刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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…うん。犯人捕まって事件は解決したけど、あの人達がこの先も前を向く為に何かを望むなら私はずっとちゃんと向き合いたい。
( 袋から取り出したココアだけを押しやられればそれを胸の前で握り、相手が己の為だけに紡いでくれる言葉の一つ一つを少しも聞き漏らさない様小さな相槌で以て聞き入り。未だ薄暗い影は着いて回る。それもきっと時間が解決してくれる筈だと迷いらしい迷いは払拭された色宿る瞳を真っ直ぐに向けて。_相手は?相手は沢山を許されて来たのだろうか。それを何事も無く聞ける程の無神経さは持ち合わせていなければ喉の奥に留めたその言葉を飲み込んで。__静かにソファへと腰を下ろしてココアの缶のプルタブを開ける。甘い香りが弱々しく鼻腔を擽るのを感じそれも相まって酷く居心地が良い。「ねぇエバンズさん、」と薄く開いた唇から言葉を漏らしては続け様に「あの日図書館でエバンズさんが言った言葉、今ならその重みがよくわかる。誰かに縋ってその時は救われても、次も何かある度に誰かに助けを求めなくちゃ立ち上がれなくなっちゃう気がする恐怖。それだったら最初から誰にも頼らないで、一人で耐えた方がそれ以上ドン底には行かないんじゃないかって。相手にも迷惑掛けないんじゃないかって。」と。頼れ頼れと直接的では無くとも何も知らない中で相手に伝え続けた言葉、それが言う程簡単に出来ないのだと言う恐怖と相手の自由を奪ってしまうのではないかという恐怖を相手と出会い、今の立場に立たされて漸く知った。それでも
__、隣の相手に再び真っ直ぐ視線を向けては「私はどれだけ弱くなったとしても、エバンズさんの言葉で前を向きたい。エバンズさんはきっと私に変な気を遣わないだろうから、今は助けられないっていう時以外は迷惑に思われてないって勝手に思って、何度だって助けてって言わせてね。」聞く人が聞けばなんと我儘で自分勝手な欲求か。それでも相手だからこそ伝える事の出来るもので )
( 遺族と向き合い続けると言う相手の言葉は力強く、迷いも押し恐怖と罪悪感に潰されそうな色も瞳には浮かんでいない。その決意に同意を示すように頷いてからコーヒーを呷ると、続けて紡がれた言葉は手元に視線を落としたまま静かに聞く。誰かに縋らないと立てなくなる恐怖、それをずっと感じて居たが、相手の言葉を聞いていると其れ程恐ろしい物では無いのかもしれないとも考えて。ほんの少し背中を押して貰う、其れだけの事なのかもしれないと。相手が心を壊してしまわない様、助けを求められるなら何度でも手を差し伸べる事は約束しよう。分かった、と答える事で相手の言葉を受け入れて。---「___俺は誰一人救えなかったのに、自分だけが誰かに救われる事は罪だと思わないか、」暫く手元の缶を眺めていたものの、ポツリと言葉を溢す。相手の言葉を聞いていて、ずっと考えていた事が思わず口を突いて出た様だ。「被害者は助けを求めていた。其れに手を差し伸べもし無かった俺が、誰かに助けを求めて…ましてや、差し伸べられた手を取るなんて。」罪の意識に囚われて苦しむのは当然だ、結果的に大勢を目の前で見捨てた自分が救われて良い筈が無い。胸の奥にずっと燻っていた此の思いが、崩れる様にボロボロと言葉に変わる。目を伏せれば、一瞬にして血の海の中動かなくなった人質の姿がちらつく。ゆっくりと吐き出した息が僅かに震えて。 )
思わない。これは慰めでも気を遣ってでも無いよ。エバンズさん自身が救われる事で、この先救われる沢山の人が居るって私は本気で思ってる。
