匿名さん 2022-05-22 01:20:09 |
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某募集板より参りました28427の匿名です。
お相手承諾並びにスレ立てありがとうございます!
希望CPの優先順位ですが、左に行く程高いと認識頂けたら幸いです。
高 コ(新一)蘭 > 新蘭 > 平和 > コ哀 低
あくまで優先順位なので、例えばちょっと飽きて来たからキャラ変を、というのも出来たら楽しいのかなと考えているのですが如何でしょうか?
早速のトピ移動、ありがとうございます。
ご丁寧に優先順位も教えて下さり助かります!
では、コ(新)蘭でのスタートでよろしいでしょうか?
ご提案頂いた内容についても、此方も同意見です。
せっかくのご縁ですし、できれば末永くお付き合いできたらいいなと考えておりますので、出来る限り柔軟に対応させて頂きますね。
もし飽きてきてキャラやシチュを変更したい場合やその他のご意見・ご要望など、何かありましたら都度仰って頂けると有難いです。
例えば、最初の候補外のキャラをやってみたくなった/一度は飽きてキャラ変したけれどやっぱり続きからやりたくなった…等々、基本的にどんなご提案でも大歓迎です!
コ(新)蘭でお好みの設定や時系列など、内容にご希望はありますか?
はい、コ(新)蘭スタートでよろしくお願い致します!
キャラ変、シチュ変につきましても了解いたしました。貴方様も、ご希望の際は遠慮なさらずに仰ってくださいませ!
時系列だとそうですね…修学旅行後の付き合い始め辺りで如何でしょうか?設定としては原作ではない正体バレコ蘭をやってみたいなと。
例えばですが…
付き合い始めたとは言え、易々と元の姿に戻る事が出来ない為になかなか会えず、カレカノとしてのデートらしきものもなくて互いにヤキモキ。
そんなある日、ある事がきっかけでコナン=新一なのではと疑念が再燃←
蘭としては確かめる為に何やら画策→言い逃れも逃げ場もない状況→他言無用を条件に自白
みたいな流れをざっくりとでは考えてみたのですがどうでしょう?日常の中で他に誰か居る時は今まで通りに接し、2人だけの時は新一として素を出して接してるとか。
かしこまりました、お互いに何か思いついたら都度ご相談するという形で行きましょう。
正体バレコ蘭、とても楽しそうですね。2人きりの時だけ態度が素に戻るのも素敵です!素晴らしいご提案をありがとうございます。
ベタなきっかけとしてはコナンの姿でいる時に新一用のスマホの中身を見られてしまった(もしくはその逆)というのがパッと思い浮かびましたが、携帯の確認は過去にもしてしまっているのと、ただ見られただけでは何だかんだで結局うまく誤魔化されてしまいそうな気もしますよね…新一くん、頭良いですし。
他に携帯関連ですと、メッセージの誤送信等でしょうか。コナンの携帯と新一の携帯を間違えた、もしくは博士や哀ちゃんに送ろうとして宛先を間違えた等──それも新一くんがそんなミスをするのかという疑問は残りますが、事件の最中で切羽詰まった状況であったり追い詰められていたり、不運な状況が重なれば絶対にないとは言いきれないかと…!
きっかけはどうであれ、言い逃れも逃げ場もない状況といえば、やはり最終的には目の前で身体が縮む瞬間(または元の姿に戻る瞬間)を見られてしまうのが一番打ち明けやすい(打ち明けるしかない)と思うので、決定打はそこかなぁと思いますが如何でしょうか?
もしスマホ以外のきっかけやバレ方のアイデアがありましたら、是非伺いたいです!
いえいえ、褒めて頂き光栄です!
