白紙とインク (　〆　)

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生きたいか、死にたいか、どっちかが普通。……狭間に来たいなんて、あんた、変。
( 辺りを見渡せば、濃い霧と怖いくらいに澄んだ水と、彼岸花。この場所を綺麗だと言った魂もいたけれど、観賞目的で来るような場所ではないだろう。彼女に向けて普通ではないとはっきり言い切ってしまえば、そのままじっと顔を見据える。じき、小さく零された言葉は、誰に宛てるでもないように響いた。答えるべきか否かを暫し迷ったものの、こちらもまだ問い掛けるべきことがある。このまま黙っていればそのタイミングを見失ってしまう気がして、彼女の独り言に答えるべく口を開く )
ここには良いも悪いもない。あんたの命なんだし、あんたの好きにすればいい。