( けして居心地の悪いものでは無い静寂の中でやけに大きく響いた言葉はきっと相手自身も無意識的なものだったかもしれない。今尚後悔と自責の念に苛まれ続けて居る事が有り有りとわかってしまう言葉に先ずは少しの躊躇いも無い否定を。続けてその否定をより鮮明にする為の理由を述べようか。__ココアの缶を一度テーブルへと置けば体ごと相手に向き直り。「エバンズさんと出会ってまだ少ししか経ってないけど、その短い時間で私が見たエバンズさんは被害者にも遺族にも真っ直ぐ真摯に向き合ってた。私の事もただ適当な言葉で慰めるだけじゃなかった。そんなエバンズさんだからこそ、この先救える沢山の人が居る。…誰かを救う為には先ず自分が救われなきゃ駄目だって思うよ。だからエバンズさんは例えどれだけ時間が掛かったとしても救われなくちゃ駄目。」言葉の一つ一つにありったけの気持ちを込めて、ただただ真っ直ぐに相手に届く様に。薄く光る緑の瞳で、相手の迷いに揺れる瞳を覗き込むように見つめて )
( 誰かを救う為には先ず自分が救われる事、そう言う物なのかと相手の言葉を聞きながらぼんやり考えて。相手の言う様に痛みを知っているからこそ救える人が確かに居るのかもしれない。その真っ直ぐな言葉は確かに届いていたのだが、同時に無意識ながら胸の内にしまっていた感情を溢してしまった事に気付いて綻んで居た気持ちを立て直し目を開ける。相手の瞳と視線が重なると「……そうだな、」と一言小さく頷いたものの、人質を助けられなかった自分が救われて良いはずが無い、一人で苦しむのは当然だと、呪いの様に心を縛り付けて来た思いは直ぐに解ける事は無く、相手と長く目を合わせる事はせずにまた視線を落として。心を開きそうになると自分が崩れてしまわない様に、直ぐに自分から閉じてしまうのは反射の様な物。打ち明ける勇気さえ無いが、未だ年端の行かない子どもたちは疎か、血の繋がったたったひとりの妹も、更には子どもを失い打ち拉がれる遺族さえ自分は助ける事が出来なかったと知っても相手は変わらず自分へ尊敬を向けてくれるのだろうか。コーヒーを呷り息を吐き出して。 )
( 納得は出来ないだろう、出来る筈が無い。呪縛の様に歪に纏わりついた後悔がそんな簡単に跡形もなく消え去るなんて事は無いのだ。__棚の上に置かれた女性物の腕時計にちらりと視線を向け、相手が言う救えなかった大きな事件の中に妹が居たのかもしれないと思う。10人以上の死を目の当たりにしてそこに妹が含まれていたのならば、その痛みを何十年も1人で抱え続けたとしたら、己の言葉は届かないのでは無いかという不安が頭を過ぎる中「__もう既に居るんだろうなって思うけど、私はそれを知らないから。だから、私がエバンズを赦す第一号になります。」苦しむ相手を助けたいのに助けられないもどかしさと、抱えるものへの共感、それらから今にも泣き出しそうな顔で笑えば傲慢にも聞こえる言葉を一つ。きっと妹はもう赦してくれている、兄の幸せを願っている、だなんて会った事は疎か話をした事も無い。そんな薄っぺらな励ましが出来る筈が無いのだ )
( あの事件の後、誰かに赦しを得たかった。既に心は大きく傷付いて居て、そんな中で遺族が自殺した。その姿を見付けた時、自分はこの先一生赦される事は無いのだと自覚するのと同時に、今にも壊れそうな心から目を背ける事で立って居なければと思ったのだ。ただ償いの為だけにこの職に留まろうと立ち続け、いつしか傷を負った心はそのまま凍り付いてしまった様に思う。少しずつ相手によってそれが溶かされている今、氷の壁が無くなったらあの時感じて沈めていた痛みや激しい後悔がきっと溢れ出してしまう。現にこうして、崩れる様に思いを吐き出してしまう事が増えているのに。---「……その事件は、警察の不手際で起きた最悪の事件として大きく報道された。人質を死に追い遣ったのは俺たちだと、大勢が思ってる。…それでも、お前にだけは赦されて居ると、…そう思っていて良いか、」相手が自分を赦すと言葉にした事で、気付けばまた言葉が溢れ落ちる。多くの人間は自分達を赦さない、その中でも相手だけは自分を赦してくれていると思って、それを支えにしても良いのだろうか。麻痺していた心の痛みを久し振りに感じて、それがありありと浮かんだ瞳を懇願する様に相手に向けて。 )
