神埼梨花 2021-12-06 17:05:41 |
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花火「えっ…消えた!?」
かなめ「ちっ…あともう少しだったんだが…!」
清春「…ごめん、ちょっと思考読ませてもらうよ(サーシャにふれると思考が流れ込んでくるが、その内容に目を丸くする)…サーシャ、君…まさか…」
寺門「行くよ狛犬っ!!!」
狛犬「はい、主様!!!」
寺門「(二本指を立てる)憑依、狛犬っ!!!!!(狛犬が小さな光球となり寺門の中に入っていくと、犬耳と尻尾が生え虚想無慙が大鎌に変わる)」
?「…グラビティアックス(一言そう呟いた瞬間、斬撃が全て掻き消され手には重厚な大斧が収められていた)」
ゼルヴィッツ「仕方ありません……他の鬼が撤退するまでの間は私が『代役』を務めましょう…(スクランブル交差点に降り立つ)」
ビビ「!!!……わ、うわぁ……」
嘉久治「な、今度は誰っすか!?」
ビビ「アイツ、アイツは、ダメだ、絶対……」
サーシャ「____________ぁ……なんで、こんな……なんで、先輩……(小さな声で動揺している)」
嘉久治「え…………?」
黎明「ふぅん、なるほどね…!(身体に雷電を纏ったと思うと姿が六脚巨体の黄金の狼の姿になる)それじゃあまぁ、ガンガン行こうか!」
彼岸「______……なるほど、な」
かなめ「!貴様は…!」
花火「こ、今度は何!?」
清春「…サーシャ…1つ、答えて欲しい…君も、花火と同じ『転生者』なの…?」
晃「…は?」
椿「サーシャが…転生者…?」
寺門「やぁぁぁぁぁぁっ!!!!(黒銀に大鎌を振りかざす)」
?「(グラビティアックスを彼岸に向ける)…潰れろ(彼岸に強烈な重力がのしかかる)」
ゼルヴィッツ「お初にお目に掛かります、皆々様。私は『ゼルヴィッツ・クロウリー』……ひと呼んで『夜魔の魔術師』…またの名を『十大審判・嫉妬担当-レヴィアタン-』で御座います、以後お見知りおきを」
サーシャ「____……ごめん…ずっと黙ってて……(俯く)」
嘉久治「う、嘘でしょ、サーシャも……」
サーシャ「……『星天の魔術祖師パウリナ』……それが、昔の私」
黒銀「……(剣刃錬成で腕に刃を作り受け止める)」
黎明「背中がお留守だよ!(雷撃をまとった鉤爪で焼き裂く)」
黒銀「!」
刹「……(X上に豪炎を纏って黒銀の身体を斬りつける)」
彼岸「!!!(持続的に重力のかかる方向に衝撃波を放ち耐えるが顔を歪める)…なるほど、こういうことか……!!!(一瞬の隙に後退しそのまま撤退を図る)まぁいい、やることはやった、バカ真面目に付き合う理由もない!」
かなめ「やはりか…貴様、あの暴食娘と同じ十大審判か」
花火「十大審判?な、何それ?」
晃「あいつとは、何か因縁の関係が前世にあるのか?」
寺門「す、凄い…圧倒していってる…!」
?「…逃がすか、重力加速(グラビティアックスを構えると、力強くけった地面が重力でめり込み、一瞬で彼岸の横を通り過ぎる)…断罪、執行(グラビティアックスを振り払うと、彼岸の両足が切り落とされる)」
ゼルヴィッツ「クク…今は語らずにおきますが……強いて言うならば、貴女達の敵ですねェ」
サーシャ「……魔術師としての先輩だし、すごいお世話になった大先輩……あの魔術王ソロモン王の一番弟子でもあるの、あの人は」
ビビ「え、ええええええ!?」
刹「……いや、油断出来ない」
黒銀「(傷口がみるみるうちに塞がっていく)……筋はいい」
彼岸「何_____!」
かなめ「はっ…そいつはそいつは…非常に都合がいいな」
花火「(白継之御霊を憑依してるからか、さっきよりも鮮明に魔力を感じ取れる。この人…さっきの氷の人よりも、遥に格上の存在だ…!)」
晃「なっ…!ソロモンの一番弟子だと…!?まずいぞ…力に目覚めたばかりの花火が勝てる相手じゃない。どう扱えばいいかもわかってないってのに、どうすれば…!」
寺門「えっ…再生した!?」
?「(ローブのフードが風で取れ、弁柄色の長髪が風に靡く。そしてその首にはタルタロスの囚人が付ける黒い枷がつけられていた)もう少し骨のある相手だと期待していたんだが…少し押し潰された程度で敵前逃亡するなど、貴様の正義はその程度か。カノニカルシックス」
