「 My Angel, My Devil 」〆

「 My Angel, My Devil 」〆

Devil  2021-11-21 21:57:27 
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人々を清く正しい方向に導くべく光をもって地上に遣わされた天使。
人々を誘惑し堕落させるべく闇をもって地上に遣わされた悪魔。
決して交わる事の許されない2人が、この町のどこかで今日もグラスを片手に他愛の無い話に花を咲かせている──らしい。


お相手様決定済み〆


 

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  • No.341 by Belial  2022-01-10 20:40:53 


(今日の相手は素直に心の内を打ち明けてくれて、それが嬉しくもあった。相手との距離が縮まり、ブルーの瞳が優しく弧を描いたのを見て安堵すると、伸ばされたその手が自分に触れるのを待った。
…と、背後から聞き慣れた声で名前を呼ばれて曖昧な表情を浮かべる。どうやら痺れを切らして追いかけてきたらしい。)

___悪い、レイチェル。急用ができたんだ。
今日はお暇するよ、付き合わせて悪かったな。

(今夜はパーティー会場にいる多くの人間に十分欲の種を植え付けることができた、それに関しては皆の羨望を集める美しい彼女のおかげと言える。
成果をあげる手助けをしてくれたことに感謝はしているが、天使を悲しませるわけにもいかないし、そもそもこういう関係はその場のみのものだ。人の少ないこの場所で早いところ誘惑を解いておいてやろう。
急用ができたので帰らないといけなくなったと謝りながら、パチンと指を鳴らした。音を聞いたアルフレッドも同時に誘惑から解放されたはずだった。)


___レイさん、実は僕もそろそろ帰らないといけなくて。
連絡先だけ教えてもらえませんか。必ずまた連絡します。

(後ろで様子をうかがっていたアルフレッドがこちらに歩み寄りながら相手に声をかけた。
帰る前に連絡先を教えてほしいと言う男の目に、異様なまでの熱は浮かんでいないし先ほどまでの熱烈なアプローチも落ち着いている。つまり誘惑の影響はもう解けている。
影響を受けるまでもなく元から本気だったのかと顔をしかめたものの、今は口出しをするわけにもいかなかった。)

  • No.342 by Raymond  2022-01-10 21:29:24 


「 え…ッ、何よそれ!
嫌よ、貴方がいなければつまらないじゃない!

…けれど、、まぁ、仕方がないわよね。 」

( 急用ができた、と聞けば、縋り付くように相手の服を掴むが、指を鳴らされた途端、ぱちぱちと数回瞬きを繰り返せば、名残惜しそうにしつつも、ゆっくりとその体を離した。
「 楽しかったわ。また、パーティに来た時はお話しましょう。」と、落ち着いたように話すが、流石、このような場に慣れているだけはあり、別れ際に相手の肩を掴めば、頬に軽くキスを落とした。そして、フフッと満足そうに笑えば、手を振って、紳士達の待つ大広間へと戻って行った事だろう。)

……、…え、あぁ。

…すみません。
僕、前にも連絡先を交換して、大事な人に怒られたことがあるので。遠慮しているんです。

( 相手へキスした彼女を横目で見ながら、驚いたように目を見開くが、それとほぼ同時にアルフレッドに声を掛けられ、やっとのこと反応を返した。
どうやら、彼は誘惑が解けた尚も、自分と親しくしたいと思ってくれているようで、その気持ちは決して悪いものでは無い。
しかし、一間の沈黙の末に、眉尻を下げた笑顔で謝罪の言葉を述べれば、その後を続けた。
以前、彼と靴を見に行った時だっただろうか…街で知り合った人間と連絡先を交換したと言ったら、怒られたことがあった。ふと、それを思い出し、申し訳なさそうにしながらも、何処か、嬉しそうだった。)