( 大勢が死んでいく中で助けて欲しいと相手に手を伸ばした被害者も居たかもしれない。その手を掴み引き上げてあげる事が出来なかった後悔は、目の前で為す術無く亡くなる姿を嫌でも目に焼き付けなくちゃならなかった痛みは、一体どれ程のものだろうか。前を向けなくたって、例え何かの支えに凭れていたって、それでも立っている事だけで素晴らしいのだとどうすれば伝わるのか。__高過ぎる共感力も相まって痛みが決壊したダムを流れる濁流の如く押し寄せて来るが、本当に泣き叫びたいのは他でも無い相手自身なのだ。掌に爪が食い込むのも構わずに拳を握り締め渦巻く感情を押し込めようとした刹那、ぽつり、ぽつりと話し始めた相手の言葉が今迄とは違う色を纏った事に気が付きハッとした表情を浮かべる。不安を宿した問い掛け、行き場を無くし何処に帰ればいいのかもわからないまるで迷子の様な色浮かぶ瞳。痛み。恐怖。__何かを考えるよりも先に大きく広げ伸ばした腕は相手を抱き締める形で背中に回っており。「っ、勿論です!エバンズさんの過去も、この先の未来に起きる事全て、全部全部誰が何て言おうと私が赦します。エバンズさんが何をしても、何を言っても、そこにちゃんと心があってエバンズさんの偽りじゃ無い正義があるなら、私は全部を赦して肯定します。だから…、」その後の言葉は続かない。代わりに抱き締める腕に少しだけ力を込める事で気持ちを乗せて。今すぐに何かが変わる事は無い。相手の中に渦巻く痛みも消えないだろう。それでもせめて今だけは少しでも心を縛る鎖が緩む様にと願わずにはいられずに )
( 相手の瞳を見据えながら、やはり近頃気持ちが弱くなっているとぼんやり考えてコーヒーの缶をテーブルに置く。胸の中にずっと収めて居た物を、溢れる様に言葉にしてしまう事など以前は無かった筈なのに。---刹那、泣きそうな目をした相手に引き寄せられる様にして、気付けば相手に抱き締められて居て。直ぐには状況を把握出来ずに居たものの、背中を摩りながら自分を赦すと何度も言葉にする相手の声を聞いていると、暗く重たい物が溢れ出すのを止められ無くなってしまう。凄惨な情景と罪悪感は焼き付いて離れ無いが、大勢に責められてもたった一人赦すと言ってくれる人が居るだけで縛り付けられた心が緩む気がして。抱き締められても身体は強張ったままだったものの、ふと力を抜いて相手に凭れ掛かる。其れと同時に視界が揺らいで涙が溢れ、相手の肩に落ちて。此れが安堵なのか、或いは悔しさや悲しさ、苦しさなのか、何の感情による涙なのかは自分でも判断し切れ無い。感情を表に浮かび上がらせない様押さえ付けて居た所為か、長く涙を流す事が出来ずに居たのだが今は溢れる其れを止める事が出来ずに背中を震わせて。 )
( 背中を摩る掌に伝わる小さな震え、肩口に幾つも落ちて染み込む涙の冷たさ、押し殺した様に時折聞こえる吐息。__あぁ、ちゃんと泣いている。そう思った瞬間に大きな大きな安堵からか、それとも感情が引っ張られたか、自身の瞳からも幾つも幾つも大粒の涙が止めどなく溢れ出て。鼻を啜る音や震えからきっと気付かれてしまうだろう。けれど今は此方の事もその他何もかもを気にしないでただ純粋に自分の感情だけを真っ直ぐ見て泣いて欲しい。より一層相手を抱き締める腕に力を込めて深く息を吐く。もう一つ何よりも伝えたい事があるのだ。「ねぇエバンズさん。きっと私が赦すよりもずっと前から、妹は赦してくれてたんじゃないかな。…エバンズさんの記憶にある妹は、お兄ちゃんの失敗を何時までも怒る人だった?