狐の面 2022-06-16 12:41:30 |
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(/ 埋もれてしまったので1度上げさせて頂きますね。暑い日が続けていて体調を崩しやすい日々が続いておりますね。本体様の事情はあると思いますのでこちらは気長にお待ちしております。
もし、相性が合わないと思っておられましたら、言いにくいかと思いますが一言仰って下さればと思います。)
(/ 埋もれてしまったので再度上げさせて頂きますね。これ以上の上げはご負担になるかもと思い今回の上げで、こちらからの上げは最後にさせて頂きますが、こちらはいつまでもお待ちしておりますので、リアルが落ち着いてまたやり取りしたいと思って下さった時はまたお返事を頂けたら幸いです。)
( / 大変遅くなって申し訳ないです…。
背後の事情により全く手をつけられず…。何回も上げてくださっていたようで大変感謝致します。
若し、もしもまだ此方のトピックに顔を出せれているようでしたらお返事頂きたく、しばらく待ちましてないようでしたら勝手ながら閉鎖いたします。 )
(/ お帰りなさいませ!そしてお久しぶりです。
セイチャを開いたら更新がありとても驚いたのと同時に大変嬉しく思います。
こちらとしては幼少期時代しかしておらず、御言様との距離感もまだまだ遠く名前だけの夫婦の状態でしたので、本体様さえ良ければ続けて下さると嬉しいです!
ただ、菖蒲を動かすのは久しぶりなのでちょっとキャラ崩壊や言動が以前と少し異なる可能性も出てきますが、それでも宜しければ是非ともまた御相手下さればと思います。
最近は寒暖差が激しくなり体調を崩しがちな日々が続いておりますね。本体様が体調を崩されないようにリアル優先で返せる時に返してくださればと思います。どうかご自愛くださいませ。)
草履は慣れないだろう。すまんな、この邸はどうも古臭い仕来りやら昔のものに拘る気がある…後でサンダルを贈ろう。嗚呼それから服も、和服には拘る必要はないよ、普通に現代の服を着ると良いそれから──とと、あまり話をしても疲れてしまうね、さて行くとしよう。
(相手が疲れているのは安易に想像できたし無闇に誘うのも如何なものかとも思ったがもしも無理をしているならばまた後日にでもと考えていたが何処か楽しそうな色を見せた相手の反応には少しばかり驚いたものの嬉しさは隠しきれず思わず尾が揺れる。適当にあったサンダルへ足を通し、相手の準備が終わるのを待っていれば手近にあった草履へ足を通すのを見てはてとひとつ。昔と違い現代の今となってはこの邸内では変に目立ちもしないが草履等些かそういうのに拘る気質の人間ばかりで今の時代に合わないものばかりで揺らした扇子を閉じては口元に当てつつ緩やかに小首を傾げながら相手の足元を見下ろし言葉を紡いでいくがはた、と我に返ると話しすぎたかと扇子を袖の奥にしまいこんでは反省と。ひとつ咳払いをしては近寄ってきた相手の頭をひと撫でしてやれば慣れないものでは大変かと相手の身体を片手で抱きかかえては右腕に軽々と乗せ)
お前が望めば携帯も持てる…スマホと言ったか。学校へも行けるが基本は家庭教師が付く──堅苦しい毎日が明日からあるだろうが、息抜きは何時でもして良いんだ。それを忘れてはならないよ。
(正面の庭を抜けて、正門を軽々と地面を蹴り上げて飛び越えるとどこまでも続く竹林、その中を迷いなく進んで行けば少しして見えたのは狭いながらも開けた場所。月明かりに照らされた小さな池、可愛らしい小ぢんまりとした滝、池の周りにある色とりどりの花々。相手を池の近くで降ろしてやると近くにあった岩に腰掛けて『綺麗だろう?私のとっておきの場所なんだ』と付け加えて)
( / ありがたいお言葉…嬉しい限りです。此方も久方ぶりですので駄文が多くあるかと思われますが少しずつお返ししていけたらなと思いますので、よろしくお願い致します。 )
いえ、何事も慣れと聞きますから練習になって大丈夫です。
………洋服も普通の靴も良いのですか?
わっ……え、えっと…自分で歩けますよ…?
