ゼラニウム（〆）

別に…大丈夫、です。あ…そう、ですよね。
(首を小さく縦に振った後、定期入れを慌てた様子でポケットにしまうと気付いたように頭を掻き、「ええ、と…茜、さん。そろそろ…順番みたいですよ。」指し示した先にはもう二、三組ほどしか並んでおらず)

ありがとう、楽しみすぎてワクワクするわ
付き合ってるし、手でも繋ぐ？
（少し慌てた素振りをする相手にクスクスと笑いながら順番に気づき、嬉しげに笑顔を見せてから手を差し伸べて少し冗談めかしくてでも繋ぐかと提案をし）

そうですね。カップルならそれっぽくしないと。
(若干遠慮が消えたような口ぶりで伸ばされた手を軽く握り返し、入り口の店員に「カップル限定のパンケーキプレートってまだあります？」と尋ねる。店員は爽やかな笑顔で「はい、まだございますよ。」と答えはするものの若干の怪訝さが伺える眼差しで二人を見つめていて)

良かったわ、今日もためにデートプランも考えて楽しみにしてたから
一つもらえますか？それか怪しかったらキスでもしましょうか？
（少し怪訝そうな目をする店員に笑顔を見せてから、手を恋人繋ぎにし直し、まるでずっとここに来るのもデートプランだったような口振りで店員の表情にどこか悲しげに怪しかったら自分達の関係を見せつけようかと言わんばかりにキスでも、といわゆる公共の場で無理強いさせることはないだろうと言う考えからそう言って。）

「い、いえ…申し訳ありません。どうぞ！」
(店員は慌てたように頭を下げ、二人を店内へと案内して。店内はオシャレな中にも可愛らしさが伺える内装をしており、店員が案内した席は可愛らしいテーブルクロスがかけられた席で「…なんか落ち着きませんね。普段こういう店って入らないんで…なんか浮いてる気がして。」腰を下ろしてから周りを見回し、自分の着ているミリタリー風のジャケットを見て苦笑いをこぼし)

ま、偶にはいいじゃない。浮いてないわよ？大丈夫
（コートを床につかないように掛けてから相手の言葉に首を振りながら浮いてないと言って。事実かっこいい男性連れだっているわけで相手は相手に合う服装をしていると思っているため自分はなんとも思わず。周りのカップルに運ばれたパンケーキを見ながら、改めて相手に声をかけて良かったと思い笑顔のまま待ち）

…そうです？まあ、いいですけど。
（自分で言っておきながら引き下がると手持ち無沙汰にスマホをいじって待っていたが、ようやく二人の前にパンケーキプレートが運ばれてきて）

やっとご対面ね、美味しそう…
（スマホを取り出し、写真を撮ると満足げにパンケーキを見て。ナイフとフォークを相手に渡してから早速食べようと思い取り皿に一枚移して）