学生A 2022-01-12 23:44:29 |
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>白野トワ
なるほど。アッサムはミルクティーに適した茶葉ですから良い選択だと言えるでしょう。…貴女もなかなか覚えがあるようですね。
( 初めて入る書庫内にはおそらく無断で持ち運ばれたであろうソファや椅子があったが、特に気にしたふうもなく椅子に腰を下ろし。アッサムが好きという彼女の話で同好の士だと確信し、今度こそ口元に笑みを浮かべて。手にしていた料理本を閉じたまま腿の上に置き、彼女の方へ体を向ける。先ほどよりもいくぶんかリラックスした様子で、得意分野ということも手伝って滑らかに口が回り。つい言う必要もない兄弟の話をしたことに対し、後悔しながらも彼女の様子を盗み見て。 )
仰る通り、私も紅茶にはこだわりがあります。茶葉はもちろん、淹れ方やティーカップに至るすべてに気を配り、常に至高の一杯を、と……まあ、私の兄弟たちは紅茶の味がわからないようですがね。
>日谷リン
それは大変良い心がけですね。先ほどのような騒がしい環境では貴方の立てるごくわずかな物音はかき消されてしまっていたのでしょう。
( 謙遜めいた台詞を口にする下級生に対し、相手を褒めるような言葉を吐きつつも彼の指先の動きをしっかり捉えながら、それをおくびにも出すことなく彼から物音が聞こえなかったことをそのように結論づける。感謝の言葉すら予測していなかったらしい彼を謀略を巡らせるタイプではないと判断し、ひとまず小さな疑念を胸中にしまい。半ば感謝の押し売り状態でおもむろに手を差し出して。 )
とにかく貴方が何と言おうと、礼を欠いた行いをして逆巻の名に傷がつくのは私としても本意ではないのですよ。…その本を貸しなさい。手分けすれば本棚を行ったり来たりする手間が省けるでしょう。
>日谷リン
──お礼、かぁ
( そっとピンを手渡せば髪の毛の向こうに隠れてしまった後輩の目を見遣って、惜しいなぁと思ったり─折角なら目を見て話したいと思ったりもするのだけれど、それはまた今度にしよう。何か今私が必要としているものは、と考えたものの特に思いつくことも無く、もし欲しいものがあるとしたら?──知識かもしれない。少しだけ悩んだ後、ぐっと襟元を引いて前を緩く肌蹴させれば、首元に薄くはなったものの、未だに残る2つの牙の痕 )
…噛まれたんだけどさ、これ、どう対処したら良いとか知ってたりしないかな
>逆巻レイジ
好きなんだ紅茶…嬉しい、あんまり茶葉から淹れる人に出会えなかったし。今度機会があったら御馳走してよ、私は茶菓子を用意するから
( 椅子に腰を下ろす姿は皇帝のようで、安物のソレがこんなにも高級感を持って…いやいやそもそもこの生徒は一体全体何者なのだろう?冷たい気配を纏いながら、それはもう楽しそうに表情を緩めるこの人は多分、まあ悪い人ではないのだろうけれど。カップにも拘るということは、つまり茶葉は言わずもがなだろう、となれば是非と思ってしまうのは人間だから仕方ない。兄弟たち、という言葉に複数人いるのか、と判断をしては本から目を上げマジマジとその姿を眺め…どこかで似た容姿の人に会ったような、会わなかったような )
兄弟いるんだ──この学校の生徒なの?
>逆巻レイジ
偶然聞こえなかったんだろうね
(納得した相手に疑われなくて良かったとほっと安心して、その通りとでもいうように相づち打ち。手を差し出されると不思議そうに首を傾げていたが、相手の言葉に意味が分かるとなるほどと呟きつつも先輩なのでお礼言う際ぎこちない敬語になり。持っている本に視線移し応急手当ての本や歴史に関するものなど様々で、相手にも手間をかけさせてしまうがいいのだろうか…と本を片手に動きを止めていて)
あぁ…ありがとう、ございます。でも結構ジャンルあるし…
>白野トワ
なかったらごめん…、あー先輩…この学校では気を付けてって言ったのに。調子は大丈夫だった?