そうなんですよね、前科がありますからね笑
携帯関連ですと後者の誤送信が良いのではないかと。切羽詰まった状況となると、やはり組織関連ですかね。きっかけとしては偶々灰原の写る写真が探偵団によってネットに載せられ、幼少期の宮野姉妹を知っている組織の一員(ジン反発派←)がそれを発見。居場所を突き止められある日誘拐される。阿笠邸の隣が工藤邸という事もあり、何かしら繋がりがあると踏んだ人物はコナンの携帯に「シェリーを返して欲しければ一人で姿を現せ」的な内容を灰原の携帯から送信。
その後、元の姿に戻る為に解毒剤を用意してほしい旨のメールをコナンの携帯から博士に送るつもりが時間がないからなどの理由から送信先を確認もせずに蘭に送信。
不審に思った蘭はコナンの跡をつけ阿笠邸に入るのを確認し、中に入るか躊躇っているとコナンの代わりに姿を表したのは新一で。(たぶん、この時に誤送信案件は気付いているかと)
無事に事件を解決し灰原と共に阿笠邸へ戻ると、何やら博士が気まずそうにしており、なんだろうかとリビングへ目をやると愛しの恋人の姿が──!
事件解決でホッと一安心していたせいで、完全に自分の置かれている最悪の状況を忘れており普段通り振る舞うも無理があり。更には薬の効果が切れるサインが出始めて、立ち去る事も出来ずに蘭の目の前でコナンの姿になってしまい…
みたいな流れを考えてみましたが如何でしょうか?
事件解決に至っては、コナンの正体に感づいている昴さん(赤井さん)が協力してくれて、新一が撃たれそうになった為に仕方なくライフルで射殺。コードネームも与えられていない人物の単独的犯行だった為、直接的な組織関与も無く解決にすれば良いかなと。
頂いたアイデアに目を通していて、思わず溜め息が漏れてしまいました。最高です!
この設定だけで映画が一本作れそうな展開で、続きが気になり視聴者気分でウズウズしております。
ご意見にそのまま乗っかるようで恐縮なのですが、ぜひ事前設定といいますか、前提条件はその流れで進めて行けたらなと思います!
そちらを踏まえて、絡みの開始位置はどう致しましょうか。
きっかけである誤送信からでも、事件が解決した直後からでも、目の前で縮んでしまうのを目撃した瞬間からでも、その後秘密を打ち明けてしまったところからでも、後日全てが終わり正体を知っている状態からのスタートでも、それぞれキリよく始められそうですね。
また、蘭ちゃんが知り得た情報の範囲はどうしましょうか。必要以上に蘭ちゃんを巻き込まない為に単純にコナン=新一であるという事実のみを告げて組織の事や哀ちゃんの正体については打ち明けないのか、それとも、きっかけとなった事件に哀ちゃんが絡んでいる事から博士宛のメールに哀ちゃんについても言及されており哀ちゃんの件に関してもバレる羽目になるのか…などなど、蘭ちゃんに打ち明ける範囲についても、ある程度認識を合わせておきたいと考えております。
ありがとうございます!かしこまりました!
どの場面も悩ましい所ですが、折角なので誤送信辺りからでも宜しいでしょうか?
誘拐事件うんぬんは飛ばすとして、解決後から本格的な絡みの展開が出来たらなと。
貴方様のご希望はございますでしょうか?
そうですね…、最初は灰原の正体は明かさない方向を想定していたのですが、こうなったのも自分にも一因があると灰原が責任を感じていて打ち明ける方向が良いかもしれませんね。流れ的にも自然ですし、博士はまだしもコナンの正体を何故灰原が知っているのかと言う疑問も生まれてしまいますしね。
なので、組織の詳細と灰原が元一員であった事は隠しつつ話す方が良いかと考えますが、如何でしょうか?
灰原が小さくなった理由としては、組織からの勧誘を断った為にコロ されそうになり毒薬を飲まされ同じ状況になったなどの作り話になってはしまいますが汗
誤送信からですね、了解です!
候補に挙げた開始位置は、どこからスタートしても楽しめそうだと思いご相談させて頂いたものですので、それでは誤送信辺りから始めましょう。
必要に応じて事件の詳細等は飛ばしつつ、本格的な絡みは解決後からという形に賛成です。
誘拐事件の流れで正体がバレてしまうという事であれば、哀ちゃんの正体も伝えるのが自然かなとは思いますね。
コナンくんと哀ちゃんの正体は明かすが組織に関する事は明かさない…という方向で行きましょうか。
そうすれば秘密にしている事がまだ残っているという意味でも、組織に関する秘密がバレそうになり──というようなハラハラ展開を挟んだりも出来そうですし…今後絡んでいく上でエピソードが生み出しやすい気もします!