  • No.343 by Belial  2022-01-10 23:39:39 


(頬にキスをされたことにはそれほど驚かなかったようで、大広間へ戻っていく彼女を見送るとこれで一段落かと息を吐く。
ああいう華やかな女性は自分に気を持たせるのが上手いため、別れ際にキスをしてくることが多いのだ。そんなことは天使に言えた話ではないのだが。
アルフレッドは相手の返事に残念そうに眉を下げ、「そうですか……。」と引き下がった。悪魔はそれを自分のことと知りながら、知らんぷりをして煙草を吸い始めていた。
一度は引き下がった彼だったが、諦めきれなかったようで相手に名刺を差し出す。)

ではせめて、これをもらって下さい。
気が変わったらいつでも連絡を待っています。
今日はありがとうございました、またいつか。

(名刺は仕事用のもののようで、ドクターの肩書きと比較的近所にある病院の名前や、携帯番号、アドレスなどが書かれていた。
受け取れないと相手に返される前にとばかりに早口でそう言うと、頭を下げて名残惜しさを残しつつもその場を去っていくのだった。)

  • No.344 by Raymond  2022-01-11 00:06:49 


あ、いえ!
その、こちらこそ…。

( 名刺を渡され、そのまま早口で流れる相手の言葉を聞けば、此方もお礼を言わんと、言葉を発する。
しかし「 ありがとうございました 」と言い切る前に、既に相手はその場を後にしてしまった。
あれだけ親切にしてもらっておいて、申し訳なかったなぁ、なんて、暫くその背と名刺を交互に見つめる。
ワインの染みたスカーフをもう一度胸ポケットに戻せば、隣で煙草を吸う相手へ視線を送った。)

……次、こういった場所で仕事する時は、会場を教えておくれよ。

( そう呟けば、煙草の香りにやや顔を顰めながらも、悪戯っぽく笑った。今回のように相手の仕事現場へ知らずに出向いてしまっては、また自分が我儘をしかねない。よっぽどのことが無い限り邪魔はしたくない、という気持ちは健在らしい。
仕事と知りつつも、相手が誰かを誘惑していると考えればそれはそれでモヤモヤするのも変わりはないが、目の前でされるよりは幾分マシだ。
そんな事を思いながらも「…それで、これから一緒に帰る?」なんて相手の顔を覗き込んだ。)

  • No.345 by Belial  2022-01-11 00:51:56 


(男が大人しく去っていくのを見届けると、やれやれと息を吐き出して煙草を手のひらに握り込んだ。携帯用の灰皿を持ち歩くのは面倒なので外では自分で燃やしてしまうことにしているらしい。
これである程度は香水の匂いも紛れるようになっただろうか。どちらにせよ相手の嫌がる匂いであるのに変わりはないのだが。
仕事の会場を知りたいと言われ、毎回一緒に行くと言い出すのかと思ったが、自分が仕事をできるようにするための相手なりの妥協案のようだ。)

……わかった。お前もこういう華やかな場所を見に行く時はひと声かけてくれ。
毎回俺を連れて行けとは言わないが、分かってた方がいいこともある。

ああ、帰ろう。例のバーに寄ってくのもいいが、今日はくたびれた。
飲み直すなら家にしよう。

(頷きながら、相手の視察の場合も同じようにして欲しいと伝える。特にこういう夜の煌びやかな場所なら、毎回自分を誘えとまでは言わないが把握しておきたかった。
覗き込んでくる相手と目を合わせて頷くと会場を後にするため出口に向けて歩き始める。
今日の会話にのぼったバーはまだやっているが、今夜は随分エネルギーを使った気がする。店に寄るのはまたにして、もう少し飲み直すならどちらかの家でくつろぎながらにしようと提案するのだった。)

  • No.346 by Raymond  2022-01-11 01:34:59 


( 此方も、相手の言葉に快く頷けば、自らの我儘や強欲が招いたこととはいえ、こうして互いに約束し合えるのは、なんだかより特別に慣れたような気がして嬉しかった。
正直、この手の会場に今後行けるかどうか自信はないが、そうなったらきちんと約束を果たそう。)

