白む空に燻る紫煙 ---〆

白む空に燻る紫煙 ---〆

刑事A  2022-01-18 14:27:13 
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  • No.4323 by ベル・ミラー  2024-06-24 16:12:33 





( やっとの思いで錠剤を飲み込んだその様子だけを切り取れば安堵出来るのだが問題はその薬が効く迄に時間が掛かると言う事だ。胃に落ちたそれが溶けて体調を回復させるに至る迄、相手はこの原因不明の不調に耐え続けなければならない。掠れた苦しげな声で訴えられた初めて聞く症状に視線は相手の喉元へ落ち。目眩や頭痛に加えて喉の痛み、薬の飲み過ぎかとも思うが、それならばほぼ毎日の様に安定剤を飲んでいる時に同じ症状が出ても可笑しくは無い筈だし、そもそも錠剤を服用して喉の痛みが出るなど聞いた事が無い。相手は続く不調を過去の事件で起きる発作的なそれでは無いと言い切ったのだから、そこに繋がりは無いだろう。だとしたら一体何だと言うのだ。パニックを起こしている訳では無いのだから落ち着かせてどうにかなる状態でも無く、どうしたら良いのかもわからないこの状況が酷く怖くて思わず吐き出した息が震え。だが兎に角何かはしなければ駄目だと。一先ず訴えられた症状を少しでも軽減出来る可能性としてコーヒーや紅茶では無く、矢張り水で喉を潤した方が良いのではと思えば「っ、待ってて、今水を__、!」と、背中から手を離し。扉をノックする音が聞こえたのは正にその時。不味い、と反射的に腕は扉に伸びるのだがそれよりも早く無情にも開いてしまったそこに居たのは以前もこの場所で顔を合わせた総務部の男性。彼だから良いとか悪いとかの話では無く、そもそもこの状態の相手を見られたのが不味い。当然彼も慌てた様子なものだから「ありがとうございます、」と、表面上何事も無くその書類を受け取るが全く誤魔化せていない事は明白で、変に言い訳をしても、誰にも言うなと釘をさしても更に可笑しな状況を産むだけだと思えば何も言える筈も無く、「…なるべく早く目を通してサインするよう伝えます。」結果的にそんな事務的な言葉で彼が居なくなるのを待つしかなくて )




  • No.4324 by アルバート・エバンズ  2024-06-24 19:45:18 

 






( ノックの音がして、この状態を見られてはならないと思いはするのだが、既に平静を装える状態ではなかった。酷い息苦しさと視界の歪み、普段であればなるべく避けたい場所である病院に行ってでも楽になりたいとさえ思う程に苦しく、原因に一切の身に覚えがないのだ。---相手とのやり取りの中で男は『いえ、急がないので…』とだけ気を遣ったように答え、相手の後ろのエバンズに視線を向けたものの言及すべきではないだろうと『失礼しました。』と頭を下げて出て行き。さすがにここまで状態が悪くなれば異変に気付くだろう、長く引き延ばす訳には行かなそうだと明日この地道に重ねてきた作戦を終わらせる事を決め。---酷い症状が少しずつ落ち着くまでには、およそ1時間弱掛かった。相手が部屋にいて、自分の姿を隠すような配置で座ってくれた事で捜査の会議をしているのだろうと室内にまで入って来る者はいなかった。浅い呼吸を繰り返し、ようやく視界が正常な状態に戻り始めるもワイシャツは濡れて気持ちが悪い。「______被疑者逮捕の見通しが立ったら、病院に行く、…」自らそう告げる程に、身体はきつい状態だった。 )







 