此方から最低限確認しておきたい事項は大体お話したかなぁと思うのですが、他に決めておくべき事やご相談など、何かございますでしょうか?
賛成頂きありがとうございます!
かしこまりました。
な、何とっ!胸熱ヨダレ物展k…げふん、げふん←
失礼致しました、ご提案頂いたスリル展開が大好物なもので興奮のあまり多少取り乱してしまいましたっ 笑
あと此方の名前表記ですが、今コナンなのか新一なのか分かりやすくする為にその場面に合わせて表記を変えさせて頂こうかと思っております。決して別人などでは有りませんので、その点ご了承頂きたく…!
そうですね、此方としましても今の所は上記以外他には無いので絡ませて頂きながら、今後の展開に詰まってしまったり何かやってみたいシチュ等あればその都度ご相談させて頂くという事でよろしくお願い致します。
確認後、此方から絡み文を投下させて頂きたく存じます。
同じくです!笑
原作の魅力の一つでもある秘密がバレるかバレないかのドキドキハラハラ感を保ちつつ、正体バレならではの原作では絶対に見られないようなやりとりを楽しめるなんて、一度で二度美味しいですよね。
話し合いの段階から楽しみでたまりません…!
名前についても、かしこまりました。
お手数をおかけする事にはなってしまいますが、都度変更して頂いた方が分かりやすくて大変助かります!
ご配慮頂きありがとうございます。
はい、絡み分も引き受けて下さりありがとうございます。
それではお互いに何かあればまた顔を出すという事で、改めまして此方こそよろしくお願い致します!
──ッ!?
(今から遡る事数時間前。今の自分と同級生で少し大人びた茶髪の女の子、灰原哀が帰って来ないと博士から電話があり、博士と合流して彼女が行きそうな場所をあたって探していたのだが結局手掛かりはゼロ。警察に連絡した方が良いとも考えたが、もしかしたら組織の犯行の可能性もある為安易に通報は出来ない。
連絡が本人からあるかもしれないからと、博士とは一旦別れて帰宅。
そして現在午後7時。探偵事務所のソファーに座りどうするべきか思案中、メール着信を知らせる音が。ポケットから携帯を取り出し画面を見ると灰原から一通のメールが。無事ならもっと早く連絡をしろよななどと心の中で悪態を吐きつつ開いてみると、そのメールは犯人と思われる人物が灰原の携帯を使い送ってきた写真付きのメールで。返して欲しければ警察に連絡せず"工藤新一"一人で午後9時に指定場所へ来る事、と。付属の写真は痛々しくも口にはガムテ、ロープで縛られた灰原の姿。更に下の方へ目をやると"Sherry"と"I'm waiting, detective"の文字。
それを見て焦りと恐怖から表情を強ばらせ、脈打つ鼓動が酷く煩くそれが焦りを更に募らせる。"兎に角落ち着け、冷静になれ"と自分に言い聞かせ深呼吸を一つ。落ち着かせて頭をフル回転し一つの案を導き出し、ある人物に万一に備えて応援を要請。更に灰原を助ける為には要求を呑むしか無いと考え、メールを作成し宛先を確認せず送信)
──────
宛先:毛利蘭
件名:博士へ
内容:犯人から灰原を誘拐したと連絡が来た。
要求は工藤新一として、一人で埠頭に来る事。
灰原を助ける為にも要求を呑むしかねーと思う。頼む博士、例の薬と服を用意して待っててくれ。30分後、博士ん家に向かうから!
──────
…これでよし、と。後は…
(犯人指定の時間まであと約1時間30分。ソファーから立ち上がると、この時間食事の準備をしているであろう幼馴染みにどう理由をつけて探偵事務所から出るかと思考しながら、住居となっている3階へと向かい階段を昇り居住のドアへと手を伸ばして)
(/初回の為長くなってしまいました汗
長さを調節する事も可能ですので、絡みにくいなどありましたら遠慮なく仰って下さいませ。)
あれ、メール…コナン君から?