(確かに草履も寝間着用にと用意された服も和の装いしかなく、教育の一環として引き取られて直ぐに自分で着れるようにと着物やそれに類する服の着方の教育があったのとこの家の雰囲気や造り、そしてこの屋敷にてお勤めをしている人達は和服のみだったので、てっきり和服のみしか駄目だと思って居たので御言様の言葉には驚きが隠せず、和服も和服でいい物が有りはするが着慣れた洋服に靴もそこまで拘らなくても良いと聞けば、やはり着慣れた物というのは動きやすい等好印象になりやすいもの。驚きの中にもほんの少しだけ期待と嬉しさが瞳に出てその色を覗かせ。そして歩こうとしていればフワリとした浮遊感と共に少しすれば御言様に抱き上げられていると理解すれば、いくら名目上の嫁とはいえ不敬なのではと思って自分で歩けると言うが、身長差もあってか自分の1歩よりも大きな1歩でスイスイ歩く御言様とほぼ同じような身長になったのもあり、普段とは違う景色の見え方に口ではそんな事を言いながらも少しだけ楽しく感じている自分もいて)
スマホまで……明日から始める勉強は自分の為になるので、頑張ります。
……たまに……本当にたまにだけ、息抜きにここに来ても良いですか?とても綺麗で心が洗われるような感覚すらして……とてもいい場所だと思ったので…。
(明日から始まる勉強の中には学校で習うような読み書きや算数、その他の教科にプラスして御言様の嫁として相応しい振る舞いをと言ってきっと厳しい教養の勉強時間もあるだろう。読み書きなんかは本が好きだったのもあり他の子供よりも多く読めて多く書ける自信はあるが、他の教科は分からないし、何より憂鬱なのがほぼ確実にあるであろう教養の勉強時間である。着付けの時でも厳しいと感じたのだ。嫁となった今、着付けの時以上にその指導方針や指導の仕方は厳しいものだろうし毎日のようにあるだろうとも思う。本来なら歯を食いしばって耐えて耐えて耐える日々でそれらを習得するべきなのだろうが、連れてこられた場所を見れば月明かりに反射する綺麗な水に池の周りを彩る花々、小さくても滝と言える水の音にその水の落下した時に跳ねた水が池周りの花々にかかり、その水が月の光に反射するので花々が輝いて見える程その景色は幻想的でしばらく見とれてしまえば、毎日続くであろうそれらに耐えられなくなったら息抜きに来てもいいかと、言うつもりのなかった言葉がポロリと口から零れ出れば、ハッと我に返りこんな事を言うつもりは無かった、御言様の機嫌を損なわせるのではと思い弁明しようと御言様へと視線を移して)
──────────
(/ いえいえ!こうして帰ってきて下さっただけでも感謝ものですので!
リアル優先で返せる時で大丈夫ですのでまた物語を紡げたらと思います。
改めてよろしくお願い致します!)
──お前は“望むもの”を与えられる立場だ。我儘を言うくらい、誰も咎めやしない。若し、そんな輩が居るなら私に言いなさい……喰ってやるからね。
(驚いている様子の相手もどこか、嬉しそうな色を見逃さなくては少し心踊り尾が左右に揺れる。まだまだ慣れには遠いし、今までと異なる環境下に放り込まれて直ぐに慣れろと言うのも無理は話。今までは教養のあった無駄に“好い自分”を見せようとする者ばかりでその馬鹿馬鹿しさにうんざりとさせられたこともあったなと少し影を重ねてしまうが、相手はそれとは違う。背伸びはしているものの、きっとそれはそういう境遇で育った為だろうかその“殻”に閉じ篭もる事で身を守るのは今までも何人も見てきたが、今までのそれとは違う。僅かに目元を細めては下ろした相手を横目で見遣りつつクツリと喉を鳴らして小さな笑みを浮かべ。息抜きに来たいと言う相手、ハッと我に返る様子から失礼な事を言ったのだと思っているのかやれやれと吐息を吐き出しては小さな頭を優しく撫でてやり上記述べ、少しだけ間を開けては黄金色に眼を染め冷たい表情になると鋭い犬歯を覗かせるもふといつもの表情に戻れば月を見上げもう遅いかと内心思うと、再び相手を抱き上げてふわりと風が少し舞うといつの間にか邸の敷地内に戻っており、相手の部屋のある縁側の前で相手を下ろしてやり)
遅くまで付き合わせてすまなかったな、もう寝なさい。よく食べ、よく寝て──“ここ”がお前の家だ、胸を張っていなさい。
(はらりと頭の上にいつの間にか付いてしまっていた笹の葉を細い指先で摘んで取ってやると、身を僅かに屈めて目線を合わせると目元に弧を描いて笑みを浮かべて最後に頭を撫でては『おやすみ』と付け加えて緩く手をひらりと靡かせてはサンダルを脱ぎ捨てて再び素足のまま庭を後にしてはその場を後にして)
そうなんですか……?
