三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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>1
いえいえこちらこそご移動して下さりありがとうございます!これからどうぞよろしくお願いしますね!!
さて、早速ですが、其方にキャラの萌えや萎えとかありますかね?此方はなんでも美味しく食べれますし地雷ありません!!
>>主様
萎えとしましては過度の無愛想や無口等、話の展開に支障を来たしかねないような要素ですね!萌は萎え以外なので主様の自由に作っていただければと思います!攻受固定も食い合い(リバ)も歓迎ですのでそちらも決めていただければと。
こちらのざっくりとした構想ですが、尊大で高飛車な態度を取ることが多いものの実は臆病なところがあり、以外にも面倒見がよく差別意識が薄いスリザリン生を動かしたいなと思っています!固定なら受希望ですが、いかがでしょうか?
>3
なるほどなるほど!!!了解です!此方は攻め固定にしようと思います!!こちらの大体構想は、同じくスリザリン生で、常に馬鹿を演じ、ヘラヘラ笑っていますが、実は野心が強く、性格はそこまで良いとは言えない。そして実は混血でしかも5歳の妹以外の家族は全員アズカバンに入れられているという何とも重い背景を持って居て、必死に隠してる様な子を動かしたいと思います!!!
>>主様
了解しました!過去が重い子が大好きですので、素敵なご子息様と絡みを始められるのが楽しみです!
開始地点といいますか、始まりは如何致しましょうか?主様はゲームの方をされているということでしたので、特に原作ストーリーにはさほど絡めずに日常生活メインをイメージしておりましたが、どうでしょう?
入学からスタートでも、何年か経過して既知の仲でも、どちらも面白いと思います!
>5
おぉ!!それは良かったです..!私も高飛車な受けさんが大好物なもので、其方の素敵なお子様と絡めるのがとても楽しみです!
いやぁ、ゲームで少し原作のストーリー絡んでたりする故に少しだけは知っていますけど、やっぱり日常生活にするのがいちばん無難ですね!!
そうですねぇ...もう既に知り合った状態スタートも美味しいですが...最初はやっぱり入学からスタートにしたいです!ゆっくりゆっくりとステップを踏んで、知人、友人から恋仲になるまでが見てみたいです..!
名前: エリオット・セントリック
年齢: 11歳(一年生)
寮:スリザリン
容姿: 緩いウェーブのかかったブロンド、毛先に近づくにつれて茶色が混じっており前髪は右分けで流している。整えられてスッキリとした襟足に、横髪は顎にかかるかかからないか程度。二重の猫目で瞳の色は薄紫、色白だが健康的な血色をしている。服装は制服にシンプルなローファー、スリザリンの証の緑があしらわれたローブを纏っており、ローブの内ポケットに杖を忍ばせている。背丈は160cm程度の中肉中背。
性格: 典型的なスリザリン生らしく尊大で高飛車な態度を取ることが多いが、排他的なスリザリンにしては珍しく他寮やマグルへの差別意識が薄くそれなりに分け隔てなく接する気質を持つ。また意外にも面倒見がよく、困っている人がいればなんだかんだ言いながらも手を貸すことを厭わず、義理や情には厚い。良くも悪くも素直なので、認めるべきところはしっかりと認める柔軟性を持っている。スリザリン生にしては変わり者の部類に入る彼だがしかし、生意気で気取った態度は臆病さの裏返しであり、余程心を許した相手でなければ弱い部分を曝け出すことはしない。また貴族の家柄上、優秀であることに重きを置いておりその重圧に密かに苦しんでいる。
備考: 魔法界ではそれなりに名が通った高貴な家柄の出身者であり、血縁の多くが魔法省に所属する純血家系。血縁は例外を除いて皆スリザリンだが、その例外こと闇祓いである腹違いの兄がマグルかつハッフルパフだったため、スリザリン生にしては差別意識が非常に少ない。そんなセントリック家だが、現当主でありエリオットの父はデス・イーターであるという噂が密かに囁かれている。エリオットは幼い頃に命を落とした母を見たことからセストラルを視認する事ができ、その影響で得意科目は魔法薬学であるものの魔法生物にも興味を持っている。家門を汚さぬよう努力をしているのでどの科目でもそれなりに優秀な成績を修めているが、唯一変身術だけは非常に苦手。杖は芯が一角獣の毛、木材がニレの24cm。
( /pf作成しましたのでご確認ください!入学から開始ということで、年齢は11歳にしました。変更点や不備等ありましたらおっしゃってください!)
