光梨 2022-03-09 19:01:29 |
通報 |
お返事とスレ立てありがとうございました。こんなに早く反応していただけるとは。レス通知をされているのではと思い、気付いた時は夜も遅かったので返信は朝に改めさせていただきました。こちらは時間気にしませんのでお好きな時に書き込んでくださいね。
名前に関しましては匿名改め☆で問題ないでしょうか。抵抗がなければ展開相談もキャラ口調にするのはいかがでしょう?都度都度名前を切り替える必要もなくなって楽かもしれません。
何やら意味ありげなタイトル。表題通りに「逆転」の要素を取り入れた物語をご希望でしょうか。
ご移動ありがとうございます!
通知は設定していないのでこちらもお時間お気になさらず
わざわざお名前のご変更ありがとうございます!
なるほど…あまりキャラ口調でのご相談は慣れていないのと、こちら逆転裁判は最近ハマりまして1、2クリア済みという状態ですので間違いがあったり非似であったりするかもしれませんがご容赦頂けたらなと思います!
次回以降のコメントではキャラ口調で書かせていただきますね!
タイトルは特に考えず逆転裁判要素を取り入れたいなという安直な考えでつけているので、内容を考慮したものではないです。なので一緒に考えて行けたらなと思います!
あと、基本的に下げ進行で進めていきたいなと考えておりますが大丈夫でしょうか?
レス時間帯、下げ進行について承りました。さっそく下げてます。
下げについては私も提案しようと思っていたところ。スレはがっちり保存してありますので見失うことはありません。
例外的に上げをする場合とは具体的にはどのような時でしょう?例え一番後ろまで下がったとしても消えちゃったりしませんよね……?不安になってきた。
相談口調についてもお互い気楽にやりとりできるのが一番。実は特にこだわりありませんので今のままがご都合よろしいならこのままで。
プレイ状況についても承知いたしました。でしたら1、2のネタのみで回していきましょう。ネタバレはしないのでご安心ください。私も逆裁20周年きっかけではじめた似たような立場。かたくならず楽しくやろうじゃありませんか。
さて気になる内容についてですが、どういったものがお好みですか?表題にそった原作らしいミステリでも日常でもどちらでもわくわくしますよね。
早速下げ実行ありがとうございます!
恐らくスレが消えてしまうことはないと思うので大丈夫かと…!あと、上げる場合の例は特に思いつきませんのであまり気にしなくてよろしいかなと思います!
お気遣いありがとうございます!
お言葉に甘えてご相談時は普通に書かせていただきますね!
そうですねぇ…どちらも好きですがミステリ系の方が進めやすいのかな?と考えています。その中に日常を混ぜたりするとストーリーのレパートリーも増えると思うので!
また、時系列的に1の最中とか2の後とか、両片想い中や恋人同士などでも変わってくると思うのでご希望あればお教え下さい!
では下げと相談口調に関してはそのように。他お気付きの点がありましたらどんな小さなことでも結構ですのでおっしゃってください。ある程度話が纏まったら二人で作った決まり事を整理しましょうか。
ミステリ系お得意なんですか?すごい!原作らしさを損なわないためには逆転の発想も加えなければならないから腕が必要だな。こちらミステリ初挑戦でもよろしければこの路線で練ります?
時系列。逆転検事の事も考慮するとかなりタイトなスケジュールになるのでご都合主義で押し切ろうとしてました。真面目に考えましょうか。
そうだ、1の件ですが「蘇る逆転(5話)」もし未プレイでしたらネタ出さないようにしますので。
恋愛についても流れに委せるつもりでいましたが、最初から設定固めておいた方がよろしいでしょうか。両片想いか小学生からの初恋をこじらせた成歩堂の長ーい片思いはどうでしょう。ヤンデレ的な意味ではなく。
そんなにお気を遣わず光梨様もご希望の設定があれば遠慮なくおっしゃってください。
そこまで強い意志をもってミステリ得意です!とは言えないですのでやるなら深く考えず緩めのミステリでいきましょうか!それか裁判雰囲気を醸し出しつつのシリアス恋愛ストーリー進行にするかですかね…
逆転検事はまだやっていないためわかりませんのでそこは省いてくださると助かります!
1の5話はプレイしてますので大丈夫ですよ!
