黒の軌跡〆

凄ーくリアルですね……ひっ！？
(廃病院モチーフだというのは入り口の説明書きの段階で理解していたが、思っていた以上のクオリティにやはりこれは相当怖そうだなと感じ、恐る恐る二人に続いて歩いていけば物陰から患者のゾンビに扮した演者が飛び出してきてビクッと大きく肩を跳ねさせて)

[ブエナビスタ]

うわっ…びっくりしたっ！って追ってくるんだけど！？
(キタちゃんの声にビクッとなり振り向き、ゾンビの姿見てはさらに驚くもすぐにゾンビが追いかけてきたので慌てて反対側の通路へと走り出し)

[雨宮雫]

えっ？…あ、ちょっと！？置いてかないでよ！キタちゃん逃げるよ！
2人より反応遅れるも、その精巧な演者の作りから本物のゾンビかと思い声を出して驚き、ブエナが逃げたのでそれに続いて逃げようとするもキタちゃんがまだいたので咄嗟に手を握って一緒に逃げようとし)

あわわっ…は、はい！……はぁ、はぁ…なんとか逃げ切れましたね…二人とも大丈夫ですか？
(ブエナに引っ張られて軽くよろめきながらもなんとか後について走っていき、先程の演者の姿が見えなくなれば軽く呼吸整えつつも、最初こそ怯えたようなリアクション見せたものの思ったよりは余裕があるのか二人を心配するようなそぶりを見せて)

[ブエナビスタ]

私は大丈夫、でもいきなりゾンビが出てくるとは思わなかったよ……
(少し息を乱したので整えながら大丈夫と答え、入ってそうそうゾンビに追われるとは思わなかったので未だに驚いてる様子で)

[雨宮雫]

ごめんちょっと待って…あんな全力疾走するとは思わなかったから…
(キタちゃん達ウマ娘と違い全力疾走したら疲れるので深く深呼吸しながら待ってて欲しいとお願いし、いきなりこんな事になるとは自分も思わなかったのですごいところに来てしまったなと思い知らされ)

トレーナーさん、大丈夫ですか…？もし辛いなら言ってくださいね、もしもの時はあたしが背負っていきますので！
(ブエナは大丈夫そうだが、息を切らしているトレーナーの方を見ては、この場の恐怖よりもトレーナーが心配という気持ちの方が大きくなり、力こぶ作るような仕草をしつつ頼りにして欲しいと伝えて)

[雨宮雫]

あはは…ありがとう。その時はお願いしようかな
(だいぶ落ち着いたがそれでも体力は少しキツかったので、申し訳ない気持ちもあったがキタちゃんの優しさにもしかしたら甘えるかもとお願いして)

[ブエナビスタ]

……ねぇ、あそこ光ってるよね？それに物音もするし……手術室だって
(廊下の先にある一室が光っていることに気づき、それになにやら気味の悪い物音もするので少しずつ近づいてみれば部屋の前に手術室と書いてあるのを確認して)

ここにはどんな仕掛けがあるんでしょうか…よしっ、ここはあたしが先頭で行きます！……手術台に血がべったり…後、これは…内臓の作り物でしょうか、不気味ですけどさっきみたいな脅かしはなさそうですね
(手術中と書かれた看板が赤く光っているのを見て、ゴクリと生唾飲み込めば、さっきのゾンビのようにきっと何か驚かしたりするような仕掛けなんかもあるだろうと考え、勇気を出して先陣を切って中へと入っていくが確かに不気味な小物なんかがあったりしてかなり雰囲気はあったがゾンビに追いかけられる演出に比べれば軽く思えて拍子抜けしてしまって。ザッと見て回り、こういう雰囲気だけで恐怖心を煽るような場所もあるみたいだなとそんな風に思い、ほんの少しだけ気を抜いて二人を振り返ると手術台の上の不自然な膨らみが背後でモゾッと動いて)

[ブエナビスタ]

えっ…今これ動いたよね？……し、雫ちゃん見てみてよ
(手術台の膨らみが動いたのを自分も確認し、タオルがかかったモゾモゾと動いているのでとても怖かったが何が動いてるのか気にもなり、声を震わせながら雫に確認してとお願いし)

[雨宮雫]

え、俺！？……仕方ないな………ひっ！？
(まさかの自分かよと驚くも渋々承諾し、手術台のタオルを取ればそこには所々腐りさって片目が落ちた人の頭が置いてあり、残った片目をぎゅるんぎゅるんと動かしながらこちらの3人を確認してるようで)

何かありました…か…って、うぅ…流石にあたしも気味が悪くなってきちゃいましたよー。……きゃっ！？ふ、二人とも早くここから逃げてください！
(自身も恐る恐るそこにあるものを確認すると、よく見れば作り物とわかるとはいえ、この場の雰囲気と合わさると相当おぞましいそれに思わず目を背けた瞬間、バンッと音とともに壁の隠し扉から人が来るまでスタンバイしていたらしい首のない屈強な男を再現したゾンビが飛び出してきて、ビクッと怯えたようなリアクションとって声もあげるが先に二人を逃がそうとして)

[雨宮雫]

いやいや、キタちゃん先逃げてよっ………いてて…
(こっちの2人を先に逃がそうとするキタちゃんの手を引いて、逆に先に行かせようとするもつまづいて転んでしまい、後ろの方のゾンビちらりと見て「やべっ」と焦り)

