匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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( / ご移動ありがとうございます!
募集板でのお声掛けも誠にありがとうございました。
改めまして、この様な癖全開の設定にお付き合いいただけること非常に嬉しく思っております!これからどうぞよろしくお願い致します。
早速ですが、提供募集について設定を詰めていきたいです。
オジサン様におきましては募集板でお声がけくださった際の台詞がイメージドンピシャでして、背後様の自由に作っていただければ幸いですが、可能であれば募集を好ましく思う理由について、大したきっかけがある訳ではなく好意全開で猛アタックしてくる募集に絆されたという経緯だと愛しいなあと。
また戦士×ヒーラーという設定が好みでしたので、提供はヒーラーにしようかと考えておりますが、萌萎等ございましたらお申し付けください。)
( / こちらこそありがとうございました、是非よろしくお願いいたします!
女の子へのクソデカ感情を拗らせるようになる経緯はこちらも同じものを想定しておりましたので、全く問題ありません。最初は頑としてあしらい続けていたのが少しずつ緩んだり、普段は無駄に抑圧していた分ふとしたときに見せる彼女への愛情がバチクソ重めだったりすると美味しいなあと思っています。
取り急ぎPFを作成しましたが、イメージと違う個所などありますでしょうか?特に過去話についてはヒーラーの彼女との距離を縮めることになるイベント誘発のため置いてみた要素ではありますが、イメージと違えば変えますし、アイディアはいくらでも出るので……!思わせぶりな「例の事件」も、主様の好みや物語の展開次第でライトにもダークにもできるよう曖昧にしております。
ヒーラーについては、仕事熱心で職業意識が高い、素直、茶目っ気がある、転んでもただでは起きない、年齢相応に未熟な面もある(先頭における自衛能力がまだ発展途上・老獪な敵との渡り合いで場数を踏んだ経験が劣ってしまう)などが萌えです。萎えは恋に盲目すぎる、ギャップがない、一般常識がないなどになります。容姿は非現実的な要素があっても大丈夫です!
また一点提案が。ギルドのグループでなり、ふたりだけでなり、冒険者ギルド所属ゆえ降ってくる様々なクエストを毎度一緒にクリアしていく過程でふたりの間に信頼関係が芽生えていく……というのを、恋愛発展のための骨組みにしたいと考えています。
まずはひとりの女性としてではなく、同業者、ヒーラーとしての彼女に好感を抱くところから彼女の干渉や猛アタックをある程度許すようになり、それがそのうち変化をもたらしていく……というのが非常に好みでして。背後がバディ物好きというのもありますが、是非検討していただきたく……!
姓名 / ギデオン・ノース
年齢 / 39歳
容姿 / 白髪の混じり始めた暗めの金髪で、時折掻き上げる程度の長さの前髪あり。やや垂れ目気味の目は薄いブルー。若いころはさぞやモテただろうとわかる彫りの深い顔立ちだが、加齢によりくたびれた雰囲気を醸している。職業柄しっかり引き締まった肉体の持ち主。ワインレッドのシャツに黒い脚衣、革製の上着と靴といったシックな服装を好む。戦う時の戦士装束は年季の入ったそれで、魔法の込められたドラゴン革とミスリルの鎧が組み合わせられたもの。この装束を脱いでいる間も、腰に愛剣、胸元に麻痺毒仕込みのダガーを常に携える。
人物 / 所属ギルドで25年勤めあげているベテランで、常に気だるげながらも面倒見が良いこともあり、周囲からの信頼は厚い。積極的な性質ではないので大隊のリーダー役に名乗り出ることなどはないが、小隊ならば率いてきた実績も多数。若手の育成や相談役を任されることも多く、その関係で顔は広い。ただし本人自身は本来単独行動を好み、ギルドの宴も最初だけ顔を出したら若い連中の酒代を奢り自分は端の席に引っ込む、といったことがほとんど。休日もどちらかと言えば一人静かにゆっくり過ごすことが多い。
ギルドの仲間や馴染みの知り合いには年長者としての情をかける一方、自分自身に対してはどこかで、「人並みの幸福を手に入れてはいけない」と強く思い込んでいる節がある。ごく時々だが、ひとりで深酒をして若干自棄になることも。
過去 / 今でこそ女性関係を敬遠しているが、若いころは寧ろ積極的で、今とは違い陽気だったこともあり、バチバチに遊びまくっていたとの噂。所縁のある女性が各地におり、ギルドの用事などでばったり出くわした際には再びモーションをかけられることも。(なお現在の本人は、露骨に苦虫を噛み潰したような顔をして嫌がるのが常。また、女性たちはどれも妖艶かつ曲者揃いで、「彼女」のような純粋な好意を抱くタイプはいない様子。)
女遊びがぱったり途絶え、現在のように落ち着いたのは、12年ほど前に起きたとある事件が原因らしい。「黒い館」「サキュバスの女」が絡んでいるということ以外は情報が残っておらず、詳しく知るのはギルマスほか口の堅い少数のベテランのみ。自分を幸福から遠ざけるようになったのもこの事件がきっかけであるとうかがえる。)
( / PFのご用意ありがとうございます!