(とある日の放課後。普段通りに部活を終え、普段通りに買い物を済ませて帰宅。そのまま普段通りに夕飯の支度をしていたのだが、普段とは違う点が一つ──ぐつぐつとカレーを煮込む音だけが聞こえる静かな室内に、ふと鳴り響いたメールの着信音。誰からだろうと考えつつ一旦火を止めて鍋から離れ、鞄から携帯を取り出して通知を確認。するとそこには自宅で一緒に暮らしている男の子、“江戸川コナン”の名前が。彼ならすぐ下の探偵事務所にいるはずなのに、なぜ直接伝えに来ずにメールを送ってきたのだろうかと多少の疑問を抱いて一瞬首を傾げ、そんな事を考えながら携帯を操作していた為に件名をしっかりと確認することもなくメールを開封)
こ、これって──!ど、どういう事…?
(あまりにも予想外で理解が追いつかないその内容に、驚くというよりも画面を見つめたままボーッと固まってしまう。送る相手を間違えてしまったのだろうとは、すぐに察しがついた。だが直後に連なる“犯人”だの“誘拐“だの“例の薬”だの、全くもって突拍子のない言葉の数々──そして、“工藤新一”…大好きな幼馴染みの名前。なぜこの流れで新一の名前が?もしかして新一は今、阿笠博士の家にいるのだろうか?しかし、仮に新一が帰って来ているのだとしても、工藤新一“として”という不自然な文脈といい、晴れて恋人同士となったはずの自身にそれを教えてくれない事といい、引っかかる点が多すぎて頭がうまく回らない。コナン君や新一を疑いたくはない。だが、とにかく気になる点が多すぎる。そんなに切羽詰まった状況で、なぜ服が必要なのかも分からないし…と考え込んでいると聞こえてきた、階段を昇ってくる足音。“コナン君だ…!” 直感でそう思い、息を呑む。誤送信に気が付いて何かを言いに来たのだろうか、それとも──何となく緊張してきて、作りかけのカレーの存在も忘れて携帯を持ったまま、無意識にエプロンを外そうとした所で足音がドアの前で止まって)
(/いえいえ、とても絡みやすくて素敵なレスをありがとうございます!
無理にロルを伸ばしたり略したりはしない方が良いという考えのため、長さにムラがある可能性がありますが、出来る限り合わせようと思います。
逆に此方もムラについては一切気にしませんので、ご心配なく…!
此方のロルに気になる点やご要望などありましたら、何なりとお申し付けください。)
あのさ、蘭姉ちゃん。急なんだけど、博士から発明品が出来たからが今から直ぐに来て欲しいって連絡が来てて…
(玄関のドアノブを回しガチャリという音と共にドアを開けると、まるで自分が来ると分かっていたかの様に携帯片手に立っている彼女。友達から連絡でも来たのだろうか、なんて考えつつ部屋いっぱいに広がるカレーの良い香りが鼻腔を程よく刺激されながらドアを一度閉め。やはり夕飯はもう出来てしまっているかと、折角作ってくれたのに食べれない事への罪悪感から少しばかり言いにくそうに切り出して)
それでね、今から行ってきても良いかな?明日は学校休みだし、今からだと遅くなるだろうから泊まりになると思うんだ。
(/お褒めの言葉ありがとうございます!
