ink. 2022-01-01 23:49:38 |
通報 |
「 ………… 」
「 ………… 」
「 ……最近、どうなの。……大丈夫なのかよ、その……色々 」
「 ××は心配性だな。大丈夫だよ 」
「 ……ならいいけど。何かあったらすぐ言えよ 」
「 あはは、大丈夫だってば 」
( / 深崎が二人の時に泣いちゃって以来、過保護になってる幼馴染みが居てくれたらいいなって。他の幼馴染み達には泣いたことは内緒にしてるから、二人きりの時にだけ発生する会話。深崎は大丈夫じゃなくても大丈夫って言うし、それを幼馴染みも分かってるけど、こうやって気に掛けてくれる存在がいるだけで救われることってあるよね。 )
「 ……ありがとう 」
「 透、透! 」
「 遊 」
「 これあげる! 」
「 ありがとう。これ、どうしたの? 」
「 見かけたから買ったの! 透、これ好きでしょう? 」
「 え? 」
「 よく買っているもの。きっと好きなのよ! 」
「 ……そっか 」
( / 自分の好きなものが分からない透と、透の好きなものを見つけてくれる遊。いつもは透の方が面倒見てる感じだけど、たまに年上らしく遊がお姉さんしてるの良いな。 )
「 遊 」
「 透! 」
「 どこに行くの? 」
「 丘の上のお花畑に行くの! 菜の花とチューリップと紫陽花と秋桜が咲いていて、とっても綺麗なのよ 」
「 そっか。丘の上は冷えるから、風邪引かないようにね 」
「 ……マフラー? ふふ、透。まだそんな季節じゃないわ 」
「 うん。だけど、念のため。女の子が身体冷やしたら駄目だよ 」
( / 真冬に薄着で出歩く遊にマフラー巻いてあげる透。遊の見る世界を否定しない二人の関係値が好きです。 )
「 胃袋を掴むのが大事だと聞いたので、お弁当を作ってきました! 」
「 お、今日は正攻法。委員長料理できるのな 」
「 いえ、出来ないので母に作ってもらいました 」
「 出来ないのかよ。胃袋掴む気ならあんまそういうこと言わない方がいいと思うけど…… 」
「 でも嘘をつくのは良くないので 」
「 真面目だな……。いただきます 」
「 どうですか? 」
「 ん、美味い 」
「 好きになりました? 」
「 誰を? 委員長のお母さんを? 」
「 私をです! 」
「 なるわけないだろ。委員長弁当運んだだけじゃん 」
「 んんんー…… 」
「 ……、……委員長、口あけて 」
「 ……? ( あ ) 」
「 はい、あーん。……惚れさせるならこのくらいやってくれないと。( ふ ) 」
「 !! …っ!!! ( もごもご ) 」
( 口の中に食べ物があるから飲み込むまで喋れないのか……行儀良いな )
「 っか、間接キス…… 」
「 そうだね 」
「 ……、でも衛生的にはあんまり良くないと思います! 」
「 だからあんま言うなってそういうこと…… 」
( / 委員長ちゃんと不真面目くんお弁当編。雰囲気クラッシャーの委員長ちゃん愛おしい。 )
「 何してんの? 」
「 ……げ。東雲の……。……見ての通り広報のポスターを貼ってますけど、そんなことも分からないんですか? 」
「 そりゃあ見て分かるけど。あんたと話したいから声掛けてんじゃん、そんなことも分かんないの? 」
「 なっ…… 」
「 仕事それで終わり? 一緒に帰っていい? 」
「 は? 嫌です 」
「 そ。じゃあ勝手について行くわ 」
「 ふざけんな不審者── 」
「 あ。( くい ) 」
「 ちょっと! 触らないで 」
「 自転車 」
「 え? ……あ…… 」
「 ……俺のことばっか意識しすぎなんじゃないの? 」
( / 東雲学園時代の駿河。カウンターキャラ。メンタルどうなってんだこいつ。 )
遊:
「 あなたはいくつなの? 遊はね、5歳だよ! 」
唯:
「 えっ? ええと…… ( 透の方ちら ) 」
透:
「 5歳だよ 」
唯:
( ジョ、ジョーク……なのかな? ノリが難しいな…… )
( / 主人公予定の唯ちゃん ( 18歳 ) を案内する管理人の透 ( 16歳 ) とエンカウントした遊 ( 17歳 )。 )
