人魚 2022-05-24 10:29:57 |
通報 |
おぉ、あれがか……初めて見たが、綺麗だな!(相手の声につられて窓の外へ視線を向ければ初めて見るその広大な海の景色に心が弾み、それが声色にも現れていて。そうして、海辺の近くに馬車が止まれば護衛の冒険者たちに運ぶのを手伝って貰い、海岸の近くまで水槽を運んで)
わぁ……早く入りたいですね、ジルさんも入りますか?
(近くに来た海に身を乗り出しながら相手は入るのだろうかと思いながら目を輝かせ、今にも飛び出しそうなほどグッと体を水槽からだしながらこれまでにないほど嬉しそうに笑顔を見せ)
俺は海が初めてだからな…ノアが先に入って構わないぞ?(相手の今にも飛び出したそうな様子を微笑ましく見詰めながら海際に水槽を置けば後は大丈夫と冒険者たちを水槽から離れさせ、軽く傾けて相手が出やすいようにしながら相手に先に入って良いと伝えて)
(傾けられた水槽から出ると、水槽とは違う白い砂、少し泳げば水槽にはない休憩しやすい岩があり嬉しそうに笑顔になりながら相手の言葉に甘えて海を満喫する。広く、泳いでも泳いでも行き止まりのない海水の中を泳ぎながらきれいな貝殻を見つけるとそれを拾い、体感では数分後ほどに海面に顔を出し、まだ陸にいるであろう相手と少し離れてしまっているため一度陸の近くまで行き)
ジルさん、貝殻見てください、シーグラスも落ちてるかもしれませんね!
おぉ、綺麗だな…!(水槽から元気に出れば数分ほど顔を出して来なかったが、此方に寄ってきて早速見せてくれる綺麗な貝殻の数々に綺麗であることを素直に呟きつつも相手の表情が明らかに違うことを見ればいつものと違う笑顔での言葉への興味を示し)
シーグラスってのはどんなものなんだ?
浜辺や海辺に漂流して流れ着いたガラス片なんです。普通は白く濁ってるやつが多いですけど色付きはとっても貴重なんですよ
(知らないことに少し意外だなと思いながら説明をし。石も少し多めのこの場所なら数個ほどなら見つかるのではと淡く期待するように言って。外見は石に似ているが美しさは段違いで。ネックレスには使えないが思い出にはなるだろうと思って)
なる程な…なら、そのシーグラスも探してみるか(相手からの説明にフム、と納得し、もし色付きの物があれば綺麗なものが出来上がるだろう、そんな事を考えながら相手にそう話して)
ほんとですか?ありがとうございます。じゃあ僕ももっと綺麗な貝殻見つけてきますね
一応他の人魚とかに気をつけてください…後は波に攫われないで
(探してみると言った相手に笑顔を見せてからもう一度泳いでくると告げてから相手の頬に口づけをして、少し赤いまま注意をしてから潜り、海の中に消えて)
っ、あぁ、分かった(相手からの頬への口付けに軽く頬を赤らめながら相手の忠告にコクリと頷いて海の中に行った相手を見送れば冒険者たちに海賊や密漁をしてる者が居ないか見張るよう指示を出し、自分で海岸の貝殻集めを始め。じっくり目を凝らして見ていれば、幾つか綺麗な貝殻があり、たまに白濁色の硝子片を幾つか見つけ。これがシーグラスか、なんて考えながらもっと探してみよう、と見つけたそれらはポケットに入れつつ、改めて海岸を歩いてみて。そうしていれば、海の方から歌声が聴こえてきて、その歌声を聞いていると思考は少しずつボヤけてきて無意識の内に海岸沿いを歩いていた足は海の方へと向かい)
……?ジルさん入るのかな?