ロルムラについても、同意見なので安心致しました。
了解しました。ですが今の所無く、寧ろ素敵過ぎてとても絡み易く真似したいくらいです!これにて背後は失礼しますが、何かあればお呼びくださいませ。)
えっ……
(ドアの向こうから現れたのはやはり父親ではなく、想像していた通り…今まさに手にしている自身のこの携帯に、博士宛のメールを送信してきた男の子。もう家族同然に思っているそんな彼を、疑いたくはなかったのに。何を言いに来たのだろう、何から切り出せばいいのだろう、そんな風に迷って何も言えずに呆然としている内に切り出されたのは、先程受け取ったメールとは明らかに矛盾する内容で──嘘をついている。動揺して外したばかりのエプロンがするりと手から抜け落ちた事にも気付かずに、目の前の彼をただじっと見つめ)
──そっか、分かった。暗いから気をつけてね?それと…カレー、明日またあっためるから。
(まだ分からない。嘘をつかれた事は事実だが、のっぴきならない事情があるのかもしれない。彼の友人が誘拐されたのだとしたら、心配をかけない為にそう言うしかなかったのかも──自身に言い聞かせるように心の中で唱えるものの、それでもそれが薬や服、そして工藤新一といった言葉とどう繋がるのかが分からない。哀ちゃんの安否も心配なのに何も相談して貰えず、それどころか誤魔化されている…疑いたくなどないのに、考えれば考える程にコナン君のみならず新一や、ひょっとすると博士までもが自身に何かを隠しているのではないかと疑念が湧いてしまった。これ以上大切な人達を疑わない為にも、確かめたい…信じる為に。数秒間返事が出来ずにいたが覚悟を決めたようにキリッと眉字を引き締めると、すぐになるべく普段通りの笑顔を繕い、努めて明るい声を出して)
(/此方こそ、嬉しいお言葉をありがとうございます!
それでは此方も一度失礼致しますね。ご相談があればまたお声掛けください。)
…蘭、姉ちゃん?
(彼女の手から抜け落ちたエプロンを見て、彼女の手中の携帯が何か関係しているのだろうか。本来普段通りのしっかり者の彼女なら床に落ちたエプロンに気付かない所か、落とす訳も無いだろうに。余程の悩み事なのだろうか、そんな不安に駆られ彼女を案じて少し離れてはいるが下から顔色を伺う様に見上げて。
すると若干の違和感は覚えつつも、笑顔を見せる彼女の姿に少しばかり安堵を覚え釣られるように笑みを浮かべれば)
ごめんね?折角作ってくれたのに──。
……蘭姉ちゃんのカレー、僕大好きだからおじさんに全部食べない様に伝えてね!──それじゃ、いってきます!
(もし悩み事があるなら、灰原が誘拐された事を伝えたら余計な心配を増やすだけで無く一緒に探す、なんて言い出すかもしれない。そんな事態になれば、遭わなくて良い危険に巻き込んでしまう。ただでさえ、彼女や周りの人間に危害が及ばぬ様に自分の正体を明かしていない訳で。
黒の組織が関わっている以上、明日…いやいつ帰って来れるかも分からない。ましてどんな危険が待ち受けているかも──。明日帰ってくるとは明確に約束はせず、妙な間を空けはするも極めていつも通りの子供らしい振る舞いと笑顔を見せ、その中にも何処か覚悟を決めた様な凛とした一面を覗かせ、まるで自分の瞳に彼女の姿を焼き付ける様にほんの数秒ではあるものの彼女を見つめ、決意した様に背を向けドアノブに手を掛け一言。
冷たい金属音を立てドアを開ければ外に出ると、急ぐ足音と共に階段を降り携帯を取り出せば、これから向かう家の家主へと電話を掛けながら歩き始めて)
っ…!……やっぱり、何かおかしい…
──お父さん、ごめんっ!