じゃあ、そんな人が出ないように頑張ります。
(自分は望むものを与えられる側であり、望むものを取り上げられる側では無いと聞けばこれまでの教育方針からしてもそう言った我儘や物を望む、どこかに行きたいと強請るといったものは一切なく御言様の為に嫁として相応しい立ち振る舞いを学び、勉学を学んで御言様を楽しませ嫁として扱われる物だと思っていたので真逆の言葉を御言様の口から出てくれば、一瞬キョトンとした顔を見せるとまだどこか実感がわかないのか、疑問形で首を傾げ困惑顔でそういうものなのかと問いかけては、その言葉が本当に出来るのだろうかと少しの不安を胸に抱くも頭の片隅には覚えておこうとほぼ無理やりに自分が中に落とし込んで。そしてユラユラと揺れる尻尾に目を取られ、モフモフできっと触り心地の良さそうなその尻尾の動きに目で追っていれば、不意に頭を撫でられた事で御言様の目と見つめ合うことになり、どこか月の色を思わせるような、秋になって風に揺れる稲穂のような神秘的で人ならざるものと思うには十分な妖艶な色さえ見える黄金色の瞳を見ると、自分に対して不敬を働いた者は喰ってやるの言葉に自分の事を思っての言葉に、思わずその様子を想像してしまうと凄惨の一言でしかない光景が頭の中に浮かぶとそんな人が出てこない事を祈ると口を開いて)
ありがとうございました。
おやすみなさい。
(一陣の風がフワリと自分と御言様の周りを囲うように吹き荒れると思わず目を瞑れば、風が収まるとそれなりの距離を歩いたと思うのだがあっという間に屋敷へと到着しており、やはり人では無いのだなと再認識していれば頭に乗っていた笹の葉をそっと取り、自分の部屋近くの縁側へと降ろされて頭を撫でられれば、去っていく御言様の背中に上記を言って頭を下げた後、自室へと入ると撫でられた頭の温もりや感触を思い出すように自分の頭を触れると「あんな風に頭を撫でられたの今日が初めてかも」と呟くと、頭を撫でられるのはいいものだなと思いながら時間も遅い為、寝てしまおうと布団に横になると今度はすんなりと眠りにつく事が出来て)
(夜の海に浮かぶ満月は幻想的で、人々が寝静まるこの時間帯は厭な話も好奇の目もないまるで自分独りだけのように思えてしまうのがとても好きだった。以前の嫁を亡くして長い年月が過ぎたが、このまま嫁なんぞ貰わずにひとりでも良いとさえ感じていたのに今日邸にやってきた震える幼子、畏怖と恐怖と興味を交えた瞳の色のなんと美しきことか。やけに良い耳には使用人のもあの幼子の寝息さえ聴こえてきてしまうが今は何故かそれが心地好いと感じるのだから不思議なものだと思えてしまう。自室へ戻り、開け放たれた窓から中庭を眺め暫くの間物思いに耽っていると徐々に白み始めた空と共に使用人達が早々支度や朝食の準備に取り掛かる音が聞こえてくる。今日も、今日とて大きな籠からは逃げられはしないが新しく転がってきた小石、誘われるように迷い込んだ蝶のようなあの幼子の存在はきっと大きな変化をもたらしてくれるだろうと思うと口元に弧を描く。そうこうしているうちに、襖の向こうから声が掛かればやれやれと窓を閉めて入室の許可を出し)
──嗚呼、柊に伝えておくれ…あの幼子に靴を買え与えてやってくれと。そうだな…庭を散策するのに歩きやすいサンダルを買えと。一等美しいものをな。
