魔女と巨人の物語(ファンタジー)

めっ！！
(エトワールはコスモスの腕の中でぺちゃんこになったヒポグリフを指差しながら駄目といえば挨拶しかしてないのに襲ってきたからあっちが悪い為エトワールはコスモスの腕の中で腕組みしながらほっぺたを膨らませていて不機嫌になると「御師匠様の赤ちゃん、将来が怖いくらい魔法の才能秘めてますねー？ボクも頑張らないとなぁ」とカタンはエトワールの様子を見てびっくりした様子でいれば『オロロロン？』影から人型のおろろんが出てきてヒポグリフの首を掴んでコスモス達の前に運んでくるとこれをどうしたら良いのか分からないのか近くへおけばほっぺたを膨らませる主人を見て『オロ？』ちゅっとおろろんはエトワールの手の甲に口付けすれば自分の為に怒り助けてくれた事への感謝を表現していて)

う、うん…?
そうね、エトワールは挨拶しただけだものね…?
(めっ!と怒りを顕にするエトワールに、なるほど、どうやら挨拶をしたのにそれを返さずに攻撃してきた事とその攻撃を庇う形とはいえおろろんが受けた事に怒っているのだなと推測すれば、その対応にしては明らかにオーバーキルなのだが、とりあえず賛同する形でうんうん頷いて相槌をうっては。カタンがエトワールに感心しているのを聞けば「エトワールは古代人の純血みたいだから、魔法の素質が私よりも高いのよ。だから驚かされる事ばかりよ」と苦笑いを浮かべ、とりあえず運ばれてきたヒポグリフは風魔法で浮かすと「次に移動する?」と自分達の出る幕無く1匹の魔物は仕留め終わったが残り2匹いる為、次に行くかと促し)

『よし、次へ行くか』
(オルレアは再びコスモス達を乗せて森を駆け抜けると次の獲物に近付けば茂みで様子を伺って『主人よ、次の獲物はハイオークだな、本来は群れを作って穴暮らしをしていると聞くがこの辺だとあいつしかいない、恐らく流れ者なのだろう』と棍棒を片手に猪の頭を持つガタイの良いハイオークが一体森の中を歩いていればオルレア曰く周辺に仲間が居ないと伝えれば「・・・ハイオーク、初めて見ました。やはり普通のオークよりかなり大きいですね？」とカタンがコスモスの横でハイオークを見つめていればハイオークがこちらの匂いに気が付きこちらへ向かってドシドシと突進してきて)

ハイオークにも流れ者とかそういうのあるのね。
基本群れでしか見ないから居ないと思ってたわ
(次の獲物は流れ者のハイオークとわかれば、何度かハイオークと出くわした事は過去にあるが、オルレアの言うように群れでの行動でしか見たことない為、群れを成す魔物でも流れ者とか居るんだと謎の感心をし。ハイオークがこちらに向かってくれば岩の壁を何重にも立てれば、その速度や勢いをガクンと落とさせれば「カタン、貴方の氷魔法で氷漬けにしちゃって」とハイオークなら大きさはかなり大きいし、さっき見せてくれた魔力位をイメージして撃てば、ハイオークがすっぽり氷に包まれるはずだと助言をし)

は、はい！！御師匠様！！
(カタンはコスモスの指示通りに氷の弾をハイオークに放てばカタンの氷魔法は範囲が広くハイオークは全身氷漬けになってしまえば広範囲に魔法を放つ事は意識しなくても出来るようで指示通りに動けてカタンはほっと一安心するもののハイオークは普通のオークとは違い毛深く寒さに強い為か氷を砕いてカタンに棍棒を振り下ろそうとしてきたので『主人よ、此奴の氷魔法範囲は広いが主人の魔法とは違い氷の強度がまだまだ脆いぞ？』とオルレアはハイアークとすれ違い様に首を刎ね簡単に倒してしまえば爪についた血を舐めては拭き取っていて)
(/いつもお世話になっております。8月の間、平日の返事が夜遅くになるかもですが、ご了承くださいませ)

