はちみつ漬けびたーちょこ　〆　　　

（一瞬でも疑ったのが可笑しく思われるくらい、ころころと移る表情に忙しい挙動は純粋無垢な青年のそれにしか見えず。夢中に話す相手と距離が詰まり、誰彼に近寄られるのを厭う性分ではあるものの己を慕う真っ直ぐな言葉に悪い気はせず、此方から避けることもなくただ静かに見つめ続けていて。はにかむ姿は不思議と憎めず、微笑にすら至らないほんの微かな表情の弛緩ではあるがふっと小さく鼻を鳴らし、これ以上の野暮な追及はせず一つ頷いてから改めて丁寧に風呂敷を解き、包まれていた菓子を眺めて）
……そう、…まあいいや。折角だから貰っておいてあげる。…和菓子は好きだし＿＿美味しそうだし。

（一先ずは納得した様子の相手に自分の気持ちを受け取って貰えたことへの安堵感からへにゃりと表情を綻ばせ。広げられた風呂敷から現れた二つのタッパーに詰められたクッキーと餡子ときな粉のおはぎが入ったそれに視線を落とし。どんな反応が返って来るのかと緊張を顕にするも、呟かれた感想に喜びから胸の高鳴りを覚え。周囲からの言葉では怖い人、逆らってはいけない人、と畏怖の対象としての存在でしか聞くことが出来なかった為、新しい情報に見るからにご機嫌な様子で笑いかけ）
！……えへへ、それなら良かったです。洋菓子と和菓子、どっちが好きか分からなくて、二種類作ったんですけど……次は和菓子だけにしておきますね！

（一先ずは納得した様子の相手に自分の気持ちを受け取って貰えたことへの安堵感からへにゃりと表情を綻ばせ。広げられた風呂敷から現れた二つのタッパーに詰められたクッキーと餡子ときな粉のおはぎが入ったそれに視線を落とし。どんな反応が返って来るのかと緊張を顕にするも、呟かれた感想に喜びから胸の高鳴りを覚え。周囲からの言葉では怖い人、逆らってはいけない人、と畏怖の対象としての存在でしか聞くことが出来なかった為、新しい情報に見るからにご機嫌な様子で笑いかけ）
！……えへへ、それなら良かったです。洋菓子と和菓子、どっちが好きか分からなくて、二種類作ったんですけど……次は和菓子だけにしておきますね！

（／気づいたら二重投稿になっていてすみません…！片方はお気になさらないで下さい。失礼致しました…。）

（何気なく思ったままを呟きで溢せば此方を向く硝子玉のような丸目が弧を描き、鈍感な己にもその嬉しげな表情は分かりやすく目に映り。当然の如く紡がれた ” 次 “ を示す台詞が思考の端に引っ掛かるも、それを鬱陶しいと感じる以前にあまりにも一直線な健気さには感情を波立たせる気も起きず、いっそ面白がるように揶揄い混じりの声音で本心とは違う、少しばかりの意地悪と伝わるようにわざとらしく鋭く目を細め）
別に、どっちも嫌いじゃないから。気にしなくて良い。＿＿それよりさ、何……次があるつもり？いったい何度、僕の前をうろつく気なのかな

（／大丈夫ですよ、お気になさらず…！たまにありますよね…！
ついでに今後に関してですが、雲雀から風呂敷とタッパーをお返しに犬巻くんのクラスを訪ねても面白そうかなと思っております。見ている周りもざわつきそうかなと。もし良ければご検討ください、！）

（／お気遣いありがとうございます。
わっ、ワクワクする展開ですね…！ザワつく教室が想像出来ます…！是非そうして頂けると嬉しいです。適当な所で場面を移しますね◎）


（すっかり浮かれた様子で次は何の差し入れを用意しようかと夢を膨らませていたこともつかの間。向けられる視線に目を丸くし思わず言葉を詰まらせて視線を泳がせるも、一度決めてここまで足を運んでしまった以上引き下がれまいと意を決して何度も力強く頷き。しかし、ふと背中を追いかけると言う行為に関しては付き纏いになるのでは、と自信なさげに小声で付け足しては逃れるように露骨に目を逸らし）
それは、その……。……め、迷惑はかけません！雲雀さんの邪魔にならないようにしますし、付き纏ったりはしないです！…………多分。