こんなに早くご用意していただけるとは思っておらず、とても嬉しく思っているのですが、当方リアルで本日まで予定があり、PFが明日になってしまいそうです。大変申し訳ございません。取り急ぎお返事まで……
ギデオン様が提供を好きになる経緯についてご理解ありがとうございました。感情の漏れ方も解釈ど一致でして、背後様と握手させて頂きたいほどです。
PFもこれ以上なく想像の何百倍も素敵で、お話できるのが非常に楽しみです!
「例の事件」につきましては展開次第とのことで、非常に楽しみにしております。
ヒーラーへのご要望も大変助かります。現在ご要望を参考に作らせて頂いておりますので、少々お時間頂戴致します。
展開へのご提案まで本当になんてお礼を申し上げれば良いでしょうか!
背後もバディ物は大好物ですし、とても素敵な流れですので是非そちらの方向で参りましょう!
ただ当トピの柱として、『猛アタックする女の子と狡く逃げるオジサン』という要素がございますので、早めの段階で提供がギデオン様に恋をするシーンを入れられると幸いです。
それでは重ね重ね大変申し訳ございませんが、明日中にはpfを提出致しますので、もうしばらくお待ちくださいませ。
( / 大変お待たせ致しました。PFが出来ましたので提出致します。どこかイメージと違う点などございませんでしょうか?
気になる箇所がございましたらお気軽にお申し付けください。)
姓名 / ヴィヴィアン・パチオ ( 通称 : ビビ )
年齢 / 23歳
容姿 / 肩甲骨くらいまでのカールした栗毛を、後頭部の高い位置でポニーテールにしている。鮮やかなグリーンの丸い目は若干つり目気味。ハリのある白い肌に、つるんとした卵型の輪郭、気が強そうだがはっきりと整った容姿は、男女比率に偏りのある職場でモテるには十分。すっぴんは若干柔らかくなる目元とそばかすによって少し幼く感じられる。身長は170cm程度と高めで、長く逞しい脚は健康的な印象。スタンドカラーの白シャツは胸元をくつろげ、柔らかい革のコルセット兼ホルダーで締めあげた上半身は、みずみずしく豊かな凹凸を綺麗に描いているが、スキニーパンツに太腿まであるブーツと下半身の防御力は高め。ショート丈の白い魔法のローブがかろうじてヒーラーらしい印象で、1m程の杖を剣の様に腰に下げいつでも取り出せるようにしているが、腰のホルダーには魔法薬や薬草、ナイフなどがパンパンに押し込まれており、ローブなしで走るとガチャガチャうるさい。
人物 / ギルドに入って3年目、持ち前の魔法センスと真面目な性格により、年数に対しては大きな成果を持つエリートヒーラー。爆発力のある回復魔法と、火力だけであれば専門魔法使いにも劣らない攻撃魔法による大胆な立ち回りが華やかだが、一定の実力ある冒険者から見れば燃費の悪さは明白で、火力で押し切れなくなると弱い。それについて本人も自覚はあるが、なまじ実力がある分、ゴリ押しで乗り切ろうとする悪い癖がある。隠れ脳筋。その真っ直ぐさは性格にも反映されており、ギデオンに惚れた後のめげない猛アタックぶりに繋がる。基本的に明るく素直で、仕事に対しても非常に真剣なため、友人も彼女を好きな男も非常に多い。強かに見えて、年相応にはしゃいだり悩んだりする普通の女性。
備考 / 先代ギルドマスターの娘で、幼い頃から冒険者に憧れて育つ。念願の冒険者になって非常に張り切っている。年相応に若者らしく希望に溢れた傲慢さを持ち、冒険者としての成功も、ギデオンとの幸せも全部手に入れようと願っている。
( / 返事が遅くなり申し訳ありません、PFありがとうございます……!明るく溌溂とした女性で大変好みです。自覚しつつも脳筋プレイしてしまう、役職こそヒーラーなのに根がアタッカー気質なところにも、非常に萌えております……
一点だけ些細な確認を。此方側において、ヴィヴィアンの通称をヴィヴィと表記させていただいてもよろしいでしょうか?問題があるとかではなく、単に背後がV音の表記に拘ってしまう性格なだけでして……!主様の方はそのままで大丈夫です。そして主様の方でもビビ表記に拘りや大切な愛着があれば、その旨は是非遠慮なくご共有ください。
PFの前に共有していただいたストーリーの柱の部分、、『猛アタックする女の子と狡く逃げるオジサン』という要素を、此方も今一度確認し、しっかりと頭に入れました!恋をするシーンから、というのも大賛成です。
信頼関係が先に芽生えてそこから……というよりも、「恋をして最初から猛アタックするヒーラーとあれこれ言って逃げ回りつつ若干出されていく戦士」の基本構図の裏で、第二の柱として信頼構築も進んでいく、という方向性をイメージしておりました。このイメージ像は大丈夫そうでしょうか……?