お兄ちゃんの幸せを妬む様な人だった?お兄ちゃんの苦しむ姿を見て笑う様な人だった?__私は会った事も話した事も無いけど、でもきっとそんな人じゃないんだろうなって思う。」ぽん、ぽん、とまるで母親が幼子をあやす時のそれの様に一定のリズムで背中を叩きながら言葉を落としていく。それから何時しか涙の止まった緑の瞳に柔らかな慈愛に満ちた色を浮かべ「だから、誰よりもエバンズさんが知ってる優しい妹の心を信じてあげて。気持ちを侮辱しちゃ駄目。」暖かな少しの叱責を込めた最後を告げ、恐らく顔を上げたくは無いだろう相手の気持ちを汲む為に暫くの間背中を摩る手を止めずにいて )
( 相手の背に腕を回して縋りつく事はしないものの、ほんの少し力を抜いてこうして身体を預けるだけで涙が止められない程に心が緩んでしまうのかと、何処か客観的に考える。事件の直後は息が出来無い程に苦しくて仕方が無かったのに、其の感情を抱え込んで行く内に心の痛みからも目を背ける様になり、いつしか心が麻痺してしまっていたのだろう。苦しいと、素直にそう感じたのは久し振りの事だったかもしれない。嗚咽を漏らす事も、声を上げる事も無く只静かに溢れる涙が相手の肩口を濡らして居て。___事件の日の妹しか長く思い出す事が出来ずに居た中彼女の笑顔を思い出せたのは少し前の相手の言葉がきっかけだったが、自分に釣られる様に涙を溢した相手が静かに語る言葉を聞いて、以前にも増して妹の笑顔が鮮やかに浮かぶ。妹は自分を責める事はきっとしない、其れでも罪悪感に苛まれて自分を責める妹の夢を見る事があった。しかしその幻影を創り出して居たのは自分自身で、それこそが相手の言う“妹の気持ちを侮辱する”事になってしまうのかもしれないと。---何も言葉を紡ぐ事は無く、どれだけの時間そうして居ただろうか。ようやく涙も渇いた頃、身動いで相手から離れるとソファに深く背中を預けて。情け無い姿を見せてしまったと言う気まずさと同時に、此れまでよりも少し胸のつかえが取れた様な感覚もあり小さく息を吐き出すと「…もう大丈夫だ、」とだけ告げて。 )
( 涙を流せた相手は少しでも何かを払拭出来たのだろうか。自身は何かの役には立てたのだろうか。相手の背中に回していた腕を静かに解いて体を離せば、一度だけちらりと相手に視線を向けて温くなったまだ中身の残るココアを飲み干し。もう大丈夫、の言葉で改めて自身の行動と言葉を思い出す。気持ちが溢れた為のものだったとは言え相手は上司だ。「生意気だったね私」と何処か困った様なはにかみと共に立ち上がれば「エバンズさんありがとうございました。」と昨晩からの全ての事に深々と頭を下げて。__そんな事があってから数ヶ月が経過した。その間同じペアを組む仕事も別々の仕事も、はたまた大勢で取り組む仕事も沢山あった。どの事件も全て上手く事が運んだとはけして言えなかったが大きな被害を出す事が無く解決出来たのは良かっただろう。__それが永く続かないのもまた世の中の理か。ファーストフード店でお客の女性を人質に取った立て篭り事件が発生してそれの担当に抜擢されたのが今朝。相手と共に早急に現場に迎えと言われれば普段とは違い“FBI”の文字が入った防弾チョッキを装着し相手の元へ向かい。「エバンズさん準備出来ました。」社用車の鍵を片手にあくまでも落ち着きを払った精神状態を心掛けて )
( / お世話になっております、ベル背後です。エバンズさんの初の涙を見て心が締め付けられる思いでおりました…!この後ベルの怪我から、復帰して戻って来たら女性刑事の姿が…という流れになるかとは思うのですが、怪我の部分の相談したく。どの様な流れがやりやすいですかね?今思い付いているのが、1.人質を交換するとなりベルが行くも犯人に騙され結局ベルと現人質の二人が人質に。そこで人質を庇って怪我。2.人質と犯人確保時にパトカーへと乗せるタイミングの外で半狂乱の犯人の発砲により人質を庇って怪我。なのですが。建物の中か外か、ですかね。他にこのやり方がやりやすそうだと言うのがあれば是非そちらでやらせて貰えたと思うのです! )
