雨の日に君の過去を想う（〆）

※大切な御相手様決定済※

｢私は君の主になりたかった｣

──ある雨の日の帰り道。
終電でくたくたになって帰っていた夜道に見つけた男の子。雨でぐっしょり濡れていて、傍らに落ちているのは刀。
事件の気配を感じて立ち去ろうと思ったけれど、それでもつい声をかけてしまったのはきっと…彼が酷い怪我をしていたから。

提供:雨の日に迷子の刀剣男士を拾ったOL

彼は｢帰る家がない｣と言った。
どこなのかと聞いても｢帰れない｣と言う。

募集:ブラック本丸で審神者を殺してしまった刀剣男士

だから、彼に｢それじゃあ、次の家が見つかって、お家と連絡取れるまで家においで｣と、築年数が経っているからこそ安価で住める、3LDKのアパートに連れて帰った。
その日からだ。私の周りで不思議な黒い影を見ることになったのは。

設定:ブラック本丸育ちの刀剣男士を保護したOLが、刀剣男士とのんびりちょっと悲しい日常を送る話

希望:世界観重視の為、ロルは中～希望。レス頻度は3日に1回あると嬉しいです

( / 主様へ。

早速のトピック建ての方お疲れ様でした。
普通の和気藹々本丸もきっと楽しい事でしょう。然しながら少しばかりの綻び、歪な関係、黒い部分に心惹かれるものです。ははは。
さて、募集版にてもお声かけさせて頂いた通り此方は“三日月宗近”を提供致します。
提供するに辺り、ブラック本丸出身の刀剣男士との事でどういったブラック本丸だったか若しくは希望。またお好みの三日月宗近の性格等ありましたら教えて頂ければなと思います。 )

（/背後様

ご移動いただきありがとうございました、気付いてくださってとても嬉しいです。

ご提供いただく三日月宗近に関する、ブラック本丸の件でございますが、個人的に思い浮かぶものとしては｢未手入れ状態での放置｣｢本丸の放置｣もしくは｢過度で短略的な出陣（破壊を顧みないもの）｣などでしょうか。どのような過去であれ、魅力的に映りますもので背後様のお好みがございましたら是非ご教示くださいませ。

性格につきましても、厳守していただきたいものは特にございません。元よりどこか、達観しているようで危うく、それでいて神々しい御人ですから…

合わせてわたくしも、娘のプロフィール等を作成してまいりたいと思っております。容姿などはOLらしく、一般人らしく平々凡々で参ろうかと考えておりますが、背後様に萌萎などございましたら是非お教え頂きたく存じます。

人間と神様ですもの、完璧であることが美しいのなら縋るものなど不要であったことでしょう。少しでも背後様の望む、とある人間に娘がなれたならば幸いです）

( / 主様へ。

お返事の程ありがとうございます。

ブラック本丸についてへの主様の思い受け取りました。その中で私の思うものと合わせてみると……
“初めはもちろん普通だったが、徐々に刀剣男士への当たりが強くなり新しい刀剣を生み出す為に疲弊していてもひたすら出陣させられ、手入れへの資材を懸念して怠るようになり中には折れていく刀剣も。それに加え満足な食事もなく、次第に夜伽も強いるようにもなり肉体的、精神的にも追い詰められるようになり本丸の空気は淀み色鮮やかだった景色は廃れ、本丸自体も埃や故障箇所なども増えていきそれに耐えきれなくなった後、三日月宗近の手により審神者は処された。”……と、大雑把ながら想像してみましたが如何でしょうか。

三日月宗近の審神者元い人間に対しての思い等についても、信用していた者に裏切られた過去から簡単には他人を信用できない。隙あらば首を切り落とし兼ねない殺気が立ち込めている。他人へ痛みを与える事に対して感情が鈍くなっているが、ひとたび信頼出来るものだと確信してしまった時の、異様なまでの執着心、独占欲、痛みを伴う庇護欲。神隠し＝攫ってしまいたい程の歪な一方的な愛。そんな三日月宗近なんて如何でしょうか……ははは。