最後の確認なのですが、サブキャラや仕事の流れ、その世界における常識や風土などについて、頭に入れるのが大変にはならない程度にお互いアドリブで創作し描写に盛り込んでいく、というのが背後は好きなのですが、主様的にいかがでしょうか……。お互いと相談してがっちり決めるのは大変なので、ふたりの物語の役に立つように都合よく生み出したキャラクターや世界観をお互いに出して活用し合う、というような感じです。無断でやってしまうとロル感覚の齟齬が生まれてしまいかねないため、事前に確認させていただきたく……!
もし上記がおおむね問題なければ、主様のお好きなタイミング、お好きなシーンからロルを回していただいて大丈夫です。よろしくお願いいたします。)
( / いえ、こちらこそPFが遅くなり失礼いたしました。お互いリアル優先で、負担なく長くお付き合いいただければ幸いです。
ヴィヴィアンの性格についてのお褒めの言葉ありがとうございます。彼女の愛称についてですが、お嬢様育ちである彼女の、どうしても拭えない品が良くも甘い面と、冒険者としての気さくで強い彼女の二面性を意識して響きを態と変えており、気になるようであればヴィヴィアンと最後まで呼んでいただきたく思います。それに対して彼女は「ビビって呼んで!」と反発するでしょうが、まだ外面に惑わされている彼女と、なんと呼ぼうがブレないギデオン様の成熟の差が出てそれも宜しいかなと。PFに表記すると長くなるため省略したのですが、此方の説明不足でご迷惑をおかけして申し訳ございません。
シーン進行についてのご理解ありがとうございます。最初から猛アタックしている背後で、冒険者としての信頼関係も築けていくというイメージで間違いありません。ギデオン様がヴィヴィアンに絆されていくと同時に、安易ではございますが、最初の依頼でベテラン冒険者であるギデオン様に格好良く助けられ恋に落ちるヴィヴィアンも、最初は恋に恋している面が大きく冒険者としては足手纏いだと卑屈で控えめだったのが、ギデオン様本人に惹かれていく中でバディとして息があっていく…という流れを想像しております。
世界観や用語の盛り込み方につきましてもそちらで問題ございません。できるだけ世界観と雰囲気をめいっぱい楽しみたく、前で出た用語との矛盾などを恐れずに自由に楽しめればと考えております。
キャラからロルの開始まで細やかなご配慮ありがとうございました。此方の任意で開始して構わないとの事でしたが、愛称など幾つかお願いをさせていただいたため、背後様に以上で問題ないとお返事を頂いてから開始させていただきます。前置きが長くなり大変申し訳ございません、どうぞよろしくお願い致します。 )
( / 優しいお言葉ありがとうございます……!
愛称についてのご説明感謝します。人物造形のための深い理由があったと知り、ちょろいようですが考えがまるきり変わりまして。是非こちらもビビ表記にてロルを紡いで行こうかと……!遠慮や配慮などではなく、思いもよらない素敵な背景を是非こちらも採り入れたくての変更です。大変お騒がせ致しました!
狡く逃げ回るギデオンの性格上、ビビ呼び自体は先になるかもしれないとは思うのですが、彼女の好むものをギデオン自身の意志で選ぶまで、楽しみにしていただければ幸いです。
ビビの心理的な流れについても承知しました。恋の炎を燃やしながら冒険者としても成長していく姿が楽しみです。逆に創作要素について主様の方でも快諾してくださり、ありがとうございます!
丁寧なお返事をいただいたおかげで、懸念や相談などは残っておりません。また相談段階では遅レス気味になってしまいましたが、50~200字(場合によってはさらに+200字)程度でしたら日に2回以上は返信できるかと思いますので、もしペースの遅さを気にかけさせてしまっていれば今後は大丈夫ですと伝えさせてください。
改めてよろしくお願いいたします……!)
( / 愛称へのご理解、展開の把握など確認と返信をありがとうございます。ギデオン様に冒険者としての彼女を認めていただける日を楽しみにしております。
返信速度につきましては当方がこのとおり、1日1レス程度が安定する遅レス故お気になさらず、寧ろご了承のほどお願い致します。
早速ですが絡み文を用意させて頂きましたが、絡み辛いなどございましたら書き直しますので、お気軽にお申し付けくださいませ。それではよろしくお願い致します! )
ねーえ、私だけでも何とかしてみせるから、どうにかならない?