そうですね、ちゃんと2人がどのような状態なのか決めておいた方が個人的には文章書きやすいので設定はきちんと決めておきたいところです!
わあ、成歩堂くんの長期こじらせ片想いステキです!見たいです!!
では、こちらの御剣は小学生時代に無自覚に恋してたけどDL6号事件で救われてから本格的に自覚していく遅咲きミッちゃんはいかがでしょうか?
頼もしい。お気遣い痛み入ります、勉強させていただきます。もちろん初心者を言い訳にして光梨様に頼りきりになるつもりはないですよ。色々学ばなきゃ。
当然未プレイ作のネタバレはしません。ただこれから先、光梨様が検事や他ナンバリングの要素を採り入れたくなった時に辻褄があわなくなると困るかと思いまして。
実は言葉を選んでいるだけで検事や2以降の展開苦手だったりします?その場合はそれらの設定はなかったことにしましょうか。
シリアスがお好みなのですね。では同性に恋心を抱いてしまったことへの葛藤、周囲の目や幼なじみという彼に一番近くにいられる立場が壊れるかもしれないという恐れ、何より御剣からの信頼と友情を裏切っているような後ろめたさを、人生のシーンにより濃淡はあれど幼い頃からずっと抱えて今日まできた成歩堂。というのはいかがでしょう。重苦しーくするつもりはありませんが。
ミッちゃんいいですね。こちらも気持ちが生まれる経緯明記した方がいいのかな?
なるほど、そんな先のことまで考えてくださったのですね。ありがとうございます!
もし、それらをプレイしたとしてもそこまでしっかりきっかり設定をこの場に持ってくるつもりはありません。あくまで創作ですし臨機応変に対応させて頂きますのでそこはご安心下さい。
こちら2人が両片想いか恋人同士なのかという事と時系列さえ決めてしまえればそれなりに書くことができるので成歩堂くんの心情や経緯はこちらは口出ししません、☆様にお任せ致します。
ではミッちゃんはそのような感じでいきますね!
時系列は展開が苦手などありませんのでお好きなところをお選び頂いて大丈夫です。
こちらから少しご提案させて頂くと1のDL6号事件解決後か5話の途中。それか2の途中や後などなどを思い浮かべておりましたがいかがでしょうか?
現在関連シリーズプレイ途中か苦手かのどちらかだろうと推測していました。見当違いな話を出してしまいすみません。
私も柔軟かつ臨機応変にやっていきたいと思っておりましたのでありがたい。寸分のムジュンも許さん!という方もいらっしゃいますので、確認までにお尋ねしました。気分を害したくなかったんです。
そうですよね。細かい設定は描写で語るべきでした。一応両片想い?のシリアス展開という方向になったんでしょうか。弁護士を目指したきっかけからして、成歩堂の方がべた惚れという形になりそうですしそれを希望します。光梨様さえよければ。
では時系列はDL6号事件解決後くらいで。しかし5話が付け足されたことで続く2での成歩堂の大人げなさがより際立ちますねえ……なくても十分酷いですけど。御剣を好きすぎるあまり混乱してると解釈しておきますか。それでも子どもっぽいですが。幾分かフォローを入れようかな。
いえいえ、事細かに相手に配慮しようとする姿勢とても尊敬致します。私は結構何でも受け入れがちなので、こんなお話しやりたい!など思いつきましたらお気軽にご提案くださいね!
そうですね、両片想いで遅咲き御剣×こじらせ成歩堂が少しずつ同性の恋というのに向き合っていく不安定なハラハララブストーリー的な感じ…?ですかね!
良いですね、御剣にベタ惚れ成歩堂くん。楽しみです!
私の御剣は少しずつ恋だと自覚していくと思うので、もどかしいと思いますがよろしくお願いします!
時系列把握しました。確かに2では御剣に対してやけにムキになってるな~とは思ってましたが愛が重……すごく信頼を置いていたんだなと、またミツナルについて考えさせられましたね…
1の5話で自分では立場上難しいガント局長を成歩堂くんを信じて導きつつ一緒に追いつめる御剣にも成歩堂くんに対して割と重めの信頼(愛)があったとしか思えないのでたぶん2人ともこじらせてる……
長くなってしまいましたが以上の大体の設定で問題ないようでしたらこちらから先レスさせていただきますよ!
