20cmの隙間　〆　

……ここで合ってるか？とりあえず、あの人が来るまで待つか。(　名刺に書かれた場所までやって来ると適当に椅子へ腰かけ　)

悪い遅くなった、ちと仕事が立て込んでてな。( 扉開けると視界に入った相手の隣へ腰かけつつ椅子の背に上着を被せ ) んで運命だどうの言ってたけど、そういう事に憧れる年頃か？俺みたいなオッサン誑かしても何も得ねーぞ。

＿＿お疲れ様です。大丈夫ですよ。( スマホを弄りつつ暇を潰して居ると扉の開く音と相手の声が聞こえ、視線上げてそちらに顔向け微笑と共に労いの言葉を ) 別にいいじゃないですか、少し憧れても。あの店で会ってから貴方とお酒を飲みながら話すの、俺結構好きなんですよね。( 机に置かれたコンビニの袋から数本の缶酒とつまみを取り出し、相手の目の前に差し出して ) 誑かすって…そんなことしませんよ。それより二人で飲み直しません？好きなの選んでください。

すみません！間違えて下げてました…。

へえ…酒飲みながら話すの好きなんて言う割に、いつも直ぐ酔ってるイメージなんだが。( 出された数本の缶酒に目線落としては迷わず桃チューハイを手に取って封を切り ) そういや名前も聞いてなかったよな、二人きりで飲むってんならお前の事教えろよ。お互い潰れちまう前に。( 喉音立てながら数口飲み机上へ缶を置くと、頬杖ついて其方を見つめ )

(／大丈夫ですよー！お気になさらず…！)

あはは、俺そんなに強くないんですよね。でも飲みたくなる時ってあるじゃないですか。( 相手の指摘に苦笑いを浮かべ己も缶ビールを取るとプルタブに指を引っ掛けて開け ) …あ、確かにそうでしたね。俺の名前は楠木千紘です。普通の会社員ですよ。貴方は？( 同じく喉音立てながら飲めばその言葉に小さく反応示し、ゆっくりと缶ビールを机上へ置き相手の顔を見つめて自己紹介を )

(／ありがとうございます…！)

まあ、酒の力に頼りたい夜があるってのは分からんでもない。( 指先の動作から表情までを観察しつつ返答聞けば口端緩め小さく笑みを零して ) 千紘か、顔に合う可愛い名前してんのな。俺は榊 嵩人、町外れの小さな会社で記者をしてる。つっても聞いた話を資料に纏めるくらいで大した事はしてねぇんだけど。( 此方も軽く自己紹介を終えるとまた一口飲み、つまみに視線移し )