うたいてしぼう 2022-01-21 21:39:28 |
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ごご、ご…ごめんなさい!ってえ…?
CLEARさん…!?!?わー!もっとごめんなさいー!
ヴ、びょ、うどうというか、むしろふびょうどうデス…。あの、悪い意味じゃなくて…!
『ありり?』
「あれ…?」
(疑ってはいたが、相手が何かを言おうとした瞬間に違ったらどうしよう、もう一回謝らねばと口が咄嗟に動いた。が、相手からはCLEARさんのカミングアウト、さすがに耳を疑ったが、相手の顔は嘘をついていなかった。と言うより嘘をつくメリットがないからだ。真実を知ればあの尊敬していてよく見ていたCLEARさんが目の前にいる、しかもそれは自分の知っている人という簡単な事実に頭がパンク状態になったのかカタコトになり顔を真っ赤にして必死に平等というより自分が知っていい事実だったのかという焦りから不平等だと言い、逆に悪い意味のように聞こえるかと慌てて言葉を付け足す。刹那、少し遠いが見えるところ…入口前周辺だろうか、誰かが現れた。正体は……弓道部の主将副主将コンビであった。)
『花ちゃん!?あ、あちゃぁ…ごめん、帰ろう。屋上、最後閉めてきてねぇ…。』
「そ、そそ、そうね、さ、さ、西園寺くんと花ちゃんの邪魔よ、よ、よ…」
『副主将さん!?失礼しましたー!』
………私の目には今弓道部の主将と副主将がカギを置いていって風のように消えたみたいに見えたよ…。
(/最近ペース遅くてごめん!!!西園寺くんのかっこよさに日々「ヴヴ…っ」ってなってるよ…。表現の仕方がわからない、語彙力減った気がする笑、凄い尊いなって意味ねー。
失踪はしないように精進するから…!!)
……ほんと面白いよな、灰鈴
(自分の正体を明かした途端、徐々に真っ赤に染まってゆく彼女の顔。確かに相手にとってみれば驚くべきカミングアウトだろうが、まさかここまで反応されるとは思わなかった。その様子を苦笑いして眺めつつ、これだから彼女を見ていると飽きないのだと小さく呟いて。その時丁度聞こえてきた扉が開かれえる音、自然と屋上の入口へ視線が向かうが、そこに居たのは二人の女子生徒。何度か顔を合わせたことはあるだろうが、体感的にはほぼ初対面な彼女たちだったが、どうやら隣のクラスメイトにとっては知り合いらしい。…一瞬目があった気がしないでもないが、直ぐに校舎内へと戻って行ってしまった。自身の活動のことも含め、変な噂がたたないことを願って)
今のって部活の人?……話聞かれてなきゃいいけど。
(/あげ助かる!
こっちも返信遅くなってごめんなさい~!リアル優先してもらって、自分のペースで返してくれればいいから!!めちゃくちゃ嬉しいこと言ってくれてる…ありがとう、これからも精進します!)
うん、私弓道部なんだけど、そこの主将さんと副主将さん…。話は聞かれてないと思うよ?あの人たち多分忘れるし覚えていたとしても絶対に忘れさせる…!私の他に西園寺くんとCLEARさんが同一人物ってことは知られたくないからね!
鍵閉めにきたのかな?じゃあもうそろそろ昼休み終わりかなぁ…。うーん、一瞬だった!もっと西園寺くんと一緒にいたいな…なんて思っちゃダメだよね。お昼休みだし。
(相手の質問に答えていき、安心させるような目と声で大丈夫だと言い。……後で主将達が心配だ。ちゃっかり独占欲がある言葉も吐き出し残り少ないお弁当を頬張る。飲み込めば主将達が何しにきたのかと大体予想がつき、もうじき昼休みが終わるんだと推測し、何故か今までの出来事は一瞬だったように思えた。西園寺くんと一緒にいたいと言う気持ちが高まり呟けばダメだと自分の中でストップして、最後の一口を口に入れお弁当を片付けはじめた。)
そう、ありがと。
(絶対大丈夫だから!と力説する彼女に、なら安心だと頼もしそうに口角を上げ。彼女の呟きはしっかりと耳に届いていた。呟きとはいえ、そんなことを目の前で言われたら流石に照れてしまう。じわじわと顔の熱が上がっていくのを感じながら、部活とかなくて暇だったらでいいんだけど…と前置きしてから口を開き)
……今日一緒に帰る?灰鈴がよければだけど。
え…?あ、心の声漏れてた…。
うん!帰ろう!
(まさか一緒にいたい気持ちが外に出ていたとは思わず口を手で押さえてまずいという顔をして俯いていたが帰りの誘いが聞こえてきてばっ!と顔を上げるとはにかみながら快く誘いを受けて。嬉しそうにニヤニヤしつつも荷物をまとめて立って「鍵閉めよ!」と出入り口を指差して。)
じゃあ放課後。校門で待ってるから。
(同じクラスとはいえ、先程二人で居るところを見られた以上変な噂が立つことは避けたい。そう判断して待ち合わせ場所を提示すると、相手と同様に荷物を纏めて教室へと戻る準備をし)
うー…(何故断らなかった私よ…相手はかの有名なCLEARさんで顔バレされたら私と一緒にいたって私も顔バレされて…あぁ、駄目だもう考えるのをやめよう。
__でも嬉しいな、早く来てくれないかな…)
「灰鈴…?おお、誰待ってんの?誰も待ってねぇなら一緒に帰ろーぜ!」
え、山田くん?あー、えーっと…
(授業も終わり、待ち合わせの校門前へ。鞄をぎゅっと抱きしめて唸って頭をグルグル回転させているが頭から答えを絞り出そうと思ったが諦めて西園寺くんがくる事を楽しみに待っていた。束の間、誰かに声をかけられバックを普通に両手で持つとそこには語り仲間である山田くん。性格は西園寺くんとは真逆だけどとってもいいお友達だ。だが今回ばかりは控えめに言って迷惑だと心のうちにしまってどう上手く断ろうかとまた唸った。)
……灰鈴?