(困惑させてしまっただろうかと思ってると相手の行動に驚いていたが、薄くなっている傷を見て牙で出来たものだと分かるとピタリと動きを止めて黙りこみ。隠す必要ないなと考えれば暫くしてから動き、傷を再度確認しながらため息溢しつつも話して。役に立ちそうな情報はあったかなと悩みながらも立ち上がり相手に移動しないか促して)
対処か…、俺の知ってるのだけじゃどうだろ…。あ、教室に移動してもいい?俺の鞄に傷に効く軟膏あったはずだから…
>日谷リン
きみが言っていたのはこの事だったんだね
( 気をつけてと、人間でない何かを示唆された時に感じていた違和はやはりこの事で、謎が解けたような心持ちは酷く納得のいくもの…とはいえ、気を付けようもなかったのだから仕方ないと眉間に皺を寄せて。どうやら助けてはくれるらしい後輩に緩く頷くと、使っていた包帯やら絆創膏やらの美品を片付けようと棚へ )
助かるよ、だってさほら、誰に聞いたらいいか分からないじゃない?コレ…信じてもらう方が骨が折れそう
>白野トワ
…確かに。普通なら聞いても信じられないと思う。だから俺も気を付けて、ってしか言えなかった…
(相手の顔を見てお化けとも違うから伝えづらかった、と申し訳なさそうに相手に話し掛け。それでももう出合っているなら仕方ないかと考えるとそれ以上は言わず。手当てしてもらったためこれくらいは自分もやらないとと動き、片付けを手伝おうと横から包帯などを取り)
俺に聞いて正解だったと思う…なんてね?たいしたこと出来ないのが申し訳ないけどさ…
>日谷リン
ううん、そんなことないよ
( 伸びてきた手が棚に戻すの手伝ってくれるので有難くその恩恵に預かって。実際少し高い位置の棚はしまいにくかった。それから、申し訳なさそうな顔をしている後輩には──首を振って、少なくともきみのせいではないと示しながら、棚を閉じれば…勝手に美品を使ったことはお咎めなしに違いないので、そそくさとこっそりと逃げ出すように扉へ向かって、 )
誰かに話せるだけで気が楽。勉強はしたいしさ、学校で平和に過ごせるならそれに越したことはないし
>白野トワ
ええ、構いませんよ。そうと決まればさっそくアッサムと牛乳の手配を──中途半端なものを出しては私が恥をかきますからね。
( 感慨に浸っていると思いもよらぬ誘いに考える間もなく頷いて。茶菓子を用意すると話す彼女に負けじと美味しいミルクティーを振る舞おうと意気込み、銘柄は何がいいか、お気に入りのティーカップを持って行こうかといった楽しい想像は吸血鬼としての誇りはどうした、というもう一人の自分の声なき声によって霧散し、取ってつけたようにあまのじゃくな発言へと変貌させる。眼鏡のレンズに穴が空くのではと思うほどの熱視線にから逃げるように眼鏡を直す仕草をして、先ほどとは打って変わってため息混じりに話し始め。 )
ええ、まあ…私とは似ても似つかない兄弟が五人ほど。彼らは校内でも好き放題暴れているようなのですが、どうやら貴女の耳に我が逆巻家の悪評は届いていないようですね。
>日谷リン
心配には及びません。私はどの棚に何があるか全て把握していますから。
( 急に敬語になる相手に内心驚きつつも、手を差し出したままこちらも引き下がらない姿勢を見せる。むきになりかけていたのもあったが、やはり彼の態度は引っかかるものでもう少し観察することに決め。とはいえ相手もなかなか頑固な性格なのか、本を渡す気配はない。どうしたものかと考えを巡らせた結果、差し出した方の手で彼が持っている本を指し示しながら、ちょっとした冗談を交えつつ問いかけて。 )
先輩であるこの私に遠慮でもしているのですか?それとも、自分が借りていることを知られたくない本があって見せたくないと?
>逆巻レイジ
きみは仕事が早いねぇ。まあ、随分と素直でない承諾の返事だけれど──逆巻?
( 楽しそうな声に本を閉じれば、冷たそうな大人びた印象のある生徒の無邪気な一面を堪能するように鑑賞し。好き放題、という一言に一瞬頭を過ぎるのは鋭い牙と痛みで、咄嗟に傷を付けられたことのある腕で、同じく別の傷を負った首筋を押さえ…いやいやこれは杞憂というやつに違いない、少なくとも整った容姿をしているとはいえ髪色も瞳の色も雰囲気も似ても似つかない生徒じゃないか。こんなにも良い人がヴァンパイアなわけがないと思っても、冷たい空気は確かに知っている気がする。首を振って嫌な記憶に蓋をすれば、皮肉気に唇の端をつり上げて、 )
きみみたいな有能そうな人でも手を焼く相手がいるなら、是非一目見てみたいものだよ──それで、ティーパーティーはいつにしようか?