(使用人に挟まれながら邸の奥、御簾で囲まれた大きな部屋は清めの場。真ん中辺りに檜の大きな湯船があるそこは常に湿気で覆われていて湯気が立ち篭る。禊用の白い和服へ着替えるとそのまま湯船へと浸かり、縁に頭を乗せては外へと長い髪を垂らしそれを使用人が何人かで櫛を使い梳いているのを少しばかり心地好さそうに笑みを浮かべていれば近くで控えていた別の者へと声を掛けて。ひとつ返事で別の使用人へ伝達をしてはそろそろ上がる時間かと湯船からあがると体を拭いていき。長い髪は緩く肩口で1本の三つ編みにすると、肩から前に掛け並べられた和服から適当に選んで紺色のそれに袖を通すと帯を緩く締め、相変わらず着崩したそれに小言が飛んでくるがそれを耳を伏せて聞こえないふりをしては食堂へと案内を。無駄に広いのに真ん中辺りにあるテーブル、今まではひとりであったが今日からは嫁となったあの幼子と食べることになる。朝からにしては無駄に豪勢で二人にしては多いが並べられたそれらを見つつ座布団に腰を下ろすとまだ相手は来ていないので、近くの肘置きを引き寄せては肘を置いて寝転び片手を差し出すと控えていた使用人から煙管を渡されてそれを吸うと天へ紫煙を燻せ相手が来るのを待ち)
すみません、遅くなりました。
お料理冷めてませんか?御言様も待たせてしまってすみません。
(御言様が食堂へと着いて煙管を吹かせながら待つこと少しの時間が経ってから、昨日寝る時間が遅かったのもあり世話役になった柊さんに朝ですと起こされるまで爆睡し深い眠りに入っていたのもあり、本来ならほぼ同時か自分が先に入って待っているべきタイミングで寝過ごし、起こされてようやく目が覚めてそこから髪を梳いたり着物を着付けて貰ったりと身支度を手早く、御言様をなるべく待たせない為に柊さんが支度をして。初めてご飯を共にすると言う大切な時に寝坊してしまった自分を責めつつも見苦しくない程度に柊さんに案内されて食堂へと辿り着き、柊さんが一声かけた後障子を開けられると遅れた事をまず詫びて頭を下げればこれ以上待たせるのも申し訳ないので、見た事ないほど広くそして広さゆえか調度品なんかがあって華やかな食堂の筈なのに、どこかこの広さをこれまで1人で使うなんて寂しさが募りそうだと思いながら用意されていた座布団へと足を進めて座布団にちょこんと正座をして座り。今日の装いは昨日とは違い和服ではあるものの、紫色の瞳がより引き立ちどこか紫陽花のような印象を受けられるような装いをという事で薄水色の着物に帯は薄い赤紫色のものと涼しげで着物と帯の色が薄いが故に目の色の紫色がより鮮明な色に見えるような服装で、髪は丁寧に櫛で梳かれたからか昨日よりはどこか艶があるように見え。座布団へと座れば自分達が食べる食べ物へと視線を落としてどんな食べ物なんだろうとちょっとした好奇心や興味が隠しきれずチラッと並べられた朝ごはんを見て)
(縁側の方の開け放たれた襖、その向こうに広がる庭の情景に目元を細めつつ何度目か紫煙を燻らせた所で先に来た使用人にそろそろ到着するとの旨を伝えられては垂れていた耳が思わずピンッと上がる。嬉しそうに揺れる尾はさておき起き上がれば煙管を渡して下げさせ、丁寧な動作で開いた襖の向こうで佇む相手の姿に目元を細めて。淡い色合いの着物、梳いた黒髪は艶を増してこっくりとした瞳ととても相性が良く満足気に頷きつつも向かい側の方で腰を下ろし、興味があるのかまじまじと料理を見つめる相手に次から次へと料理が運ばれ食事の時間は使用人は部屋の外で待機するのが決まり、軽く手を振るうと頭を下げた後に部屋から出ていき襖が閉まるのを見計らっては胡座をかいて座り直しポンポン、と軽く自身の膝を叩いて)