(/pf提出ありがとうございます!!!んんんエリオットくん、とても素敵すぎます...可愛いがすぎますよ!!全然問題ないです!下にうちの子のpfを貼りますね!不備な点とかありましたら言ってくださいね!!)
名前:セシル・クレスウェル
年齢:11(一年生)
寮:スリザリン
容姿:軽くパーマがかかったミディアムロングの艶のある黒髪(クィディッチの時は髪をローポニーにして結ぶ)。前髪は中間分けで肩まで伸ばしているが、左の方は耳にかけてある。黒のローファーに制服、そして常にスリザリンの寮紋の付いたロングコートと緑のマフラーを身にまとっていて(例え休日の日でも制服のまま、替えの服は数着しかないので)、腰のベルトにワンドケースを掛けていて、杖はケースの中にある。背丈は164でスレンダーな体型。
性格:表ではスリザリン生とは思えないほどのお喋りで人懐っこい。誰にも親切に話しかけるし、誰にもうざく絡んで行く、よく言えば社交大好きな人、悪くいえば人たらし。優雅という文字とは一切無縁に言葉遣いも敬語は基本使わない。誰にも心を開いてるのかと思いきや、そうでもなく、人の事情を聞くだけで自分の家庭事情については一切触れようとしない、家庭の話を振れられても話を逸らそうとする。どんなに仲良くとも必ず一線を置こうとし、「信じてる」という言葉を言っても本当は妹以外の人を信じていない。父の逮捕、母の死で心は寂しさと恨み辛みのせいと、必ず妹だけは護らないといけないという責任のせいで野心は強く、上に登り詰める為ならば、いざとなったら人を利用し踏み台にするのも厭わない。勝負事になると狡をしてまで勝利を収めようとする所があって、結果重視な一面もある。妹はたった1人の家族であって、自分の希望の光のような存在なので、妹の話になると敏感になり、例え自分の妹じゃなくとも口を挟んでくる事がある。自分の妹を誰よりも何よりも大切で、過保護なシスコンになってしまう一面もある。
背景:母はマグル、父は純血。中小企業の長男。そこそこ不自由ない暮らしをしていた。だが父は出世するという大事な前日に、職場にて闇の魔術に関しての犯罪に巻き込まれ、何処から出てきたのか分からない証拠のせいで、裁判にて起訴しても、不幸にも勝てずにアズカバン送りにされてしまう。その日からまるで誰かの陰謀の様に、続々と親戚まで捕まり、家は周りの魔女や魔法使いからの嫌がらせも絶えない。母は子供たちを守るべく、連れて逃げようとしても、新聞に大きく捉えられたニュースのせいで何処の土地に行っても顔は割れて平穏な暮らしは出来ない。時間が経つにつれてお金も無くなり、母は子供たちの為に夜職を始めないと行けなくなって、幼いセシルもまだ赤子の妹、シャーロットの子守りをしないといけない。セシルはシャーロットと共に周りの目から身を隠し、町外れの廃墟に毎日母の帰りを待つ日々を過ごす。帰ってくる度に傷がついたり、傷が酷くなった母を目の当たりにするのは辛いが、セシルはただ母を抱きしめる事しか出来なかった。暫くそう続いていたが、ある日、母は紐を持って、とても元気な様子で帰ってきた。セシルは母が元気でいるだけで、彼も全て救われた気がしたが、残念ながら昨日の母の笑顔は、翌朝には冷たく虚ろな死相へと変貌していた。母は子供たちを置いて首を吊ってあの世に旅立っていった。まだ死という概念がはっきりしていない子供のセシルにとって、最初は何かの遊びだと勘違いしていたが、いつまで経っても紐から降りてこない母と、彼女の冷たい手、揺すっても反応がない事でセシルは初めてこれが死だと言うことを知ったセシルの悲痛な叫び声で人々は段々と集まって来る。手を差し伸べる訳でなく、好奇な目を向けてるばかりで、近づくことすらしない事で彼はまた悟ってしまった、シャーロットを助けてあげられるのはもう自分だけしかいないという事に。その内騒ぎが大きくなって、世間に知れ渡った故に子供たちは保護され孤児院に入れられ、それからの日々は必死に孤児院の本を読み漁って魔法の勉強をし、やっとの事でホグワーツに入学できるようになった。そして去り際シャーロットに必ず周りから認められて、二度と辛いおもいさせない様守ると約束した。
備考:馬鹿を装っても成績は優秀。人に見られないところでも一切サボらないが、どうも魔法史は苦手。ギリ合格行くか行かない程度。杖の芯はドラゴンの心臓の琴線、木材は黒檀の26cm
(あっっっっ!!すみません!!容姿に目の色と形書き忘れました!!!セシルくんの目の色は黄色です!!そしてタレ目釣り眉です!!)
