トラノコ 2022-01-01 18:33:42 |
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(ほんとですか!ありがとうございます!
じゃあ、今のサンゾロと軸変わっちゃうかもですが19ゾロの前に突然21サンジくんが現れる話しとかどうでしょう?
逆に19サンジくんの前に21ゾロが現れるのもいいですが!)
(21サンジくんと19ゾロですね、了解です!
そうですね、グランドラインですから(?)時空でも迷子になってしまった19ゾロが身体ごと21ゾロと入れ替わっちゃった!みたいな…!)
ゾロ
船はどこだ。
補給のために寄った島で船に帰るために森の中を彷徨っていたゾロは、船どころか海すらも見当たらない景色を見て呟いた。見回す限り緑が生い茂っており街並みだって先ほどまであったのに既にどこかへ消えている。ったく…めんどくせェ島だ。と大きくため息をついてから一歩、踏み出したところで気がついた。地面に足がついていない、というか足をつけた地面が歪んでいて飲み込まれているのだ。底がない落とし穴のような地面の歪みは油断していたゾロを一瞬にして驚きの声と共に歪みの中に落とし込んでしまった。しかし、暗闇は一瞬で消え視界が白く変わった時には歪みからほっぽり出され、中空から身をドサリと落とされると背中から落ちたゾロは辺りを見回し驚愕する。落とされた先は、探していた船…サニー号であった。甲板から見えるサニー号の象徴と麦わら帽子の海賊旗、間違いない。しかし、何か…違和感を覚え、立ち上がって探るように慎重に視線をめぐらせながら
「なんだってんだ…?ここは、なんなんだ」
おい、さっさと飯に……
ハァ!?お前……誰だ?
(一目で分かる外見の違いに訝しげに眉をしかめると多少なりとも警戒し、少し距離を置くまま問いかける)
ゾロ
「……ッ! てめぇこそ誰……いや…コッ、ク…か?」
声をかけられるまでこの俺が気配に気づかなかったとは不覚だった。咄嗟に刀の柄に手をかけて声の方へ振り返ったが、目に映ったのは見知った金髪と面白ぐるぐる眉毛、知っている顔…のはずだ。だが、なんか違う………?雰囲気っつーか、オーラっつーか、確信はないが見た感じコックではあるがコックじゃないような。
相手から目を逸らさず、武器に手を添えたままで一応警戒は解かないが目の前の相手の正体を聞いた
………というか、アイツはどこ行ったんだ?
(お互いに予想外の出来事だと察するとふと自分の恋人の所在が気になり、構うことなく背を向けては船内を探しに引き返し)
どう見てもあの姿は……けど俺のことは知らないときてる……
(眉間に皺を寄せ、神妙な面持ちで船内を捜索するも当然見つかるわけもなく)
ゾロ
こちらの疑問に答えることもなく立ち去った男を完全に見送ってから刀から手を離す。そして改めて辺りを見回すが、船がサニー号になって航海をすることになってからまだ日が浅く構造が全くわからず船に乗るたび新鮮な気持ちになる。昨日なんてメシに呼ばれたからキッチンに行こうとしたのだが一向に辿り着けず小型の船を格納している場所にいて、探し回ったらしいコックに、甲板にいて真っ直ぐ来りゃいいだけなのになんでこんな所にいるんだよ。と小馬鹿にしたように言われたのを思い出して少しイラついたのでさっさとその思い出を振り払った。
それにしてもあのぐる眉似の男、よくよく考えりゃおれ達の船に乗ってるってこたァ船番してたヤツらにも通されたわけで、あれだけ似てりゃ兄弟とかか?まぁ何にせよクソコックより強者の匂いがして、手合わせしてェ。そう闘争心が疼いたのでそれに従ってあの男を探すため追いかけたはいいものの、どこに行ったのかわからずに適当に歩いて探し回っては見つからず、ナミのミカン畑がある2階部分に着いた辺りで、ここなら甲板も見渡せるし、待つか。という判断に至って柵の上に腰を落ち着けて前方に広がる海と共に甲板を見下ろしていた
おぅ、もう出来てるぞ?
