声をかければ渾身の一撃のために飛び上がって)

  • No.3173 by 検索  2023-09-01 22:16:08 

ああ、 フ.ァ.ン.グ.ス,トラ.イ.ザー!! …このメモリ、一般には流通していない関係者用の物だ。 ……、
(こちらの作戦が伝わるとその隙を伺う。やがてこちらを捕らえようと糸が飛んでくるが俊敏な動きで切り刻み、束ねた一本を強く掴むと力の限り振り回して壁へと投げ付ける。抵抗も出来ずに壁に叩きつけられると怪物から苦しげな声をあがる。決めるなら今だ。相手の掛け声に返事をして飛び上がるとセイバーを付与した方の足で強烈な回し蹴りを叩き込む。今残っている体力の全てを注ぐような一撃は残光が浮かんだ後、怪物の身体を切り裂いた。元の姿に戻った男からメモリが排出され粉々に砕け散る。そのメモリはあの倉庫で見た開発用の物の初期型で関係者しか入手出来ないタイプのものだ。それを今の今まで持ち歩きその危険性をわかっても尚使用してしまうメモリの魅力や中毒性に背筋がぞっと冷えた。男は強烈な一撃を受けたせいか完全に気絶しているようで動く気配は無い。これで漸くここから出られるが身体の方もそろそろ限界に近く最後の気力を振り絞って出口前のシャッターに近付くとアームファングで切り裂き、人が通れるほどの穴を作る。フラフラとした足取りで相手を抱えその穴から脱出すれば外に出ることが出来てすぐ近くに相手が乗ってきたであろうバイクが見えた。その瞬間どっと力が抜けて相手を下ろしてから変身を解くとすぐ隣に倒れ込んで)

  • No.3174 by 探偵  2023-09-01 22:57:25 


こんなやつはこれっきりにしてもらわねぇとな
(最初で最後の渾身の一撃を叩き込めば怪物の体は切り裂かれあの男の姿へと戻る。相手が言うには今しがた破壊されたメモリはより危険性の高い初期型のものらしい。人智を超えた未知の力に魅了された人間が組織の外にもいるとは予想外だった。相手を狙う輩がこれ以上いないことを祈る他ない。シャッターを切り裂きようやく外の空気は吸えたものの精神が宿る相手の体ももう限界のようだ。倒れ込む相手に「フィリップ!」と声をかける間に変身は解けて意識は元の体へと戻る。動けないはずの体を動かした代償が返ってきたのか体に意識が戻ってきたばかりだというのにそのまま意識を手放しそうになってしまう。だがここで二人倒れるのは危険だ。今の二人ではバイクに乗ることは出来ないと判断すれば倒れたままス.タ.ッ.グフ.ォ.ンを操作するとリ.ボ.ル.ギ.ャ.リ.ー.をこの場に呼び出す。到着を待つ間にジンさんに連絡をとるも意識の飛びそうな体ではひとまず研究機関のあった所まで来てくれとしか言えず、無理やり呼び出す形で電話を切った。そうしているうちにリ.ボ.ル.ギ.ャ.リ.ーが到着してバイクが格納される。歯を食いしばり深く呼吸をしたあと、疲労と痛みでどうにかなりそうな体を無理やり引き起こして地面に手を付きながら膝をつくと、隣で倒れる相手の体を気合いで抱き上げた。数歩でリ.ボ.ル.ギ.ャ.リ.ーに乗り込むことができたが、その一歩は絶望的に重くて、格納スペースへ倒れ込むようにして二人の体を横たえた。ハッチが閉じて事務所へ向けて走り始めるとようやくあの場から離れることが出来て不規則な呼吸を繰り返しながら意識を朦朧とさせていて)