そうだね。
…僕も、久しぶりに怒ったものだから、何だか疲れたよ。

いつも君の家にお邪魔してばかりだし、たまには僕の家で飲もうか。

( くたびれた、という相手に同意を示すように笑えば、自分も久しぶりに体力を消耗したと肩を落とす。
そして、何時ものように相手の隣に寄り添えば、会場を後にし、自分の家へと相手を誘うのだった。)


『 __なぁ、ラグエル。
俺たちもしかして、また見せつけられた? 』

( 会場を後にする天使と悪魔の背を、大広間の入口から覗く2人の姿があった。
細かいことは分からないが…たまには洒落こんで好きなだけ酒を飲んでやろうと、大天使様と遅れて会場に来てみれば
その場は既に欲に塗れ、此方からしてみれば随分と楽しいことになっていた。まぁ、暫くしてテラスから勢いよく出てきた同僚達を見れば、此方に気付きもしないし、なんとなく察しがついたが。
面白いやら呆れるやら、兎にも角にもしょうがない奴らだなぁ、と笑いながら肩を竦める。)

  • No.347 by Belial  2022-01-11 02:09:35 


確かにしばらくお前の家に行ってないな、そうしよう。

(言われてみればこの所は自分の家で飲むことがなにかと多く、相手の家には久しく行っていない。
普段から起きるのが遅い自分を相手が起こしにくるため、自分から思い立って訪ねない限り相手が来ることの方が圧倒的に多いのだ。
久しぶりに相手の家で2人で飲めるというのは嬉しく、同時に先ほどの喧嘩を思うとこうして普段通りに楽しくやりとりができているというのも嬉しいことだった。)


___もしかしなくても見せつけられただろう。
あの悪魔め、先輩を傷つけたらただじゃおかない

(隣の悪魔と一緒にいることにはすっかり慣れ、地上に来ては観光に出かけることもあった。
このパーティーばかりは途中から人間の欲がかき立てられている異様な空気を感じていたのだが、楽しく過ごすことが増えている。
2人の姿を眺めながら、どう考えても見せつけられたと相手の言葉を正しつつテラスを出てきた時の2人の様子を思い返して、その後ろ姿に向けてそう言った。)

  • No.348 by Raymond  2022-01-11 02:41:43 


『…ま、俺らは気を取り直してまた飲むか。』

( 隣の大天使にすかさず訂正されれば「やっぱり?」と笑ってみせる。未だに先輩への熱は覚めていないようだが、初めに会った時よりも随分と落ち着いて来たように感じる。
遠くなる背を飽きるまで見届ければ、折角セットした髪をかきあげ、手にしていたグラスを掲げて上記を述べた_。)


さぁ、どうぞ上がって。
上着も好きに掛けていていいよ。

( __家に着けば、自らジャケットを脱ぎながらそう言う。部屋の中はシンプルで、その真面目な性格がそのまま反映されたような理路整然としている部屋であった。
「お酒は棚に入っていたと思うけど…」なんて言いながら、力尽きたようにベッドに腰掛け背から倒れ込む。
人間観察が好きなのは変わりないのだが、あそこまで煌びやかで人が多いと、流石に気疲れしてしまうらしい。
今回の場合は他にも色々疲れの原因は勿論あるが、視察するのもほどほどにしよう、と考える。 )

  • No.349 by Belial  2022-01-11 15:00:25 


…相変わらずお前の家は埃ひとつないな。

(相手の家に上がると、前来た時から変わらずきれいに整頓された室内を眺めて感心半分呆れ半分に感想を口にする。
よくこんなにきれいに保てるものだと思いながら、せっかく掛けていいと言われた上着をいつものように手近なイスの背もたれに放り、気に入っているソファーに我がもの顔で腰かけた。
黒ばかりで暗い印象の自分の部屋と違って、相手の部屋は明るい雰囲気だ。本当なら片方にとって居心地のいい部屋はもう片方にとっては居心地が悪いのだろうが、相手の部屋に関してだけはその次第ではなかった。
自分の家のようにくつろいで、食器棚に向けて指を振る。2人きりの時に限っては楽をするためだけにその力を使うこともあった。)