(船内を探しても見当たらない彼と入れ違いのそいつに状況を把握すると、とりあえず飯を作り声をかける。)
(よくよく考えれば単身ワープしてしまっただろうコイツに同情しつつ)
ゾロ
声がかかって、その声の元に向かうと少しだけ高いところにある目を見上げて「? できてるって、何がだ?」と首を傾げる。まぁ、なんでもいいが、おれは今コイツと戦いたくて仕方がねェんだ。ニヤリと好戦的に笑い
「なァ、お前なかなか強そうに見える。少しおれと手合わせしてくれねぇか?」
ハァ?するかよめんどくせぇ……
(心底あきれた顔で見下すと煙草に火をつけ煙を吐く)
(思ったよりもこいつは元気そうで元いたこいつもどこかの世界で元気に過ごしているんだろう)
オイ、寝て起きたらこっちに来てたのか?
ゾロ
手合わせを断られ、つまらなさそうに視線を男から外すと流れてくるタバコの煙に、これアイツと同じ…と嗅ぎ慣れた匂いに反応し、煙をたどってもう一度男を見る。兄弟で同じタバコなのか。そうも思ったが、どれだけ見ても風に揺れる金髪もタバコを吸う手つきも己の知るあのクソコックと似すぎている。でも、雰囲気が違う。不思議な男だ。そこで見つめすぎていたことを自覚し、視線を外そうとしたところで質問が飛んできて少し肩が跳ねた。慌てて視線を外して海を見ると
「いや、船に帰ろうと思って森ん中歩いてたんだけどよ。穴も空いてねぇ地面に落ちて、そしたらここにいた。ま、帰れてラッキーだったけどな」
オイッ!お前まだ自分の置かれた状況気付いてねーのかっ!!
(くわっと表情一変させつっこむと、自分の推測を披露し)
つーわけで、ここはお前の元いた場所じゃねえ
というか、その穴が明らかに怪しいが……
(ふむぅ、と顎に手を当て考え込み)
森……
ゾロ
ツッコミを入れるその表情の一遍までもがおれの記憶にある男だ。おれとは違って、ころころ面白いくらい表情を変えていくアイツが好きだと伝えあったのが最近のことで、兄弟揃ってそうなのか…かわいいな。などと普段考えぬことを思っていたら、置かれた状況がわかっていないと言われて首を傾げる。すると明かされたここがおれにとっては未来のサニー号であること。最初は何言ってんだコイツ、と思ったものだが目の前にいる男と記憶にいるコックとあまりにも共通点のあることを鑑みて額から、す、と一筋冷や汗が流れ落ちていく。コイツの言うことが正しいとしたら…おれはコックに"強そうだ"と言ったのだ。決して言ってやらない、コックの実力は認めていると、言ったようなものだ。
何か考えにふけっている男に、見知った男ではないと己に言い聞かせながら最初答えられなかった質問を再び問う
「なァ、だとしたらテメェはよ…未来のクソコック……って、ことか?」
あぁ、お前から見たらその認識で間違いねぇ……
(ふぅ……胸の中から深く吐息を吐くと、うん、と力強く頷いて)
さがしてみるか、お前が元の時間に戻れる方法を……
とりあえずの手がかりは森って訳だが……
ゾロ
逐一癪に障ることを拾ってきては口にしてくるはずの男のやけに静かな様子に、へェ…アホでも大人になるんだな。と胸の内で感心した。それと共に少しだけ物足りなささえ覚えたのだ。こういう大人びた一面を見ることでここでやっとコイツはおれの知らない時間を生きたコックなのだと思い知る。そこでどうしても気にかかるのは現在の…おれにとっては未来のおれとコックの関係だろう。今でもこの関係になったのはコックの気の迷いなのではと疑惑は持っているものの、もしそうだとしてもその一時の気持ちを利用しているおれだ。終わっていようと、あぁ、そうだろうなと受け入れるつもりだ。それでも聞くのが怖ぇだなんて、悪いもしもを考えると横にいるのも心苦しいだなんてらしくもねェ。口を閉ざしたまま違うことを考えつつ聞き終えるとらくしなくどこかぼんやりしたまま少し歯切れ悪く口を開く
「あぁ…いや、おれが勝手に来たんだ、面倒かけるのも悪ぃしな。自力でやるさ、テメェの言う通り森にでも行ってみる」
バカかよ、お前に任せてたら日が暮れるどころか年が明けるっつーの
ぅら、行くぞ?
