匿名さん 2022-07-01 23:15:18 |
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( あらゆるパンの名前が聞こえれば目を丸くさせ。毎日お昼ご飯はパンなのかなと気にしながら袋の中を覗く相手を見つめては問われると此方も鞄からお弁当箱ともう1つ四角いデザートケースを出し、蓋に手を掛け食べようとするもやはり相手の栄養面が気になり断られる覚悟で )…私は普通のお弁当。向坂くん…良かったらデザート食べない?オレンジなんだけど…。
( 彼女が鞄から弁当箱と、一回り小さなケースを取り出す。中身は分からないけれど、タイミングとサイズから鑑みて恐らくデザートケースだろうと推察すれば、豪勢だなと一人感心して。しかし、その中身がオレンジだと明かされると同時に自分に勧められれば、一瞬きょとんとした後に彼女の顔を横から覗き込んで )……え。なんで、あんまり食欲ない?
( 彼の顔が視界に入れば目を見張りその拍子にデザートケースを引っ込ませ俯き。変に誤解されたくないと思い、ここは素直に言おうと再びデザートケースをバレンタインチョコを渡すかのように両手で相手に渡し )…そうじゃないんだけど、パンだけじゃ栄養が偏っちゃうから。ピック付いてるから食べやすいと思う。……お節介だったらごめんなさい。
……たしかに。( 自分の昼食を改めて見下ろせば、納得の声を漏らす。彼女の厚意と勇気を無下にするのは気が引けて、まるでプレゼントを贈るように両手で差し出されたデザートケースを、こちらも両手で大事に受け取る。少し考えて、その場で蓋を開ければ、丁度二人の中間辺りに来るように差し出して )ありがとう。そういうことなら、もらおうかな。……んー、でも、月岡さんも食べたいだろうし、半分にしよう。
…私?……そしたら1つだけ。後は向坂くんが食べて。( 差し出がましい行動だと思った矢先にケースを受け取り食べてくれると言ってくれた事が嬉しく感じ顔を上げれば少し口角をあげて。全部相手にあげるつもりだった為、目を丸くさせながらケースを見れば優しさを無駄には出来ないと思いピックを取り1つオレンジを取り )
そう?( 中間に持ってきたデザートケースから、彼女はオレンジを一つだけ取り出す。彼女がそれだけで充分だと言えば、素直に残りをケースごと自分の方へと戻して。今度からカフェオレではなく野菜ジュースでも買うべきかと頭の片隅で考えながら、食後のデザートを横に置くと、まずは焼きそばパンにかじりつきながら )今度何かお返ししないと。月岡さんって何が好き?
…さっきノート運ぶの手伝ってもらったからお返しはいらないよ。──向坂くんって優しいね。( 姿勢を戻し少し俯き加減でオレンジを見つめては返答をし。一口でオレンジを頬張れば飲み込み、ノートを運ぶのを手伝ってくれた事やお礼の事など彼の言動が心に刺さり小さな声で呟けばお弁当の蓋を開けて )
そんなことないよ。月岡さんの前だから格好つけてるだけ。( 焼きそばパンと同時に、彼女からの言葉を咀嚼する。いつもの味がいつもより美味しく感じるのは、きっとその褒め言葉のせいだ。最後の一口をじっくりと味わってから飲み込めば、少し眉を下げ、悪戯がばれた子どもみたいにはにかんで見せる。ノート運びを手伝ったのも、彼女のことを何かと気遣うのも、全く下心が無いかと聞かれればそうではなく )今のだって、半分はただ月岡さんの好きなもの知りたくて聞いたし。
( お弁当のおかずを食べていれば相手からまた思いがけない言葉を聞き箸を止め、不意にはにかむ彼を見つめれば再び心臓の鼓動が鳴り自分の身に起きたこの感情は何なのか分からずにいるも直ぐに視線だけ反らせば言葉を紡ぎ )でも皆言ってる、向坂くんは優しいって。…好きなもの…知っても得しないよ?