ホットワインにでもするか、寛ぐのにちょうどいいだろ。

(ソファーに座ったまま手元にマグカップを2つと赤ワインの瓶をしっかり呼び寄せると、ベッドに倒れている相手に声をかける。
その間にジャケットを脱いで相手のブランケットを手繰り寄せると、それにくるまった。
遠慮も何もなく、断りもいれずに相手のものを好きに使いリラックスするのはいつものこと。そしてどこにいても毛布にくるまっているのは好きらしい。)

  • No.350 by Raymond  2022-01-11 20:05:31 


……キミも相変わらず、寛ぐのが上手いね。

( ホットワインの提案を受ければ、同意を示す声を上げて、やっとの事で起き上がる。すると、既ににソファーでブランケットに包まりながら、ワインの瓶やマグカップ、香辛料なんかが飛び交っているのをみて、呆れているような、安心しているような、そんな声色で上記を述べた。
そして、ゆっくりとベッドから立ち上がれば、彼の寛いでいるソファーへと近付き、暖かそうにしてある相手の隣へ腰掛ける。
彼から香っていた香水の匂いは、まだ僅かに感じられるものの、先程の煙草の匂いが優勢になっていた。 )

ベリアル。
…その、キミの邪魔をしてしまって、本当にごめんね。

( あの場で何度も反省はしたが、改めて落ち着いてみると、自分の行動が尚のこと恥ずかしかったし申し訳なかった。
お互いに気持ちをさらけ出し、仲直りしたのは良いが、自分が相手の仕事を邪魔したのには変わらず、改めて謝りたくなったのか、隣に座る相手の瞳を真っ直ぐ見て、申し訳なさそうに謝罪の言葉を口にするのだった。)

  • No.351 by Belial  2022-01-12 11:52:49 


(遠慮をしないということに関しては得意分野だと得意げに頷く。
テーブルの上に揃えたシナモンやら砂糖やらの材料を適当に鍋に入れて赤ワインと混ぜてしまうと、鍋を持って立ち上がりキッチンに向かった。
力を使うと加減を間違えて中身を全部溢してしまう心配があるため、ここはきちんと手作業でやるらしい。
鍋を火にかけると、相手の隣に戻ってきて毛布にくるまりつつ「お前も入るか?」なんて言って毛布の端っこを持ち上げて見せた。)

…気にするな、別に大したことじゃない。
会場の奴らに目を瞑ってもらえて助かった、片っ端から解かれてたら今日の苦労がパーだったからな。

(隣で申し訳なさそうに、まっすぐこちらを見つめながら謝罪してくる相手に気にするなと肩を竦める。邪魔をしたといっても彼女に関してのみだし、むしろ参加者に植え付けた欲やら嫉妬やらを全て天使の力で解かれなかったのだからむしろ助かった。相手もかなり譲歩してくれたのだろう。
誘惑されてこちらに焦がれるような熱っぽい視線を向けてくる人間は好きだが、あくまでそれを利用しているだけでそこに特別な感情があるわけではないし一時的なものに過ぎない。彼女のことも大した問題ではなかった。
それに思いがけず、相手が自分に独占欲を抱いていることを知れたのだから、相手にこそ言わないが満足だった。)

  • No.352 by Raymond  2022-01-12 17:50:46 


( 鍋を持ってキッチンへと立つ相手を見守りながら、こうした細かな事は意外にも彼の方がしっかりしてるなぁ、なんて改めて思う。
そして、此方へと戻ってきたと思えば、毛布を持ち上げて問いかけてくれる相手に「 ありがとう 」と微笑めば、そのまま一緒になって毛布に包まった。)