すみません、打ち合わせが進むのゆっくりすぎましたね。本当は私も過激な物以外は光梨様と同じような考えです。
やりたい話……学級裁判かな。本筋の合間にでも。光梨様のアイデアもぜひお聞かせ願いたいですが本題に入りそう。必要になった時に改め提案し合いましょうか。
そのもどかしさが醍醐味だと思っているので恋愛面については成就曖昧どちらでも。恋人になることが終着点とは思っていませんから、どんな筋書きだとしても彼らにしか結べない絆を二人で協力して丁寧に描いていきたいと考えております。いかがでしょう?
まるで成歩堂くんを悪く言うような書き方になってしまった……決してそのような意図はなく、原作より御剣さんへの当たりを和らげたいと言いたかったんです。「気分を~」の件もそちらのお気を悪くさせたくないという意味でした。
スレ立ての上先レスまでありがとうございます!お言葉に甘えさせていただきます。
>11へのお返事は何かご用がありましたら。なければ以後スルーで結構です。
(とある日の夜、成歩堂法律事務所の前に街灯の光を眩しいほど反射させるレベルに磨きあげられたハデな赤い車が停車した。この車の持ち主、御剣怜侍は事務所の明かりが点いていることを確認すると降車して事務所の出入り口へと向かう。検事である御剣がここにやって来た理由、それはつい先日15年の時を経て解決されたDL6号事件…御剣の長い長い悪夢から救い出してくれた弁護士 成歩堂龍一に会うためであった。成歩堂とは小学生以来の友であるが法廷で再会するまではこちらが連絡を絶っていたのだ。そんな古くも久しい友に今は元依頼人として礼をしに来たというところである。連絡先を知らない故にアポ無しであるので迷惑かとも思ったが、最近隙あらば成歩堂の事が頭をよぎって落ち着かない。そんな状態が多くなって、大きすぎる恩であるし何か礼をせねば自分自身気が済まないのだろうと結論づけ、仕事を早々に片付けて今に至っている。少しだけ心拍数が上がっているのを感じながら御剣は事務所のチャイムを鳴らした。)
(/先レス失礼します!
こちら小説書き形式でこのような感じで書いておりますが読みにくかったり、展開がわかりにくかったりした場合は遠慮なくご指摘ください、訂正させていただきますので
改めまして、お相手のほどよろしくお願い致します!)
(だらしなくも事務所全域に照明を明明とつけたまま連日蓄積された疲れになすすべもなく気を失うように降伏し、資料の山脈がそびえ立つ仕事机に雪崩れ込んで居眠りをしていると、ひとけのないせいか建物の隅々まで一際大きく響き渡るチャイムに耳を引っ張られ。呼び鈴に導かれるようにほの暗い夢の底から光あふれる部屋へ帰ってくるなり睡魔がしがみついた重たい体を鈍い動作で起こし、自分を呼ぶ音が鳴る方へ眠い目を擦りゆっくりと歩みを進めながら訪問者の心当たりをこれまでの記憶から思い起こしながら探り。今時分に門を叩くのはさっきまで遊びにきていた少女だろうと見当をつけ、掠れた声を張って尋ねてきた相手へ答えながら玄関を開けて。)
真宵ちゃーん、忘れ物?って。御剣じゃないか。(扉の向こうに立っていた予想外の人物を認めた途端、驚きから眠気が弾けるように吹き飛び。一瞬目を丸くして興奮混じりに声をかけるも、すぐに図らずも出会えた喜びと親愛の情がこもった笑顔が自然と零れ。ふと普段の友人の几帳面かつ礼儀を重んじる性格を思い出し、事前連絡のない訪問から緊急性があるものではないかと推測して漠然とした不安に捕らわれ微かに表情を強ばらせ。気遣わしげな眼差しを送りつつ、入り口を大きく開いて室内に入るよう促し。)……何かあった?とりあえず、中に入れよ。
