と く め い 。 2022-01-19 07:42:14 |
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空を見上げたら、遠くまで透き通っていて真っ暗な海に白銀の星屑が散りばめられ、時折泳ぐ流れ星が綺麗だった。
初めて触れた外の空気は冷たくて吐いた息が白く広がり、遠くえ消えていくのが幻想的だった。
“私”に触れた冷たい不器用な手を未だに覚えている。
迫り来る脅威を意図も簡単に振り払う“それ”は、月明かりに照らされて他人を奪う。
風に靡いた黒のコートは闇よりも深く、音になり鼓膜へと届く声は低く冷酷で慈愛に満ち、恐ろしい程淡麗の顔は突き放し、触れた体温はいつも冷たい。
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感情を忘れた子供 × 重要指名手配の男
■産まれた子供の素質で家族の優劣が決まる時代。0歳~15歳の15年間、政府が管理の下、施設で育ち感情抑制、勉強等様々な事を学び、15歳になると検定が行われそこでランクが決まる。
A~CまでのランクでA~Bは優と良で人口管理された壁の内側“理想都市”で暮らすことができるが、Cは不とされ、殺伐とした壁の外の“スラム街”で暮らすことになる。
それらふたつの都市を有し管理する政府の名を取り、【Devastated blessing city】と呼ばれている。
発展しすぎた技術の裏の仄暗い世界で、それぞれの求める救いに善し悪しは無く、大きな溝は塞ぎようはないけれど、不器用にも“独り”を埋める事は出来るのかもしれない。
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