  • No.3175 by 検索  2023-09-01 23:45:12 

………、…しょうたろう、
(相手の呼びかける声で完全に意識が飛ぶことは無かったが限界スレスレで動けそうにない。隣の相手が誰かに向かって話す声がした後、何かが近付いてくる音がした。いつもより緩慢な動きの脳がリ.ボ.ル.ギ.ャ.リ.ー.を呼び出したのだと理解したと思えば温かいものが触れて身体が持ち上がる。数歩支えられるまま歩き、雪崩込むように収納スペースに倒れ込むとハッチが閉じられたのか中が暗くなった。疲労とダメージで指一つでも動かすのが億劫だが薄く暗い視界の中で確かに相手が横にいるのを確認すると無意識にゆっくりと手を伸ばしてあの時掴めなかった手に触れてそっと握る。形を確かめるように指を絡ませて繋げばはっきりしない意識の中でも相手の温もりが感じられて小さく息を吐いた。エンジンの音と触れる体温だけを頼りに最低限の意識だけを繋いで運ばれていたがハッチが開き人工的な灯りが差し込んだことで事務所に辿り着いたことに気付く。安全な場所にはたどり着いたがここで意識を飛ばしてしまっては回復に支障が出る。最低限ソファかベッドに入るべきだろうと思考が及び小さな声で名前を呼ぶと重い身体を何とか起こしながら「うごけそうかい?」と問いかけ)

  • No.3176 by 探偵  2023-09-02 11:13:38 


………、…なんとかな
(意識の遠くの方で駆動音とタイヤが地面を蹴る音が聞こえる。その音の中に意識が沈んでいこうとしたが、その前に手に暖かなものが触れて僅かに意識が引き戻される。やがてそれは絡められるように繋がって、そこで相手と手を繋いでいるのだと気がつけば僅かに繋がる手に力を込めた。暗闇の中で相手の存在を確かに感じながら過ごせば、やがて駆動音が止まりハッチが開いて見慣れたガレージが目に入ってくる。どうにか無事に事務所へと帰ってこれたようだ。リ.ボ.ル.ギ.ャ.リ.ー.で休んだ分なんとか体は動かせそうで相手の呼びかけに答えつつ体を起こすがこれも長くは持たないだろう。緩慢な動きで立ち上がると相手の腕を肩に回させ引き上げるようにして立ち上がらせる。二人の体を引きずるようにして歩き出すが今はベッドへとの道のりがあまりにも遠い。道中何度か足を躓かせながらも根性で意識を繋ぎながら螺旋階段を上りきり、最後には崩れるようにしてベッドへと倒れ込んで)

  • No.3177 by 検索  2023-09-02 12:47:44 

……は、ぁ…、やっと帰って来れた…
(声を掛ければこちらと同じく緩慢な動きで相手も身体を起こす。移動中休むことは出来たがそれでも限界に近いことは変わりない。相手の肩を借りて立ち上がり支え合いながら事務所スペースへと向かう。いつもは難なく移動する道も酷く遠く思えて躓いたりふらついたりしながら何とか階段を登りきる。事務所スペースの奥、簡易ベッドの前にたどり着けば一気に気が抜けて崩れるように倒れ込み長く息を吐いた。もしかしたら一生帰ってくることが出来なかったかもしれなかった自分の居場所、そこに満身創痍ではあるが大切な相棒と共に帰ってくることが出来た。その想いが声になって溢れてふらふらと相手の背中に腕を伸ばすと身体が痛まない程度に緩く引き寄せる。そのまま深く呼吸すれば馴染みある匂いを感じて身体の力が抜けていく。揺らぐ意識の中、ぼんやりと相手を見つめれば「ただいま」と小さく呟いて)

  • No.3178 by 探偵  2023-09-02 17:31:19 


おかえり……おかえり、フィリップ
(最後の力を振り絞って二人の体を簡易ベッドに放り投げればもう体を動かすことなど不可能で深呼吸を繰り返しながらなんとか酸素を確保する。その間に緩く引き寄せながらただいまと言われると今まで無理やりにでも立たせていた精神が揺らぐ気がした。相手を取り戻せないかもしれないと考えはしなかったが頭の片隅にその可能性は常にあって、一度おかえりと言われてしまえばどこよりも安全な場所に相手と無事に帰ってこれた事を実感することになって、もう一度名前と共におかえりと口にする。こちらからも痛まない程度に腕を回して抱き寄せるとその暖かさを感じて、それだけではどこか物足りなくて頭を僅かに動かすと互いの額を合わせてその存在が確かなものだと意識に刻む。危ない橋を渡ったことが今更実感として湧いてくるとより相手を強く抱き締めて「無事に帰ってこれて良かった」と呟いて)