ほれ、ここにお座り。もっとよくお前の顔を見せておくれ。
(テーブル1枚挟んだ如き、無駄に良い目なんて正直相手の顔は良く見えているし離れていても問題はないが年の差がある過ぎるせいかそれとも初代を除いて今までに1番と気に入っているからなのか、楽しそうに目元を細めると今度は両手を広げて来てくれるだろうかと少し待って)
え、えっと………じゃあ、お邪魔します…。
重たかったら申し訳ありません。
(次から次へと運ばれてくるその料理は施設では見なかった料理ばかりで、きっと食材にもこだわり、味付けも一つ一つの味付けを引き立てるようなそんな味付けなのだろうと予想すれば、施設でも勿論、ご飯はきちんと3食出ていたがその質も量も桁違いにいい物なのは間違いない。施設での暮らしは少し貧しかったが楽しい所も勿論あったが、初めて見るご飯にどんな味なのか、食材には一体何を使っているのか興味津々で、自分から見たら光り輝いて見える。昨日、御言様は自分は「奪われる側」ではなく「与えられる側」と仰っていた。それならこれまで食べた事が数える程で、その量も少なく手作りだったので味も悪くは無かったが、ずっと食べてみたらどんなに美味しいのだろうと思っていたケーキと言ったスイーツも食べられるのだろうか。言ってみたいとは思うが、自分はここに来てまだ2日目で夫婦らしくも無ければ御言様の隣に座るに相応しい立ち振る舞いを習得した訳でもない名前だけの嫁。今はまだケーキの話はしないで置こうと考えていれば、何やら上機嫌な様子で膝に座るようにと示す御言様の言葉と行動に困惑し、良いのかなと言う表情を見せるが、言ったのは他ならぬ御言様だし、御言様の言葉を拒否して今の機嫌を損ねたくは無いし、言ったのは御言様だ。他の使用人達も下がっていて誰も居ないし、それならと少し恐る恐ると言った様子で近付くと御言様の膝に座るも、その座り方はちょこんとした少し遠慮した座り方をし、本当にこれで良いのかと御言様を困惑を隠しきれない様子で見上げて)
──重くなどない。人の子なんぞ風船を持つのと同じよ、もう少し近くに来なさい。
(拒まれれば無理にしないが待っていると遠慮がちに膝の端っこに座る相手。重くは無いのかと心配する相手だが、そんなことを心配するものかと意外に思えてしまう。人間なぞ軽すぎる、否この無駄な怪力は何でも軽く人の子、ましてや子供なんぞ片指ですら吹き飛ばすことさえ簡単なこと。重いなぞ思う事もないが、こうも心配する相手は遠慮からくるものかとも考えるが愛いところもあるものだとなおのこと気に入ってしまう。満足気に頷くも左腕を伸ばし左膝に座る相手の腰へ伸ばせば引き寄せて、その際に香るそれに僅かに目元を細めつつ空いている右手を頬へと持っていくと、柔く少しばかり血色の悪いそれは今までの生活であまり良いものを食べさせて貰えなかったせいか慈しむように長い爪で怪我をさせないよう気をつけながら指の腹を使ってひと撫でしては満足したのか手を離して目の前に広がる料理へと目をやり相手へ箸を差し出して渡すとだらしは無いが近くにあった果物へ手を伸ばすと指先で器用に持ちひとつ口に運びながら笑みをひとつ)
好きなものをお食べ。私は人間の食べ物の美味は感じられないが、きっとお前の舌に適うものだと思うよ。
ありがとうございます。
えっと……いただきます、人間のご飯が美味しくない……それは……とても食事の行為そのものが億劫になるのでは…………何なら、美味しいと感じるのか聞いても良いですか?