(メールの内容以外、彼の態度に不審な点など何処にもなかったはず。それなのに一人取り残されて先程の彼の様子を思い出すと、なぜか嫌な予感がした。この感じ、どこかで──その正体に気が付いた瞬間、ハッと目を見開き身震いする。それは、かつて幼馴染みと出掛けた先の遊園地で味わった感覚とよく似ていた…つまり自身はまた、去っていく男の子の後ろ姿を幼馴染みと重ねてしまっていたのだ。まさか、そんなはずはないのに。
過去に二人が同一人物なのではないかと疑ってしまった事は何度もあるが、それはあくまで過去の話。その度にそんな事は有り得ないと思い知らされてきたし、二人が一緒にいる所もこの目で目撃している。その後も度々二人を重ねて見てしまう事はあったが、二人とも推理好きだったりサッカー好きだったりと何かと共通点が多い故にお互い面影があるのだろう…最近はその程度にしか思っていなかった。それでも、新一と別れる時に感じたものと同じ嫌な予感をコナン君に対して感じてしまったのは事実。妙なメールを博士に送ろうとしていた事といい、絶対に何かがある…コナン君も新一同様、厄介な難事件に首を突っ込む気なのかもしれない。それに、やはり哀ちゃんの事も心配だ。
“コナン君…!” 心の中で名前を呼ぶと同時に、身体が勝手に動いていた。急いで戸棚からカップ麺を取り出して父への書き置きと共にテーブルの上に並べると、未完成のカレーを放置したままバン!と大きな音を立ててドアを開けて家を飛び出し、数分前に出て行った彼を駆け足で追う。小学生にしてはかなり鋭い彼に後をつけていることがバレてしまわないかという不安はあるが、行き先が分かっているのだから探偵でも何でもない素人の自身であっても、適度な距離を保ちつつ見失わずにこっそりと着いて行く事くらいは出来るのではないだろうか)
博士、これから行く。ああ、大丈夫だから心配すんなって。
詳しくは着いてから話すよ。
(電話相手が心配そうな声色で、誘拐された少女の身を心配し矢継ぎ早に質問を繰り返してくる。先ほど詳細のメールを送った筈なのに、この慌てようは変だ。兎に角、電話をしながらでは誰かに内容を聞かれてはまずい。落ち着く様に言い聞かせて電話を切るとポケットへ。
それとほぼ同時に頭や鼻先へ冷たさを感じ空を見上げれば、本降りでは無いが小雨が降り始める。生憎急いで出てきた事と雨は明け方まで降らない予報だった為傘を持っておらず、本降りになる前に着かなければと自然と歩く速度も速くなり。
組織の人物に誘拐されたという事は、阿笠邸もしくは工藤邸を見張っている者がいるかも知れない。途中周りを警戒していつもと違わないか視線を感じたりしないかなど、細心の注意を払いながら歩を進め目的の邸宅へと辿り着けば再度周辺を気に掛け、問題ない事を確認すると中へと入って行き)
あ、いた…!
(前方に目的の姿を発見すれば、乱れた呼吸を整えながら呟く。小雨が降り始めた時は焦ったが、なんとか間に合ったようだ。慌てて飛び出してきたため傘など持っていなかったが、事情が事情故に今回は博士の家でシャワーを借りられるような状況ではない可能性が高く、本降りになってびしょ濡れになる訳にもいかない。かと言って全力で走ればコナン君との距離が縮まりすぎてしまうし、さすがに足音で見つかってしまうだろう。諦めて引き返すか、どこかで雨宿りしようか…と一度は諦めかけ、ふと思い至る。目的地が分かっているのであれば、ご丁寧に道中全てを見張らなくても良いのでは──何かを隠していないか、隠しているとしたらなぜなのか。それさえ分かればいいのだから。阿笠邸についてから彼らの様子が分かれば、それでいい。別ルートなら走っても問題ないだろうと、他の道から迂回しながら駆けてくると、丁度前方からコナン君がやって来て阿笠邸に入っていくのが遠目ながらにハッキリと見えて、うまく間に合った事に少しホッとする。位置的に、丁度向こうからは死角だろう。しかし衝動でここまで来てしまったが、こっそり後をつけて来た事に罪悪感もあり、これからどうするか悩んでしまう。堂々と乗り込んで問い詰めるのも躊躇われるし、このままここでじっとしていても…と小雨に打たれながら、阿笠邸にゆっくりと近付きつつ考え込んで)
ど、どーしよ…?
──はっ!?メールが来てねーってどういう事だよ?俺は確かに博士に…──!?