(貝殻をある程度見つけて相手の方を見て見て見れば海に入っていくようで。そちらにいくために再び潜り、陸に近づいてから相手の方へ近寄ってみると少し歌が耳に入った気がして辺りを見渡すと海の岩の影にいる影を見つけて)
(歌声に導かれるがままに海の中へ入っていき、拙いながらの泳ぎで向かっていたその先の岩陰から自分へ明らかな敵意を剥き出しにしながら歌っている人魚が姿を現して。自分への敵意を意に介さず…というよりはその人魚の方へ吸い込まれるように近寄って行けば、その人魚が身体へ触れ。その瞬間ゴポゴポと口から大量の空気が出ていってしまい、まるで身体中から空気を搾り取られたかのようになってしまえば、そのまま意識を失いながら四肢をダラリと垂らしてはユラユラと水中を漂い始め、それを見た人魚はニヤニヤとしながらその場から泳ぎ去ろうとして)
っ、こいつ……
(相手の腕を掴み、呼吸ができる状態にしながらも意識を失っているため岩場に相手が落ちないように乗せてから相手をこんな目に合わせた人魚の元へ行こうかと思ったが言っても自分には何の魔力もなく戦う術も無く、今は相手を優先すべきだと考えて岩の上でまだ気絶した相手を診るために恐る恐る岩に登り、少し呼吸がし辛くなっている気がしながらも大きく息をして、人工呼吸のために口づけをし、心臓は動いているためただ相手の意識が戻るまで何度も繰り返し)
ゴホッ、ゲホッ…(相手にされるがままに海に顔を出してる岩の上に寝かされ人工呼吸をされていれば、相手がすぐに呼吸出来るようにしてくれたお陰もあり飲み込んでしまった海水は少量に収まっていて、息を吹き返す際に飲んでしまった水を口から吐き出して。そのタイミングで相手の尾を水中から顔を出した先程の人魚とは別の人魚が掴んで水の中に戻れと言わんばかりに水の中に戻そうとしていて)
はぁ……よか、った……
(水を口から吐き出したのをみた瞬間、相手の方に倒れかけるも、先程見かけた同族とは違う姿が見えて出来るだけ体を動かしたが、岩についていた水で手を滑らせたように海水に入り、息がやっとできたように目を瞑ってからゆっくりと目を開けてから独り言のように呟き)
あ……ジルさんを、いやさっきの人魚を始末しないと…
「なぁ、お前大分前に捕まっちまってたノアだろ?皆気にしてたんだぜ?早く行こう!」(水中に入った相手の隣に先程相手を水へ入るよう促した人魚がそう問い掛けながらみんなが相手の安否を気にしていたと話し、人魚たちの住処へと誘導しようと手を引っ張って)
あ……ごめん、僕今は行けない…
(手を引いてくる人魚のあとを思わず一緒に行きたくなったが、今は相手がやっと息を吹き返したは良いものの弱っている状態。そんな中で行けるわけがないと思い、引いている手を払って首を振り、岩の方へ向かい)
「っ、何でだよ…?みんなお前の帰りを待ってたんだぜ?人間たちの手から逃げてきたんだろ?」(相手の断りの言葉と岩の方へと戻ろうとする様子に人魚は驚きこそすれどすぐに泳ぎ寄り相手の前に立ち塞がり不思議そうに問いかけて)
僕は……あの人のそばに居たいから、最初は逃げたかったけど今はあの人のそばに居たいから。皆には僕は安全だし大事にされているって言っておいて
(不思議そうに尋ねる人魚に優しく、けれど真剣な表情でそう告げると、お願いだから通してと言いたげに首を傾げてから伝言を頼み)
「…そ、っか。ノアのこと、大事にしてくれてる人が居たのか…」(相手からの真剣な言葉に目を丸くして。自分たち人魚の種族は鱗が有用だから、人寄せになるから、見た目が良いから処理具にもなり得るから、そんな理由で狙われることが大半であり、噂ではオークションで競り落とされたが最後、その人間に朽ちるまで使われると。だからこそ相手の事も人間から離させたい、そう思ってたが相手の伝言の言葉にポツリとそう呟くしか出来なくて。相手が本気であの人間の近くに戻りたがっている、その事実はより確実になったのを感じとれば、相手の前から少し離れてはふとあることを思い出したように紐で肩から掛けれるとある瓶を相手に手渡して。それの中には鮮やかな水色の丸いものが幾つも入っていて、それの説明と忠告をして)
「んじゃ、これあげるよ。食べたら一日だけ人間になれる薬。この前欲しいってねだってた子がいたから取ってきたんだけど、今日になって急にいらないって言われたから棄てようかと思ったんだけど…ノアなら要りそうかなって。あ、一日に一粒だけだからな?それに副反応が酷いって聞いたから、何個もいっぺんに食べるなよ?」
!いいの?ありがとう、1日に一粒だね…わかった、
今日は無理だけどまた落ち着いたら僕を大事にしてくれてる人にあってね、また
(瓶を受け取り、大事そうに首にかけてから忠告を繰り返してから頬にキスをしてから五日あって欲しいと告げてから会えるかはわからないがきっといずれは来るだろうと思ってそう言って。陸に上がり、言わぬ絵で息が出来るようになったであろう相手の顔を見る他mに少し岩に乗り)
ジルさん……?
トピック検索 |