(まるで慈しむように頬を優しげに撫でられれば、親の愛は勿論誰かからこうして優しい言葉を投げかけられたり、触れられたりなんてこれまでの生活には無く、施設の人達も決して悪い人達ではなかったが、あそこは自分よりも幼く小さな子達もおり、どうしても施設の人達は赤子や自分よりも幼い子供に付きっきりになりがちになる。だからなのかこうして誰かに触れられるなんて思っても無かったし、何より自分は本来子供が親から受ける無償の愛を知らない。そんな自分が親よりも育むのが大変だと書物で読んだ夫婦の愛を知るのか、しかもその相手は人では無い者。飼っていた犬や猫が不意に野生の本能で飼い主を傷つけるように、何らかの不敬でこの方の機嫌を損ねて嫁としての役割を果たせないと判断され、離婚。及び施設に逆戻りするのでは無いかと不安で仕方ない。今日から始まる教養を含めた勉強もきっと身も心もすり減らすには十分な程厳しいのは、引き取られてすぐの教育で容易に想像出来る。気分はやや落ち込むが、目の前には見たことの無い豪勢な朝食。人間楽しみがあればある程度は乗り越えられると読んだ事があるし、これからはご飯を楽しみに生活しようと決めて差し出された箸を受け取り、年齢とは不相応な丁寧かつ綺麗な所作で滑らすように箸を持ち直し、頂きますと挨拶して、いざご飯!となった所で御言様の言葉を聞けば、美味しさが分からないということは食に関して興味もなければ、その楽しさも分からないという事。それは楽しむ為の食事ではなく、単なる作業でしか無い筈。初代花嫁からの習わしなのか分からないが、美味しくも無いものを毎日食べると言うのは意外と辟易するものだ、それを何百年と続けてきている目の前の彼は一体何なら美味しいと感じるのかと味覚の違いがどのようなものか気になり、遠慮がちに問いかけて)
──そうだなぁ、私には人間の食い物は美味いとも不味いとも思わなんだ。いわば“普通”としか思えない……強いて美味と感じるならば、人間の“生気”だ。
(柔い肌は吸い付くようで餅のようだと感じてしまえばいつまでも撫でていられようがそれでは相手もいつまでも飯にありつけないかと判断して器用に箸を持つ姿を見つめながらいくつか口にものを運んだところで、肘置きに肘をついて相手の食べている様子を見ようとした所、掛けられた言葉にはなんて答えようか悩み。味覚が違うというのは必ずしも正解で、最初こそこの家に憑いた時はあれこれ出された食い物を突っぱねて抵抗したものだが、それを“赦さない”者たちのおかげで何度も嘔吐を繰り返しながら食べる日々が続いたのを今でも昨日のことのように思える。次第に慣れてはきたものの、味についての評価など出来るはずもなく取り繕ってきたが今ではそれは慣れに近い。目の前に並べられた豪勢な食事、所詮味が分からない者に出すならばその食材を買う金で慈善でも何でも行えば良いものを、無駄に浪費する人間の考え方は未だに理解に苦しむ。悲劇、妬み、憎悪、好奇、嫌悪、怒り、あらゆるものがこの屋敷にはすみついており幾度も耳にした恭しい声、何度も見た冷徹な態度。たくさんの矛盾がある邸は時折、息が詰まりそのまま死んでいくのかとさえ錯覚する程に苦しい場所であるが、こうして何度も嫁を迎え入れ何度もその終わりを告げたくさんの死と向き合う中でも唯一の愉しみは正しくそれ。視線を外して少し考えてから、くつりと喉を鳴らして笑いをひとつ零すと崩していた上体を起こし相手の身体を軽々しく抱き寄せては空いている片手でとん、と子供のまだ小さい心臓部分を黒い爪で軽く叩いて)
(/ いつもお相手下さりありがとうございます。
中々顔出しが出来ずお待たせして申し訳ありません。本体のリアルが少々バタついてまして返信が遅くても明日まで出来ないかもしれません。時間を見つけ次第返信を致しますが、ご連絡までに顔出し失礼しました。本体連絡のみなので下げにてご連絡致します。
明後日には返信出来ると思いますので今暫くお待ちくださいませ。)
生気……?
えっと……それは、昔あったとされる生肝信仰と似たようなものですか?