>白野トワ
そっか…そう言ってもらうと俺も少し気持ち軽くなる。
(ささっと終わらせると早めに保健室から出て、扉を閉め相手がもう吸血鬼に会っているのなら遭遇しないよう気を付けようと思い。念のためと周りの気配を探るように一瞬その場に立ち止まり、特に誰もいなさそうだし問題無さそうだと分かれば相手の方を見て教室へ行こうと促し。安心した足取りで歩き、暗いからか少し怖さもある廊下に怖くならないように何か話をしようと口を開き)
…よし!大丈夫そうだからこのまま教室に移動しようか。勉強かぁ…先輩勉強好きなんだね…すごいなー…
>逆巻レイジ
うわ、凄い…結構あるのに把握してるって…
(図書室の本棚を見渡して驚いたあと感心し、相手の呟かれた言葉に何かあっただろうか、とつい持っている本へ視線向け再度確認して。今手元にある本にはなさそうだと安心して目を細めた後、すぐ首を横に振って否定し。未だに差し出してる相手の手に自分の持っている数冊の中から少なめに取り渡し、これで良いだろうと思えば別の棚へ移動しようと話をしながら向きを変え)
せ…先輩だから申し訳ないなーって思って…!あはは…、そういった本はないよ。じゃあ頼もうかな。…先輩はもう本見ないの?折角静かになったのに
>日谷リン
勉強は嫌いじゃないよ、うん──ほら、人間の時間って有限だからね。知識は武器になるんだよ。
( 私よりも先に出て辺りを見回す後輩に、彼はきっとこういう場合の対処法を知っているのだと悟る。ただし、それはきっと私には扱えないもので難しいものだからこそ教えるべきものではないと判断したに違いないのだと──暗い廊下は不気味だが一人で歩いていた時よりはよっぽどマシ。だからこそ軽口のような後輩の言葉にも笑って返しながら窓から差し込む月明かりを瞳に映して )
何?きみは勉強が嫌いなタイプなのかな、後輩くん
>白野トワ
そうですね…今週は晩餐会がありますので来週以降ですと助かります。
( 脳内でスケジュールを思い返しながら答えたが、それよりも気がかりなのは兄弟の話をしたあたりで見せた彼女の仕草。吸血痕を見るまでもなく確信めいた予感を抱くも、彼女の方は追及してくる様子もない。このまま知らぬ存ぜぬの態度を突き通し、何事もなくティーパーティーを楽しむこともできただろう。だがもし兄弟が目の前の人間を自分よりも先に目をつけ、所有権を主張するように咬み跡を残しているのならば見過ごすわけにはいかない。立ち上がるのと同時に料理本を椅子に置くと、彼女の顔を覗き込むように身を屈めながら首筋や腕をそれとなく盗み見て。 )
ところで……先ほどから顔色が優れないようですが、どうかしましたか?
>日谷リン
それは私を気遣ってのことか、私を遠ざけるための建前なのか……まあ、いいでしょう。時間を無駄にしたくないのは私も同じですから。
( 手渡された本のタイトルに目を通すと彼の言葉通り歴史書や応急手当の指南書など関連性がなく、それが彼のミステリアスさをより高めていく。本を見ないのかという問いに皮肉っぽく笑い、すぐに気にしてないというようにかぶりを振って。迷いのない足取りで棚の間を往復し、ものの数分で全てしまい終え。彼の背中が見えると足音も気配も消して近づき、 )
終わりましたよ。そちらはいかがです?