(船が止まると船員に話をつけ、颯爽と歩いていく。時折アイツの事が気がかりになりつつも、船着き場から島の郊外、林へと足を運んでいき)
ゾロ
まぁ確かに帰れる方法などわからないが、年が暮れるまでは言いすぎじゃねェかと言い返すより先にコックがさっさと船を降りるのに「お、おい!ちょっと待てって!」と背中に告げながら慌てて後を追う。
目的地へ少し後ろを歩きながらそれにしても、協力は要らねぇと断ったがこうして付き合うのだからお節介っつーか面倒見が良いっつーか…そういうところは変わっていないらしい。しかし、前にある金髪が少しだけ高い位置にあるのと体つきもがっしりしているあたりは変わっている部分。将来コックは、すげーいいオトコになっているらしい。もったいねェな、と思う。その言葉はおれに対してなのか、コックに対してなのかは己にもわかっちゃいない。おればかりが好きで、いつか離れていくコイツへの想いを未来のおれはどう閉じ込めているのだろう。制御できる気がしねぇ。
見つめていたコックの背中から視線を外し辺りを見るといつの間にかもう林の中で、無理矢理思考を目的に戻し、己が未来に飛ぶ原因となった地面の歪みを探すべく当時の状況を思い起こしながら地面を踏みつつ
「そういやよ、やけに落ち着いてやがるがこういう入れ替わり結構あるのか?」
俺よりもお前と本来ここにいたお前の事を考えたら、な
途方もなく足りねぇお前らじゃこの一大事が理解出来なさそうだ、俺がその分しっかりとしねぇと、な
(木々が増えてきた辺りで振り替えると、フッと小馬鹿にしたように笑って)
さーて、この辺りで試してみるか
お前一人で歩いてみた方がいいと思うぜ?
俺は離れてついていく。上手く帰れたら、いいな?
(特に手がかりもなく最初から上手くいくとは思っちゃいない、それでもやるしかない訳で、一息つくと木に寄りかかり)
見ててやるよ、やってみろ
ゾロ
おれに足りねェもん……それで見えてねェもんがコイツには見えてるってのか?そう考えただけでも悔しいのに、馬鹿にするように笑まれちゃあそいつに更に拍車がかかる。
コイツが歳を重ねたコックだってのは頭ではわかってんだ。だけどコックはコックだから、些細なことでも勝ち誇られると悔しいのは拭えない。これがコイツにとっては子供っぽいとか思われるのかと考えるとまた腹立たしい。チクショウ…またおればっかりかよ、と思ったら、一つでもコイツに一矢報いてやりたくて、おれを見たら嫌でも女好きがおれと付き合った事がある事実を思い出せばいい。おれを見て、後悔でも何でも刻まれればいいなどと己でも面倒に思う執着を自覚するとらしくもなくうだうだしてた迷いも吹っ切れて、まるで初めてのおつかい見守るみてぇに子供扱いし続けやがるコックに一歩一歩近づいていくと少し高い位置の目線を見上げて右手を伸ばし、これからキスするぞというように人差し指と親指でコックの顎を挟み、意味ありげに親指でコックの唇をなぞりながら子供扱いの仕返しとにんまり笑い
「テメェが何年後のコックなのかは知らねぇが子供扱いすんな。
テメェは気の迷いだろうがな、おれァテメェに惚れてんだ。何年経ってようとこれは変わらねぇ自信があるからな、あんまりおれに無防備だとそのうち襲われちまうかもだぜ?」
へぇ?今、なんつった?惚れてる?