( 人質を取った事件は、其の人質の生死を此方が握っていると言っても過言では無い為署内の緊迫感も普段とは違い重苦しい物がある。一度大勢を救えなかった過去があるだけに、人質の関わる事件にはどうしても足が竦んでしまう様な感覚が拭い切れないのだが、そうも言っては居られず迅速に準備を済ませると相手と共に車に乗り込み。---程無く到着した現場にはパトカーも数台待機し、機動隊も配備されていて一層緊張感が高まる。とは言え、些細な判断ミスが人質の生死を分け兼ねない為犯人を刺激し無い様落ち着いて対処する必要があった。立て籠り犯との交渉を行うべくファーストフード店の入り口へと近付いて中へと声を掛け。 )
(/ お世話になっております。此方こそ、ベルの包容力と優しさにエバンズの心の氷も少しずつ溶かされている事を染み染みと感じました…!怪我の流れは後者が理想です!犯人をパトカーに乗せる目前にほんの僅かな隙を突かれて銃で、となると過去の事件とかなり重なるでしょうし、銃を未だ隠し持っていると気付けなかった事にも負い目を感じる形になりそうです。)
( 人質が居る立て篭り事件は初めてだった。現場の雰囲気もいつも以上ピリピリしていてインカムから聞こえる声も時折怒気を帯びている。店内で泥酔し騒ぎ立てた犯人を従業員が注意し、それに逆上し近くに居た女性客を人質に立て篭ったという何とも逆恨みもはだはだしい事件なのだが最優先は人質の安否だ。普段着慣れない防弾チョッキは重たく息苦しさを感じ、加えて誰も彼も荒々しい。__相手の後ろに続いて犯人との交渉を開始する。お酒が入っているとは言え一応話は出来そうだという判断。結局自分を注意した従業員の謝罪が聞きたいとなんとも子供じみた欲求に加えて、この先の生活の保証と訳のわからない事を繰り返す始末。女性と犯人の位置はほぼ密着と言っても過言ではないくらいに近く、狙撃は難しそうだ。「…エバンズさん、一先ずお店の人に嘘でも謝罪してもらいますか?それで犯人の気持ちが少しでも落ち着くなら、」こう言う場合下手に次なる人質になり得る人を近付ける訳にはいかないが、電話越し等ならば、とどうするべきなのか判断を仰いで )
( / 完璧な水にはならずとも、一人にでも赦されていると思えた事でエバンズさんが涙出来た事は本当に本当に嬉しいですっ!そして怪我の件も了解しました!きりの良さそうな所で犯人と人質救出で外の場面へと移るのが良さそうですね。また怪我の具合なのですが、ほどほど位が良さそうでしょうか?撃たれたけど意識もあるし病院で手当すれば全く問題無いくらいか、撃たれた箇所が例えば血管の多い所とかで血が止まらず意識も無い等…。悲しいですがエバンズさんをより苦しめるなら後者なのかなと。ただ、そうなるとかなり重そうなので主様はどのくらいの怪我がお好みでしょうか? )
( 状況を聞く限り、かなり興奮して居る犯人を先ずは落ち着かせる事が先決だろう。現場に居る誰もが固唾を呑んで状況を見守る中、決して些細なミスが起きない様にと気を張りながら相手と交渉に当たる。判断を仰がれると、状況を打開するには其れしか無いと頷いて。「…それしか無いだろうな。店側にしても後味が悪いだろう、此処は協力して貰うしか無い。」迷惑な客を注意しただけの筈が、関係の無い女性客を人質に取られた立て籠り事件に発展してしまったのだから店側としても気が気では無い筈で。店側に落ち度は一切無い為罪悪感を感じる必要は無いと十分説明した上で、くれぐれも余計な事は言わず今は人質救出の為に協力して欲しいと謝罪だけを頼み、店内の犯人と繋がったスマートフォンを店員に渡して。 )