(美味しいとも不味いとも感じないと聞けば、それはやっぱり御言様にとって、今では何度も何度も食べてを繰り返したことでようやく咀嚼し、飲み込むという動作が出来るようになったのかもしれない。だが、御言様は言うならば普通と言った。人では無い故に味覚の違いや娯楽の違いがあるのは仕方の無い事だろうし、あっても何も不思議では無い。初代花嫁様からの習わしの可能性が高くはあるが、それでも味の善し悪しが分からないということは、食べ物によってはゴムを食べているように感じたり変わった食感のする食べ物だって出されるだろう。風邪を引いた時に熱と鼻詰まりで味が分からなくなる時があるがそれに置き換えてみるとなんとつまらない、無駄な時間なのだろうかと思う。嫁がいる時ならこうして食事を共にすると言うのは何となく夫婦円満の為にと言う理由付けになるのでまだ理解はできるが、流石に嫁入りもそんなに頻度が高いと言うか、今代が亡くなったら数ヶ月もしないうちに次代花嫁が来るのか、どの位御言様1人の期間があるのかは分からないが、今こうして目の前の御言様は平然とした様子で物を食べている。味の違いも美味な物も違うのなら何度も繰り返し食べると言う作業に慣れる為の食事が必要なのは想像に容易い。この家に来てまだ数日ではあるが、敬って神として祀り、一見したら御言様を敬っているように見えるこの家での御言様の扱いを初めとして、嫁がいるからと施設から自分を引き取り、稽古や着付けをしておきながら昨日の披露宴で送られてきた嫉妬や部外者如きがと言いたげなあの視線の数々。この家は矛盾が多いお家だと思うと、再び抱き寄せられ、御言様が美味しいと感じるものを聞けば、妖怪が跋扈する平安時代では、女子供の生肝には特別な霊力が宿り、妖怪なんかに狙われやすい。なんて事が書かれた本を読んだ事を思い出し、それに近しいものかと問いかけて)
(/ 大変お待たせしてしまい申し訳ありません。
本体のリアルが少々多忙+寒暖差による体調不良で返信が遅くなってしまいました。
現在もまだ体調不良の為、返信するのにお時間が掛かるかと思いますが、最低でも2週間に1回は返したいと思っておりますので、まだいらっしゃいましたら、お相手下さればと思います。)
( / お久しぶりです。体調の方はいかがでしょうか、無理をなさらずご自身の体、ご自愛くださいませ。私生活あってこそのものですので、此方の返信は気が向いた時で構いません。
こちらの方も年末に向けて忙しくなるので、のんびりのんびりの返信になってしまうかと思いますが、何卒宜しく御願い致します。
取り急ぎ、ご報告まで。 )
肝……?──ぶはっ…!!はっはっはぁっ!!生肝ときたか!ははっ…!──今代の嫁は些か博識で叶わんなぁ!
(爪先からでも伝わる心音のなんと心地の良いことか。人間特有の香りも温度も匂いも、鼓動さえ愛おしく思えるのは長生き故の性なのかはあまり分からないが子供の小さな鈴の音を転がしたような音は一層聞いていて気持ちが良いもの。つい、と手を離して目の前にある料理の果物を器用に指先で摘んで口に運び一つ二つと咀嚼をしては嚥下。したところで問われたそれにはた、と何処か不思議そうに狐につままれたようなまるでそれで、ひとつ間を置いた所で吹き出しては腹の底から笑いが溢れて止まらない。言い方が悪かったし今どき生気などと言われてもピンとこないことなんて当たり前、否“ここに”当たり前なんてものは存在しないがそれでも少しは怯えてしまうか脅かしてすまないと揶揄う気持ちも露知らず返ってた言葉は想像の斜め上で心底可笑しくて仕方がない。何度も肩を揺らして口元を覆い隠すと口が裂けそうなほど大きく開いたそこからは笑いと歪な犬歯が覗く。暫くして呼吸を整えてはひとつ咳払いをしてまだ微かに震える肩を何とか抑えようと必死になればなるほど口の端が持ち上がって再び大笑いしそうになってしまうがそれでは可哀想かともう一度大きく咳払いをしてはポンポンと頭を撫でて)
──、いやすまないね。存外面白い娘で私は嬉しい限りだ……私の言う生気はね、そうさなぁ…人間のエネルギーとも言うべきものか。“氣”とも言うか。それを摂取するのが真に美味よ……強いて言うならば、欲をひとつ言うと──“魂”が一等品だがね。………、ゆっくりお食べ、無理して全ては食べなくて良い。また会おう。稽古だのつくだろうが頑張るんだよ。