(聞きなれない言葉に気を良くし、喉の奥でくつくつと低い笑いを堪えると口許が緩み。どうやら何か勘違いをしている様がおかしくて、愛おしげに見つめると緩く彼の尻を撫で)
俺でいいのか?
ゾロ
いつもなら言ってやらない言葉を改めて言い返されると羞恥心が刺激されて少しだけ顔を赤らめるも含み笑いを浮かべる年上の男を何が可笑しいと負けじと噛み付くように睨めつける。冗談と思われているのだろうか、それとも年下だからとあしらわれているのだろうか。昔のテメェも今のテメェもおれには何を考えてるのかわからねェ、おれを振り回すのも大概にしろ、おれがこんなにも心乱されるのなんざテメェだけだというのに。
そうやきもきしていたら、ごく自然な動きで尻を撫でられていた。それと同時に確認するような言葉を投げかけられて、その目を見上げたまま言葉の意味を探る。というよりも、コックの反応が予想外だったからそれが不思議だったのだ。というのもこちらの予想としては嫌な顔くらい返ってくるだろう。だったのだがコックの目はそんなもの微塵も感じさせず、逆に優しさを通り越した何かを含んでいる。
『俺でいいのか?』その言葉を胸の内で反芻し、考える。女尊男卑ではあるものの、それでも底無しなくらいお優しい男がおれの気持ちを汲み取って付き合ってやるが、その気持ちを向ける先がコックでいいのか?と問う意味か?わからねェがおれのこの気持ちは生半可なモンじゃねェ。
コックの顎に手を添えたまま、逆の手で尻を撫でる手首を掴むと、次はこちらがこのイタズラな手の意味を問う
「聞かれるまでもなくおれはこの先もテメェだけだぞ。
テメェは?テメェのそらァ…お遊びか?」
フフッ……悪ィ悪ィ……!お前があんまりにも誤解してるんでつい、な……
俺は、な……っ、お前を愛している、俺もお前を愛してる……
一緒にいると楽しくて……まぁ……ムカつきもするが、いつもありがとうよ
(情熱的な相手を抱き寄せたまましっかりと丁寧にお礼を尻から背中に沿って撫ぜて、緩やかに笑んだまま対面し目の前にいるただ一人を腕の中に閉じ込めて)
(抱けばやはりコイツは過去のアイツなんだと記憶に訴えかける温もりが胸元から上半身全土に至るまで幸福を錯覚するまで癒やされると、密かに獣の如き欲望が熱く燃え)
好きだぜ……お前が……
(触れ合って支えている安堵感を届けようと尾てい骨範囲の際どい箇所まで手先ですりすりと愛着に忍び込ませ)
ゾロ
「誤解ってどういう…っ…!」
コックの言う誤解というのにいまいちピンとこなかったのだが次の瞬間には抱きしめられ、聞き返す言葉を遮られて顎に添えていた手は自然とコックの首の後ろに回る形となる。そんな密着した状態とより色濃く香るコックの匂いで冷静に考える力が鈍っている時に、おれのよく知るコックにさえ好きは言われているものの愛してるなどと耳元で吹き込まれてしまっては抱きしめられてなければ足から力が抜けていたかもしれない。テメェでもこんな過剰な反応バカげていると思うのに心の底から惚れている男に"本気"を向けられておれの誤解ってやつを思い知らされちゃあ不意のカウンターくらったようなものだろう。
掴んでいた手を離し、もう片方の手も首の後ろに回せば自由になったコックの手が動き出して尻から背まで撫でられただけなのにぞわりと肌が泡立つ。必死に腕に力を込めて縋りつくとコックの鼓動を感じ、少し速いそれに本当におれだけじゃねェんだと知って安堵するのと同時だった。同い年のコックをまだ片手で数えられるくらい受け入れた場所付近を撫でられると声は堪えられたものの思わずビクンッと大きく身体が跳ねて身体が強ばる。未来でもおれはテメェに抱かれてるのかと聞くまでもない的確な動きだ。
暴れる心臓の音と緊張と知らしめられた想いによる気恥しさにくらくらするが、コックの胸に埋めていた真っ赤であろう顔を上げて見上げ
「…おれのほうが、好きだ」
そう翻弄されてばかりだからせめてもの対抗心を燃やして告げ、身体を委ねた
(クリスマスイベいいですね!