なるほど、てっきり広範囲に出来るから硬度もあるかと思っていたけど……。
課題としては狙った通りの範囲と威力、硬度が氷魔法で出来るようになる事ね。
(オルレアの言葉を聞けば、先程の氷魔法からして硬度もあるだろうとろくに調べずに判断してしまった自分を責めつつも、それでも今後の魔法に対しての課題がわかった為、今回のこれはいい事だったと言うと、カタンに傷が付かずにホッとすれば仕留めてくれたオルレアに礼を言い、ハイオークもヒポグリフ同様風魔法で浮かせれば「次で最後ね。じゃあ、行きましょうか」と声をかけて促し)


(/ こちらこそいつもお世話になっております。ご連絡ありがとうございます、無理のないペースが1番ですので来れる時に返して下さればと思います。)

実戦だと焦って硬度が弱まってしまいますね、すみません、精進します、あと御師匠様はいつもこんな凄い魔物を狩ってるんですね？街の冒険者ギルドが討伐依頼を出してそうな魔物ですし卸売りすればかなり儲かると思いますが流石は御師匠様です！！
(カタンは尊敬の眼差しでコスモスを見つめながら呟くと再びオルレアに乗って移動をすると『主人よ、次は流石に少し我でも少し厄介な魔物だからな』とオルレアが森を抜けてとある洞穴の前までやってくると鶏と蛇の頭がこちらを睨みつければその正体は巨大なバジリスクであり体長はハクと同じくらいの大きさがあって『あやつは美味いが蛇の尾に噛まれたら石化してくるからな、気をつけるのだぞ？』と注意して)

私の場合は使い魔に恵まれているからそう思うだけで私自身はそんなになのよ?
それに強くなる為に弟子入りしたのだからカタンも私に負けないくらい強くなれるわよ。
(確かにマシラビトにしては魔法の素質は属性が3つと多かったし恐らく高かったのは事実だが、幼い頃に特に考えもせずに使い魔にした皆が進化して強くなったからそう思えるのであって、自分はともかく使い魔達の力によるものも大いにあると、尊敬の眼差しをこちらに向けるカタンを見て少し気恥ずかしくなり、苦笑しながらそう言って。最後の獲物であるバジリスクと相対すれば、先手必勝とばかりに雷の矢を鶏と蛇の頭、厄介な尻尾の口を閉ざすように連射してうち、地面に固定すれば、そのまま雷の剣でバジリスクの尻尾、中央、頭と3等分に切ってバジリスクを倒し「これで全部かしら?」と狙ってた3匹はこれで終わりねとバジリスクも風魔法で浮かせれば、お肉もゲット出来たし神殿に戻ろうかと皆に声をかけ)

普通の魔女はバジリスクを一人で討伐出来ないんですよね、やはり御師匠様は凄い人だ
(コスモス本人は使い魔が強いだけだと言うがカタンから見たらコスモス自身も相当強い分類に入るので苦笑いしながら神殿へ戻ればエトワールは遊び疲れてそのまま眠ってしまえば「おかえり、コスモス」とティアがコスモス達を出迎えて)

………私やっぱり人間辞めているのかしら?
(強いと言うのは嬉しいことだし、そう言われるのは魔女ならとても栄誉の事なのだろうが、この前のデイジーの言葉がどうにも頭から離れないらしく、それに近しい事を言われると呟かずには居られなくて。神殿へとついてティアが出迎えてくれれば「ただいま、ティア。エトワール寝かしてから血抜き作業とかしちゃうから、夕食はもう少し待ってね」と言ってエトワールをエトワールの部屋のベッドで寝かし、狩ってきた魔物達の血抜き作業を神殿の外のいつもの場所でカタンと共に行えば、夕食もカタンと作った事で早くに作れた為、祭りに備えて早く寝られると考えればカタン様々だなと思い「カタンが来てくれて本当に助かってるの、明日は雑用というか私のお願い事になっちゃうけど、よろしくね」と笑みを浮かべてカタンにお礼を言い)

これくらい弟子として当然ですよ、お任せ下さい
(カタンはコスモスに頼りにされて嬉しいのかにっこりと微笑むと「コスモス、良い弟子を選んだね」とティアが呟くとその日は夕食を終えればカタンのおかげで早めに休む事が出来ると翌日、タイタニアの仮装祭当日になり初日の祭り開始時刻は夕方からだと招待状に書いてあって)