[ブエナビスタ]

あーもう雫ちゃんなにやってんの！
(先程のゾンビよりも怖く感じ今すぐ逃げ出したかったが、さすがに置いていく訳には行かないので直ぐに起き上がらせようと助けて)

ブエナさん、あたしに任せてください！…トレーナーさん、ちょっと失礼しますね！
(少しだけ悪態つきつつもトレーナーを助けようとするブエナに、自分に任せてと力強く言えばヒョイっとトレーナーの身体を抱き上げ、お姫様抱っこのような体勢でその場からサッサと逃げ出して内部の案内板を頼りに順路通りに先へと進んで)

[ブエナビスタ]

わっ、すごいスピード……さすがキタちゃんって感じ
(お姫様抱っこしたまま、普段のスピードと変わらない速さで駆け抜けていくキタちゃん見て、さすがのパワーだなと思うもそれは雫を思う力かなと微笑んで後ろを着いていき)

[雨宮雫]

はぁ…死ぬかと思った。いや実際殺されるわけないけど。それよりもキタちゃんありがとう、助かったよ
(無事に安全地帯に着き、アトラクションなのだから殺されるわけないとわかっていても死を覚悟する迫力だったなと苦笑いし、転んだ自分を助けてくれたキタちゃんに感謝を述べて)

でも、それぐらいの迫力とかリアリティはありますよね。入る前に所要時間1時間って書いてありましたけど、今からこんな調子で大丈夫でしょうか…
(勿論危険が無いのはわかっているのだが、本能的な危機感を覚えさせられるぐらいの迫力があるのは確かで、入る前にチラッと見たこのアトラクションの所要時間の長さを思い出せば、まだ中盤に差し掛かるかどうか辺りで既にこの調子では先が思いやられるなと少しだけ不安そうにして)

[ブエナビスタ]

私は大丈夫だけど……雫ちゃん大丈夫？余裕無くなってきてるよね
(自分はこの怖さを楽しんでるから大丈夫だと話すも、疲れが見えて先程の余裕がなくなっている雫を見ながら大丈夫かなと話しかけ)

[雨宮雫]

大丈夫……だけど体力的にしんどいかも。まぁ、キタちゃんにおぶって貰えば…あ
(体力的に心配なのでどうしようか悩むも、直ぐに先程キタちゃんが背負っていくという会話を思い出して話すも、無意識にキタちゃんに甘える発言をしたので恥ずかしそうにキタちゃんの方を見て)

あたしは大丈夫ですよ！トレーナーさんの為でしたら一肌脱ぎますので、いつでも頼りにしてください！
(トレーナーと目が合うとニコッと満面の笑みを浮かべ、少しの迷いもなくトレーナーをおんぶして進むことも吝かではないと口にして、自分の力が必要になればいつでも遠慮なく言うようにと、既に受け入れる態勢になっていて)

[雨宮雫]

……わかった。それじゃあお化け屋敷終わるまでキタちゃんの背中でお世話になるね
(とても気持ちのいい返答なので断れず、まだ恥ずかしい気持ちもあるがしっかりと甘えようと考え、キタちゃんの背中に体重かけておんぶされて)

[ブエナビスタ]

なんだろ、初めて見る光景なのにすごい安心感あるね
(自分の知り合いが担当ウマ娘におんぶされているという謎の光景だが、キタちゃんがとても頼りになるからかあまりおかしくないなと苦笑いし)

それじゃあ先へ進みましょう！…次は霊安室ですか…いかにも何か出そうな感じがしてますね…
(トレーナー一人背負っても当然ながらなんてことない様子で気合い十分といった様子で歩き出し、順路通りに進んでいくとそこは霊安室で、名前や雰囲気からしてきっとここにも怖い仕掛けが待っていることだろうと考えると顔が少しだけ強張って)

[雨宮雫]

ほんとにね、なんか寒いし気味悪い………あれ、誰か今喋った？
(薄暗くひんやりとしてる空間は居心地が悪くて嫌だなと思っていると、小さい声だが確かに女性のような声が聞こえたので2人に確認してみて)

[ブエナビスタ]

え、私はなんにも喋ってないけど……キタちゃんじゃないの？
(ここに来てからは一言も喋っていないので驚いて否定し、喋ったのはキタちゃんだろうなと確信を持ってどうだろうかと聞いてみて)

あ、あたしも何も言ってませんよ…！？…ひゃあああ！？
(当然自分も何も喋ってはいないため、正直にそう言うが、だとすれば全員が聞いた先程の声は一体…と考えを巡らせようとした瞬間、真上から長い髪の毛がバサっと目の前に垂れ下がってきて、それが顔に触れれば思わず悲鳴を上げてしまって)

[雨宮雫]

うおっ！？びっくりした……って、これ死体だよね？
(キタちゃんと同時に背中にいた自分も驚き、少ししてからまじまじと見れば髪の隙間から瞳孔が空いた目が見えて死体を模しているのだと理解して)

[ブエナビスタ]

本当に心臓に悪いね……えっ！？ちょっとなになに！？
(離れたところにいた自分もこの仕掛けには驚き、一緒になって見ていれば突然空いていた入口のドアが締まり、バンバンと勢いよくドアを叩くような音が響き渡り)