了解です!私もそろそろ終わる予定でご相談もちかけようと思っておりました!
いちおう終わりは入れ替わった二人が同じ行動をすると戻るという雑な設定があったのですが共有しておくべきでしたね、配慮足らずですみません!とりあえず致しても致さなくてもキスで終わるつもりだったので、致して事後のキスで終わらせますね!
私の性癖シチュにお付き合いくださってありがとうございます!めちゃくちゃ滾りました!!)
(二人じゃれあっていると目映い光とともに眼前の彼が見慣れた姿へと変化していき)
ん?お、おぉ!おかえりっ!
(すぐに事態を察するとぱあっと笑顔を向け口角を上げ)
ゾロ
気持ち良く甲板で眠っていたというのに突然の浮遊感に叩き起され、知らぬ森に放られた。己の身に起こった不可解な事態に困り果てていた頃に現れたのはまだ幼さを感じさせるおれの恋人だ。なんでも起こり得る海に長くいたからかそこまで驚きはしなかったが、目の前のヤツは違うらしい。確かこの頃はどこか一歩引いて付き合っていたなと思い出しながら戸惑う若いコックに懇切丁寧に説明してやりながら、遊んだ。いつもは押され気味なのだが状況を飲み込みきれてない男は面白いほどおれに翻弄されている。新鮮で面白い。木の幹まで追い込んで逃げられないように両手で逃げ道塞いで、髪や首筋に口づけていく。すると、俯いていた顔が上がって真っ赤なコックがおれの名を呼んで引き寄せられて口に柔らかいものが当たった瞬間に眩い光に包まれて目を瞑る。それが晴れた頃にはとんでもなく嬉しそうな見知るコックと抱き合っていて、短時間で、そして至近距離で可愛い表情を見てしまったからか、見惚れた。するりとコックの首筋から頬へ両手を滑らせ
「ただいま」
そう返すと、胸の内に抱いた愛おしさを伝えるようにその唇へ口づけた
(ここでキレイに終わるように書いてしまいましたが、このまま舞台転換してクリスマスイベへGOしても結構ですし、続けて自然に次へ行って頂いても大丈夫ですのでお好きな方をお選びくださいな!)
よかった、本当に
(感慨を込めて呟くと、少し力を込めて背を抱き締め)
(懐かしく感じるその温もりに頬を緩ませ)
よし、船に戻るとするか。
ゾロ
「ハッ、心配しすぎなんだよテメェは。禿げるぜ?
ンなことより、腹減った。テメェのメシが食いてぇ」
過去の自分と入れ替わったのは驚いたが、決して戻れないかもしれないという不安はなかった。そんな当事者のおれよりも安堵の色を濃くしたコイツに表面上は呆れつつも安心させるようにいつも通りに軽口を叩き、髪に口付けたとき頭一つ低かった金髪を思い起こすと新鮮って意味じゃあ悪くなかったが、やっぱ今のコイツがいい。そう実感すると一度雑に金髪をかき混ぜてから手首を掴むと唯一の恋人にメシを強請りながら船とは逆の方へ歩き出し
こっちだ、ったく、世話のやける奴
(彼の手首を握り返すとぐいぐい船のある方角へと先導していき)
何年経っても変わらねぇんだな、そういうとこは
ゾロ
歩き出したものの船は逆方向にあるようですぐさま引き止められ、正しい方向へと導かれた。
世話焼きなやつから呆れたような言葉としみじみと昔のおれとを重ねているような物言いに少しばかり妬くというものが心を蝕んでいく。ふん、と拗ねたように己も会った過去のサンジを思い出しながら、まるで成長してないなテメェはと言われているようなそれに仕返しのように言い返し
「テメェだってエロコックなのは変わんねぇだろうが」
ん?そこ変わって欲しいところか?