(/先レスありがとうございます。
これだけのものを速筆で!書き慣れていらっしゃるんですね。初回に5W1Hをしっかりと明記してくださって助かりました。基本行動がわかって読めればいいという考えのため、特に書き方に譲れないものはありません。ですので現在は進行形の文体ですが、光梨様好みに調整することも可能です。どんなに細かいこだわりでも構いませんのでお伝えください。このご縁を大切にしたいのでできる限り努力します。しかし釣り合う文量と文体にするとなると毎回数日お時間いただくことになりそう。ただでさえ遅筆なのに……それでもよろしいですか?力不足ですみません。)
御剣怜侍
(チャイムに応答する微かな声が聞こえてからすぐに扉が開かれると青いスーツに身を包んだ見慣れた姿の男が顔を出した。彼は予想外の来訪者に驚いたあと、嬉しそうに顔を綻ばせてから緊張したように表情を曇らせる。本当にくるくると表情の変わる男だと思う。法廷での彼も顔に出すぎているほど表情豊かだが、法廷以外で見るのも悪くない、特に私を見て顔を綻ばす表情などこちらまで表情が崩れそうになるなと、そう感じながら促されるままに「うム、では失礼する。」と一言添えて事務所の中へと足を踏み入れた。そして、「成歩堂」と彼を呼んで)
「夜分に突然すまない。だが、今日はどうしてもあの事件の礼をしたかったのだ。
……………礼を言う」
そう言って照れ隠しのクセのようなもので片腕をぎゅっと握って顔を背けた。誰かに心の底から感謝を伝えるなど久しぶりでムズ痒い心地をそれでやり過ごしながら言葉を続け
「それで…だな、礼と言ってはなんだが…これから食事に行かないだろうか?
無論、私の奢りだ。」
(/先レスはだいたい思いついていたので書くにはさほど悩まなかったので書けただけです!
私も返信速度や文量にはムラが出ると思いますので焦らずにお互いのペースでやっていきましょう!
こちらもお相手様の書き方に異は唱えませんのでお好きなように書いてください!)
(深刻な考えに囚われていたばかりに彼の口から出た思いもよらない理由にあっけにとられ。思考が追い付かず暫し固まったまま漸く大きくゆっくりとしたまばたきを一つだけした後に、緊迫感のままに詰めていた息を緩やかに深く吐き出し落ち着きを取り戻して。子供の頃から少しも変わっていない、照れくささや気まずさを紛らわすための仕草があらわれたのを見つけると、背筋を凍らせていた出所のわからない不安が御剣への温かい気持ちで溶解し口元が緩み。そのまま彼の緊張もほぐそうと元気付けるような口調で微笑みを投げかけ)
「そういうことか。その様子だと仕事の話じゃないから事務所に電話入れるのは躊躇ったわけだ、だけどそうなると用件を伝える手段がなくなるので直接乗り付けてきた、と。お前らしいや。
じゃあ何か困ったことあったわけじゃないんだな、よかった。」
(心に纏わりついていた疑念が彼の真心あふれる言葉により洗い流された解放感と、幼い頃から憧れ続けてきた旧友と久し振りに二人っきりのひとときを過ごせる幸福感からすっかりのぼせ上がり。喜びで弾む声で冗談めかしながらも誘いを二つ返事で受け)
「ご馳走してもらえるの?やった!ついでに家賃も払ってくれ!
