記憶は間際のモノですら曖昧で当てにならない、まるで酷い二日酔いめいた意識の混濁の中から貴方は硬く冷たい床の感触を覚えて目を開く。
そうして浮遊感を交えた夢見心地から急激に意識を現実に寄り戻すのは、流れたばかりの濃い血の臭い、咽返る様なソレと距離感の掴めない位置から聞こえて来る誰かの断末魔。足音、水気のある何かが裂ける音と悲鳴、戦闘音。
軋む様な耳障りな(啼き声)と、足取りの揃わない大勢の引き摺る様な足音。
何処まで続いているかも分からない薄暗く果ての無い閉鎖空間、無作為に寄り集められた様な面々、蠢き襲い来る得体の知れない異形、狂人、etc…
何が(起きている)のか、何に(巻き込まれている)のかを明らかにする以前に――誰もが生き残りを図らなければならない。
恐怖と戦い、不条理に叛逆し、死に抗うだろう
――徒党を組み、信頼しあい、または己や誰かの為に裏切ることで
そうして暗闇を越えた先に視るのは希望か、或いは更なる深淵か…
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