神埼梨花 2021-12-06 17:05:41 |
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永也「貴方を助けに来た。今、ここに貴方を処分しようと刺客が向かってきてる。早くここから逃げよう」
リーナ「その刺客って、私の事かしら?(いつの間にか後ろの壁に寄りかかっており、大鎌を手に握っていた)同じ人工特異魔獣だと言うのに、随分とお優しいことするのね。さっきのあの警備員達を殺さずに、気絶程度で済ますなんて。私なら、邪魔だからさっさと首を跳ねちゃうわ。ここに居る、貴方達のようにね」
永也「…僕は、約束したんだ。この力を奪う為に使うんじゃなくて、守るために使うんだって。もうこれ以上、僕の目の前で誰も奪わせたりはしない」
リーナ「…そう…ほんとそっくりね、あの子と」
永也「あの子…?」
リーナ「それなら、私からその子達を守ってみなさい。そうじゃなきゃ、この先生きていけないわよ?」
永也「…言われなくても、そのつもりだ」
永也「無謀だろうと僕はやる。これは君達の為にやるんじゃない。僕のエゴを突き通す為に、やるだけだ」
リーナ「!…その言葉…それも、園崎岳斗の受け売りかしら?」
永也「えっ…なんでそれを…」
リーナ「あの子と似たような事を言う子を知ってるだけよ。なら、貴方のエゴがどれ程の物か、見極めさせてもらうわよ。新垣永也君。私からその三人を守ってみなさい(鎌を振り払い、永也に向かって歩み出す)」
永也「(何だこの人…明らかに、CrimsonHoundやAzulSpecterとは違う雰囲気だ。まるで、他に何か目的があるような…)」
2人「………(同時に走り出し、互いの攻撃がぶつかり合う)」
リーナ「(へぇ、中々の動体視力と速度ね。私が攻撃を仕掛ける瞬間を見て、しかもこの速度に追いつくなんて)」
永也「(まだ本気じゃないはずなのに、こんなに攻撃が重いなんて…!いや、ここで臆してどうする。力で負けるんだって言うんなら…とにかく考えて考えて考えまくるんだ。一瞬でも思考を止めるな、こいつに勝つ方法を考え続けろ!!!)」
リーナ「よっと(体を回転させて攻撃を受け流し、永也の首元目掛けて大鎌を振るう)」
永也「(右半身を魔獣化させ、固い装甲で攻撃を受け止めるがそれでも首に刃が食い込む)ぐっ…らぁっ!!!!(リーナの腕を掴み、もう片方の腕を魔獣化させリーナの顔面を掴み地面に叩きつける)」
リーナ「(大鎌ごと身体がコウモリとなって霧散し、永也の隣に現れたと同時に大鎌で魔獣化した右腕を切り落とす)」
永也「ぐっ…!?(瞬間移動…!?いや、違う。体を分解させる事で攻撃を回避して、隙を付ける位置に体を再構築したんだ。自由に体を分解出来る能力…ある意味、瞬間移動よりも厄介だな…!)」
リーナ「ほらほらどうしたの?その程度じゃここから逃げ出す事すら敵わないわよ?(大鎌で斬り刻んでいく)」
永也「っ…僕を、舐めるなっ…!(頭から生えていた右角が消え右目が黄緑色に変わると、魔獣化した腕が蛍光色に変わり、切り落とされた腕が再生し切り裂かれた傷も即座に回復する)」
リーナ「!その力…!」
永也「ぐっ…!(まだ体に馴染みきれてない梨華の魔力を魔力回路に無理矢理循環させてるせいで、体が今にも焼け切れそうだ…!長くは持たない、持って2分だ。この2分の間に…こいつを倒すっ!!!)(リーナに飛びかかり、拳を振り下ろすが難なく避けられてしまう)」
リーナ「…そう、それなら…これはどうかしら?(瞳に淫紋が現れ、永也に催眠を掛ける)」
永也「(リーナの瞳を見た途端、急激な目眩に襲われる)っ…!?(なん…だ…急に、頭に靄がかかったみたいに…!体が熱い…意識が朦朧とする…!)」