>>主様
( /セシルくんとてもかっこいいですね…!飄々としながらも猜疑心が強く、背景も納得の重さで、この二人がどんな風に絆を深めていくかとても楽しみです!シャーロットちゃんが大好きで大切なのもとても伝わってきて、兄妹持ちならではの話もゆくゆくは展開していけたらと!
絡み文ですが、主様から投下していただいてもよろしいでしょうか?入学からということで、ホグワーツ特急からでも組み分け前後からでもどれでも大丈夫ですので、どのあたりから始めるかお好きな場面を決めていただければと!)
>10
(/お、それいいですね!シャーロットちゃんや、其方のご兄弟様達がホグワーツに会いに来たりする展開とかもまた見てみたいなぁと密かに思っております..!いつかそういう展開にもって行けたらまた面白そうです!
了解しました!此方の絡み文はホグワーツ特急内..って言うかプラットフォームから始めようと思います!下に絡み文書きます!そして名前もセシルに変えますね!)
僕はホグワーツ行の切符自分の手に握り締めながら、プラットフォームの間にあるベンチに酷く疲れたように凭れかかる。
(シャルちゃん..兄ちゃん去り際に大口叩いたけど...兄ちゃんもしかしたらホグワーツに辿り着けないかも..)
そう、心の中に、ここに居るはずもない妹に呼び掛けた。虚無感に浸りながら、壁に掛けてある大きな時計の方にゆっくりと目を向け、時間を見て、こんなことをしてる場合じゃないと我に返ってベンチからすぐ飛び上がった。
(って冗談抜きでどうしよう!キングズクロス駅、9番線と10番線の間にいるが何処にも9と4/3番線というプラットフォームがどうも見当たらないのなんで!?やばいやばいやばい!!人生初に乗る列車だから迷うかなぁと思って3時間前に駅に着いたのに、人は多いわ、広すぎて何処にいるかももうよく分からないわで大変じゃない!?普通に駅舐めてた..)
と初めてのことで予想外な事が起きて内心不安とつかれでまた手元の切符をもう一度見て溜息をつく。
(落ち着け..そう、落ち着くんだ...流石にホグワーツに着く前に淘汰されるとかほんっっとうに冗談でも笑えない。列車発車時刻まであと30分!この切符本当にホグワーツ行きなのか!?9番と10番の間に柱しかないぞ?印刷の間違いじゃないのか??いや、それだと僕の切符だけを間違う訳が無いはず....あ、今日はここにも、僕以外の子達がホグワーツに行くはずじゃん!)
そう思って僕は荷物を入れたカートを押しながら、柱付近をぐるぐると回っていると、遠目から上品な立ち振る舞いをし、小綺麗な格好をした同い年の少年を見つけた。僕は一目散にカートを押しながら彼の方に向かって
「!!ちょっとそこのハンサムボーイ!!そう君だよ君!!」
と救世主でも見たような希望に満ちた目をし、相手を褒めつつ、大きな声で彼に呼びかけて
お前ならできる、頑張ってこい。そう力強く言葉を掛けてくれた兄に大きく頷いて、ガラガラとカートを押しながら駅のホームへ赴く。闇払いである兄は多忙の中見送りに来てくれたが、やはり時間を無理に切り詰めて来てくれたようでキングスクロスの駅前で別れることとなった。マグルが多く行き交う中でちらほらと大荷物を乗せたカートを押す子供を見るが、大半は親や兄弟の付き添いがいる。だがオレの家は皆優秀であるが故に忙しく、唯一来てくれたのは久々に顔を見た兄のみだった。さて、ホグワーツに行くのならば必ずここからは9と4分の3番線に向かう必要がある、場所は当然知っていたので迷いなく足を進めていれば、突然響いた声にビクッと肩を跳ねさせて目を丸くし。
「ハンサム!?確かにそうだが!?」
反射的に出た言葉に一気に己にマグルたちの視線が集まるのを感じたため片手を口に当てて抑えつつ、目を見開いたまま周囲に視線をやれば、こちらに突進してくる勢いで少年が向かってきていた。負けず劣らず大荷物を積み込んだカートを押しているところを見るに、恐らく同じホグワーツ特急に向かうのだろうと当たりをつけて。
「どうした、随分と慌てているようだな?君もホグワーツに行くのだろう、そろそろ乗り込まなければいい席が取られてしまうぞ?」
列車の出発はもう30分を切っており、席の確保も考えれば乗り込むには良い頃合いだった。まさか目の前の調子が良い美男子が9と4分の3番線を見つけられていないとは知らずに、当たり前のように柱を指差して。
僕は人目も気にせずに相手の前まで突進し、彼にぶつかるかぶつからないかのギリギリのところでいきなり止まった。そして息を切らしながら、彼の話を聞いて、指さす方を見たらただの柱でキョトンっとした顔で柱と顔が整っている彼を何度か交互に見て
「そうなんだよ!!ホグワーツに行きたいけどプラットフォームが見つからなくて...イケメン君にならわかるかなぁっておもって.....って、え...?ただの...ただのはし..柱だよ..?あれ。」
内心も混乱していて、自分も柱の方に指さす。
(何言ってんのこいつ...僕だけ見えていないってこと?それともそういう仕組み?)