「 100年だ、××。僕はこのカプセルの中で100年コールドスリープする。組織の連中も僕を殺しはしないはずだ。だから、××。僕が君のために稼げる時間の全てを使って、君はどこか遠くに逃げて、幸せに生きて。……君を造ったこと、僕は後悔していないよ。君との逃避行の日々は、僕の人生において最も幸せな時間だった。それをどうか、忘れないで。愛しているよ、×× 」
( / 組織から逃げ出した天才エンジニアと、彼が逃亡先で造ったアンドロイドの逃避行の話。100年の時を経て日常が戻ってくるのとかエモい。 )
「 ハカセ、ハカセ……ハカセ。やっと見つけました。100年……ずっと、探し続けて……。……おはようございます、ハカセ 」
「 ……おはよう、×× 」
「 ハカセはお酒を嗜まれるのですか? 」
「 少し嘗めてみたことがある程度だよ 」
「 ハカセはまだ未成人では……? 」
「 その辺は線引きが結構曖昧でね。成人に近ければ黙認されてたりするんだよ 」
「 未成年の飲酒は法律違反です 」
「 ……ハイ 」
「 私の言いたいこと、分かる? 分からない? ……じゃあ、もう一回弾くね 」
「 言葉で伝えてくれ…… 」
「 言葉で伝えるのは苦手。感じて 」
「 難易度高ぇ…… 」
( / 電波ギタリスト女子とラブコメ主人公系男子。 )
「 ……俺は。庶務ちゃんのこと、好きじゃな── 」
「 好きじゃないですか!! 」
「 ……っ! 」
「 ……あんなに優しくしてくれたのだって、他の人には見せないような顔を見せてくれたのだって、今そんなにつらそうな顔をしてるのだって、気のせいなわけないんです。せんぱい、私のこと好きですよ。誰が何と言おうと、駿河先輩は私のことが好きです! 」
( / 駿河と庶務ちゃんの告白シーン。この後こっそり聞いてた生徒会の面々が乱入してきて庶務ちゃんが揶揄われたり労われたりする。庶務ちゃんはよく頑張ったよ、ほんとに…一生幸せにしろ。 )
生徒会長:駿河 涼 ( するが りょう ) - 3年 . 男
脱力ダウナー系。適当なくせにハイスペック。中学時代は完全無欠な孤高の存在だった。自分より出来は良くないが周りから非常に愛される兄が一人。高一の時に付き合った元カノの白石菜帆に「私のこと好きじゃないでしょ」と振られたことにより自分の気持ちに自信が持てなくなり、恋愛は敬遠気味。
副会長:白石 菜帆 ( しらいし なほ ) - 3年 . 女
清楚系マドンナ。眉目秀麗、成績優秀、品行方正。元ダメンズ好きな駿河の元カノ。当時は駿河が実は手が掛からないことに物足りなさを感じて振ってしまったものの、現在は未練がある。一応ライバルポジ。庶務ちゃんの告白より先にやんわりと振られる。
会計:伊集院 天音 ( いじゅういん あまね ) - 3年 . 女
真面目。根は優しいけれど物言いが厳しい。特に男子に当たりが強い ( 真面目にやらない駿河と菱川が完全に悪い )。副会長の親友。面倒見が良い。
広報:菱川 ( ひしかわ ) - 3年 . 男
チャラそうに見えて実はそうでもない。副会長が好き故に密かに駿河に嫉妬の念を抱いている。基本ヘタレ。副会長が振られた後なんやかんやでくっついてて欲しい。
書記:黒河 ( くろかわ ) - 1年 . 男
わんこ系男子。唯一駿河を「会長」と呼び慕う。駿河とは中学時代からの付き合い。実は処世術としてわんこ系を演じているだけの、選民思想の強い駿河厄介オタク。『あんたはこっち側だろ。どうしてその他大勢の馬鹿共に迎合してるんだ』って思ってる。応援してくれてるようで、何気に庶務ちゃんの一番の敵。
庶務:黛 彩葉 ( まゆずみ いろは ) - 1年 . 女
会長のお世話係。いじられ役の愛されキャラ。振り回され担当。芯の強い子。ヒロイン枠。
「 矢代さん、家どっち? 」
「 えっ。あ、あっち! 」
「 ああ、じゃあ僕こっちだから逆方向だね。また明日 」
「 え!? あ、あの! ……い、家まで送ります!! 」
( / 家まで送ってくれるのかと思いきや校門前で解散する直江翼・矢代寿々カップル。この後直江の家に向かうと見せかけて気が付けば寿々ちゃんの家の方向に向かってる。直江はそういう奴。 )
( 臓器売買されそうになっていたところを助けてもらった、のは良いんだけど…… )