リーナ「貴方に催眠を掛けさせて貰ったわ。さぁ、私の忠実なる下僕よ。その三人を殴り殺しなさい」
永也「う…あ…(瞳に淫紋が浮かび上がり、りおん達の方へ体を向け覚束無い足で歩み寄っていく)」
永也「っ…うぅっ!!!!!(自身の顔面を思いっきり殴る)」
リーナ「!」
永也「言っただろ…この力は奪う為に使うんじゃなくて、守る為に使うって…!!」
リーナ「(私の魅了を自力で解いた?神格種ですら自分の意思で解くことの出来ない強力な魅了を、自分で解くなんて…やはり、この子は…)」
永也「考えことなんて随分と余裕だね(いつの間にかリーナの懐に入っており、リーナの首に掴みかかる)」
リーナ「(体を蝙蝠化させて散開するが、それを読んでいたのか逆方向から肥大化した腕が挟み込むように向かってくる)!」
永也「確かに、体を自由に蝙蝠化させる能力なんて瞬間移動よりも厄介だ。だけど…その能力にはひとつデメリットがある。密閉空間に閉じ込められたら、体を再構築する事が出来なくなるってことだ」
リーナ「(しまった…このまま閉じ込められたら…!)」
永也「僕の…勝ちだっ!!!!!(蝙蝠達を両手の中に収め閉じ込める)」
リーナ「…どうやら、貴方のことを侮っていたようね(永也の後ろでリーナの姿が再構築されていく)」
永也「!なんで、閉じ込めたはずじゃ…!」
リーナ「蝙蝠を全て捕えれば体の再構築を防げる…いい線行ってたわ。でもね、それがもし蝙蝠では無かったとしたら?」
永也「え…?(永也の手の隙間からシュー…と紫色の空気が吹き出している)!これは…!」
リーナ「1つ訂正してあげる。私の能力は体の分解・再構築ではない…私の能力は『幻影』、幻を見せる能力よ」
永也「まさか、あの蝙蝠は…!」
リーナ「そう、ただのブラフよ。けど、何も全てが嘘って訳じゃないわ。体を蝙蝠に出来るのは本当の事だもの。だって私、淫魔だから」
リーナ「…けど、貴方のその発想は中々良かったわ。だから…敬意を評して、少しだけ本気を出してあげる。とは言っても…10分の1程度だけど(一気に空気が変わり、さっきとは比べ物にならない悪寒と殺気が放たれる)」
永也「っ…!(空気が変わった…!やっぱり、さっきのは本気じゃなかったってことか。このままだと、多分後ろの3人も殺される。死ぬ気で、この攻撃を受け止めるしかない…!)」
リーナ「さぁ…行くわよ(大鎌が消えたかと思うと、さっきの大鎌よりも巨大な自身の魔力で作られた紫の大鎌が現れる)」
永也「っ…!(防御の構えを取る)」
リーナ「…『死夜ノ月』(永也に向かって、大鎌を振り下ろす)」
永也「(振り下ろされる刃を見て、この場にいる全員が真っ二つに切り裂かれるイメージが頭に流れ込んでくる)(…あ、これは…僕じゃ、防ぎ切れない。ダメだ、死───)」
?『そこまでぇぇぇぇぇ!!!!!(近未来的な大型トラックが防護障壁を纏った状態で入口の壁を突き破って現れる)』
リーナ「!(リーナにぶつかるが体が霧散し別の場所に体を再構築する)」
永也「えっ…?」
?『そこの4人、早く後ろのコンテナの中に入って!!さっさと逃げるよ!!!(何処からか声がしたかと思えば、後ろのコンテナの扉が開き、研究室のような部屋が現れる)』
CROWN「よく分かりマセンが…(永也とりおんを小脇に抱える)お兄様はご自分でお願いシマスよ!(コンテナに乗り込む)」
龍冴「恩に着るよ…!」
永也「えっ、まっ───(全員が乗ったと同時にコンテナの扉が閉まる)」
?『よし、このままぶっ飛ばしていくよー!しっかり掴まってて!(そのまま勢いよくバックしていき、地下を出てそのまま建物内の通路を走っていく)』
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