（／わくわくしていただけて嬉しいです！周りの反応なども勝手に確定しながらで大丈夫ですので、区切りが付いたら次からの展開もよろしくお願いいたします！/蹴り可）



（無鉄砲で怖いもの知らずかと思いきや遠慮を滲ませ萎んだ語尾は控えめ。金輪際近寄るな、と拒絶してしまえば簡単なのに、相手のいじらしい態度には若干絆されてしまう自分もいて。ソファをきしりと軋ませ少しばかり腰を上げ、悪戯心から逃げた相手の視線の先に回るように覗き込むと無造作に顔を近付けて、感情を映さないいつもの無表情のまま呟き。認めたわけではなく、処置を保留にしただけだと胸の内に言い訳の意味も込めて）
……そう。…邪魔ならすぐ咬み殺すから。付き纏うなんて悠長なこと言わせる前に。……だからそれまで、ね。

（拒絶されるのではないのかと緊張感から口を引き結んでいたが、無造作に詰められる距離感に息を呑み。遠目からでは強さばかりに目が惹かれて気に留める事もなかったが、綺麗な顔立ちだとつい見惚れてしまい。はっと我に返り遅れてボンッ、と爆発するように顔を赤く染め上げては慌てて逃げるように身を引き。早口でまくし立てて出入口の扉へと下がっては、律儀に頭を下げてから足早に教室へと戻って行き）
ッ……！わ、わかりました！邪魔にならないように頑張ります！えと、えーと……きょ、今日は失礼します！また来ます！

（深く視線が交錯したかと思えばバタバタと音でも聞こえてきそうな大慌て、期待通りの反応に言葉こそ返さなかったものの満足げに去りゆく背中を見送って。真っ赤に色付く頬と豊かに揺れ動く表情が鮮明に記憶に刻まれ、部屋に静けさと共に残されてからもふと相手のことを思い、ひとり口端をふっと緩ませ。委員会の雑務を再開する指先は、どこか機嫌良く順調に＿＿＿）

。。。

（突然の贈り物から少し経った頃、借り物である風呂敷と空になった容器がやけに目に付くように。手作りの品は正直なところどれも美味で、礼を言っていなかった事実が居心地悪く背筋を這うようで己らしくもなく。放課後の賑わいの中、それらを手に唐突に相手の教室を訪ねると遠慮なく扉から顔を覗かせて誰に声を掛けるでもなく呼び掛けて。珍しく記憶に残っていた相手の情報を思い浮かべつつ、周りの反応にも無頓着にあっさりとした愛想の無い声音で）
……ねえ、犬巻透、いる？用があって来たんだけど。

（次は何を作ろうかと試作を繰り返し数日。明日こそは満足の行く物を、と意気込んで帰り支度をして席を立とうとした所で動揺を広げる教室内の様子に顔を上げ。辺りを見渡せば自分に視線が集中し、＂何かしでかしたでのはないか＂、＂目を付けられたのでは＂、と落ち着かない教室の中を視線を巡らせ、ふと相手の姿に気付いてはぱっと表情を明るくし。一人見えない尻尾を振る勢いで駆け寄り、喜びを隠しきれない笑顔で声をかけるも、相手の用件が想像出来ずに不思議そうに首を傾げ）
──雲雀さん！まさかオレの教室まで来るなんてビックリしました。……何か用事がありましたか？

（ざわつきの収まらない教室で、一点に注がれた視線の先を目で追えばひときわ明るく咲く笑顔の相手がそこに。自分の些細な行動に心躍らせる相変わらずの様子には安心感すら覚えるも、周囲の注目を集めている理由に自覚がなく首を捻りつつ不愉快そうに顔を顰めて。このまま視線を浴び続けるというのも気が向かず、人気のないどこかへ場所を移すべくいつもの屋上を思い浮かべると若干答えにならない回答だけを返し説明もなしに背を向けては付いてくるようにだけ仕草で促し）
やあ、君か。…。…いやに見られてる気がするんだけど。＿＿ついてきなよ。ここだと面倒だ。

あ……そ、そうですね！はい！
（周囲の視線にも特に気に留めずにいたが、向けられるものの中には隠しきれない好奇心が見え隠れしているようで。特に深くは追及せず、言われるまま後に続き。道中向けられる視線に落ち着かない心地でソワソワとしていたが、目の前に視線を向ければ求めていた背があり眩しげに双眸を細めて自然と表情を緩め。程なくして普段足を運ぶ機会のない屋上へと出ては、心地好い日差しに眦を下げ、素直な感想を漏らし)
こう言う所で昼寝をしたら気持ちいいんだろうなぁ…。

