狐の面 2022-02-07 12:47:52 |
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揺れる窓の向こうは、煌びやかな都心からは離れていて鬱蒼と茂る竹林だった。
さらさらと葉の鳴る音が少しだけ開けた窓から聞こえてくる。
立派な門構えの大きな日本家屋、整えられた庭は時折、鯉が池の中で飛び跳ねる。少し離れた所にある蔵が少し怖かった。
女中に案内され、表と見違えるほどの立派な中庭に面した縁側を歩き奥の部屋へと通される。
現代では少し似つかわしくない御簾の掛けられた大きな部屋、鼻に掛かる季節外れの椿の香りが印象的だった。
畳の真ん中、座布団とお茶を用意されて1人にさせられると暫くしてから御簾の向こうで何かが動く音がした。
小さな声が聞こえたような気もしたが、緊張している自分の心臓の音が煩くて聞き取れない。
すると、流れるような音をたてながら御簾が巻かれ上がっていく。その向こう側、上座に鎮座するのはだらし無く和服を着崩した不気味な程に整った顔を持つ男だった。
「 狐の屋敷へようこそ 」
視界の隅であるはずのない彼岸花が風に揺れていた。
募集部屋にてお声掛けさせて頂いた者です。お部屋作成と此度の素敵なご縁に感謝申し上げます*
また、「…」使用について承知いたしました。大変失礼しました。
さて、早速少女の諸々について詰めていきたいと存じます。それにあたり何か萌や萎、ご要望等ございましたらお申し付けくださいませ。
こちらの萎については僭越ながら以下に記させていただきます。もしよろしければご活用ください。
萎: 遠近問わず行き過ぎた距離感 / 傲岸不遜 / 屈託のない人間性 / 甘えた・幼稚 /
>3
こちらこそ、この度はお声掛け頂きありがとうございました。描写に関しましても、素敵な心情が分かりやすくとても良かったので今回だけとさせていただきます。
さて、少女様に対する要望ですが子供ながらに何処か背伸び、強かな面を持ちながらも奥底に隠した幼心。それを時折垣間見えるような子供の面を大切に持ちながらも必死に堪えている子が好みですね。
萎に関して把握させていただいた上で下記にてpfを提出させていただきます。
名前 御言 みこと
年齢 外見20後半
容姿 月を思わす白銀の髪は指通りの良いストレートで長さは太腿辺りまであり床に座ったりすると着いてしまう程。前髪は目にかからない程度でやや斜めに切りそろえられており、横毛は後ろ同様に長い。切れ長の涼しい印象とどこか人を寄せ付けぬような雰囲気を漂わせる目元、人では有り得ぬ黄金色に輝く瞳を抱く睫毛は長め。通った鼻筋は先が少々つん、としており薄い唇から覗く鋭い犬歯が特徴的。細身だが程よく筋肉のついた身体はどこか骨張ったく、両手の爪はやや長く伸びており紅く染まっている。肌の色は白くあまり健康的とは言えないが、それを気にせんと普段着ている和服は着崩していてだらしがない。いつも素足で庭を散歩する時などは草履を履いている。身長は182cm
性格 どちらかと言えば騒ぐ方ではなく物静かかつ、物事に対しての受け取り方が良く言えば楽観的悪く言えば無頓着。口数は決して多いとは言えないがコミュニケーションに必要な能力が欠けているわけでもなく、会話に問題はない。人当たりも良く比較的温厚で物腰柔らか、長い時を生きてきたせいなのか爺さんのような言動も多々みられる。人を揶揄うことや悪戯を仕掛けるのが好きだったり、分かりやすく感情を表に出したりと時折子供らしい面が見えたりもする。しかし腹のそこでは何を考えているか露知らず、時々見せる冷たい表情や言動が獣の本能のよう。
他 一人称「私」二人称「お前さん、呼び捨て」
狐を神の遣いとして大切に崇めてきた“巫”(かんなぎ)家に憑くお狐様。狐に嫁を捧げれば一族は永遠に幸せが訪れると。何代にも渡り一族から嫁を差し出してきたが、とうとう息子しか産まれず途絶えようとしていた為、孤児院から女の子を養子として貰い受けた。
都心の郊外、竹林に囲まれた大きく立派な日本家屋、整えられた庭に大きな蔵。いくつもある部屋の奥、中庭に面したそこに部屋はありとても広く娯楽の本が沢山ある。屋敷にいる間は頭に生えた白の狐耳も二本ある尻尾も隠す事はせず近場の竹林への散歩なども隠す事はないが、時折許された都心への外出時は耳と尻尾を隠して行く。
屋敷の中は自由に行き来できるため、たまに割烹着姿で台所で和菓子を作っている姿なども見えるとか。
名前も“そう呼ばれている”だけであって本当の名は本人も知らないという。