フフッ、 あそこまで欲望が入り組んでいると、僕には少し対応し兼ねる部分があるからね。

……それにしても恥ずかしいよ、まさかあんなに取り乱してしまうなんて。

( 肩を竦めながら、気にするなと言ってくれた相手に、礼の代わりに眉尻を下げて微笑めば、セットしていた髪をくしゃっとかきあげた。
彼の言う通り、あの場にあった人間の欲望や感情を全て無にしてやり直すことも出来たが、自分はどうも、無理やり人間の感情を操るようで好きではない。人間が自ら善の方へ歩んでいくには多少の欲も必要だ。…とはいえ、実際は対応出来たものもあっただろうに、そこに関しては目を瞑った事にしておこう。
しかし、仕事中の相手にあそこまで感情的になってしまった自分を思い出すと、今更ながら恥ずかしい。結局は、相手も同じように思っていてくれたのだから嬉しかったのには違いないが、何度も思い出しては羞恥のため息をつく。
そうしながら、ふと、ズボンのポケットに違和感を感じれば、先程の貰っていた名刺を取り出して。)

  • No.353 by Belial  2022-01-12 19:46:16 


(先ほどまでは煌びやかな会場で大勢のドレスアップした人間に囲まれていたのに、今は大きなブランケットに2人でくるまり肩を寄せ合いながらソファーでのんびりくつろぐいでいる。
華やかなパーティーも嫌いではないが、やはりこうして相手と過ごす時間は心地よく落ち着くことができた。
相手ならあの会場で悪魔の影響を受けた全員を浄化して元に戻すこともできたはずで、対応しかねるなんて言いながらも見逃してくれたのだと機嫌よさそうに笑みを浮かべ、相手の髪に手を伸ばした。
セットしているのもいいが、いつも通りの相手が好きだ。相手がかきあげた髪をわしゃわしゃと撫でて、元通りに直してしまった。)

…たしかに、さっきのお前は情熱的だったな。俺はプリンセスの気分だったぜ。
もう一度何が嫌なのか聞かせてくれよ、天使サマ。

(思い返しては恥ずかしそうに後悔のため息をつく相手を見て笑うと、相手に腕を引かれてパーティー会場から連れ出され皆の注目を浴びて、物語に出てくるプリンセスの気分だったなんて言って相手を煽る。
相手が自分の周りに嫉妬した事実を改めて噛みしめたくて、何が嫌なのかもう一度聞かせてくれと機嫌よさそうに笑った。
沸騰する音に立ち上がり手鍋を持ち戻ってくると、マグカップにそれを注ぐ。スパイスの甘い香りが漂い美味しそうだと思いながらホットワインの入ったカップを相手に手渡そうとして、手にされた名刺を見てゲンナリした顔をした。)

…あのキザ野郎、近くの病院の医者だろ。
厄介な奴だよな、誘惑がなくてもあれだけお前にご執心なんだ。

  • No.354 by Raymond  2022-01-12 21:53:26 


……ぅわっ!

…もう、勘弁してくれよ。
やっぱり、君は意地悪だな。

( 頭をわしゃっと撫でられれば、無抵抗にも体が左右に揺れる。セットを崩され、髪を元通りにされてしまえば、困ったように笑い声を上げて。
しかし、続けて相手に笑いながら煽られれば、もう一度頬を赤らめて眉をひそめた。せっかく忘れてしまおうにも、こうして煽られては再び羞恥心が込み上げてくるばかりである。おまけに相手に至っては、此方が恥ずかしがる様子まで楽しんでいるものだからタチが悪い。
だが、意地悪、といいつつも此方もどこか楽しそうなのは、こうして身を寄せあいながら冗談を言い合えるのが嬉しいからだろう。)