でしょ。僕も気に入ってる場所でね…よくここで昼寝する。
（視界一面を満たす空色の屋上で、通り抜ける風が髪先を揺らし隣を見遣れば柔らかな表情の相手が傍に。普段は自分以外の邪魔を決して寄せ付けないこの場所で、隣に誰かが居るというのも新鮮でぼんやりとその横顔を眺めるも、嫌な気はせず肯定的な言葉は素直に受け取り気分良さげに。陽当たりの良い適当な場所に腰を下ろすと、洗っておいた先日タッパーと畳んだ風呂敷を取り出し、その上にいくつか個包装のチョコをのせてからひょいと差し出して）
これ、こないだの。＿＿美味しかったから。…礼を言うよ。

（どこか人間離れをした相手も同じ感情を持つことがあるのだと一人で新規感を覚え。腰を下ろす相手に自分の立ち位置を悩んだ末に傍で正座をしては、徐ろに差し出されたタッパーに目を瞬かせ。用の意味を理解しては、手に取ろうとした所で小さなチョコレートと感謝の言葉に目を見開いて完全に動きを止め。まじまじと見つめてからようやく理解が追いついては、顔を上げて勢い良く左右に首を振り。早口で捲し立てるも、ゆっくりと深く息を吐いて大切そうに手に取り）
……、……………はッ。と、とんでもないです！俺がしたくてやったことなので！普段から料理もしてますし！…ただ……やっぱり、そう言って貰えるのは、すごく嬉しいです。チョコレートも、ありがとうございます。……勿体なくて、食べれないかも。

（畏まった正座とわたわたと慌ただしい仕草はまるで小動物のようで、物珍しげに眺めつつも自分をここまで慕うその反応一つ一つが理解できないと言わんばかりに呆れ気味に眉を寄せ、軽く首を傾げながら呟きを洩らし。空間を共有するこの時間、たわいない会話も嫌ではないのが何よりの証拠だが、無意識のうちに相手に興味を引かれているのだろうか、輝く褐色の瞳から目を逸らすことなくいっそ居心地の悪いほどじっと真っ直ぐな視線を向けたまま会話を続け）
大袈裟。その辺りで売ってるのと何も変わらないと思うんだけど。……それより君が作ったものの方が、余程面白みがあるというか…。料理、好きなの？

だって、雲雀さんから貰った物ですから。
（相手の表情から微かな呆れを感じ取るも、気にすることなく笑顔で頷き。タッパーの中にチョコレートをしまい、改めて風呂敷で包み直しては、真っ直ぐに向けられる視線と投げかけられた質問に目を瞬かせ。当然のように行ってきたことを改めて腕を組み考えながら答えては、ふと相手の顔をじっと見つめ。周囲から話を聞いても畏怖の対象としての姿しか知ることが出来ず、興味津々であることを隠せない顔で首を傾げ）
家で料理することが多くって。好き……ってよりは、習慣？みたいな。作ること自体は好きです。人に渡す物なら、尚更。雲雀さんは……好きなこと、とかありますか？

（恥ずかしげもなく並べられた台詞に表情こそ変えないが照れくささからフン、と鼻を鳴らして話を流し。幼顔で覚束ない印象もあったが、まだ学生にして料理もこなしているとは意外な一面を見た気がして感心の呟きを零し。単に後ろをついてくる不思議な存在だった彼が、少しずつ ” 犬巻透 ” として輪郭が鮮明になっていく感覚。自分の話をするのは気怠く、普段通り飄々と素っ気なく躱そうとしてから顎に手を当て考え込み、相手になら、と改めて返答を付け足して）
…へぇ、自分で料理するんだ。＿＿僕？…僕は、並中の風紀以外に興味は無いな。＿＿強いて言うなら…動物、とか。喧しいのじゃなければ嫌いじゃないよ。見るのも触るのも。

（／ご連絡が遅くなってしまいすみません…！ただ今多忙な時期となり中々お返事を返す時間が作れず、お待たせしてしまって本当に申し訳ないです。明日にでもお返事をと思っていますが、まず謝罪だけ先に置いておきます。本当にすみません…。）

（素っ気ないながらにも自分のことを語る目の前の人物は想像上の存在ではなく、雲雀恭弥と言う個として一歩近づくことが出来たことで親近感を覚え。相手の言葉から時折校内にやって来る小さな黄色い鳥を思い返し、聞き慣れたリズムを口ずさむ愛らしい姿にハッと気づいたように相手に視線を向けては、何処か期待を含む瞳で見つめてずい、と一歩顔を近づけ）
動物……。あッ、確かに時々鳥が来てますよね。雲雀さんの所に飛んで行くのも見たことがあります！並盛の校歌をよく口ずさんでて……アレって雲雀さんが教えたんですか？