匿名さん 2022-03-26 23:39:33 |
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あー、きたきた。せんぱーい。
( 辺りが静まり返り、月が妖しげに輝く夜。毎日通っている中学校も、ロケーションのせいか知らない建物のように見える。先輩から電話があったのが小一時間ほど前。明日提出のプリントを学校に忘れたとかで、やけに弱々しい声で一緒に来てくれと頼まれたのだ。先輩が可哀想だったのもあるし、か弱い後輩はこわーい先輩に逆らえないというのもある。しかし何より、夜の学校という魅力的な響きに飛びついてしまったというのが本音だ。校門の前に隠れるようにして立っていると、遠くの方に人影が見える。シルエットだけでそれが先輩だと悟ると、手を振りながらやっと彼に届くほどの声量で声を掛けて。近くまで来た彼に、にいと悪戯っぽく口角を上げれば揶揄うように軽口を叩き )
もー、遅いですよ。心の準備に時間かかってたんすか?
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