  • No.3179 by 検索  2023-09-02 18:14:36 

…ん、君が来てくれたおかげだ。 ありがとう、翔太郎。…この身体だと明日はお休みかな、
(相手を抱き寄せすっかり馴染みとなった言葉を口すれば噛み締めるようにそれに対する言葉と名前が返ってくる。いつも通りのやり取りなのに今は尊く愛おしい物に思えて更に距離が近付いた相手に目を細めた。組織に近い人物の犯行であることは明確で危険であることは相手も分かっていただろう。相棒が自分を見捨てることなど絶対にしない人であることは誰よりも知ってはいるが、それでもあの場に来てくれた事が男の言葉を否定してくれた事が何よりも嬉しかった。相手から感極まったように強く抱き締められると各所が痛むも今はそれより暖かなものが全身を満たしていて、こちらからもぽんぽんと軽く背中を撫でては感謝の言葉を口する。決して完璧な解決とは言えず二人の負った傷はかなり多い。きっとこの様子では一夜では回復し切れず明日も満足に動くことは出来ないだろう。それでも一番大切な物は守りきることは出来た幸せを噛み締めると僅かに頭を動かしてそっと触れるだけの口付けを落として)

  • No.3180 by 探偵  2023-09-03 07:40:13 


お前がいるとこなら地獄の果てでも行ってやるよ、フィリップ……あぁ、明日アキコにも説明しねぇと
(失わずに済んだ愛しい体温を腕と額とで感じていればあやすように背中を軽く叩かれて、変に体に残っていた緊張感さえ解され溶け出していく。感謝を伝えられれば口に小さく笑みを携えいつかの約束を口にする。どんな状況に陥ろうと、どんな結末を迎えようと、二人でいる方がずっと良い。だがなんとか事務所に帰ってきたものの二人の体は痛々しくて相手の名前を呼ぶのがいつもよりも尊い事だと思う程には極限状態に追い込まれていた。酷使しすぎた体はもう一切動かす事は出来なさそうで明日もここに寝転がることになるだろう。揺蕩う意識の中では相手の体温は特段心地よく、何よりも大切な存在が傍にいるのだと感じさせてくれる。そんな中で互いの唇が軽く重なると、またじわりと相手の存在と幸せが胸に広がって口元が緩んだ。こちらからも短く口付けを送れば心に溢れたまま「ずっと隣にいるからな」と口にして再び額を合わせると目を閉じて)

  • No.3181 by 検索  2023-09-03 10:41:24 

それは頼もしいね。 …ああ、おやすみ翔太郎。
(相手がいつかの約束を持ち出して笑えば自然と口元が緩む。きっと逆の立場なら自分も同じ選択を取るだろう。何があっても行き着く先は相手の傍が良い、そして相手ならば必ずそれを叶えてくれると信じている。その言葉通り早速明日は二人してベッドの住人になる未来が容易に想像つけば小さく笑みを零す。暖かく満たす想いのままお互いに口付けを送り合えば幸せと安堵感に包まれて限界だった身体は休息を求めて一気に睡魔が襲ってきた。再び額同士がくっついて穏やかな体温と共に隣にいると言葉を受ければもう懸念する要素は一つもない。短く返事をして薄れつつある意識の中拙い口調で就寝の言葉と相手の名前を紡ぐと目を閉じて穏やかな気持ちのまま意識を手放して)

(/いつもお世話になっております。ガッツリメモリや過去を絡めたシリアスな話でしたが危機に巻き込まれる所もそれを乗り越える所も沢山描写できてとても楽しかったです!身を挺しながら検索を助けようとしたり元研究者にピシッと言う探偵君がカッコよくて本当に好きです。やりたい事が多くてつい冗長な文章になってしまっていたのですが探偵様に上手い具合に繋げて頂いて濃密な話にすることが出来ました、本当に今回もありがとうございました!
今後の展開ですが翌朝のまだまともに動けない状態のやり取りをするのも楽しそうですし、新しく場面を切りかえて始めても良いかなと思うのですが探偵様のご希望がありましたらお聞かせください!)

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