(/ 怪我の程度は同意見で、ある程度重い方が物語的には良いかと思います。結果的に命に関わる様な物でさえ無ければ、現場では出血が多く意識を失ってしまう様な状況でも良いのでは無いでしょうか…!エバンズもフラッシュバックの症状を起こしてしまった事でベルが意識を失う間際に側に居なかったり、ベルにとっても不安なまま離れる事になってしまって、見舞いに来るのも同僚や別の刑事ばかりでなかなか顔を合わせられず、エバンズの状況を尋ねると仕事に没頭していると聞いて初めはお互い離れた場所でお互いを案じて居る様なもどかしい展開も良いかもしれません。)
( 店員は相手の言った通り余計な事は何一つ口にする事無くただただ全ての不手際が此方側にあったと謝罪を繰り返す。そうしている内に犯人の気持ちも幾らか落ち着いて来たようで最終的に、わかってくれたのならばそれでいい、と。何とも身勝手で突発的な立て篭りは店員の全面的な協力も有り落ち着いて事が運べそうだ。_スマートフォンが相手の手に戻り、言葉を交わし、我に返ったのだろうか出頭すると言い出した犯人。『人質と一緒に外へ出て来る。』と言って電話は切れ。「女性の保護は私がします。」ザワザワと騒めきだす周囲で犯人の確保に当たる人数は相当数、ならば被害者は女性という事もあり自分が行った方がいいだろうという判断の元で細心の注意を払いながら二人が出て来るのを待ち )
( / そうですね!ではベルには意識不明になってもらおうと思います!間違いなくエバンズさんがフラッシュバック起きているだろうと目が覚めたベルは思い、わかってたのに何でエバンズさんの前で無茶をしてしまったのだと自己嫌悪になったり、大丈夫なのかと心配したり、お見舞いに来れないのは自分のせいだと責めてるいるからなのかもしれない等いろいろなモヤモヤな葛藤を互いに抱え、離れているのいいですね!顔を合わせていない分だけ余計に気になるかもですし。 )
( 幾らか落ち着いた様子で人質と外に出ると言う犯人の返答を聞けば「犯人を刺激したく無い、機動隊は一度下がってくれ。」と待機して居た部隊に声を掛け下がらせる。2人が店から出て来ると、先ずは人質を相手に引き渡す様男に伝え人質の女性が相手に駆け寄るのを見届ける。大人しく投降の姿勢を見せる犯人を捕らえる為「危害は加えない、銃を捨てろ。」と続けて伝える。しかし外の状況を見て銃を手放せば確保されると実感したのか躊躇して居る様子を見せ始め、もう一度落ち着いた口調で銃を捨てるようにと言って。___動きを見せたのは機動隊の隊員で、犯人が銃を中々手放さない事に焦りを覚えたのか銃を構え直したのだ。その動きに目敏く気付いた犯人は、突然冷静さを失い銃を手に、人質へと銃口を向けて。待て、と咄嗟に声が漏れたものの引き金に掛かった指に力が込められるのを見て。 )
(/ そうですね!エバンズの方もベルを喪うかもしれないという恐怖と共に何故止められなかったのかと悔やんだり、ベルが居なければまた人質を救えなかったかもしれないと言う自責の念に苛まれたり…となりそうです。暫くしてからようやく気持ち的にお見舞いに行ける様になり、そこでまた色々話せたら良いですね。応援の女性がベルが入院中の不安定なエバンズを近くで支えていた、という設定もあれば後々ベルがもやもやする要因にも出来るかもしれません。)