( 中世ヨーロッパを思わせる質実剛健でありながらも、情緒ある街並みの中心部から、石畳の道を歩いてほど近くにある冒険者ギルドにて。むさ苦しい連中で賑わう吹き抜けのエントランスを抜けた先、様々な依頼の張り出される掲示板の前で、美しく磨かれた焦げ茶の受付カウンターに寄りかかり、同年代の顔見知りである看板娘にからんでいるのは、報酬が魅力的な依頼の条件欄に『ヒーラーと"戦士"求む。』と記されているためで。「戦士の方にアテをお持ちでないのなら、募集をかけてはいかがでしょう?」とすまし顔で協力者募集の書類を差し出す彼女に、渋々カウンターを離れると、顰め面で書類を見つめて。 )
(ひと月かかった大型クエストも無事片付き、経費の計上や扶助の申請、報告書の提出のためギルドに立ち寄っていたその日。自分と業務上の会話をしていた顔なじみの事務の女性が、ふと視線を外したかと思えば顎をしゃくってみせたので、そちらを振り向き……すぐさま後悔した。視線の先にいたのは、協力募集書らしき紙面に目を落として難しい顔をしている、冒険者の娘だ。さして珍しくもないそれ自体だけならば、別に何も思わなかったはずだが。その奥、部屋の隅の方で彼女に話しかけたそうにしている、見慣れない中年男ども。彼らが若い娘に投げかける非常に怪しい目つきにまで、気がついてしまった。「あの子は美人で明るいから、若い男の子たちにモテてるけど。綺麗な花って、害虫も呼び寄せちゃうのねえ……」呟きながら見上げてきた事務員、その目の中に無言の圧を拾ってしまい、思わずこぼれる深いため息。信頼されていることを喜ぶべきだろうか。「……あそこの新顔の連中はしっかり調査してくれよ」、その一言を別れの合図として告げながら、渦中にいる娘の方へ。何回か顔を合わせたことはあるので、多少気安く話しかけても大丈夫だろう。如何にも自然な声をかけながら、隣までやってきて。)
どうした、ヴィヴィアン。困り事か?
( 若くとも経験のある冒険者として、いち早く自身に向けられる怪しい視線に気がつけば、態と人の集まっている一角へそっと歩を進める。今しがた悩んでいたのもこの連中が原因だ。このギルド内で冒険者としての実力以外に、自分に余計な需要があることは承知しているが、最近出入りしている連中のしつこさには辟易させられていた。どうしようもない連中だが、無駄に歳を食っているだけあって、ギルドが介入できない巧妙なラインをついて迫ってくる狡猾さがあり、ビビの名で戦士募集の依頼を出せば、まず間違いなく連中が飛びついて来るだろう。正面から対峙すれば分からないが、魔物を討伐している隙を着いて物陰に引きずり込まれでもすれば──想像だけでもゾッとして首をすくめれば、今回の依頼は諦めるしかないだろうかと書類を畳み掛けたところで、いつの間にか隣に来ていた男に声をかけられ、一瞬目を見開き )
……!こんにちは、ギデオンさん!
そうなの!依頼のために戦士の方を探していて、どなたか信用出来る方ご存知ないですか?
( 顔見知り程度の相手ではあるが、周りの評価とビビ本人のこれまでの印象を踏まえると、あんな連中と比べるのは申し訳ない程に信頼出来る人物で。声をかけてきたのが彼だと気づけばすぐに、安心を隠しもしない表情を浮かべ。人の好意に素直に笑うと、近くの街からのワーウルフ討伐依頼の書類を広げて見せて。 )
(聞けば案の定、相手はクエストの同行者探しに窮していたらしい。見せられた書類をやんわりと手に取ると、その内容に目を通す。ワーウルフが小規模な群れを成している以上、募集戦士は最低三名。だが現地のクエスト斡旋官によれば、敵はいずれも低級なので、特定資格を持つ戦士ならばひとりで捌けるだろうとのことだ。こめかみに手を当て、暫し心当たりを探った──アランは怪我の治療中、レオンツィオは二日酔い中。スヴェトラーナは飼い猫が病気になったとかでうるさく騒いでいたし、ホセは嫁のご機嫌取りに忙しい。彼らのような上級者でなくとも、相手と喜んで出かけるであろう青年たちが山ほどいるはずなのだが、連中は間の悪いことに中級クエストで出払っている。そこの粘ついた目の野郎ども以外、見事全滅というわけだ。仕方ないか、と書類を返しながら小さなため息をひとつ。腰の愛剣の柄に軽く手を触れつつ、彼女の目を見て軽く首を傾げ。)
信用できるかは甚だ疑問だが、すぐに動ける奴ならいるぞ。二十年以上このギルドで戦士をやってる剣使いだ。資格持ちだから、もう二枠を探さずに済むが……どうする?
いつもならスヴェトラーナさんにお願いするんだけど……ほら、今大変みたいでしょ?
( 相手の手に渡った依頼書を自らも覗き込むと、何やら考えこんでいる相手の様子に、未だ人脈も録にない小娘だと思われては心外だと的外れな心配が頭を過る。無意識に背伸びをするように背筋を伸ばし、目だけで相手を見上げると、普段の頼もしい様子からは信じられないほど取り乱していた愛猫家の様子を思い出して、頬に手を当てしっとりとため息を。諦め悪く尚背中に張り付く視線から、逃げるようにギデオンの影にさりげなく近づくと、剣に手をかけた相手にキラキラキラッと目を輝かせ。 )
えっ、ギデオンさんが来てくれるんですか?
わあっ嬉しい!ありがとうございます!よろしくお願いします!
いつ行けますか?すぐですか?