と半信半疑で顔を顰め
「まさか、行き方を知らないのか?」
訝しげに見てくる彼をこちらも首を傾げて見ていたが、一つの可能性に行きあたって口にしてみる。特定の柱を通れば9と4分の3番線に行ける、純血家系でなくとも当然のことを知らない者がいるとは思いもよらず、しかし同級生を放置することはできずにふーっと溜め息を吐けば、堂々とした足取りで柱と距離を取った正面に向き合って。
「仕方がないな、このエリオット・セントリックが直々に教えてあげよう!……と言っても、走って飛び込むだけなのだが、な!君もついてこい!」
口で説明するよりも実際に見せた方が早いと判断して、名を名乗るがいなや返答を待たずにカートごと勢いよく柱へと駆け出して。
知らないのかと、まるで周知の事実かの様に言う彼に僕は頷いた。
(孤児院にいた頃、シャーロットと以外の人にはまともに喋らなかったし、ずっと四六時中図書室に籠っていたのもあるから...そういう話は聞いたことなかっただけなのかもしれないな.. 流石にこれ以上誰とも交流しないとまずい。将来にも響くだろうな..)
そう考えていると、エリオットと名乗る彼は柱に突っ込もうとしてギョッとし、慌てて引き留めようとした
「ちょ!!????あぶないっ!っ...え..嘘でしょ......」
だが気づいたらエリオット君はもう既に柱の中に入ってて、それは本当のことだと知った。
(うそだろ..本当に入ってったよ..)
発車時刻は段々と迫って来る、僕はここでずっとたってる場合ではないので、エリオット君の後を追いかけ、少し距離を離して、カートと共に一気に柱に突っ込んだ。驚く事に、簡単にプラットフォーム9と4分の3に入る事ができて、感動で唖然してしまう。入ってった先でエリオット君の姿があって、パァっと嬉しそうに駆け寄って手を取って
「す.....すげぇぇぇぇぇ!!!君超天才じゃん!!!うわぁぁ!!ありがとう!!ありがとう!!これで何とか無事にホグワーツに行けるよお!!」
とオーバーなリアクションをするが、それ程に助かったのは事実で、そう感謝を述べて
「お、おお……。しかし、本当に知らないとは君はまさかずっと山篭りでもしていて久々に下界に降りてきたのか?」
柱にぶつかる恐怖で後に続いて来ないかもしれないと思っていたが、その懸念も無用だった。すぐに着いてきた彼は、心配で待っていたオレの元に来るとまるで命の恩人かのように感謝を捧げてくる。躊躇せずに手を取る姿は人懐こいと言う他なく、その勢いに押されながらも、疑問に感じたことを愚直に問い掛けて。
「なんにせよ、このまま放逐してなにかあれば厄介だからな、共に行動でもしようじゃないか。これもなにかの縁だろう」
ホグワーツ特急に辿り着くことすら危うかったのであれば、他に知らないことも多いのかもしれない。父はどう考えているかは知らないが、先導するのも高貴な者の定めだとオレは常々心に刻んでいるので、余裕を見せるように笑うと待ち侘びているように佇んでいる列車を手で示して、二人で乗り込もうという意思表示を見せる。
「いやぁねぇー..そんな所なんだぁ、だから少し新しい情報に疎くてねぇ...あははっ」
(確かエリオット君..だっけな。その高級そうな服装、ぴっしり決まった髪型、上品な立ち振る舞い、皮のトランク...生まれは良いところのボンボンかな?なら孤児院育ちって言っちゃまずいかもしれないな。)
僕はそう思って居ながらもケラケラと笑い、誤魔化す。そしてエリオット君は僕と一緒に行動してくれると聞いて、
(今のうちに金持ちか、権力者の子供に媚びでも売って、多少繋がりを持った方が良い。何か他にトラブルにあった時に役に立つかもしれないしな。)
「えぇ本当に良いの!?ありがとう!!すっごい嬉しいよ!僕の名前はセシル!セシル・クレスウェル!!よろしくね!...あっ!あとこれ!今、飴玉しか持って無いけど、御礼にどうぞ!」
