名無しさん 2022-06-26 12:22:50 |
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掘り出し物が安価で取引されてると爆笑したくなる。…それに何回か通ってると買ってるもので趣向とか分かるんだよなぁ。ほらそこのタキシードの奴とか。(美しい鳥は億の値段で買い叩かれ、舞台袖へと下がっていく。次に出てきたのはまだ少女といってもいいくらいの年齢の子どもで、ぼうっと空を見すえていた。紅花は少女に値段をつけるタキシード姿の男性を顎でさすと「毎回子ども買ってる。調べたら屋敷に囲ってんだと、大層なご趣味だよなぁ」と呆れて)
ふゥん…所謂好事家ってヤツだネ。ああいうヤツは救いようがナイんだヨ。
(冷たい瞳でその男を横目に見、すぐに視線を舞台に戻すと「そういえば…オニーサンの拾ってきたガキの中にもああいうのが好きそうな仔いるヨ。どれだったカナ…ああ、この仔。ちょっと精神に異常があるんだよネ。」懐から1枚の写真を探り当てると紅花に手渡す。その写真には金色の髪をした青い瞳の、人形のように美しい少女が写っており)
うわっ、綺麗な子。確かにアイツ好きそうだけど勿体ない気もすんな。(写真を受け取り見てみれば息を飲むような、少女とは思えない子で小声で驚きの声をあげて。自分からオークションへのツテを紹介してもいいがみすみすあの男に売れるよう作っていくのも嫌な気がして。少し悩んだあと蛇骨に「ね、この子俺にくれない?うちの楼で大輪の華になって欲しいんだけど」と尋ね)
別にいいケド、ちょっと精神が狂ってるんだよネ。自分のこと人形だと思ってるノ。だから大事に扱ってあげてネ?
(いつもの笑みを浮かべ、息を一つ吐くと少女の写真を再び懐に戻して)
オッケー、それも一種のスパイスでしょ。お人形ならお人形らしく大事にするさ。(にこにこと笑いながら頷くと、頭の中では早速どこの部屋に入れるかや名前、世話役は誰にしようかなどを考え始めて。少女は件の男に購入されたようで、次は宝石らしく台を押す黒服の男が現れて)
ありがと、初出しの時には招待すんね。…もしかしてなんかご機嫌ななめ?それとも興味ない感じ?(口元を緩め上機嫌な様子だったが、蛇骨の様子に首を傾げる。自分が何かしたか、それともオークションに興味が無くなったか…そうであったら誘ったことを申し訳なく思い)
ん~ン。オニーサンやっぱこういう処は向かないなァって思ってたダケ。退屈とかじゃないヨ。
(紅花の方を振り向くとまたくしゃり、といつもの表情を完全に崩した幼い笑みを浮かべて首を横に振る。その後も恙無く進行していくオークションを表情の伺えない瞳で眺めていて)
ふーん、だったらいいけど…。(またこの表情を見たなぁ、と思った。どこかで蛇骨のトラウマのようなものを刺激してしまったかと反省し、それ以上は追求せず自分もオークションの進みを眺めていて。結局自分は何もオークションで買うことはなく終了し、固まった凝りを解すように腕を上げて背筋を伸ばして)
…はァ、終わった終わっタ。楽しかったヨ~、連れてきてくれてアリガト。ちょうどあの仔も到着したみたいだし、顔合わせ済ませとこっカ。
(解放されたように煙管から煙を吐き出し、会場の外に待たせていた少女を呼ぶ。呼ばれるがままに現れたのはぶかぶかのチャイナ服を身に纏った、肌が雪のように白く、金髪と青い瞳が肌に映える美貌の少女であった。彼女は紅花に頭を下げて「……マリーナ、です。」と名を名乗り)
早速会わせてくれるなんて太っ腹だねぇ。…初めまして、マリーナ嬢。(こんな早くに会えるとは思わずぱち、と瞬きをすればにやぁ、と口角を上げて。出てきた少女の姿に、写真越しで見るのとは違う美しさを感じて目を細めると視線を合わせるように片膝をついてしゃがみ、柔らかい笑みを浮かべて挨拶をして。マリーナの顔をじっと見れば「マリーナと言えばオレンジ色の薔薇の品種だな…よし、これからは小花(シャオファ)と呼ぼうか。人形には愛称が必要だろ?」と首を傾げて)
「…はい。」
(彼女は言われている意味を理解しきっていないのか、青い瞳が不思議そうに見開かれていたが、紅花の問いに対しては脊髄反射のように頷いてみせる。一瞬だけ不安そうに蛇骨と龍鷹を振り返るが、何も言おうとしない龍鷹、そして蛇骨が「マリーナ、大事にしてもらうんだヨ。」そう言ってひらりと手を振ると全てを察したように瞳を伏せて)
君がどんなお人形になるか楽しみだ。顔出しは近いかもねぇ。(少女はどこか諦めたような雰囲気を醸し出したが、それを変えていくのも面白いとクスリと笑い。少女を下からすくい上げるように縦に抱き抱えると、落としてしまわないようお尻と背中を支えて帰るために車のある場所に行こうと立ち上がって)
くふっ、大事にしてあげてヨ?じゃないとオニーサン怒るからネ。
(薄く微笑んだまま、冗談とも本気ともつかない言葉を掛けて煙を吐く。龍鷹も眼光鋭く睨みを利かせており)
ははっ、勿論。俺の物になったら傷一つつけさせねぇよ。心配なら定期的に写真でも見せるか?(この少女が2人に大事にされていたことが痛いほど分かり、勿論と返す。自分に加虐趣味などないし、所有物に傷を付けることなんぞ客にだって許さない。だが、不安ならと提案してみせ)
納得してくれるのはありがたいな。じゃあ帰るか。(早めにこの2人には顔合わせしてやろう、と予定を立てれば帰ろうと誘って。マリーナを抱き上げたまま、出口への通路を歩いていき途中にいた黒服に番号札を返して。出口で待っていた車の助手席にマリーナを座らせシートベルトをつけると、後部座席の扉を開けて龍鷹と蛇骨に「どーぞ、」と座るよう促して)
アリガト~。
(促されるままシートに腰を下ろし、窓を開けて煙管の煙を吐き出す。隣に陣取った龍鷹は相変わらず無表情のまま前を見つめていて)
じゃ、お店までよろしく。(金梅と紅花も座ると運転手に声をかけて発車してもらう。帰りの道は行きより空いていてすぐに蛇骨の店の前まで着いてしまい、紅花はドアを開けて「じゃーね、おにーさん、番犬くん」と見送って)
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