  • No.4325 by ベル・ミラー  2024-06-24 20:28:35 





( “何も言うな、早く出て行け”と__自分自身では気が付かないが男を見る瞳にはもしかしたらそんなある種の敵意にも似た色が宿っていたかもしれない。部屋を出る最後の最後迄エバンズを気に掛ける様な素振りこそ見せたが、結局男は小さく頭を下げるだけに留めた。男から受け取った書類をデスクの上に雑に放り、再び相手が調子を回復させる迄の間は物凄く長い時間の様に感じられた。デスクに身体を預ける様な前のめりの体勢で、正常とは程遠い呼吸を繰り返していた相手は、やがて酷く脱力した様子ながらその身体を起こし、例えどんな状況でも開口一番必ず拒否する様な病院へ自ら行くと。それ程迄に原因不明の調子の悪さが限界に達しつつあるのだろうと思えば思わず奥歯をキツく噛み締め「…うん、…絶対に。」と、頷く事しか出来ない。__刑事課の署員達はどうやらこの部屋で捜査会議をしていると思っている様で、それならば好都合。ブラインドをもう僅か閉め殆ど中の様子が見えない様にした所で別に怪しまれる事も無いだろうと。相手の浅い息遣いが酷く大きく聞こえる部屋の中、自身の鞄の中から取り出したのは、見張りの為車で一夜を過ごす事になったとしても問題無い様にと常に持ち歩いているソープの香りがする“汗拭きシート”。それを一枚取り出し「…失礼します。」と、突然触れられる事に驚きや嫌悪が無い様声を掛け、相手の首元を伝う汗を拭い。それからもう一枚を引き抜き__理由があるとは言え流石に“この場所”でこれ以上手を入れる事は出来ないと、シートを相手に握らせ。「検死結果が出ない以上出来る事は限られる。その出来る事は、“今日は”もう終わりでいいよね?」投げ掛けたのは確認の言葉ではあるものの、実際は“NO”の返事は聞くつもりが無かった。「少し休んだら帰ろう。」と真っ直ぐに見据え何がなんでも連れ帰る意志を前面に、後は相手の呼吸が整う迄の間、背中側のシャツを緩く掴み少しでも気持ちの悪さを軽減出来る様にと扇いで )




  • No.4326 by アルバート・エバンズ  2024-06-26 03:32:49 

 






( 不調を感じるようになってから、日が経つにつれて症状は徐々に酷くなっていた。症状に気付いてから悪化するまでの時間がかなり短くなっている事、そして幾らか症状が落ち着いた後にも倦怠感や気分の悪さと言った不調が拭いきれないものになっている。首元にひんやりとした感覚があり、じっとりとした汗の不快さが少しばかり軽減された。手渡されたシートで、緩んだ首元から鎖骨あたりまで、そしてワイシャツの裾あたりから背中の一部を拭って。相手の言う通り検死結果や現場に残された証拠品が上がってこない事には喫緊でやらなければならない事はない。相手の問い掛けに対して“NO”と答えることはなく、軽く頷くと深く息を吐き出して。「……犯人は必ず捕まえる、」そう呟くように言葉にしたのは、最後まで捜査に邁進するという相手に対する宣誓か、或いは自分自身を奮い立たせ言い聞かせるものか。 )







 

  • No.4327 by ベル・ミラー  2024-06-26 07:23:16 





( 自らの意思で病院を望む程に調子が悪くとも、相手は折れない。まるで誓の様な、自分自身に対する言い聞かせの様な音で落とされた言葉に、ただ大きく一度だけ頷いて。__それから凡そ一時間、倦怠感こそあれどある程度落ち着いた様子の相手の顔を覗き込み表情を確認しては、「…帰れそう?」と問い掛けて。今回の様にいきなり体調不良を振り返し今度は倒れてしまっても可笑しくは無いし、身体の調子の悪さと悪夢を見る事によって心の不安定さが同時に訪れるかもしれない。音として伝えてはいないものの、少しでも近くに居たい気持ちのだと、今夜は相手の家に泊まらせてもらおうと考えていて )




  • No.4328 by アルバート・エバンズ  2024-06-26 22:45:20 

 





( 相手の問い掛けに帰れると頷けば、デスクを軽く整えて立ち上がる。立ち眩みこそあったものの、再び座り込んでしまうほどではなく鞄を手にすると相手と共に駐車場へと向かい。送ってくれるという相手の車の助手席に座り、ほんの数分微睡んだものの程なく家に着き。相手がエンジンを切った事で、家に来るつもりなのだろうと思うもその事に何か言うことはしなかった。「…家にあるものは好きに食べてくれ。帰る時に鍵はポストにでも入れておいてくれれば良い。」部屋に入りジャケットを脱ぎながら相手にそう告げると、そのまま寝室に向かいベッドに体を横たえて。 )







 

  • No.4329 by ベル・ミラー  2024-06-26 23:45:51 





( __家に着き、部屋に入って早々に寝室へと消え行く背中を見送る。酷い倦怠感と尚万全に回復した訳では無い調子の悪さを引き摺っているのだろう、今は何よりも休息が必要な様に思えた。好きな様に、と言われた通りにキッチンの戸棚を開けてそこにあったパンを一枚だけ貰いミルクで胃に流し込む。何方かと言えば夜ご飯より朝ご飯的な感じではあるし、量だって少ないのだが余りお腹の空いてない今の状態ではこれくらいが丁度良かった。それから数時間、相手の不調の事やリリー殺害の事件について、何か見逃しや不審な点は無いかと考えを巡らせて。__相手は帰る時に鍵をポストに、と言ったのだが、そもそも今日帰宅する気は無い。痛重たく感じられる皺眉筋を解す様に人差し指の第二関節でグリグリと押し込む様なマッサージの後、静かに立ち上がり相手を起こさぬ様に寝室の扉を開け。暗がりでもわかるシーツの膨らみは、そこに相手がいる事の証明。忍び足で近付きベッドの脇にしゃがみ込む体勢で眠る様子を見詰め、願うのは一日でも早く原因不明の調子の悪さが治まる事。声を掛けるでも無く、けれど再びリビングに戻る訳でも無く、気が付けば瞼は重たく下がり、やがてそのまま座り込む様にして何時しか浅い眠りに落ちていて )