(くっと手を引くと自分の方へと引き寄せ)
(そのまま肩から背骨をたどり尻をゆっくりと撫でていき)
ゾロ
「あー、確かにそれがなかったらテメェじゃねェな」
やらしい速度で撫でられ背筋がゾワゾワする。これが興奮の火種のなるのも、もうこの身体には覚え込まされている。この手の早さは過去のおれにもやったのだろうか。引き寄せられ近づいた距離を利用して首の後ろから手を伸ばしてコックの頭を更に引き寄せると耳元で揶揄うように
「ンで?若ェおれとは楽しんだのかよ?」
そういう嫉妬深いお前は好きじゃねぇな……
(密着すればするほどに細身な外見とたがう着痩せする筋肉質な、肉と骨の硬さが感じられる男の抱擁を提供しながら、相手からは見えない多少見下すような冷めた色を瞳に宿すまま触れた指先からじんわりと侵食していって)
(金髪と煙草の匂いを奴の視界に入れるまま獣肉を捌く狩人の冷たい眼差しで骨張った指が動き、名も知らぬ森の野生と同化していった)
……そろそろ、帰らねぇと、か
動けるか?
(片腕で抱く傍らで、愛しげに髪をなるだけ擽らぬよう頭を抱いては左耳の後ろから低音で語り掛ける格好を決めて鼓膜に問う)
ゾロ
見えずとも、声が、纏う雰囲気が刺すようなそれに変わったのがわかる。どうやら怒らせちまったらしい。なんだよ、若ェおれとヤったのかって訊いただけだろ。嫉妬だ?そんなもんねェ、時代が違うだけでおれはおれだろうが。そう思う間にも内に燻る火種を確実に成長させてくる手練手管に思考がぼやけて怒っている真意をつい考え損ねそうになる。こうなっちまうともうおれの身体は大半がいうことを聞かなくなるのだ。それでもずっと頭の隅には何にキレてンだよ…と聞きたい言葉が己のうわずった声にかき消されず残っていた。
いつもよりねちっこかったのは気のせいか?誰でここまで善がりちらしているのかとまるで教え込まれるようなやり方だった。イってんのに止まんねぇし、はじめて声もあげられぬほどを体験した。
まだ残る快感が強い、力が入らねェ、そんな時だ。左耳…ねじ込まれたなんてかわいいモンじゃねェ、骨に染み込ませるように響く低められた音波が骨を伝って身体中に駆け巡るようなそんな感覚。おれしか知らねぇ雄のそれ。んンッ…!なんて縋るような声が出て反射的に腕の中から逃れるように力が入って背中が反る。
やめろ、この状態で低いテメェの声は…
咎めるように睨みつけ
「て、っめぇ…ンなとこでおれの身体わけわかんなくさせやがって…!
勝手にスッキリしてんじゃねェぞ、さっきのに文句あんなら言いやがれ!」
ゾロ
「はァ?なんのって、おれが若ぇおれとは楽しんだのかって訊いたら嫉妬深ぇおれは嫌いだとかなんとかテメェが言ったんじゃねェか!しかもわっかりやすく機嫌まで悪くなっただろうが」
全く身に覚えがないみてぇに言うからおかしな眉毛に続いてとうとう頭までクルクル巻いて思考が巻き戻ったのではないかと思った。説明するのも面倒だが、このままではおれがおかしなこと言ってるみてぇな判定されそうで癪なのでヤってる最中頭の隅にあったせいで気が散っちまっていた原因を説明してやり
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