(阿笠邸に入るなり、電話越しでの反応が気になった為メールで送った内容を博士に確認を取る。しかしそんなメールは届いてないとの一点張りで、仕方無く自らのスマホをポケットから取り出し送信履歴を見てみると衝撃の事実が。鈍器で殴られた様な衝撃と背中を唾たる冷たい感覚。彼女の事だ、知らない単語が並べられ困惑しているに違いない──思い返してみれば先程の探偵事務所での妙に引っ掛かるあの反応、あれは自分に向けられていたものだったのだと理解すれば顔に手を当て項垂れて。その様子を見て博士に問いかけられ、その事実を伝えれば案の定自分と同様の反応。
焦っていたとは言え、送信相手を確認せずにあの内容を送った相手がまさか彼女だったとは。なんたる失態か。況して灰原が誘拐されたとまで書いてしまっているし、下手をすればこの事態に一番巻き込みたくない大切な彼女を巻き込んでしまう事になるかも知れない。それだけは何があっても避けたい為、取り敢えず元の姿に戻る為の解毒薬の用意を博士に頼み、予備で博士の家に置いて貰っている新一用の服を自分は取りに行き着替える。解毒薬と言っても完成品には程遠い試作品、どんな副作用があるかさえも作った本人がいないのだから分からない。それでも灰原を救う為、躊躇などしてはいられず薬を飲み込むと程なくして鼓動が速くなり激痛が全身を駆け巡り身を捩る。激痛に耐え声を押し殺していたが我慢出来ずに大声を上げて。
──数分後、一時的にとは言え元の姿に戻れた様で手を開いたり閉じたりして久々の感覚を確かめる。薬の副作用だろうか、風邪を引いている様な熱っぽさと全身の怠さは多少感じるが立ち止まってはいられない。指定時間も迫っている。
静かに立ち上がると心配する博士を静止し口を開くと)
博士、もしかしたら蘭がここに来るかもしれない。その時は何とか誤魔化してくれ。俺も何とか理由を考えるけど…今はそれよりも灰原を助けるのが最優先。頼んだぜ、博士。
(万一彼女が訪ねて来た場合に備えて、何か誤魔化せる様な理由を考え対応してもらえる様頼むと玄関へ。黒のパーカーにジーパン姿。雨が降っているのだから出歩く人間は少ないだろうが、修学旅行の一件後みたいに姿を見られてまた騒ぎになっては困る為、パーカーのフードを目深に被りいざ外へ。
雨の程度は先程とあまり変わらない、ドアを閉めると指定場所へと向かう為阿笠邸敷地内を抜け、面した道路まで出ると走り出して)
し、新一…!?ちょ、ちょっと!新い──
………コナン君っ!博士っ!
(そうこう悩んでいると、阿笠邸の中から凄まじい悲鳴が聞こえてきてビクッと顔を上げ、阿笠邸に目をやる。尋常ではないその声に、先程の嫌な予感が一瞬で蘇ってしまう。まさか、誘拐犯が突入してきてコナン君達が襲われているのでは?助けなければ──強引に出て行こうとして、先程のメールの内容を思い出す。そうだ、哀ちゃんは既に犯人に捕らわれているはず。もしも哀ちゃんが人質にされていたら、自身が出て行く事で犯人を刺激し、逆効果になってしまう可能性も。どうしよう、警察に通報しようか…そんな事を考えていると、突然阿笠邸の敷地から出て来た人物が。キョトンとしながら走り過ぎていく後ろ姿を眺め──あの走り方、体格、汗の香り、雰囲気…長年ずっと近くで見てきた幼馴染みを、自身が見間違えるはずがない。確信して名前を呼ぶも、気付かずそのまま何処かへ行ってしまった。
本当に、一体全体どうなっているのだろうか。コナン君が中に入ってからずっと入口が見える位置にいたが出てくる様子がなかったため、阿笠邸の中にまだいるはず。新一が関わっている事が確定した以上、もう黙ってはいられなかった。こうなったら直接コナン君に話を聞こう、そう思い阿笠邸を訪ねたものの、出て来たのは博士のみで──)
え?そんなはずないよ。ついさっきコナン君がここに入ってくの、この目でちゃんと見たんだから!
……ごめんなさい、ちょっと中探させて!
(博士にコナン君と話がしたいと伝えても、ここにはいないと答えるのみ。それも、明らかに挙動不審で慌てた様子。そんなはずはないとは思いつつ、ではどこに行ったのかと尋ねてもオロオロと言葉を濁すのみで、このままでは埒が明かないと判断。博士は絶対にコナン君を匿っている。そんな確信の元、悪いとは思いつつも、何かとんでもなく危険な誘拐事件に様々な人が巻き込まれている可能性を考えると、指をくわえて引き下がる訳にもいかない。博士を押し退けて無理矢理家に立ち入ると、子供が隠れられそうな場所を隅から隅まで確認していき)
ほ、ホントにいない……どうして?
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