とりあえず、祭りの時間までまだ時間はあるけど……どう?カタン達。オルレアとエトワールはきちんとマシラビトに見える?
(祭り当日になれば、まだ朝なので夕方から始まる時間まではまだ時間がある為、最終調整として、タイタニアがマシラビト至上主義になっている以上、完璧に人型に化けられるスーちゃんはともかくとして耳や尻尾が出てしまうオルレアとパッと見は星型の帽子を被った赤子に見えるエトワールに仮装をと言っても、フード付きの衣服を着せて尻尾と耳を隠したり帽子と見えるようにそれっぽく見せるとかその位だが、カタン達にタイタニアに言っても何か無い限りはバレなさそうかと意見を聞いて)

・・・恐らく問題無いと思います
(マシラビトに見えるかと問いにカタンは頷けば『主人よ、暑いから途中で脱いでも良いか？』とオルレアはフードとかが暑くて邪魔な為嫌そうな顔を見せれば［ビリリリ！！もうすぐ夏だもんね！！わんちゃんは暑いの苦手だから無理ないわ、御主人様、私とハクちゃんは影の中に居るけど私達にも何か買ってね！！］とお祭りというくらいだから屋台も出るのだろうとデイジーは楽しみにしてるとエトワールはデイジーの話を聞いて「あいー？」と首を傾げていれば「む？コスモス、誰か来たぞ？」と神殿の外に居たティアが神殿への来客に首を傾げていて)

そう?
それなら良かった…正直、祭りに関しては失敗しようが成功しようがどちらでも良いけれど、オルレアとエトワールに何かあったら嫌だもの。
オルレア、国に着く前なら多分大丈夫だと思うけど、国に着いたら脱ぐのは駄目よ。
(カタンの言葉にホッとすれば、途中でフードが脱げたり、帽子の細工が落ちたりしなければ何とかなりそうと内心少し不安もついてまわるが一安心し、オルレアの言葉に確かに暑さに弱い獣の属性に入るオルレアからしてみたら中は蒸し蒸ししていて耳や尻尾は自由に動かせないみたいな感じで嫌なのだろうと分かりはするが、国に着くまでの道中なら脱いでも多分大丈夫だが、国に着いたら何をされるか分からないため安全の為に駄目と答えては、お土産は勿論買うつもりでおり、祭りなのだから屋台なんかも出ているだろう、エトワールなんかは初めて見る祭りに屋台と大はしゃぎしそうだが、自由時間もあるだろうしその時にねとデイジーに約束すれば、ティアが誰か来たと言うので「誰かしら?タイタニアの人じゃないのを祈るけど…」ともしタイタニアの人で国まで警護しますとかだとオルレア達がフードなんかをずっと来たり細工をそのままみたいな形になりかねないため、違う人でありますようにと祈りながら神殿の外に出て来客が誰か確かめに行き)

ご無沙汰しております、お元気でしたか？
(神殿へやってきたのは頭にバンダナを巻いたアンナでありぺこりと一礼すれば「今日はタイタニアの方で祭りがあるそうでエルフの長老様から敵情視察という事で私も参加する事になりました、バルスさんからコスモスさんもお祭りに参加なさると聞いたので是非御同行させて頂けたらなと思いまして・・・」とエルフの隠れ里の者にとってマシラビト至上主義の国であるタイタニアはいつ里を襲って来るのか分からない為、監視を続けていると伝えて情報収集も兼ねて一緒に行こうと誘えば「クロ、出てきて」とアンナの影から火焔猫のアオではなくクロと呼ばれた黒い三つ首の犬が姿を現して)

こちらは元気にやっていますよ、アンナさん達はお変わり無いですか?
(神殿の外に出て、来客人物を確認すればエルフ族のアンナでタイタニアの者ではなかったと安心すれば、今日の祭りに参加したいから同行したい事やその理由を聞けば、そう考えるのは妥当だよねと自身の故郷であるタイタニアが他国や他種族から見てどう思われているのかよくわかる内容に苦笑するも「勿論良いですよ。ただ、私は聖女として祭りに参加をしないと行けないので自由時間以外はご一緒出来ないと思うんです。それでも良ければ一緒に行きましょう」とアンナのお願いを自分の立場を話してそれでも良いならと承諾し、アンナの影からこの前見たアオでは無い別の使い魔であるクロを始めて見れば「新しい使い魔ですか?」と問いかけながら、三つ首の犬を眺めて)