  • No.4330 by アルバート・エバンズ  2024-06-27 13:26:14 

 






( 目眩への対処として応急的に飲んでいる薬は、不調の根本的な解決にはならないものの症状を緩和してくれた。身体に重怠さは残っているものの、身体を横たえると直ぐに眠りに落ちていて。---寝苦しさが助長したのか、その夜見た悪夢は鮮明なものだった。自分が見殺しにしてきた多くの罪なき人たちが、虚で暗い瞳を自分にむけている。そしてその内の1人が____夢とは気まぐれなもので、何故かそれはかつてクラークに見せられた彼の弟ルーカスの姿形をしていたが_____こちらに手を伸ばし、首を掴むのだ。ありったけの力で、自分たちを見殺しにしたお前も地獄に落ちるべきだと。---息が詰まるようなその苦しさと憎しみの籠った瞳に意識は覚醒し、苦しげに喘ぐような声が漏れる。喉が痛い、それに加えて呼吸は狂っていて呼吸の仕方を忘れてしまったかのように肩が上下するばかり。「_____っ、は…ッあ゛、」懸命に酸素を取り入れようとするものの、悪夢によって引き起こされたパニックがそれを阻み。 )







 

  • No.4331 by ベル・ミラー  2024-06-27 17:01:07 





( 床に座り込み頭を垂れる様な体勢で眠り続けていたのは最初。やがてその身体は前のめりになりそのままベッドの縁に頭を預ける様な体勢へと変わり、けれども覚醒はする事無く静かに寝息をたてるだけ。__時計の針が0時を過ぎた頃、間近で喉の奥で息が引っ掛かった様な苦しげな声が聞こえ瞼が持ち上がる。寝起きの鼓膜を震わせたのは酸素を懸命に取り込もうとする狂った呼吸音で、体調の悪化によるものでは無く、悪夢を見た事によるパニック発作だと思えば立ち上がりベッドの縁に腰掛けた状態で相手の背中に掌を宛てがい。「…エバンズさん、」小さく、穏やかに、その名前を呼び掌を上下に動かす事で背中を擦りながらほんの僅かでも呼吸が楽になるようにと。それは何時ものやり方。けれど、今回相手の見ている悪夢にルーカスが関係しているなどとは思いもせずに )




  • No.4332 by アルバート・エバンズ  2024-07-03 22:03:25 

 






( 毒による身体の不調が影響を来たし、結果的に辛い夜になった。喉の痛みが夢にも直結したのだろう。脳裏にこびりついた嫌な記憶を消し去ろうとしつつ喘ぐような呼吸と共に背中が上下して。自分が見た夢のような出来事は今も、そして過去にも起きていない。震える手でシーツを握り締めながら浅い呼吸を繰り返し、思わずベッドの上に置かれた相手の手を握り締めることで今に意識を押し留めようとして。 )







 

  • No.4333 by ベル・ミラー  2024-07-03 22:55:25 





( 苦しみに喘ぐ相手のその痛みを少しでも早く消し去ろうと上下する背中を擦り続ける中、ふいに伸ばされた相手の手が己の手を握り締めると自然と視線はそこに落ち。咄嗟のその行動は考えるよりも先に身体が動いたのだろう、苦しくて、怖くて、近くにあるものに縋りたい時、はたまた“今”に意識を繋ぎ止めておく手段か。「__大丈夫、エバンズさんはちゃんと此処に居る。怖い事は何も無いんだよ。」相手の手ごと握り締められてる己の手をゆっくりと持ち上げ、自らの頬に相手の手の甲を押し付ける。そのまま何度も、何度も、まるで頬から伝わる温もりを相手に流れ込ませるかのように繰り返し動かしながら、一言一言を確りと伝わるように、相手がちゃんと戻って来れるように、言葉を伝えていき )




  • No.4334 by アルバート・エバンズ  2024-07-03 23:35:31 

 






