匿名さん 2022-04-28 06:26:03 |
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───…はい、以上で。お願いします。
( スマホを耳に宛てがい数回の呼出音の後店舗へ繋がれば、先程弟と取り決めたメニューを滞りなく伝え電話口での注文を終え。電話を切り其れ迄眺めていたチラシから顔上げ視線を相手へ滑らせては、何処かぼんやりとした様子に首傾げ相手の眼前で掌振っては心配気味に窺い )
大体お届け迄30分だとよ。…ん、大丈夫か?
──…ん、あ。…ごめん、ぼーっとしてた。えっと、30分…だっけか。いいじゃん、丁度、空腹ん時に食えそう。
( 先刻兄を意識し始めるきっかけとなった掌が視界に映った事で我に返り、意識が明瞭になってからも己が相手を一心に見詰めていた理由分からず眉尻下げ困った様に笑いながら気を逸らす為他社のチラシを手に取り )
今度、此処も頼んでみよーぜ。食べ比べすんの、良くない?
割りと近所に店舗あんのかな、空いてたみてぇ。…つーか、疲れてんなら今日は早く寝ろよ。
( 弟が先刻荷解きに時間を要していた事思い返せば勝手に納得し腕呼ばせば乱雑、且つ不慣れな手つきで控えめに相手の頭掻き撫ぜて。愉しげな提案には肯定的に乗り、上体僅かに起こしチラシを覗き込み )
良いじゃん。こっちも旨そうなの結構あんね。あ、これよく見掛けるけど食った事無ぇ。パイナップル乗ってるやつ。
お、わ…っ…うん、さんきゅ。
( 突如髪乱され驚きに肩を跳ねさせ暫し呆然としていたが己を心配する言葉相俟って心遣いだと気付き、首を軽く伸ばしてやんわり頭に乗せられた掌に髪擦り寄せた後、相手の言葉が指す商品気になり再び視線を落としてから怪訝そうに眉顰め )
…パイナップル?…あ、これか。待って、想像してた倍位パイナップル乗ってんだけど。うめぇのかな、これ…。
アレじゃね、甘じょっぱい…みてぇな。蜂蜜チーズピザが食えんならいけそう。
( 距離感測り兼ねたかと一瞬身構えるも控え目に擦り寄る頭に胸の奥がきゅ、と詰まった様な錯覚起こし内に戸惑いを秘めた儘再度ぽんと軽く撫でては腕を引き戻し、余所乍ら次回試そうと十割興味本位で完成された発言残して再びチラシに視線落とし )
なーるほど。変わり種、流行ってんのな。──…やばい、本格的に腹減って…あっ、来たんじゃねぇ?…おし。俺、取ってくる。
( 説明聞いてようやっと味を茫と想像出来て得心が行った様に頷き、不意にテレビボードに置かれたデジタル時計へ視線を移すと伝えられた時刻迄後僅かで。空腹と期待に耐えられず立ち上がった瞬間、其の時を狙った様に呼び鈴鳴れば期待篭った瞳をインターホンのモニターへ向け、其の姿を確と確認した後に扉へと歩を進めようと )
はーい、今出ます。───待て待て、出前は代金支払わねぇといけねぇの。これ持ってけ。
( 見計らったかの様な抜群の瞬間、能動的に動く相手を追いインターホンで配達員に端的に応じれば弟引き止め躊躇い無く自身の財布を渡し。近所の自販機で飲料を買い机上で其の儘になっていたのが好都合とばかりに有無を言わさず促して )
あ、俺の財布…部屋に、…んん、あとでお金渡すから!──…はーい、丁度で。ありがとうございます。
( 支払いさせるつもりは無かった為、勢いで受け取ってしまった財布如何すべきかと暫しその場で戸惑うが、玄関先に待ち構えた配達員居るとなれば此れ以上待たせる訳にもいかず。相手一瞥してから扉へ駆けて行き。おずおずと財布開き取り出した料金と引き換えに幾重にも重なった箱受取っては其れ等慎重にリビングの机上へと運び )
箱からしてあっちぃから、気ぃ付けて。
おー、さんきゅ。…すげぇ良い匂い。早く食お。
( 机上に置いた儘のピザ屋のチラシやリモコンの類いを他所に避け待機していれば、器用に幾つもの箱を運び帰還する様子を呑気に眺め。忠告には深く頷き了承を示せば、机上の箱から漂う芳しいチーズに潜む甘い香りに今にも腹の虫が鳴き出しそうになり腹部擦っては箱の開封手伝おうと腰を浮かせ。熱を持つ箱に指先触れるなり、先程の事柄思い返しては加える様に口を開き )
金の事は気にしないでいいからな。俺バイトしてるし、一応親からもある程度の生活費預かってるだろ。
…そう?じゃあ、お礼に俺が蜂蜜かけたげる。
( 食い下がらず金を差し出したとして相手が素直に受け取るとは到底思えず、申し訳無さそうに僅かに眉尻を垂らして了承した後片手にかけていた袋の中から炭酸飲料と共に個包装の蜂蜜取り出し、手が汚れるに違い無い作業を買って出て )
庵は食べるの初めてだし、最初はかける量ちょっとにしとく?