( どうするも何も、父の代から活躍する憧れの冒険者と仕事が出来る機会を逃すはずがない。大して大きな依頼ではないが、嬉しそうに満面の笑みを浮かべれば、自身の杖を胸の前で抱いてぴょんこと身軽に飛び跳ねて。勢いよく頭を下げたせいで乱れた自慢のポニーテールを元気よく揺らせば、待ちきれないと謎に迫力のある態度で詰め寄って。 )
( / お世話になっております。ヴィヴィアンの背後です。大変素敵なギデオン様と、背後様の引き込まれるようなロルに大変楽しませて頂いております。背後様のロルに比べますと、非常に稚拙でお恥ずかしい限りですが、読み辛い点などございましたらいつでもお申し付けくださいませ……!
今後の展開についてですが、以前仰っていたダブルベッドなどは、もう少し仲良くなってからの方が面白そうかなと考えておりまして、まずは一緒に依頼を解決出来ればと考えております。ギデオン様のお力添えのお陰でサクッと解決できそうだったところに、想定外のワーウルフのボスが出現し、ピンチに陥ったヴィヴィアンを助けていただく想定しておりますが如何でしょうか?勿論、他にご希望があれば仰ってくださいませ! )
待──落ちつけ、行ってやるから落ち着け。
(ぱあっと笑顔を咲かせたかと思えば、次の瞬間に獲物に食らいつくかの如く猛然と距離を縮めてきた相手。ぎょっと気圧されたこちらは若干のけ反り、両の掌を掲げてどうにか宥めようとする。何度か話に聞いたとおり、そして自分もごく遠くから見かけたことがある通り、彼女は一度スイッチが入ると猪突猛進になるタイプらしい。これは現場でちょっとした指導もした方が良さそうだな、そんな心算を胸の奥にしまい込みながら、肩をすくめて計画を提案。彼女の手にある申請書を渡すよう片手で示し、ついでに一瞬だけ、片隅で肩を落としつつもまだ見守っていた中年男たちに(いい加減諦めろ)と言いたげな視線を投げ。)
被害を考えたらすぐにでも発つほうがいいだろうな。そいつは俺が出しといてやるから、必要な準備を済ませたら東広場で待っててくれ。すぐに落ち合う。
( / お世話になっております!こちらもギデオンとヴィヴィアンの関係が深まりだす記念すべき序盤のシーンを何度も読み返しては楽しんでおります……!
稚拙だなんてとんでもないです。元気溌剌意欲旺盛なヴィヴィアンがシンプルに可愛い!と萌えているのはもちろん、主様のロルにおける行動描写の鮮やかさを早くも勉強させていただいております。自分はどうしても心理描写に偏りがちなので、主様のバランス調整の巧みさが本当にすごいなあ、自分もこんなロルをすらすら書けるようになりたいなあと思っているのです。だからどうか是非そのままで……!
逆にこちらのロルに対し、好みや想定と異なる点、方向性の返還を打診したい点などはありますでしょうか。特に字数について、募集板で「50~200字」と記載されていたにもかかわらず、528字→472字→375字と段階的に削ってきてなお大幅オーバーしてしまっているため懸念しております。これまで拝見した表現力や語彙力から、背後にとって主様は字数を問わず最高の書き手ですので、是非こちらも主様の好みに合うようあれこれ取り入れたり変化したりしたいなあと……!
また、ギデオンの人物像についても随時「こういう感じもっと欲しい!」という声をお待ちしております。オジサン度が足りなかったり、もっとのらりくらり・あるいは実直な雰囲気が良かったりだとか、口調や語尾がこんな感じだと萌える!だとかあれば是非是非。漫画や小説などで理想もしくは部分参考のキャラクター像があれば、そちらも教えてくだされば幸いです。
上記の前相談が長くなってしまい大変失礼いたしました。この後すぐのワーウルフイベント、またその先のダブルベッドイベントについて、主様提案のものに大賛成です!
勝手に空想していたヒーラー募集の事情として、「戦闘にあたる戦士を後方支援するだけでなく、現地に既にいるかもしれない被害者や貴重な家畜を迅速に救護するため」というイメージがあったのですが、救護のため自衛が難しくなっていたヴィヴィアンを庇う形でギデオンが助けに入る、というのは如何でしょうか……?新人とはいえ経験を積んでおり、自分ひとりならば戦闘もできるはずのヴィヴィアンがあわやというピンチに陥る理由として、脚本上の落としどころになればいいなと!)
あっごめんなさい、嬉しくって……なんて、言ったら困ってる人に失礼ですね。
……じゃあ約束ですよー!待ってますからー!