( 脳裏に焼き付いたままだった鮮明なまでの赤が徐々に色褪せ、苦しさの波が引くのにはかなりの時間を要した。それでも相手の手の温度と背中を摩る優しい感触に導かれ、恐怖心も薄らいで。あと少し、犯人逮捕に漕ぎ着けるまではしっかりと立っていなければならない。呼吸を意識的にゆっくりと整えながら、力が篭っていた手から少し力が抜ける。悪かった、と小さく囁くように告げた言葉。まだ起きるには早い時間、捜査に備えてもう少し休もうと無意識ながら相手が休めるようにベッドの半分を空けて。 )






 

  • No.4335 by ベル・ミラー  2024-07-04 00:08:00 





( 相手からの謝罪には首を横に振る事で何も気にしていない事を伝える。例え夜中であれ、早朝であれ、何度目を覚ます事になったとしてもそれを僅かも迷惑だと感じた事などこれまでたったの一度だって無い。恐らく無意識なのだろう、己を気遣う様にして空けられたスペースに静かに横になり此方に背を向ける相手を見詰めれば、一拍程の間の後に「…エバンズさん、此方向いて。」と。相手が寝返りを打つ様に己の要望を叶えてくれたのならば、今度は苦しくない程度にその頭を抱き竦め、自身の胸元に軽く引き寄せる様にハグをしつつ目を閉じて )




  • No.4336 by アルバート・エバンズ  2024-07-04 03:50:17 

 






( 相手に抱き締められ、その心音を聴きながら温もりに包まれる事で心の内に広がっていた恐怖や不安といった負の感情が少しずつ薄れていくのを感じた。そうして気付けば眠りに落ちていて、悪夢で再び呼吸を乱す事もないまま朝を迎えて。---身体には重怠さが残っていて、出来る事ならこのまま休んでいたいと思うような調子の悪さはこびりついて離れない。しかし漸く遺体が発見された局面、きちんと捜査を行い犯人逮捕に向けて動かなければならない。ソファで相手が淹れてくれたコーヒーを一気に煽るようにして気合いを入れると、署へと出勤して。 )






 

  • No.4337 by ベル・ミラー  2024-07-04 07:50:54 





( __相手の調子は朝を迎えても悪そうではあったが、捜査が終わってない以上仕事には行かねばならない。署では検死結果が出る迄の間、ひたすらに被疑者の話の点に可笑しな所が無いか、何か見落としが無いかを今一度確認する作業が続くのと同時に、午前中は遺体発見現場に再び赴き、何か些細な事でも…と情報を集めて。__エバンズとミラーの両方が不在の時を見計らい総務部の男は専用の執務室に来ていた。今迄と同じ様に経費に関する書類を手に、刑事課の誰かに何かを言われても怪しまれないように。そうしてデスクの上にエバンズのマグカップを見付けると、振り返る様に背後の扉に一度視線を向けた後、ポケットに忍ばせていた毒が入った小さな容器を取り出して、今度は今迄とは違いカップの縁に少量塗るのでは無く、明らかな殺意を持って底面にたっぷりと塗りたくり。無色透明のそれは当然気付かれる事が無いだろう。思わず持ち上がった口角を誰に見られている訳では無いものの片手で隠し、壁に掛かる時計を一瞥して思うのはエバンズが倒れる時。即効性のあるものじゃないこの毒が身体を蝕み死に至るのは恐らく夜であろう。その瞬間を目の当たりにする事は出来ないだろうが、1人自宅で倒れれば救急車を呼ぶ事も出来ず朝には冷たくなっている筈。完璧だ、と一度息を吐き出し無表情へと戻れば誰に何を言われる事無く執務室を、刑事課フロアを出て自分の持ち場へと戻り )




  • No.4338 by アルバート・エバンズ  2024-07-06 04:02:00 

 






( 恨みを抱いた1人の男によって普段使っているマグカップに致死量の毒が塗られている事などつゆ知らず、相手に淹れて貰った紅茶を口にしていた。味に違和感を覚えるでもなく、未だ半分以上残っている紅茶に時折口を付けつつ作業を進めていると部屋の扉がノックされ顔を上げる。入って来たのは紙を持った_____男ではあったのだが、彼は総務部の人間ではない。結果が出るのを待ち侘びた検死を担当している人物だと気付けば「どうだった、」と開口一番に尋ねて。監察医は頷くと資料をデスクに置き『被害者の死因は首を絞められた事による窒息死です。手ではなく紐状の物が使われています。それから…被害者は、妊娠していました。亡くなった時には妊娠3ヶ月ほどだったと見られます。』と説明して。思いがけないその言葉に思わず言葉を失う。被害者はまだ学生で結婚もしていない、これ迄の捜査では誰の口からもそんな事実は語られなかった。ただそうなると、付き合っていたジェイの子と考えるのが妥当だろう。被害者の妊娠を知り、それが動機になり得る人物____ジェイとハンナ、この2人への疑惑が一気に強まる事実に、険しい表情のまま資料に視線を向け。 )