聖「なんで…どうして、貴方がここに…!元八大幹部の第5位・重力の断罪者ーグラビティジャッジメントー…『風祭 雅』!!!」
ゼルヴィッツ「ククク、まァ今回は戦いに来たのではなくあくまでも時間稼ぎの為ですが…約2名、やはり【剣の魔】以外の悪魔の因子もちには荷が重い遊戯だったようで、ろくな成果も出せず撤退を余儀なくされるでしょうねェ……まぁそのような与太話は置いておいて……私は今この場では手を出す気がない、と言っているうちにさっさと引き下がった方が身のためですよ?」
サーシャ「……大丈夫、この状況……しかも、まだ力に不慣れな花火ちゃん相手に先輩は手を出したりしない……絶対に……」
ビビ「そのかくしょうどこにあるんだよぉ!?」
サーシャ「先輩のことは、私と『あの人』が一番よく知ってるから……!!!(花火達の方に駆けだす)」
黎明「…なるほど、カノニカルシックス最強格の黒銀か、お前」
彼岸「……チィッ……生憎、命までみすみす捨てるほどの馬鹿では無いものでな…!!それにしてもその首輪、よく似合っているじゃあないか」
かなめ「随分と寛大じゃないか、十大審判。だが…その上から目線な態度、全く持って気に食わぬっ!!!!(ゼルヴィッツに切りかかろうとするが、目の前に氷壁が現れる)なっ…!」
花火「待って!!今は引いた方がいい!!今この人と戦うのは不味い気がする!!」
かなめ「ならば貴様は逃げろ!!どの道、今の貴様では敵わぬ相手だ!!!」
花火「嫌だよ、君を置いてくことなんてっ…!」
かなめ「甘ったれるなっ!!!戦とは命の駆け引きっ!!!敵にも味方にも慈悲を賭けよう者なら、まずお前から死ぬぞ!!!!わかったらとっとと去れ!!!!」
花火「そんなの…納得できる訳が無いでしょっ!!!!無くなっていい命なんてないっ!!!!見捨てていい命なんてないっ!!!!死んで当たり前なんて…そんな常識、認めない!!!!!」
かなめ「(花火の姿が真夏と重なる)…お前と言う奴は…本当に、変わってないな…」
あさひ「!サーシャ!!!」
晃「おい待て!!!サーシャ!!!(サーシャを追いかける)」
寺門「カノニカル…シックス?」
雅「…この枷は、自らへの戒めだ。自分が犯した罪を忘れぬ為のな」
ゼルヴィッツ「ククク、えぇ、聡明なご判断で何よりです___……ん?(サーシャを視界に捉える)」
サーシャ「っ…先輩!!!」
ゼルヴィッツ「!…………あぁ、なんという事か……貴女ですか、パウリナ」
サーシャ「そうだよ!!私だよ!!!ねぇなんでそっち側にいるの!?」
ゼルヴィッツ「…………(目を細める)」
黎明「新時代の悪魔と称される、悪魔となる素質を持った殺人鬼のことさ」
彼岸「ふん……戒めねぇ…」
かなめ「貴様は…」
花火「ほしみね、この人と知り合いなの?」
晃「(サーシャに追いつき足を止める)サーシャ、お前…」
寺門「さ、殺人鬼!?」
雅「今度こそ、自分は自分の正義を信じる。もう、見失ったりしない。例え今は囚人であろうと…この世界の人々は、自分が守ってみせる」
聖「風祭さん…」
ゼルヴィッツ「まぁ、代わりに答えるならば、前世の縁で少々…」
サーシャ「ねぇ答えてよ!!こんなの先輩らしくないじゃん!!これじゃ先輩ほんとに悪者になっちゃう____」
ゼルヴィッツ「えェ、もうそれでいいのですよ……もはや私は人というものに愛想が尽きたのですから、故に私はこの種に知らしめてやるんですよ……己らがどれだけ傲慢で愚かであるかを、ね」
サーシャ「……せん、ぱい…」
黎明「しかも、黒銀と対峙をすれば……まず、勝てないって言われてる……今までに死んだ腕利きは、数しれない」
彼岸「はっ……やれるものならやってみろというものだ(手にいつの間にか転移用結晶を持っておりそれを握り潰し逃避する)」
天獄「……なんだ、あいつも逃げたか」
花火「ほしみね…」
かなめ「はっ、今更何を言っている。傲慢で愚かだからこそ、人間は面白いのではないか。そこの娘達だって同じこと、敵である貴様を助けたいと、見捨てて良い命などないと馬鹿な事を息巻いている。これを傲慢と呼ばずになんと呼ぶ?愚かで、浅はかで、だが欲望には貪欲で、その為なら不可能にすら立ち向かい死に物狂いで足掻く…だからこそ、人間は見てて飽きぬのだ。貴様に何があったかなど知った事ではないが、一部の愚かな人間共に屈辱を味合わされたのをきっかけに人類に復讐するなど…貴様の方が、よっぽど愚かで愚鈍ではないか。十大審判」