御剣の馴染みの店?だとしたらさぞやいいとこなんだろうね。
……どうしよう。ぼく相応しい服持ってないぞ。このスーツで大丈夫かな。」
(ふと自分が所持する一番高級な服がたった今着ている三つ揃えであることに思い至り。恥ずかしそうに袖から裾、背面に渡るまで忙しなくもくまなく見回しつつ、さりげなく横目で相手の服装と見比べ)
(/お。また文体が変わったような。様々な表現法をお持ちなのですね。上記のようなスタイルが光梨様には読みやすく馴染み深いのではないかと判断しましたのでできるだけ寄せてみましたよ。ロールの長さについてはお言葉に甘えさせていただきました。また何かありましたらお気軽にお呼び出しくださいね。)
(検事局でも行ったことがない誰かを食事に誘うという慣れぬ言葉の後に流れる長い沈黙。何かおかしかっただろうかと心配になる中で、都合が悪いのなら別の日に出直そう。と伝えようとしたところで彼がポツリと言葉を発した。どうやら突然の訪問に深刻な要件があったのではと懸念していたらしく、様々な事象から推理して真の用件に行き着き納得してくれたようだった。「心配をかけてしまったようですまない。」と詫びて、それから続けられた了承の言葉に寄せられていた眉根のシワを緩めて少しだけ口角を上げて安心したような表情を見せる。しかし、それはすぐに彼の冗談を真に受けてなんと返答したものか一瞬悩んで難しい顔と変わり、それとこれとは別だろうと判断してスルーすることにして)
「ム、味は保証しよう。それにドレスコードの指定はない店だから服装を気にする必要はない。
まぁ、それ以前にキミは見劣りする人間ではないのだから自信を持ちたまえ」
(そう言って、"キミを誇りに思っている"とでもいいそうな誇らしげな顔で服装の心配をする男に言葉を送ってから「では、外に車を停めてある。準備ができ次第来てくれ。待っている」と告げて背を向け事務所を出た。
夜風がやけに涼しいと感じた。そこで始めて気分が高揚し体温が高くなっていたことに気がついた。初めての友人との食事が予想以上に楽しみなのだろうか。そこで友人の男の顔が脳裏に浮かんで彼について考える。私の心配やらどさくさに紛れてたかられた家賃やら服装やら心配事が次々と出てくるこの男は他人にはさっぱりしているようで、とことんお人好しだとつくづく思う。彼の事を考えれば考えるほど頬が緩みそうになる
楽しい─── そう密かな想いを秘めて車に乗り込んだ。)
(/一人称視点や三人称視点を使うのが好きなのですが、たまにごちゃごちゃになっちゃう時があるかもしれないのでわかりにくかったらご指摘くださいね!また、拙い文章なので読みにくかったらすみません!!
わー、ロル形式寄せてくださってありがとうございます!
また何か展開について等ご相談ありましたら、こちらも背後登場しますね、よろしくお願いします!)
(平生とどこか違う様子に見えるこんな時でも姿勢は決して崩さず、乱れもない歩調で真っ直ぐと目的の場所へ進んでいく高潔な背中を感心しながらぼんやりと見送り独り言ちて)
「御剣が人を褒めた。……珍しい。
……あんな顔もするんだなあ、あいつ。」
(皮肉めいた冷笑や、自嘲じみた笑い、確かな実力に裏打ちされた自信漲る不敵な微笑みとも異なる先ほど幾度か彼が見せた安らいだ柔らかな笑顔を思い出して心の底から立ちのぼる大きく深い熱を感じて恥入り。それを振り払うように手早く戸締まりと消灯を済ませ、鏡のある部屋に慌ただしく立ち寄り髪を大まかに撫でつけて取るものもとりあえず貴重品を纏めると、入り口を順番に慣れた手つきで施錠して、浮かれる気持ちを鼻歌に乗せてそう御剣の元へと駆け寄り)
「お待たせ!」
(月の光をその身に受けて静かに強く輝き重厚な存在感を示す赤いボディに持ち主を重ねて眩しそうに目を細めながら眼前まで行き着くも、この扉を開けて腰をおろせば暫く逃げ場のない密室の中で長年想いを募らせてきた相手と急接近した状態のまま二人きりで閉じ込められるという事実に今更気付いて、軽い混乱を起こし俯いたまま寸分黙り込み。緊張と恋心で茹で上がった脳であれこれとあらゆる対策を並べられるだけ並べてみるもとうとう頭が空回りに耐えかねて熱暴走を起こし、澄んだ真冬の星空に向かって白く燃え上がるような奇声を高らかに放ち)
「ままま、ま、待って。やっぱり、待って!心の準備が!」
(浮かれた心地のまま車内で待っていたのだが、そのうち御剣は何を話したものかという問題にぶち当たっていた。プライベートで食事に行くなど経験がないため、仕事に関する事以外に話題にできそうな出来事など簡単には思いつかない、それに彼と御剣は社会的立場上 相反する職であるので尚のことであろう。ならば、礼という名目で誘っているのだから事件のことだろうか…いや、それでは暗い話題に傾く可能性が大きいだろう、却下だ。それでは思い出話…いや、彼らと共に過ごしたのはほんの少しの時間であったのだ。それに幼い頃の記憶で盛り上がれる自信が御剣にはない。あれこれ悩んでいると事務所の戸締りを終えた待ち人がやって来てしまった。てっきりこのまま乗り込んでくるものだと思い、気持ちを切り替えて運転する姿勢に切り替えるとすぐ傍で空気を震わせるほどの声が響き渡った。驚いて声の主を見やると彼は車の横で相当取り乱している様子だ。慌てて運転席から飛び出て彼に駆け寄って「どうしたのだ、成歩堂!」と聞けば心の準備がどうこうと言うのだ。一瞬何を言っているのかわからなかったが、一方が気が動転しているともう一方は冷静になるというもの。様々な要因が浮かんでくる。勿論もしやと思う最悪の理由も…
少しだけ寂しそうな表情をしたが、やがて覚悟を決めたように彼へ真っ直ぐ視線を向けると相変わらず落ち着きのない男へ、落ち着いた口調で問う)
「落ち着きたまえ。その心の準備とやらはなんなのだ?