 

  • No.4339 by ベル・ミラー  2024-07-06 09:33:15 





( 相手に紅茶を淹れ、一度デスクに戻り再び相手の部屋を訪れ捜査の話をしていた丁度その時。待ち侘びていた検死担当の監察医が来れば自然と視線は彼へと向き。__告げられた検死結果は驚愕するもの。窒息死、とそこまでは驚くべき事では無かったが問題は続けられた“妊娠”の言葉だ。思わず息を飲み相手を見れば、相手もまた言葉を失い険しい表情で資料を見ている所。『失礼します。』と、頭を下げ監察医が執務室を出て行った後。「__妊娠、してたんだね…。」今しがたそう言われた言葉を至極小さな声で呟く様に繰り返すが、相手に向けたと言うよりはまるで独り言の様な響きを持って落ち。「…ハンナは兎も角、ジェイがこの事を知らなかったとは思えない!只でさえリリーとハンナの間でどうしたら良いのかわからないで居たのに、急に子供が出来たって言われて__エバンズさん、明日もう一度2人の所に行こう。他にも何か隠してる事がある筈。」リリーの妊娠の話が出なかった事で一気に疑惑が強まった2人。感情の昂りのままに前半はやや早口で、後半口調こそ落ち着いたものの表情は確実に怒りの色を宿していて )




  • No.4340 by アルバート・エバンズ  2024-07-06 11:22:09 

 






( 相手の言う通りジェイとハンナに話を聞くのは急務と言えよう。遺体が見つかればその事実も公になると分かっていて、発見を遅らせるためにわざわざ錘を付けてまで隠蔽をはかろうとした。身勝手で悪質な犯行である事は間違いない。---夕方になると、現場の捜査が概ね完了し残っていた証拠品などが署に運び込まれた。遺体を沈めるのに使われた錘や遺体に巻きつけられていたナイロン製のロープ、足跡やタイヤ痕の有無に関する資料。それらを確認し、何か容疑者の絞り込みに繋がる証拠がないか見極める作業は何度やっても骨の折れるもの。「…遺体の発見が遅れた事で足跡のような痕跡は全滅だ。」資料に目を通しながら溜め息混じりに告げる。しかしその頃には、視界が眩むような感覚を覚える程に毒は体内に回り始めていて。 )








 

  • No.4341 by ベル・ミラー  2024-07-06 12:18:25 





( 普通ならば見逃しても可笑しくは無い程に微細な証拠だったとしても、人が殺されその捜査にあたる以上“見落としました”は絶対に許されない。“ジェイとハンナは黒”と言う目線だけで証拠品を見極めるのはある意味“別の容疑者”を見逃す可能性に繋がるとは思うのだが、あの2人が事件に無関係だとは到底思えず眉間に皺を寄せた険しい表情で確認作業を続け。時間の経過と共に消えてしまった痕跡はもうどうする事も出来ない。もっと早く発見出来ていれば、と歯痒い思いを抱えたまま「別の証拠を何としても見付け出して明日2人に突き付ける。」尚も真剣な表情で資料を見詰め、今夜は徹夜も厭わない覚悟の言葉を。__感情の昂り、検死結果、届いた証拠品の確認、ある種の使命で相手の不調がほんの一瞬頭から抜け落ちていた )




  • No.4342 by アルバート・エバンズ  2024-07-06 13:46:36 

 





( 証拠品の確認に没頭している間に、フロアからは1人また1人と署員が仕事を終え出て行った。暗くなったフロアの奥にある執務室にだけ煌々と明かりが灯り、相手と共に確認を進めて行く中で息がしづらくなるような、周囲の酸素が薄いような感覚を感じていた。しかしそれは座っていれば耐えられる程度のもので、軽くネクタイを緩める事でやり過ごした。遺体が見つかった地域の周辺でボートを扱っている会社がないか、或いはアンカーが盗まれた船がないか。ナイロン製のロープは何処で購入できるものか。其れらの事に集中して作業を進めている内に、耐えられる程度だった不調は気付けば重いものになっていた。資料から顔を上げると、既に部屋の中の間取りを認識できない程に眩しく感じられるような強い目眩の症状。トイレに立とうとしたものの立ち眩みによって平衡感覚が分からなくなり、咄嗟に身体を支えようと手を置いた場所はファイルと資料の積まれた場所で。 )








 

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