…うん。
アルなんていうから、最初ビックリしちゃったよ。

少し話しただけなのにね、僕のどこが良かったのか不思議だよ。

( マグカップを受け取れば、一言礼をいい、そのまま相手の言葉に相槌を打つように頷いた。自分は天使故に人間の医者にかかることはないだろうが、まさか近くにいた人物とは…おまけに、愛称が相手と同じだったから驚いたと小さく笑う。
最初に話しかけられた時から良くしてもらったが、確かに、力が解けた後もあぁ言われるとは思っていなかった。
何故気に入られてしまったのか自分では分からず、困ったように笑いながら肩を竦めた。)

  • No.355 by Belial  2022-01-12 22:42:00 


(相手が恥ずかしがる姿を見るのも、ふざけ合って無邪気に笑っている姿を見るのも楽しいものだった。いつも周囲の人に見せている顔よりも幼くなるように思えるそれが、自分だけに見せてくれる表情な気がして嬉しくもある。
相手の赤く染まる頬をつまんで愉快そうに笑う。周りから見れば、好きな子をいじめる少年のように見えることだろう。)

あいつのことをアルなんて呼ぶなよ。キザ野郎で十分だろ。

だからお前は危機感がないって言ってるんだ。
……連絡するのか。

(相手があの男のことを指して“アル”という愛称を口にするのは気に食わない。その名前で呼ばれるのは自分だけのはずだ。
あの男の呼び方なんてキザ野郎で十分だなんて不服そうに言いながら名刺を見る。
近くにある大きな病院の医師で、あの顔にあの雰囲気。ああいうのが地上で言う、いわゆる“ハイスペックな”男だということは分かっていた。
女にも一切困らないであろう彼が相手に目を付けたのだと思うと、自然と眉間にシワが寄っていた。ついでに言うなら相手は自分の魅力をわかっていないし、相変わらず危機感がないのだ。
男に連絡をするな、なんて言う権利は自分にはないし、そんなに独占欲丸出しで相手を縛り付けるような友人ではありたくなくて、不服そうな表情はそのままに連絡する気があるのかだけ尋ねた。)

  • No.356 by Raymond  2022-01-12 23:13:29 


( ワインを一口飲み、つままれた頬を摩って笑っていると、ふと、再度不服そうになる相手の顔を見て、もう一度手にしていた名刺へと視線を落とした。どうやら、未だにこの名刺をくれた相手へ不満があるらしい。
キザ野郎、という相手にフフッと小さく笑えば 「 もう呼ばないよ 」と言って、言葉を続けた。 )

一度断ったんだ、連絡する訳ないだろう。

( 尚も不服そうに尋ねてくる相手に、手にしていた名刺をテーブルへと放りながら上記を述べれば、今度は此方が相手の髪の毛をくしゃくしゃと乱した。
いつにも増して洒落た相手の姿を、何故だか今夜は素直に褒められそうにない。一度相手の事でやけになってしまった恥ずかしさはそう簡単に抜けないようで、ここで褒めてしまうと、また相手が調子に乗りそうだからだ。)

そんなに眉間に皺を寄せていたら
今度は誰も誘惑に乗ってくれなくなるよ。

( 髪の毛に手を伸ばしたついでに、そのままスーッと指を相手の眉間へと流せば、皺を伸ばすようにそんなことを言って、柔らかく笑ってみせた。 )





  • No.357 by Belial  2022-01-13 11:20:46 


……そうか、ならいい。

(相手は人間に興味があるし以前人間の友人を欲しがっていた。そのため、この忌々しい名刺の持ち主が友人の枠で相手の連絡先に登録されることを危惧していたのだ。
しかし相手は、連絡をする気はないとはっきり言って名刺をテーブルに放った。笑いながら髪を乱してくる相手を見つめ、嫉妬して拗ねている自分よりも相手が数段大人な対応をしてくるものだから複雑な心境でもあり、安堵の混じった曖昧な表情を浮かべて大人しく頷くのだった。)