(考えるように指先を顎に持ってくるとどう説明した方が分かりやすいものかと思案する。簡単にも思えるが上手く言葉に表せられないのは自分にとっての当たり前が人間にとっては普通では無い非常識故に、選ぶ言葉に迷ってしまうが魂だけはどんな言葉でさえ譲れないものがある。最後にとん、と先程と同じように相手の心臓部分を爪先で軽く叩いて笑みを浮かべた所で使用人が入ってくれば少しだけ目元を細めつつ膝に抱えていた相手をそっと下ろしてよっこいせと立ち上がれば相手の小さな頭を撫でてやり片手を握ると掌にいつの間にか狐のような模様や古代文字のようなそれが書かれた札を1枚握らせ『“御守り”だ。肌身離さず持っていなさい』身を屈めると声を潜めて耳打ちし、何処か名残惜しそうな相手を悲しんでいるようなそんな目で見詰めるとそのまま使用人と共に部屋を後にして行き)
………あんな顔で笑うんだ…。
…私、これからもあの笑顔を何回見られるのかな…ううん。見られるように頑張ろう。
……「気」……本で読んだのだと霊力みたいな事だよね、確か女の人は陰の気を持っていて男の人は陽の気だったような。
神様は血とか穢れを嫌うって言うけど、神様扱いはされていても神様じゃないって事になるんだろうけど…………お稽古、厳しくないと良いなぁ。
(何処か寂しげな名残惜しげな眼差しでこちらを見つめて「お守り」を渡して広間を後にした御言様の姿を見えなくなるまで見ていれば、どこかポカンとした表情で先程見た御言様の新しい面、表情を思い出すように頭の中でその表情を鮮明に思い浮かばせると尖った犬歯が見えるくらい口を大きく開き人ならざる者らしい黄金の──秋の実りを知らせる稲穂のような綺麗な金色の目の縁には涙まで浮かばせていたのを考えると、自分としては知識で得ただけの事を問いかけただけなのだが、それが彼の琴線に触れたのだろう。こちらとしてはそんなつもりが無かっただけに呆気に取られもしたが、双眸を細めて笑う御言様の先程の表情はどこか人ならざる者ながらもどこか親近感が湧くようなそんな気持ちになる。これからもあの顔が見れるかなと不安になるが、すぐに首を横に振って自分の考えを否定すればあの笑顔がこれからも見れるように頑張ろうと拳をグッと小さく握ると、すぐに目の前に並べられたご飯を食べられる範囲で食べ出すと食材を咀嚼しながら飲み込み、以前暇つぶし程度で読んでいた日本神話の内容を思い出しており。神様扱いされてはいるが、彼の正体は見たとおり妖狐とかその括りなのだろうと考える。神様と言うのは血や穢れを嫌い清らかなものが好きで、白色も神様の色として有名だろう。白色は他の色と混じりやすいだけにその色を維持するのは人の身では難しく、それこそ神様のような凄い存在でなければ維持できないという事なのだろうともぐもぐご飯を食べながら考え。そんな事を考えながら食べていれば、自ずと咀嚼する回数が増えた事で元々あまり食べられない自分の満腹中枢が身体と脳に満腹を知らせた為、半分どころか1/3も食べれていない目の前のご飯に勿体ないと言う感想が出るが、食べられないのは仕方ないと思い、少し申し訳無さそうな表情で箸を置けば「ご馳走様でした」と手を合わせて挨拶をすれば、ポツリと今日から始まる稽古について呟き憂鬱な気持ちになるが、こればかりは仕方ない事だし、弱音を吐いても無くなる訳でもない。きっと厳しいだろうが、食らいついていこうと決意すればスッと座布団から足を退けて立ち上がり、色とりどりの花が咲き誇る綺麗な縁側へと足を進めて稽古の為に待っているであろう使用人さんの前に着くと「よろしくお願いします」と頭を下げれば、稽古の為に場所を移動して早速とばかりに稽古が始まり)
(/ お待たせしてしまい申し訳ありません!!
体調は何とか回復したのですが、年の瀬も近いからか忙しく今日まで時間がとれませんでした。
これからは以前ほどではありませんが、少しは返信速度が早くなるかと思います。
こんな本体ですが、これからもよろしくお願い致します!!)
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