( ビビの剣幕に気圧されて仰け反る相手に、思わず半歩後ろに飛び退けば気恥しそうに頬をかく。それでも真剣に仕事の話を進める相手を見て、やはり長年第一線にいる冒険者は覚悟からして違うのだと、胸に手を当てると真剣な表情で己の浅はかさを反省し。それでも尚自分に付き合ってくれるらしいギデオンの気が変わる前にと、強かに「お願いします!」と申請書を両手で勢いよく渡して頭を下げ。そのままエントランスに続く扉の方へ、今にも走り出さんと震えているのは、猪突猛進な性格だけでなく、不埒な連中の不意をつく意図もあって。そのまま止められなければ、細長い手を惜しげも無く振りながら、白いローブをはためかせて飛び出して行くだろう。 )
( / そう仰っていただけますと、非常に心が軽くなります。大人で格好いいギデオン様のお陰で、こちらも無邪気に振る舞うことができており、当方もギデオン様の魅力を引き立てられるようなパスができるよう精進して参る所存です。此方こそ背後様の自然な心理描写に惚れ惚れしておりますので、治していただきたい点などは全くございません!これからもよろしくお願い致します。
ロルの文字数につきましては、お恥ずかしいですが当方もオーバーしがちなため、背後様が描きやすいように描写していただければと思います。あまりに短かったり、マンモスになると厳しいですが、もっと背後様の素敵なロルを読んでみたいと感じております。
ロルについてもギデオン様に対しましても、現時点でこれ以上なく理想的でして、是非そのままで、以上に具体的にお願いをすることが出来ず申し訳ございません。今後なにかございましたらすぐにお願いさせていただきますね!
今後の展開に賛成とご提案ありがとうございます!こちらの想定していた現地の状況はまさに背後様の仰っているとおりでして、ヴィヴィアンの実力までご配慮頂き感謝致します。
以上で問題がなければ引き続きよろしくお願い致します。 )
(よく通る明るい声とともにウサギよろしく日向へ跳ねていく相手の華奢な背は、かなりの数の男たちの視線を見事に?っ攫っていた。そしてそれらが、彼女の先ほどまでの話し相手の方に自然と引き戻されるのも道理というもので。好奇や嫉妬の過集中に気づかないふりをしながら「やれやれ」とかぶりを振り、上衣のポケットに挿していたペンを取り出す。彼女は自分には眩しすぎるが、この要件が済むまでのお守りと割り切るしかないだろう。必要な記入をサラサラと済ませると、受付へ足を向けて。──それから暫くの後、戦士装束に着替えた姿で例のワーウルフ群の出没地域へ。顔を合わせたその地の人間曰く、最近は特に動きが活発で、夜もおちおち眠れないとのことだ。普段なら自分が作戦を取り仕切るところなのだが、今日は一対一で相手の成熟度を見定められる良い機会。いつものようにやる気満々といった様子の相手にふと向き直ると、既に抜身にした剣で辺りを軽く指し示し)
ヴィヴィアン、このクエストの主導はおまえがやれ。指示されたことはしてやる。どうやってあいつらと対峙するか、どういう立ち回りで仕留めるか、何に気をつけるべきか……言葉と行動で示してみろ。資格試験の予行演習だと思えばいい。
(/温かいお言葉痛み入ります……!ロルのボリュームがご負担になっていなかったようでとても安心いたしました。ギデオンについてもありがとうございます、とても自然にのびのび楽しませていただいております。こちらからもビビについてお願いがあれば都度お伝えしますね。展開の打ち合わせも問題なくてよかったです。勝手ながら、先の展開のため移動は少々飛ばさせていただきました……!待ち合わせから移動時間までの間のことはご自由に書いていただいて大丈夫です、ギデオンの振る舞いに関する確定要素も歓迎しております。こちらこそ、是非この先もよろしくお願いしますね。何かあればまたお声がけくださいませ!)
(ギデオンとともに弱りきった市長から状況を聞いている間、白い額と形の良い眉に、怒りと悲しみの混ざった深い皺を刻み、憤りのままに拳を握しめていた。話の後も、あまりの惨状に杖を握り締めながら闘志を燃やしていると、ギデオンから下された課題に対する返事にも、かなりの熱が篭り )
はいっ!……言いましたね?
( その一方で『指示されたことはしてやる』という言質ににんまりと微笑んだか思うと、「それでは!」と作戦決行の夜までの間、街の怪我人の治療に当たることを元気よく宣言し。人々を元気づける様に明るく振る舞いながら街を飛び回りながらも、一応は憧れの冒険者だったはずのギデオンに、容赦なく雑用の指示を出す強心臓っぷりを惜しげなく発揮した。 )
──ギデオンさーん、目と鼻、大丈夫ですかー?