ん、一応そうしておきたい。
( ポテトの類いを取り出し最後にチーズピザ入った箱を開けては其れを相手の方へと向け。気遣う言葉に対しては僅かに逡巡した後首肯し厚意に預かる事にして )
…なんか緊張すんな。
おし、…最初はこんだけね。どうぞ、召し上がれ。
( 包装の封を切った後、口に合わなかった時の為に全体に乗せることはせず、手前の一切れのピザにのみ控えめに粘度の高い蜂蜜垂らし。慎重な作業にふう、と小さく溜息を洩らしつつ空いている掌を料理へ向け試食を勧め )
さんきゅ、宗。…いただきまーす。
( 食欲唆る蕩けたチーズの上黄金色に輝く蜂蜜に複雑な所感を抱きつつ、勧められるが儘に一切れ手に取り意気込み所以の小さな吐息洩らすなり一口頬張り。もぐもぐと咀嚼と嚥下を繰り返し丁度蜂蜜がかかった部分に差し掛かればぴたりと一瞬動き止め )
あ、口に合わんかった?っ待って待って。
( 頬を動かし咀嚼する様子に癒やし効果見出して微かに笑み浮かべていたが低い音立て唸る腹に抗えず一瞬だけポテトに目移りし。再び兄へ視線向ける頃にはピザ咥えた儘ぴたりと静止し、言葉ひとつ発さない姿があり、慌ててティッシュの箱を此方にひ引き寄せて )
こういうの好き嫌い分かれるからさ、ほら…出しちゃっても構わんから。
っ、違ぇの。思いの外美味くて衝撃的でさ。
( 口内残る甘味早々と嚥下した後誤解を解くべく、半ば流し込む様にコーラ飲んでは慌て気味に上記を。健気に見守りに徹する相手の腹の虫にふ、と小さく笑み零しては食す事勧め )
お前も食いな。腹減ってんだろ。
あーよかった。…んじゃ、蜂蜜…全体にかけるな。
( ティッシュ箱から手を放してポケットにしまっていた相手の財布を汚れない様机の端に置き。杞憂していた事態が起きず安心して脱力した後に半端な所で留めていた蜂蜜を全てピザ全体に垂らすと、空になった包装はゴミ箱へと捨て、案の定べたついた指の腹を自身の唇に宛てがって甘く食みつつその甘さに破顔し )
はーい、いただきます。
あーよかった。…んじゃ、蜂蜜…全部かけるな。
( ティッシュ箱から手を放してポケットにしまっていた相手の財布を汚れない様机の端に置き。杞憂していた事態が起きず安心して脱力した後に半端な所で留めていた蜂蜜をピザ全体に垂らすと、空になった包装はゴミ箱へと捨て、案の定べたついた親指の腹を自身の唇に宛てがって食みつつ其の甘さに破顔し )
はーい、いただきます。
表現気になるとこあったから直した。推敲不足でレス消費して悪い。
おー、頼んだ。…偶には冒険も悪くねぇな。
( 黄金色に輝く蜂蜜満遍無くチーズピザの上流れ落ちる様に無意識に生唾呑んで見守っては、ちらり視線を滑らせ弟を視界に収め、愛嬌のある顔が晴れると自然と胸奥温まり腕伸ばせばピザ一切れ手に取り乍らポテト等指差し軽口混じりに促して )
俺も食お。んあ、そうだった。此方もあるからな、いっぱい食ってでかくなれよ。
大丈夫。寧ろ真面目に俺と向き合ってくれて嬉しいっつーか…、ね。はっずいから以上。こっち蹴って貰って構わねぇよ。
いっぱい食い続けたら、いつか庵よりでっかくなれっかな。
( 言及されたサイドメニューの数々へ視線を移してから指先にオニオンリング引っ掛け口へ運び咀嚼し、何気無い兄の一言に不意に感じた体格差思い出してはにんまりと一層眦垂らして。それから漸くピザへと意識向けると蜂蜜が比較的多量かかった一切れを口にして )
…前言撤回。お前はそのサイズが一番だから俺以上にデカくなんないで。弟見上げんのとかまじ勘弁だわ。
( 上機嫌にピザに舌鼓を打っては合間にサイドメニュー食していれば危うく発言聞き流しかけ、ピザ迎える為に薄く開けた口を閉ざし一考した後に緩々と首を横に振り異を唱え )
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