僕はそう明るく自己紹介して、エリオット君の手を掴んで飴玉を握らせようとし
「ああセシル。改めてオレはエリオット・セントリックだ、よろしく。む、飴玉か。ありがとう、久々に食べるよ」
セシルと名乗った彼の思惑は当然知らず、人懐こい少年だなと好感を抱いたので有難く飴玉を受け取って。再度名乗ったはいいもののセントリックの名は魔法界ではそれなりに有名だが、この分ではそれも知らないだろう。
(入学前の予習が多くて菓子には手を伸ばしていなかったからな。それにしても、クレスウェル?何処かで聞いたことがあるようなファミリーネームだが……まぁ、いいだろう)
初耳ではない響きに内心首を傾げながらも何処で聞いたのかはパッと思い出せず、さして重要な事柄ではないと一蹴すれば列車へと乗り込み。
「ああ、個室はまだ空いていたな。開放座席だと使えもしない杖を振ってバカ騒ぎをする頓痴気も多いから個室の方がゆっくりとできるだろう、あそこに入ろう」
車内はうろつき回る多数の生徒で賑わっていたが、運良く空室を見つければそのドアを開いてセシルを中に促して。
「お、久々か!!ならさ、ならさぁ!僕、他のも持ってるからさ、列車の席に座ったら一緒に食べようよ!」
と明るく提案し、エリオット君と列車に乗り込み、そして車内で馬鹿騒ぎしている生徒を見た。もう杖を振り回してるだけでなく、私物を投げあってる馬鹿も居た。まるで無法地帯。
(うわ.........何ここスラム..?ホグワーツ行きじゃなくてスラム行きなのこれ...無駄に元気すぎじゃね?)
「あっはは...そりゃ仕方ないさ、みんな楽しみなんだからね。」
僕は苦笑し、エリオット君に言われて個室に入ろうとすると、いきなり後方から、誰かがブランケットを投げてきて、自分の後頭部に命中した。
「...あふっ!ちょっとぉ!危ないじゃないか!気をつけろよなー!これでも食って大人しくしてろ!」
と声を上げて注意し、ブランケットと飴玉を添え、その生徒に投げ返し、エリオット君の方に振り向き返して
「いやぁこれは多分、いや結構度が過ぎてるなぁ...はは..駅員さん達大変そ」
と他人事にそう言い、けらりと笑って
「……いやいや、想像以上に暴れ回りすぎだろう。間違っても彼奴らと同じには見られたくないな。寮に見出されるような勇気も知恵も慎み深さも見当たらないが、本当に入学生か?」
多少騒々しいのは覚悟していたが、まさかお祭り騒ぎにまで発展しているとは。11歳、確かに子供とはいえ節度を弁えているとの想定は甘かったと思い知らされる。あまり良い家柄ではない者があの騒動に加わっているのかと思ったが、セントリックに負けず劣らずの名家の子らの顔もチラホラと見つけてしまい、呆れ返って。
「っと、セシル大丈夫か?」
どこから飛んできたのか、軽い音を立ててセシルの頭部にブランケットが命中した。それに振り向けば、注意して投げ返していたものの、あまりにも言い方が優しく残念ながら彼らに対して効果はなさないだろう。笑いながら投げ返されたものを受け取る彼らについついムッと不機嫌そうに口端を歪めたオレはセシルの状態を確認した後にバカ騒ぎをしている彼らを見遣って、腕を組む。
「全く、恥ずかしいにもほどがあるな!彼はこのエリオット・セントリックの友人だ、お前たちはセントリックの名を知らないはずがないだろう?彼を軽んじることはつまり、このオレへの侮辱も意味する。詰まってはいないその脳味噌によく刻みつけておくんだな!」
少し静かになった彼らにフンと息を吐けばセシルが入ったのを確認して個室のドアをピシャリと閉めて。
「良くも悪くも破天荒な連中が多いんだ、駅員も教師陣も慣れているだろうさ。きっと、手が掛からない子供の方がずっと珍しいからな」
席に座れば足を組み、魔法界のことをあまり知らなさそうなセシルに苦笑いでフォローして。
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