(自分が教室を出た際にはもう彼女の姿はなかった。きっと既に校門で待っているのだろう、これ以上待たせるのも申し訳ないと、自然と廊下を歩く足の動きも速くなる。
校門付近にて、彼女の姿は簡単に見つけることができた…が、隣に誰かがいるようだ。見覚えのある顔、きちんと話をしたことはないが、確か同じクラスだったような…。だとしても何故彼が此処に居るのか、二人の元に近付いて疑問を投げかけ)
山田……だっけ、何?灰鈴になんか用?
わっ、西園寺くん!
「西園寺?よぉ、暇だから灰鈴と一緒に帰ろうって誘ってたとこ。…西園寺こそ灰鈴に何の用だよ。」
山田くん、私先に西園寺くんと帰る約束してるの…黙っててごめんね?明日にでも一緒に帰ろ…?
「…先に約束してたんだったらいーわ、っおう、また一緒に帰ろうぜ!あ、田中ー『アンタ灰鈴さんにフラれたんかー、お疲れ様ー。まぁ可哀想だから帰ってやるよ。』はぁ?うっせーわ!まだ帰るなんて一言も言ってねーし。……じゃーな」
うん!また明日、山田くん!
(悩んでいたところふと待っていた西園寺くんが来てぱあっと表情が明るくなると隣で山田くんは軽い挨拶をしてから疑問を受けて。さっきの花の表情が山田くんではなく西園寺くんに対しての笑顔だったからか、不機嫌になって西園寺くんに敵対するように疑問の次に言葉を投げ返した。慌てて何かを察した花は山田くんに謝り、山田はそれで諦めたのか近くにいた山田くんの友人に声をかけイジられているようだが、こちらに振り向いてまた明日と言ってくれたので微笑みながら手を振って花もまた明日と返した。)
(/ほんっとに遅くてごめん………)
……人気者だな。
(何処か心残りがありそうなまま背を向けた彼の様子を眺めながら、隣で手を振っている彼女に対してぼそりと呟く。ネットでの活動に重きを置いている分、リアルの人間関係は疎かになっている自分とは真逆な彼女。本来は関わることの無いクラスメイトの筈なのに、ここ数日の間でここまで距離が縮まるとは思ってもみなかった。そんなことを考えているうちに彼らはもう遥か遠くまで歩いてしまっているようで、いつまでも校門付近でたむろしているの訳にはいかないと彼女に声を掛け)
じゃ、俺らも帰るか。もう結構下校時刻過ぎてるし。
(/こっちも遅れてごめん…!リアル大切にしてね、いくらでも待つので…!)
う、うん!そうだね、付き合わせちゃってごめん…。
(先程の話でかなり下校が遅くなってしまい、CLEARという一面もある西園寺くんは今日配信する予定だったら申し訳ないしファンを悲しませるとと思い俯きながら謝ると先程手を振っていた時に聞こえた呟きが疑問に残り自分にはその言葉は似合わないし、西園寺くん、ましてやCLEARさんがそう言うのが少し心がむず痒くてムッとした顔で頬を膨らましながら歩き始めて初めて沈黙を破った。)
………あの、さっき人気者って言ったよね…?
私、それは違うと思うんだ。私は人間関係は浅い方だし、友達と呼べる存在だって西園寺くんも合わせて五人ぐらいだし…あろー。としての私だってまだまだで…お恥ずかしい話だけどさ。
西園寺くんはCLEARっていう面で私も含めたファンも応援してくれる人沢山いるし、別に私を人気者だって思う要素は一つもないと思うのです!
西園寺くんは……とっても優しいし、私の卵焼き美味しいって言ってくれるし、私の帰る約束にもこうやって乗ってくれるし。…つまりいいところがいっぱいって事。
(最後に数え切れない西園寺くんの長所が出てきたので慌てて止めて締めくくるとにこっと笑って敵意はない事を示す。)
(/大丈夫だよー!リアル大切、大事。こっちもいくらでも待つよ!)
あ、聞こえてたんだ。……俺は配信してた分、友達なんて作ろうとも思ってなかったからさ。俺なんかよりよっぽど交友多い灰鈴が羨ましくなっただけ。
(自分はあくまでも独り言のつもりだったため、彼女からのレスポンスが返ってきたことに目を丸くしつつ困ったような笑みを見せ。必死に弁明してくれている彼女の言葉の中で、さらっと自分が友達だと認識されていることには敢えて触れなかったが、少し照れくさそうに他所を向き)
そう言ってくれんのは結構嬉しいわ、ありがと。
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