寺門「っ…そんなの、勝てっこない…僕なんかじゃ、足元にも及ばない…!」
雅「………」
聖「風祭さん、どうして貴方がここに…」
雅「総司令と木下が自分の事を仮釈放してくれたんだ。この世界の革命の為に…正義の為に、もう一度刃を振るって欲しいとな」
シン「清十郎と総司令が…」
ゼルヴィッツ「……ふ、くく……アッハハハハ!!いやはや実に世間知らずな答えをどうもありがとうございます……まさか貴女ともあろう存在がそのような甘っちょろい事を仰るとは…………そんな甘ったれた希望的観測を持っているから『人柱』なんて『この世界の悲劇を背負って殺される運命を持つ存在』が生まれるんですよ」
サーシャ「ひ、人柱……?」
ゼルヴィッツ「嗚呼、今の貴女の言葉を『女王』に聞かせたら有無を言う前に死ぬでしょうねェ、そんな戯言を吐いた相手が私で良かったではありませんか」
刹「…………黎明、その子連れて逃げて」
黎明「えっ!?」
天獄「ほぉー?何だ、アルティネイターの総司令はまだ捕まっていないのか……政府の人間はつくづくノロマだな(いつの間にか歩み寄ってきている)」
ゼルヴィッツ「ククク、そもそもですよ……そのような綺麗事が通じるからこそ『悲劇』は永遠に消えないのですよ……人間の傲慢と愚劣さを許すからこそ、世界は半永久的に地獄を生み出し続ける……ではどうするか、その歪みのサイクルに革命を起こす他ない、つまり_____」
サーシャ「…………人類史の白紙化をする、ってこと?そういう事なの、先輩、貴方がやろうとしてるのって……!(拳をきつく握り締める)」
刹「複数でかかればみんな死ぬ、それに、この人は民間人は殺さない、そういう信念を感じる……むしろ、その危険性を案じて向かってきた戦える人達の数を減らすために、この人は送り込まれてる…………だから私が引きつける」
天獄「あぁ、あまりにも退屈でな……手ぬるすぎてあくびが出る、なぁに戦いに来たわけじゃないさ…」
晃「まさか…異聞帯を、作り出そうと…!」
かなめ「はぁ…十大審判ってのは馬鹿しかいないのか?言っとくが、余達の世界が地獄になってるのはお前らのせいだぞ?結局のところ、お前達がそのサイクルを生み出す原因となってるじゃないか。そんなことすらもわからないのか?ソロモンの一番弟子が聞いて呆れる」
寺門「だ…だめだ、それなら、僕が戦うべきだっ!!!出来損ないの僕でも、囮ぐらいは出来るっ!!!そんなに強いなら…もっと、もっと沢山人を救う事も出来るはずだ!!!!誰かが死ななきゃ行けないって言うのなら…それは、僕じゃないとダメだっ…!!!」
雅「なら、何のようでここに来た」
ゼルヴィッツ「安い挑発をどうもありがとうございます……が、それはどうでしょうかね?一度全てを真っ白に戻してしまえば、悲劇のあり方というものも変容するものでしょう?中途半端な革命が起こる故にサイクルが強固になるんですよ」
サーシャ「……させない、そんなこと、絶対」
ゼルヴィッツ「ククク、そうおっしゃるだろうと思いましたよパウリナ……ですがもう遅い、もう既に、別の次元では異聞帯の完成が目前です……この世で最も人類から悲惨な死を与えられた【闇の女皇】の手によって作り出される異聞帯が、ね?」
サーシャ「闇の女皇……?…まさか……」
ゼルヴィッツ「その通り……闇の冠位の魔術師……ダフネスですよ」
刹「……駄目、私がやらせないよ……それに、死ぬとは一言も言ってない」
天獄「何、ひとつ忠告でもくれてやろうと思ってな」
ゼルヴィッツ「……分かりやすく申し上げるならば、既に世界ひとつが貴方達の価値観で言うところの終焉を迎えようとしているということですよ」
刹「いいから、早く行って」
天獄「もはや、この世界は無法地帯。まだ一部だが、そのうち警察は全土にわたって機能を失うだろう、そうなれば……その次にやってくるのは地獄……とだけ言っておこう」
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