だったら、月岡さんこそ優しいよ。オレンジ見るたびに月岡さんのこと思い出しそう。( 褒められてばかりでは居心地が悪く、横に置いたデザートケースを見遣りながら彼女の心遣いに思いを馳せる。こんな彼女を一体クラスメイトの何人が知っているのだろうと頭の端に浮かんだ優越感に気がつくと、遠慮がちな返答に「しなくてもいいよ」と笑って )
ありがとう…逆に私を見たら顔がオレンジに見えるかな?それなら…教えない。私は向坂くんに得してほしいから…。( 食べてもらえただけで無く彼の言葉を聞き少し嬉しそうに目尻を和らげては冗談っぽく述べて。得をしなくてもいいと笑う相手に自分は笑えず、こんな好い人に損させる訳にはいかないと顔を背けたまま再びお弁当を食べて )
……え。……ええー……、難しいな、月岡さん。( 思いがけない彼女の冗談に小さく吹き出して笑っていると、更に思いがけない彼女の返答に目を丸くする。この手の質問で回答を断られた経験は初めてで、しかも断られた理由も今までに聞いたことがない。弱ったような苦笑を浮かべつつ天井の方へ視線を上げると、自分が〝得する質問〟を暫し考えて )んー……じゃあ、好きな人いる?
…好きな人はいないよ。( オレンジの顔の私は相手にどう写るのだろう、なんて考えながらお弁当を食べていると"好きな人"の言葉を耳にし再び箸を止めて。恋愛に関しては経験が全く無く、ましてやその手の質問もされるのは初めてに近く考えても仕方ないと思い即答し。しかし何故そんな事を聞くのか疑問を抱き )…いないけど、どうして聞くの?恋愛相談とかなら私には無理だよ。
そっか。( 彼女の返答にほっとするのと同時に、これには答えてくれるのか、と実験中の科学者のように冷静に考える。きっと彼女の中で何か基準があるのだろうけれど、今の自分に推し量れるはずもない。今はこの会話を楽しみつつ、彼女への理解を深めようと割り切れば、質問に正直に答えて )俺が得する質問なら答えてくれるのかなって思って。
今のが向坂くんの得する質問…?好きな人がいるなんて聞かれたの初めてだったから…ちょっと驚いた。…恋愛話とか好きだったりするの?( 相手の返答に頭の中で疑問だった事が更に疑問になり小首を傾げながらも少し動揺して。この手の話は女子となら解るが男子と話した事が無く素直に思った事を聞いて )
好きでも嫌いでもない、って感じ。( 友人と恋愛関連の話をする時のことを思い返す。彼らの話を聞くのも、自分の話をするのも楽しいけれど、彼らほどにははしゃげない自分がいることも自覚していて。『結月は気になる人とかいないの?』友人の声が頭の中にこだまする )でも、月岡さんの恋愛話には興味あるよ。
私の恋愛話に?…私は今まで恋愛した事が無いから話す内容なんてないよ。向坂くんの方が好かれそうだし…告白とかされた事があるんじゃないかな。( これまでの日々を思い返しても恋愛など遠い世界で、少し自信の無い感じで俯いては容姿端麗な彼の方が自分より豊富な感じがし )
たぶん、月岡さんが思ってるほどはないよ。( 告白されたことが無いと嘘をつくわけにもいかないが、あまり多く見積もられて敬遠されるのも避けたい、という計算のもと、当たり障りのない返答を返す。俯き加減になってしまった彼女に、この話題はあまり触れない方が良いかと思い直せば、いつの間にか空にしたデザートケースを屈託のない笑顔で差し出して )これ、ありがとう。美味しかった。
そう…なんだ。自慢できる話があれば良かったんだけど…。( 彼がどんな人生を送ってきたかなんて自分は到底わからず、ただ信じては頷き。デザートケースが視界に入れば顔を上げ再び見る相手の笑顔が直視出来ず視線を反らしケースを受け取り会話を続けようと )よかった…もうすぐお昼休み終わっちゃうね。次の授業ってなんだっけ…。
すみません、自慢できる話があれば良かったと言うのは自分の事ですので!勘違いされてしまうかもと感じレスをした次第です。こちらは蹴りで大丈夫ですので。下げレス失礼しました。
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