( そうして迎えた夜、街の市民に手伝って貰い急遽拵えたバリケードの上からギデオンに声をかける。ワーウルフは夜行性、群れで狩りをするが子供は巣穴においてくるため、襲撃を叩くだけでは長期的に見ると元を絶ったとは言えない。そこで、人間と比べて数百倍良いとされる鼻を逆手にとり、催涙効果のある霧で街への侵入経路をバリケードの内に誘導すると、ワーウルフの脚力を活かせない狭隘なスペースで数を減らしてから態と負傷させて逃がした個体を追いかけ、巣穴を特定する作戦で。持参した玉ねぎやセイレーンの涙から精製した魔法薬を使用してと言えど、広範囲の霧が霧散しないよう制御する魔法は負担が少ないとは言えず、第一段階でのワーウルフの殲滅はギデオンに任せて、自分は街を見渡せるバリケード上に。魔法薬の催涙効果は、ワーウルフ用に薄めに調合しているから人間に致命的なダメージ与えるレベルではないが、群れの襲撃を待って準備運動をしながら、霧中のギデオンに声をかけて。 )
( / 細やかなご配慮誠にありがとうございます。今回背後様に続いて、更にシーンを飛ばさせていただきましたので、かなりの長文となってしまいましたが、次回からはもう少しコンパクトに収めるように致しますので、ご容赦くださいませ。
ギデオン様の行動の確定のお許しをいただいたため、街についてからと作戦決行直前の流れを勝手に描写させていただきました。ご不満点や違和感がございましたら書き直しますのでお申し付けください。)
(経験年数三年目というのは、往々にして微妙な頃合いだ。ピカピカの新米ではなく、かといって完全に熟れたというにはまだ早い。そのためこういった抜き打ちテストを行うと、大抵二種類の反応を示す。ミスを恐れる気持ちから慎重過ぎる振る舞いをとって遅々とした進行に陥る、もしくは自分はもうプロだと慢心して穴だらけの粗雑な立ち回りをしてしまう……しかし、相手はそのどちらでもなかった。状況を鑑みて適切な処置とその手順を導き出し、目上の自分にも臆することなく次々指示を出す手さばきは非常に鮮やかで、見事としか言いようがない。彼女の編み出したワーウルフ狩りの全容、奴らの生態を活かしたその巧さも、文句の付け所など何ひとつ見当たらず。珍しく感心を隠さぬ視線をやりながら、「了解、ボス」と真剣味を帯びた声で返したのがつい先刻。宵闇に沈んだ街は魔法の霧のベールに守られ、ところどころに設置された松明が橙色の明るさを柔らかに広げているのみ。自分を除くと人っ子一人いない隘路、そこに降ってきた相手の声には、油断なく辺りを見渡しながらもしっかりとした返事を。)
問題ない、大丈夫だ。おまえの方も、霧の制御が難しくなってきたら──
(と、そこでふっと言葉を打ち切り、真っ暗に沈んだ一方を振り返る。唯一解放された出入り口であるそこは依然静かだが、それでも夜気の微妙な変化がぴりりと感じ取れていた。程なくして、爪が地面を打ち鳴らす音、フッフッという獣の吐息が聞こえ始め、愛用の魔剣を今一度構え直す。大技を何度乱発してもいい広大な野で戦うのと、守るべき人々のいる狭い街中で戦うのは、動きやすさが断然違う。それでも今夜は、まだ若くして頼もしいサポートがついており、自分は戦闘に集中すればいいと心から思えるのが幸いだ。いざ事が始まれば悠長に打ち合わせなどできない、最後の念押しの声を頭上の相手に投げ上げると、いよいよ飛び込んできた半獣半人の魔獣に真っ向から斬りかかり。)
後ろには一歩も通さないつもりだが、予定外の数に逃げられると厄介だ。一匹を除いたほかは全員ここで殺る。早めに逃げようとする個体がいたら、照明弾で足止めしてくれ──行くぞ!
( / 全然大丈夫です、寧ろ緻密に書いてくださった設定とお気遣いをありがとうございます!単に感想なのでお返事は不要なのですが、ワーウルフ討伐作戦がリアリティと工夫あふれるそれで、これを編み出す主様の想像力に感服したのはもちろん、ビビの実力の高さがありありと伝わって大興奮しておりました…!ふたりの暮らす世界観やビビの恋のきっかけとなる出来事の土台がここまででしっかり築かれたと思うので、ここからいよいよ逃げ回るギデオン×猛アタックするビビの美味しいターンが幕を開けると思うと楽しみです。背後は一旦失礼しますが、また何か相談事項がございましたらお声がけください!)
( ギデオンと自分、それぞれのできることを考慮して、それを今のビビの中で最大限活かせる作戦を立てられたと自分でも思っている。しかし、結果として一番危険な役を押し付けてしまった相手から、比較的安全な場所にいる自分を気遣うような声をかけられてしまえば「かっこいいなあ、」と、悔しさを滲ませた呟きを口の中で漏らして、自らも前を向き杖を構え直し。 )
行きます……!!そこっ!!