>逆巻レイジ
それじゃあ来週以降にきみの家に伺っても良いのかな──っ、え?ああ、ごめん。何でもない。
( 逆巻の名前自体はそんな人が確かに学年にいたかもしれない──その程度の記憶の引っかかりだ。でなければ恐らくはこのパーティーの約束さえ過ぎたことなのだろう、それくらいは解っている。にも関わらず、こちらを窺う様に視線を這わせた目の前の生徒が、否その身が纏う冷たい温度が異様な程に皮膚感覚で“逃げた方がいい”と叫ぶ。生徒の視線の先を辿り、最後に遭遇した金髪碧眼のヴァンパイアとは全く違う気配を持った後輩の牙の痕は、もう薄く目を凝らしても見えるものでは無いだろうと判断すれば、もう一方の手でそれとなく首筋を隠した方の腕の袖を捲ってみせ )
ほらね、別に何かある訳じゃない。今日体育で…うん、体育でちょっと痛めちゃっただけ。
>白野トワ
確かに、知識はあったほうが色々困らないね…
でもそれだけじゃ大変なときもあるから、無茶は駄目だよ先輩
(相手が笑うのを見て怖くないよう話し掛けて正解だったとほっとし。相手の言葉に頷きつつこの学校では知識だけでは敵わないことも分かってるため相手に注意するように呟き。勉強のことを聞かれると少し考え込み、音楽室で自分の演奏してる場面を見てる相手になら言っても良いかな…と思うと素直に本音を話し始めて。音楽の話をしていると演奏してる楽しさも思い出し、つい嬉しそうな表情になり)
嫌いではないけど…勉強より音楽とかの方が好きかな…演奏するのも好きだからっていうのもあるかもしれないけど
>逆巻レイジ
遠ざけるなんてそんな考えないよ…
(まさかそんなことをするわけがない、という素振りで返しつつ気にしてない様子見て安心して。相手の気配に注意しながらも本を戻し、ふと他の生徒達はどういう態度で接してるのか、同じように普通の生徒でいられているのか等不安になり手を止め考え込み。背後から気配も何もなかったことに驚き棚が背に当たるのも構わずに勢いよく振り返り、一瞬警戒するような視線向けてしまったがすぐ普段通りの態度で相手を見て冷静を装い口を開き)
っ!…あ…早いですね!ちょっと本の場所分からなくなって悩んでて…先輩いきなり後ろにいるからびっくりしたー…
>日谷リン
私には才能だとか、それを肯定するような責任感も持ち合わせてはいないけどさ…それでも、きみのピアノは好きだったよ
( 廊下が暗いから、ヴァンパイアなんて非現実的な話をしていたから…いずれにしても隣を歩くこの生徒が私を怖がらせまいと話しかけてくれていることが分かる。優しさは甘んじて受け取るとして、無茶はするなと窘められてしまえば困ったように肩を竦めてみせて。ちらりと横を見れば月明かりで幾分か明るい廊下を進みながら、楽しそうにピアノの話をする姿は年相応に見えるもの…そもそも好きなことをしてはいけない理由なんて学生時代には──それが誰かを傷つけない限りはないはずなのだから。だから私も無邪気さを取り繕うように笑って )
別の学年のクラスに入るのなんていつぶりだろう──なんだか悪戯する時みたいでワクワクしちゃう。黒板に落書きでもしておこうかな
>白野トワ
…ありがとう
(困ったような様子の相手に小さくため息溢しつつ、聞いてくれただけでも充分だと思いそれ以上は言わず。家の反対振り切って続けてることもあったため相手の言葉を聞くと、驚いたように数秒見つめていたが嬉しそうに笑み浮かべお礼を言い。相手の冗談にクスクスと笑っていると漸く教室に到着し、扉を開け自分の席に向かっていき自分の鞄から目的の物探し)
普段なら滅多に入ることないからね。意外とイタズラ好きだねー先輩…。落書き残していったら七不思議みたいになるんじゃない?
>日谷リン
事実だからね──七不思議ねぇ、折角ならもう少し魅力的な形で有名になりたかったわ
( どこか嬉しそうに笑う相手に伝えたことは間違いではなかったのだなと、少しだけほっとしたように笑う。真っ直ぐに自分の席なのであろう机に向かった後輩を横目に、教室の中をぐるりと見渡せばそこはもちろん自身の教室と大差はないのだけれどそれでも新鮮な気持ちになってくる。あの辺の席に座っていたっけ、窓の外は相変わらず暗かったけれど星は綺麗に見えたっけ…そんなことを思いながら窓辺に近付けば )
ねえ、星は好き?まだもう少し残っているつもりなら、私が秘密基地みたいに使ってる屋上に招待してあげようか…寝転がって星が見える場所があるんだよ
>白野トワ
…フフ…っ痛、こんなに笑ったの久し振りかも。先輩面白いなぁ…
(相手からの返事聞くと面白い人だなと笑い、笑いすぎたからか怪我痛み手当てしてもらった場所おさえ。目的の物見つけると手に取り相手の近くへ移動しながらも話は聞いており、隣へ来ると相手につられるように窓を見て暫く帰るつもりはなかったため提案に頷き。思い出したように相手の方を見て掌に乗る程の小さな容器に入った軟膏を渡し、先輩にあげると呟きながら他の怪我には効果ないことを伝え)
星?うん、見るの好きだよ…ゆっくり見たことないから行きたい。…あ、その前にこれ傷に効くやつ…。ヴァンパイアにつけられた傷ならびっくりするくらい治るから…
>白野トワ
……なるほど。こちらの腕は何ともないようですね。
( 失礼、と断りを入れてから彼女の腕を掴むと、もう片方の手で白い肌に浮き出た血管を二本の指で丁寧になぞりあげる。血の流れを感じるように、あるいは彼女に感じさせるように。こちらの腕は、と含みを持たせる言い方とは対照的に潔く姿勢を正すと、彼女から扉に続く道を塞ぐようにして立ちつくして。こちらの様子を窺う彼女の瞳にはわずかに恐怖の色が見え隠れしている気がして、思わずふっと笑みがこぼれた。所詮、人間と吸血鬼。上手くいくはずがなかったのだと自分自身に言い聞かせ──深く息を吐いて、やにわに両腕を広げると、妙に芝居がかった口ぶりで問いかけ。 )
“悪魔は天使の姿を借りて現れる” ──私が悪魔に見えますか?