新しくやってきた“嫁”にとても興味を抱いているよう。
◯名前 上松 鈴 ( うえまつ りん )
年齢 十
◯容姿
眠っていれば可愛かろうに、日の昇っている間はどこか気を張っているような唇をきゅっと結んだような表情。化粧っ気は勿論なく、寧ろ掃除を終えて煤を顔につけたままなんてこともしばしば。前髪は大きな鋏でジャキジャキと切られたような具合で、鬢の方にかけて適当にあしらわれている。肩甲骨あたりの長さの後髪は、孤児院に落ちていた帯紐でぐるぐるとまとめられており、最低限の清潔感といった印象。身体つきはやや細身ではあるものの肌の色は健康的で僅かに筋肉がついている。また露出の少ない胴体には火傷痕や幾つもの痣が生々しく残る。作務衣を着崩すことはなく、右腹部付近にて蝶々結び。生地に刺繍の類は一切なく、ただ比較的綺麗なものをあてがわれたということが分かる。履物は自分の足の大きさより二回りほど大きく、背丈が小さいのと相まって歩く姿は水鳥を彷彿とさせることも。
◯性格
長きにわたる孤児院生活で自分よりも小さな童を相手にしていたため、自然と大人びた振る舞いや我慢を覚えた。それにより、元来の好奇心旺盛な性格や鈴の音のように華やかな表情も今は面の下に。更に自身も孤児であるという意識から他者への負けず嫌いの性質もすくすくと成長している。ちなみに彼女の思う「大人」「お姉さん」とは、責任感の強さであったり堂々とした姿であったりと自分の見てきた現実を否定する理想じみたもの。時折現在の自分を顧みてはその差にひどく落ち込むこともあるらしい。
内実はただ愛されたい、自分を認めてほしいと静かに涙する幼い少女である。上記のいずれもある意味視線を集めるための虚勢、見栄っ張りに過ぎない。愛された記憶の欠如が不安と自信喪失を招いて夜毎に彼女を襲う。それゆえにもし仮に救済の時が訪れたとしても、初めは戸惑いの一色に染まるかもしれない。
一人称: 鈴 二人称: ~様
◯備考
母の駆け落ちの元に生まれた子供。三歳離れた弟がおり一緒に孤児院に引き取られたが、今回の嫁入りのためにひとり残してきてしまったことに罪悪感を抱いている。好きなものは動植物と甘味、それから御伽噺。動物については自身から触れることはせず眺めてその様子に頬を緩ませるのが常。特に好きな甘味は三色団子の桃色。どの色も同じはずだが、家族と分け合って食べた記憶が作用しているのだろう。
お褒めのお言葉恐縮です*
狐様のPF、拝読いたしました。年長者の余裕を持ち合わせていながら無邪気な一面も読み取れて、飄々とした雰囲気がとても素敵です…!鈴ちゃんと狐様との交流が楽しみです。
こちらのPFも提出させていただきます。もし改善点等ございましたらお手数ですがお聞かせいただければと思います。
>5
素敵なpfをありがとうございます。
大きな訂正部分はありませんが、私のpfに記載しました通り苗字を引き取られましたら『巫』と名乗って頂けると有難いです。
また、孤児院での出ですので少しばかり見窄らしい格好なのも構いませんがあくまで名家に引き取られましたので後の服装や髪などの見た目に関しては、綺麗なものになって頂けると有難いです。最初はスカートなどに慣れなくて拒否を示すのも問題ありませんので追々で宜しくお願い致します。
訂正しての再提出はしなくても大丈夫ですので、頭の隅にでも置いて頂いたらありがたいです。
さて、開始ロルに関してなのですが。
都心の孤児院に黒塗りの車が迎えに来て巫家当主の女性(歳は50後半程)が所謂里親として引取り人に。その車に連れられて巫家にやって来て、嫌々ながらも狐に謁見するために昔ながらの巫女装束に着替えさせられて初対面を果たす……と、だいぶ最初の展開を決めさせて頂きましたがそこに思う事、どのように行動するかをぜひ見させて頂ければなと思います。
お時間ある時で構いませんのでごゆっくり考えて頂ければなと思います。
こんばんは、お返事お待たせしてしまい申し訳ありません。
只今複数の急用が舞い込んでおり、以降もしばらく時間が取れそうにない現状です。この先も狐様をお待たせするのは忍びなく、誠に勝手ではありますがご縁を解かせていただきたく存じます。
初めてお見かけした時から心惹かれる物語で、その中に住まう人々も魅力的と感じておりました。
久方ぶりのご連絡がこのような内容となってしまったこと、重ねてお詫び申し上げます。どうか狐様に素敵なご縁がありますように。失礼いたします。
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