「 ……で? おまえ何ができんの 」
「 ええっと……( 家事は一応一通りできるけど全然素人レベルだし…… )か、肩たたきとか、おつかいとか……! 」
「 餓鬼じゃねぇか 」
「 17歳は通例的には餓鬼です…… 」
「 あ? 」
「 イエ、何でも……! 」
「 はあ……使えなかったら放り出すからな 」
( ヤクザが別のヤクザにすげ替わっただけでは……! )
( / 両親の借金のために臓器売買されそうになっていたところをヤクザに助けられた四葩螢。小者感満載ながらも言いたいことはちゃんと言っちゃうところが好き。 )
「 駿河ー、なんか1年の子が呼んでる 」
「 ん? ……あー、あれ俺の彼女。可愛いでしょ 」
「 いいから早く行けw 」
( / 付き合った後、3年生の教室に庶務ちゃんが来る度繰り広げられるネタ。駿河は本人より周りへの方が素直な気がする。 )
「 ……会長は器用だけど不器用っすよねー 」
「 庶務ちゃんは俺のそういうところが可愛いって 」
「 うわ、惚気っすか 」
( / 基本性質が毒気抜き職人な上、新たな武器を手に入れてしまった感が強い。真面目な話は大体こうやって躱される。 )
新しいバイト先で彼を見た最初の印象は、絵に描きたくなるほど綺麗な横顔。そして──
「 ……あれ? 新しいバイトの子って橋本さんだったんだ。よろしくね 」
高校2年生、前期の半ば。バイト先ガチャ爆死のお知らせだった。
( / 香月純・橋本環の出会い編。絵描くタイプのオタクなので、環ちゃんは香月の顔だけは最初からめちゃくちゃ好き。 )
「 ……委員長 」
「 はい 」
「 あのさ……、何でずっと後ろ向き? 」
「 うなじを見るとドキッとすると聞いたので 」
「 それでずっとうなじ見せてんの? 」
「 はい! 」
「 ……今日ずっとこの感じ? 」
「 はい! 」
「 いつも発想が斜め上なんだよな…… 」
「 好きになりました? 」
「 いや、うなじ見せただけで好きになってたら委員長の後ろの席の奴全員委員長のこと好きじゃん 」
「 ………… 」
「 あーいや嘘。嘘だから、歴代の後ろの席の奴を思い出さなくていい 」
「 嘘…… 」
「 ……委員長 」
「 はい 」
「 委員長ってば 」
「 な、何ですか? 」
「 …… ( つう ) 」
「 ひゃい!? ( うなじ押さえ / ばっ ) 」
「 やっとこっち向いた ( 満足げに笑 ) 」
「 ………… 」
「 ……委員長? 」
「 うなじより笑顔の方が強いんじゃ…… 」
「 え? 」
それはとある初夏のこと。
抜き打ちの持ち物検査で、私は教卓の前に立たされていた。
「 矢代、これは何だ 」
「 ええと……漫画、です 」
「 学校に不必要なものを持って来てはいけない、というのは知ってるよな? 」
「 はい…… 」
「 ほう。じゃあ、これがどんな風に勉学に必要なのか、じっくり聞かせてもらおうか 」
( うう……そりゃあ持ってきた私が悪いけど、何も皆の前でこんな意地悪な責め方しなくても…… )
「 ……先生 」
「 何だ、直江 」
「 それ、図書室に寄贈する本ですよ 」
「 これは漫画だろう 」
「 あれ、図書室には漫画も置いてありますけど、先生ご存知ないですか? 」
「 ……、そうなのか、矢代 」
「 へっ……は、はい! 」
「 そうならそうと早く言え! 」
「 す、すみません…… 」
「 まったく……時間取らせやがって…… 」
ぴしゃり、と神経質な音を立てながら先生が教室を出て行って、教卓の前に彼と二人取り残される。
「 あ、あの、直江くん…… 」
助けてもらったお礼を言おうと、小声で彼に声を掛けたその時。
目が合った彼の、少し悪戯っぽいミステリアスな微笑みに、私は一瞬で恋に落ちてしまったのでした。
( / 直江翼・矢代寿々の出会い編。直江は多分先生のことが嫌いだったか早く帰りたかっただけだと思う。 )
「 ……うん。これがあればこの先に進める。ありがとう、もらってくな! 」
( / 敵をボコボコにした後に、めちゃくちゃ爽やかな良い人面で去っていくサイコパス勇者。ただの思いつき。 )
トピック検索 |