ええ、エルフの隠れ里を国として独立しようって動きが里の中でありますが、後ろ盾になってくれそうな絶対的強者が居ないので難しいです
(巨神であるティアはタイタニアが勝手に守り神として崇めている為、元々同じように崇拝していたエルフの隠れ里もタイタニアの領土として扱われてるのが気に入らないというのが里の者達の考えらしく国として立ち上げる為にコクウ、ムラサメ、ティア、ヨアケ並みに強い者に里を守ってもらう必要があると次期里長であるアンナは苦笑いすると「そうです、クロは新しい使い魔ですね、私にもエルフの弟子が出来たので修行も兼ねて色々と魔物を倒していたら懐かれました」と説明すればクロは背の高い人型の女性の姿になると三つあった首は一つになっていて【わんわん！！】と人懐っこいのかコスモスに抱きつくとオルレアは気に入らないのか『おい、貴様、何の断りもなく我が主人にくっつくな！！』【くぅーん】と犬科の魔物同士でじゃれあっていて)

あぁ、まぁ……独立したくなる気持ちもなりますよね。
私達もどうせならタイタニアじゃなくてそちらの後ろ盾になりたい位なのですが…難しいですね。
(自分を捨てた故郷が勝手にティアを後ろ盾にして国として発展しているのは、正直に言うと面白くなく嫌なのだが、今更だとなぁと考えるも、やはり幼い頃信仰の一部だったとは言え、自分に色々もてなしてくれて本を貸してくれたエルフの方の後ろ盾になって国になって欲しいと思うのは当然の気持ちで。それにエルフなら最近は自分の存在もあってマシラビトに対する見方が変わっているだろうし、差別主義の国になっているタイタニアよりよっぽどいい国になりそうなのは目に見えていて、先にエルフの方が崇拝していたとか自分とティアがタイタニアじゃなくてエルフの方を後ろ盾にすると言った署名を書いて解決するなら、是非そうするが、そうなると数が多く軍事国となっているタイタニアがどんな行動に出るのか分かりきっている為、どうにもならないとこちらも苦笑いし。クロが人型になって自分に抱きつくと「凄く人懐っこいのね」とクロの頭を少し撫でれば、オルレアの事も勿論大切な為、オルレアの頭も撫でてみて)

ウツロ様達がそう言ってくれるだけでも我々エルフ族は安心できます
(信仰対象であるティアとコスモスからの言葉を聞いてエルフ族はそう思ってくれるだけでも十分だと伝えれば「この子は甘えん坊さんですからね」【わんわん！！】アンナはクロの頭を撫でながら大人しくさせると一応しつけはきちんと出来てるようで「そういえば、ドライアドさん達が砂漠で古代遺跡を見つけてオアシスの近くで緑化しながら街を作った話は聞きましたか？ドライの街というそうでそこも大きくなれば国として独立出来るんじゃないでしょうか？」と元々国なんてなかった大陸が発展し大きな国や各地で小さな国が出来つつあるようで時の流れを感じさせられれば「コスモス達、そろそろ行かなくて良いのか？」とアンナと世間話をしながら時間を潰していたコスモスだったがそろそろタイタニアへ向かう時間帯になっていて)

そう?
何も出来なくて逆に申し訳ないけど…そう言ってくれるだけ有難いわ。
(国と国になりたい小さな集落とでは軍事力と人口が大きく異なるし、エルフ族はマシラビトよりも魔法の素質、属性が高いのは間違いないが、前も考えたようにマシラビトは魔法に対しての素質は他の種族に比べて格段に劣るが、その代わりに銃や矢、剣と言った戦争で使われる用具に対しての知恵は他の種族よりも高いが故に軍事国として君臨出来てしまっている為、何も出来ない自分が情けなく感じるも、言ってくれるだけで有難いとの言葉に少しだけ救われて。
ティアから時間だと言われれば、話に夢中になっていたからすっかり忘れてたがその言葉を聞けばそれならとオルレア達に行くよと声をかけるとアンナ達と共にタイタニアに向けて移動し)