___いいのか?天使様ともあろう者が、悪魔を誘惑して。

(相手の指先が眉間に置かれて告げられた言葉を聞くと笑みを浮かべる。天使が悪魔を、誘惑することに誘惑していいのかなんて揶揄うように笑った。
それに自分に誘惑したらあれほど怒ったくせに。…これは相手の機嫌を損ねるだろうから言わないでおこう。
ブランケットをお互いにかけ直すと、ようやく適温になってきたホットワインを啜った。熱すぎるものは舌を火傷するから嫌いだった。)

  • No.358 by Raymond  2022-01-18 19:37:22 


僕だって、誘惑するのは得意だよ。
キミが知らないだけでね。

( 笑みを浮かべる相手にそういうと、ワインを飲んで一息ついた。
といっても、当然悪魔のように人間の欲を掻き乱す意味ではなく、善の意欲を引き出す、という意味で言ったのだろう。今回の件で分かるように、相手は悪魔として優秀で、対立にある種族からしても凄いことだ。だが、仕事と割り切っていても、やはり自分以外にはしてほしくないと思うので、先程の言動が全て矛盾している事に気づき、自分で少し笑ってしまう。)

……….。

( そして、隣でやっとワインを啜る相手を見つめれば、猫舌の相手を見守るように微笑む。しかし、ふとあの女性が、去り際の挨拶で相手の頬にキスしていたのを思い出せば、暫く相手の横顔を見詰めた後、無意識にもその頬に手を伸ばしていた。
己のシャツで拭ってしまうその仕草も、会場での我儘の続きなのだろうか。 )



(/ 返信及び連絡が遅れてしまい申し訳ありません!!
今後も返信が遅れるかと思います;; )

  • No.359 by Belial  2022-01-23 08:36:08 


___気に入らないな、誘惑するならせめて俺だけにしてくれ。

(自分が知らないだけで誘惑が得意だ、なんて。誘惑が得意だという天使らしからぬ相手の一面を自分だけが知らないのは納得がいかない。
少し不服そうに相手を見遣ると、そんな一面を見せるのは自分の前だけであってほしいなんて独占欲の滲んだワガママを。
これもまた、自分が誘惑するのは良くて相手はダメだという矛盾なのだが、本人にはその認識はやはりないらしい。)

…あの女に嫉妬したのか?

(こちらをじっと見つめる相手の視線に気づいて相手と視線を合わせたのと同時に、手が伸びてきてシャツで頬を拭われる。
その動作の理由が分からなくて相手を見つめたまま瞬いたものの、パーティー会場でのことを思い出し自然と笑みが浮かんだ。
別れ際、レイチェルにキスされたことを気にしているのだろうかと、ニヤリと顔を近づけ相手に尋ねるのだった。)

(こちらこそ気づくのが遅れて申し訳ないです…っ!了解しました、ゆるりとお待ちしていますのでお気になさらず*)

  • No.360 by Raymond  2022-01-30 17:03:51 


……へ?あ、いや。そうじゃなくて。
その、なんとなく気になっただけさっ。

( 嫉妬したのか?と聞かれれば、これまた気の抜けたような間抜けな声を出してしまう。無意識だった為、ニヤつきながら此方へ近づいてくる彼の顔に慌てて否定の旨を示すが、その慌て様が、逆に肯定の意味を示すようにから回っていた。)

…全く、僕をからかってる時が1番幸せそうなんだから。

( 誤魔化すようにマグカップを手に取り、其れを両手で包み込めば、困ったように上記を述べてごくごくとワインを飲み干す。
ため息混じりに空になったカップをテーブルへ置けば、ワインのせいか否か、ほんのりと頬を赤く染めながら目を細めて相手をじっと見つめる。
地上にきてどれほどたったのか、いつから彼と仲良くなっていたのか、もはや記憶は定かではないが、いつもいつでも彼は此方をからかう事が嬉しくて仕方ないようだ。まぁ、此方としても本気で嫌だと思ったことは無いのだが。 )



( / お待たせしておりますー!
これから少しずつ返信が早く行えるかと思いますっ!* )

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