やはり突然の訪問に問題があったのか、それとも…………行く相手が問題なのだろうか?
成歩堂、気を遣う必要はない。正直に答えてほしい」
(御剣の窘めで漸く緩やかに心の平穏を取り戻し、少しずつ自分が置かれた状況を把握し始め。意図的にではないにせよ騒音を発して近所や御剣へ迷惑を振り撒いてしまったこと、わざわざ降車の手間をかけさせるほど心配をかけたこと、自分の未熟さ故に寒い思いをさせたことへの反省と後悔、一気に様々な感情が頭の奥から活火山のように噴き出し。現状を理解したが故に再び漏れ出そうになる小さな悲鳴の出口を塞ぐため唇を引き結んで、身を固くして何度も呑み込み。そのまま頭の中でたくさんの気持ちと共に一人おしくらまんじゅうに突入しそうになるも、一瞬彼が見せた切なそうな表情を見逃さず慌てて与えてしまった誤解を解くべく弁解を入れようと叫び)
「ちっ……違うよっ!
ずっと……ずっと憧れてたんだ!お前に……にょ!!車に!」
(勢いのままに幾星霜降り積もらせてきた彼への思いの丈を有らん限りにぶちまけてしまいそうになるも、先程彼の端正な顔に滲んだ悲しみの色が瞳の奥に焼き付いて離れずすんでのところで思いとどまり。これ以上傷付けたくない一心で苦しい言葉の急カーブを決めて迫真の演説を続け)
「そ、そう!そうなんだ、お前の車に憧れてたんだ!だってこんなにかっこいいじゃないか。それに物凄く高そうだし。汚したり傷付けちゃわないか心配だったんだよ……」
(相手の心を守れたであろう安堵感と一番大切な人に隠し事をまた重ねてしまったことへの後ろめたさをないまぜにした心境を抱えつつも、ダイナミックに泳ぎまくる視線のリズムに合わせしどろもどろにも言葉を連ねるうちに、この話も一応本心だから嘘は吐いていないと開き直りだして口調は調子づき)
(少しばかり落ち着きを取り戻した様子だが、まるで必死に誤魔化しているような話し方や途中の証言から何やら違和感を感じざるを得なかったが、はっきりとそれを指摘できる証拠も持ち合わせていないため、深く追究することを諦めて流されることにした。それに、本当に同行する人間に問題があったのなら、彼ならば本心を話さなくとも適当な理由をつけて去っていくだろう。それをしなかったということは、私と食事に行くのに不満はないと判断してよさそうだ。考えついた最悪な理由ではないことに安堵しつつそう結論づけて誤魔化そうとしているのがわかっているため目を逸らし、ぎこちない演技ではあるが話を合わせて相槌を打ち)
「…そうだったのか、知らなかったな…キミがそんなに車好きだったとは
しかし、そこまで神経質になる必要はないだろう、車など外出に使用するものなので汚れるのは当たり前だ。それに運転するのは私なのだからキミがすることは乗り降りのみであろう」
(無理矢理に誤魔化してまで何を隠したいのかは不明だが、それが余程私に知られたくないものだというのはわかる。大変もどかしいが目の前にいる恩人が私に対して抱えている何かを無理に引きずり出す権利は無い。それに隠し事の一つや二つ、あって当然であろうと己を納得させてから理由が何にせよ急な来訪に困惑し、心の準備が必要なのならば日取りを予め決めておいた方が良いのではないのだろうかと考えて提案した)
「それとも、キミが心の準備ができるよう日を改めるとしようか?私はそれでも一向に構わないが」
トピック検索 |