>日谷リン
おや、これは失礼。驚かせてしまいましたね。……その本でしたらすぐ後ろの棚ですよ。ちょうど貴方が先ほどぶつかった棚です。
( 口先では謝りつつも、彼の驚きように悪戯が成功した子供のような無邪気さで、しかし残った理性で声を押し殺して笑うに留めて。ひとしきり笑ったあと、手袋をした指先を彼の背後に差し向け、本の場所を教えてやり。そうして可愛らしい悪戯を装いつつ、彼が一瞬だけ見せた鋭い眼差しをしっかりとこの目で捉えている。それが何なのか確かめる必要があるだろう。無害そうな生徒を演じながら、彼についての情報を引き出すために質問をして。 )
ぼーっとしていたようですが何か考え事でも?
>日谷リン
面白いことを言ったつもりはないんだけど──ありがとう、もう二度と使わずに済むことを願うよ
( 無邪気に笑う後輩の目は相変わらず見えなくて、隣に並んだ彼が空を見ていることは分かるのにその目に星が映っているのかどうかは分からない。手渡された小さなケースを誘っと指で回して、少量を首元に塗りながら困ったように…それはもう、心から二度と起きなければいいと願っている本心そのままに呟いて。ケースはポケットへ、よしと気分を切り替えるように窓際から離れては )
行こう、今の時間なら凄く綺麗に見えると思うよ
>逆巻レイジ
──まるで最初のうちは天使だったような言いっぷりじゃない、生意気ね
( 腕を掴んだ手が手袋越しでも人間の体温を持っていないことが分かるほどに冷えきっていてゾッとする、この体温を私は知っている…わざとらしい指の動きも、流れるように退路を塞ぐ姿も全てがシナリオ通りのよう──それでも、相手が普通の人間だったならきっと私は嬉々として茶菓子を選んだに違いない。こちらに攻撃的でない相手に対して槍を持つのはマナーがなっていないというものだろう、ソファーに脚を組んでゆったりと座ったまま目の前の生徒に片手を、握手を求めるように差し伸べて )
きみが悪魔でも構わないよ。それに、この秘密の場所を教えたわけだし──きみも共犯だって言う私は悪魔に見える?
>逆巻レイジ
気配なかったからびっくりして…あぁ…この棚か!
(笑っているのを見てからかわれただけかと警戒心少し解き思ったことをポツリと呟き、表情に出てないか心配になり顔を隠すように指差された棚へ向きを変え相手に背中向けて。少し高い位置に戻さないといけなくて腕を伸ばし見上げたが、相手が近くにいるため目元が見えないよう気を付け作業を続けて。質問に素直に答える訳にもいかず、少し考えてからそれっぽい答えを呟いた後チラリと相手の様子窺い)
えっと……他の生徒と話すことって少ないから、変な態度取ってないかなーと思って?この学校の生徒名家の人多いから…
>白野トワ
足りなくなったら言って?家にまだあるから…。
そうならないのが一番良いんだけど。
(足りなくなったら言ってほしいと答えつつまた同じようにならないよう願い、呟かれた言葉にそうだねと困ったように笑み見せながら頷き。行こうと促されると先に歩き、教室を出てふと振り返り相手を見つめ。渡した軟膏は昔から家に伝わるもので普通の人は知らないものであり、ましてや自分は家を継がずに勝手に使っていることが知られたら怒られるのは分かっているので、相手が言うような人ではないと分かってはいるが念のため渡したことは秘密にしてほしいと相手に頼み)
うん、…あ、さっきの俺が渡したことは他の人に内緒にしてくれる?家にバレたら小言もらうから…
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