( 余程怖かったに決まっている。犯人と共に出て来た女性は己の姿を見るなり勢い良く抱き着き震えた。「良く頑張りましたね。もう大丈夫です」と背中を摩り少しでも落ち着かせようと穏やかな声色で言葉を掛け続ける中、何やら騒めきが大きくなったのに気が付き被害者の肩越しに相手の方へと視線を向け__一番初めに視界に飛び込んで来たのは此方に銃口を向ける犯人の姿。何もかもがスローモーションの様に動き、騒めきすらも遠く感じる中でほんの一瞬頭に過ぎったのは数ヶ月前助ける事の出来なかった女性の笑顔。後はもう何を考えるよりも早く体が勝手に動いていた。女性を庇う様に体の向きを反転させれば刹那、防弾チョッキの丁度重ならない肩の少し下辺りに痛みよりも強い熱さを。続いて衝撃で女性を下敷きにするように倒れ込み。遅れて撃たれた事を理解し咄嗟に女性の上から退け弾が当たっていないかを目視で確認するも、その心配は無いようだ。ホッと息を吐いたのも束の間、襲い来る痛み。近くに居た機動隊の一人が止血を試みてくれるのがわかるが体から流れる血の方が遥かに多い事を撃たれた箇所、脈打つ速度や目眩から嫌でもわかってしまう。_体を起こす事が困難になり地面へと横たわり無くなる意識の最後、この光景を見た相手がどうなってしまうのかを嫌でも想像し、「大丈夫です」と言葉にしようとするも、唇が薄く開いただけで言葉は音として外に出る事は無く )
( / そうですね、そこから深まる話や互いの言いたい事諸々をまた話せたらいいなと思います。応援の女性がここでも活躍出来る事、その後々の展開、なんだかベルにとって美味しい話ばかりで恐縮ではありますが是非…!一先ず展開の相談にのって下さりありがとうございます! )
___っ、ミラー!!
( 咄嗟に相手の名前を叫んだものの銃声が響くのと同時に、女性に覆い被さった相手が地面に崩れる様にして倒れ込む姿が目に映る。引き金を引き呆然と佇む男に駆け寄った別の刑事が拳銃を叩き落として彼を取り押さえた事で現場は一気に騒々しくなったが、自分はその場から一歩も動く事が出来ずに倒れた相手と記憶の中に居る妹の姿が重なったのと同時に一気に襲い掛かる恐怖感と同時に上手く呼吸が出来なくなる感覚。「直ぐに救急車を手配しろ、ミラーを頼む。」と辛うじて言葉を紡いだものの、浅くなる呼吸を留めておく事が出来ず足早に社用車まで戻ると鞄から薬を取り出して。しかし掌に出した錠剤を口にするよりも前に呼吸が乱れ、喉の奥に引っ掛かった息が掠れた嫌な音を立てた。車の傍らに蹲り、脳裏には血の赤が一層濃く焼き付き過去の事件と撃たれた相手の姿が入り混じる様にして再生される。薬を飲む事も出来ず酷い過呼吸によって酸素が上手く取り込めずに居ると『エバンズ警部補!』と異変に気付いた一人が駆け寄って来たが、今は其れに構っている事も出来ない。人質を庇う様にして銃弾を受けた相手、出血も素人目に見てもかなり多かった。彼女が命を落とす様な事があればと考えるだけで言い様の無い恐怖心が湧き上がり。程無く救急車のサイレンが聞こえたが、相手が運ばれて行く姿を見る事さえ出来ずに車の傍にしゃがみ込んでいて。 )
( 意識を失う最後の最後まで相手の姿は見えなかった。自身に見えていないのと同じ様に、相手からも己の姿が見えていなければいいと思うがきっとその願いは叶わないだろう。それでも傍に居て欲しいという気持ちも確かにあるのだから、困った物。__目が覚めて一番初めに霞む視界に映ったのは真っ白の天井だった。重たくぼんやりとした瞼に力を入れ数回瞬きをし起き上がろうとするも肩の痛みと恐ろしい位の身体の怠さで再びベッドに沈む。あぁ、そう言えば…と状況を思い出して頭だけを横に動かせば台の上に置かれた卓上時計に事件から2日後の数字が。そんなに長い事眠っていたのかとやけに冷静に思う頭の片隅で犯人は、あの女性は、事件そのものはどうなったのか。そうして何よりも相手は今何処で何をしているのか。がぐるぐると巡り。__胸元まで引っ張られているナースコールを押して目が覚めた事を伝えれば直に廊下からは数人の足音、病室の扉が開き現れた医師に案の定まる2日眠っていた事、肩の弾は取り出し輸血をしたから命に別状は無い事の説明を受け、一先ず安堵から深い深い息を吐き出して )
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