( 最初の1発は魔物に切りかかる男の背後、魔物の視線上で不意打ちの照明弾を炸裂させると、それ以降はギデオンの指示通り、逃げ出す連中の足止めと霧の意地に専念する。そうしているうちに みるみると魔物達は倒れて行き、作戦通り1体のワーウルフが脚を引きずり逃げ出して。残り数体をビビが引き受け、ギデオンが其奴のあとを追う……作戦のはずが、作戦では街の外に逃げていくはずだったワーウルフが、休耕中の畑の方へ逃げていくではないか。道理であまりに襲撃が重なるはずだ、こんなに近くに巣穴があれば当然だろう。そこには襲撃の重なる街中よりも、何も無い畑の方が安全だろうと避難している人達がいたはずだ。この距離であればギデオンよりビビが追った方が近い──そう思った時には、既に体は走り出していた。負傷しているとはいえ元々身体能力の高いワーウルフが相手、やっと追いつけそうになった頃には既に畑は目前で。悲鳴に反応して丸腰の市民達に向かっていくワーウルフに、背後から攻撃すれば市民達にも当たってしまう、かといって回り込んで魔法を打つ時間はもうない──咄嗟に市民達を庇おうとワーウルフの間に飛び込んだビビの酸素の回っていない脳内からは、既にギデオンのことは抜け落ちていて。 )
(不測の事態と相手の咄嗟の判断に「待て!」と声を張り上げるが、制止するには時すでに遅く。殺気立つ手負いの魔獣に若いヒーラーひとりで対処するなど、だめだ、絶対に危険すぎる。そうわかってはいるのに、さりとてこの場を放置すればどうなることかと、冷静な判断力が己に足止めを働いてしまい。焼けつくような焦燥を、今はそれでも押し込むしかない。魔剣を振りかぶり、いくつもの首や腹を咆哮とともに斬りつける。そうして敵のすべてが絶命したと見届けるが早いか、べったり纏った返り血を振り払う間も惜しんで宵闇を走り抜け──ぎりぎり、その瞬間に間に合った。慄く市民を守るように背にした彼女と、襲い掛かる血だらけのワーウルフ。こわばった顔で詠唱を行うと、剣に雷光を纏わせて薙ぎ払い、夜を切り裂く光弾で魔獣を横殴りに吹っ飛ばし。そして駆けつけた自分はあろうことか、声もかけずにそのまま彼女を柔らかな地面に引き倒した。月光を遮る大きな黒い影に気づいていたからだ──これまでのどれよりも巨大な雌のワーウルフ、巣穴から飛び出し侵入者に怒り狂う獣。狙いを外した敵はそのまま頭上を飛び越えようとする、だがその隙を逃すはずもない。彼女を庇うように抱えたまま反転して突き上げた右手、その剣の切っ先で、妊娠していたらしい魔獣の腹を尾の付け根まで深く引き裂いた。遠ざかっていく哀れっぽい悲鳴、己の勢いを利用されたワーウルフはそのまますぐ地面に身を叩きつけ、全身を震わせたかと思うとやがて動かなくなった。末期の音が止んでしまえば、あとに残るのは暫しの静寂。後輩ヒーラーの無事を確かめるように依然強く抱きしめたまま、己の荒い息と、ばくばくと激しく鳴る心臓の音だけが、やけに大きく感じられて。)
ギデオンさ……キャッ!っ……!
( 錯乱したワーウルフの鋭い牙と、太い爪が振り下ろされる光景が眼前に迫る。その迫力に目を瞑ってしまいたくなるが、ここで自分が倒れれば次に狙われるのは市民達だと分かるくらいの判断力は残っており、元々大きな目を意地でも見開けば、詠唱と共に杖に手を伸ばしながら負傷ダメージを少しでも減らすべく、その動きを見極めんと。腕の1本くらいくれてあげる──咄嗟に半身を捻り歯を食いしばり、痛みへの覚悟を決めたその瞬間、真横に吹き飛ぶ魔物とその奥に現れた男の姿に、心底安心して思わずその名を漏らしかけ。まさか地面に引き倒されたのは予想外で、間抜けな悲鳴が口をつくが、倒された際に目に映った雌ワーウルフの巨大さには思わず息を飲んで。独断で相手に迷惑をかけた挙句、その当人に助けられ、今も抱えられお守りをされている現状に、唯一残った矜恃は目を塞がないことくらい。無様な自分から少しでも成長する糧を得るべく、必死に見開いた目に映るギデオンの勇姿はあまりに美しく、突き立てた剣と精悍な横顔など昔憧れた伝説の冒険者そのものに見えた。地面が揺れる振動としばしの静寂、ふっと体の力が抜けて安心を自覚すると、自分を強く抱き締める腕や吐息、頬に伝わる心臓の振動に、ギデオンのそれよりも更に大きく、ドッと心臓が鳴ったかと思えば、早鐘の様にその音は繰り返され、顔どころか首の付け根まで真っ赤になって飛び起きようとして。そうして目に映ったギデオンの顔に、好き、大好き、かっこいい……と、キュンキュン主張する心臓と、その腕の中にいつまでもいたい気持ちを振り払い、仕事への使命感を奮い立たせて何とか自分の仕事である周りの負傷状態の確認を。
もし引き止められず立ちあがれたならば、ワーウルフに驚き転んで膝を擦りむいた子供の手当をしようとするも、精神の動揺はありありと魔法に反映され、子供の膝どころか、傍の年寄りの長年の腰痛まで治し、半径3m程の雑草を芽吹かせ満開の花を咲かせ、畑の持ち主に悲鳴をあげさせるだろう。 )
ギ、ギデオンさん……も、離して、ください!
皆さんお怪我は!?
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