主様への萌萎云々に関しては、これといって固定したいものは特にありませんが強いて言うならば“多少の強かさ”があると愉しみがあるなぁと思いますね……ふっふっふっ。 )

（/背後様

お返事をありがとうございました。
背後様の紡がれるお言葉に、三日月宗近にも同情の余地が大いにありつつも決して許されることの無い苦しさ、一方でたしかにあったはずの穏やかな本丸での…ほんの少しの日々を愛しく思いました。稚拙な文を汲み取っていただきありがとうございます。
おそらく、本来であれば審神者を失った時点で刀剣男士にも何かしら…それこそ消滅なり、何かが起き得るかとは存じますが、その点は娘に少しだけ…刀剣男士を保たせる程度には力があったとさせてくださいませ。

狂おしいほどに、長く人の営みを見てきたからこそ親しいものに裏切られる痛みを経験した三日月宗近は…さぞ美しいことでしょう。鬱々と、煌々と在る背後様の三日月宗近の傍に立てる娘にできるよう尽力せねば…どうか、色々な意味で大切にしてやってください。

さて、問題の娘ではございますが、一応は下記のように組んで参りました。狂い落ちる月ならば、掬い上げる陽にしなければ…と、追加の要素などございましたら喜んでお打ち合わせをさせてくださいませ。

名/陽（はる）
齢/25（社会人3年目のOL）
姿/平々凡々を絵に描いたような人間。染めてしまうと染め直しが面倒だと黒に戻した髪を鎖骨下辺りまで伸ばし、服装はオフィスカジュアルと呼ばれるものが多い。身長はおそらく155～160の間であり、目立つものは特にない
性格/博愛主義者と言えば聞こえはいいものの、救いの手を差し伸べることになんの抵抗もないため面倒事に巻き込まれがちな節はある。それ故に、危機管理能力があまり高くなく、結果として刀剣男士を拾うに至った。人並みに傷つきもすれば、人並みに怒ることもあるが、手を差し出したからには見捨てたりはしないと強く思う
備考/三日月宗近のことを、綺麗な人だと思っている。が、猫にせよ落し物にせよ、拾い物に深入りしても怖く悲しい想いをするだけだと、深い質問を避けることがある。いずれ知らなくてはならないことなのだとするならば…それまでに、解決したら良いのにと願っている。ほか、何の因果か、刀剣男士を視認できるだけの力があったらしく、通常の手入れの数倍の時間を要するものの手入れもある程度は可能な様子（ただし、酷い眠気に襲われるようで半日は目覚めることがない）

いかがでしょうか。
少しでも人間らしい狡さと、相反する強かさ、最後をいつだって見据えてしまう性を兼ね備えた娘になっていればと望むばかりです…ふふふ。

どうぞ、ご検討いただけますと幸いです）

( / 主様へ。

此方こそ、拙い文章だったにも関わらず読み取って頂きありがとうございます。
歪な綺麗さというものは背筋が粟立つ程の畏怖を感じて当方はとても好みにございます。

pf拝見致しました。
どこか審神者の気質を感じ取り、何時しか本丸のある世界へ攫ってしまいたくなるような娘様の様でとてもとてもこれからの展開がとても楽しみにございます。
強さのある中にも人間並みの脆さ、儚さ、お互いに危うい細い線の上を渡り歩くような超えては行けないその先が見られたらまた愉しみですね……

さて、開始ロルの方はどう致しましょうか？情景の希望や何方から開始するかなどありましたらお申し付けくださいませ。 )

（/背後様

同じような好みを持つ御方に巡り会えて幸せでございます。ふふ、当方も救いなき夜の闇のような中に落ちていく様がとても好みでして…

pfをご確認頂きありがとうございます、娘が背後様の食指に少しでも届いたようで嬉しく思います。日々のお話の中で、展開やイベントごと、時には人の理に背くようなことすらも相談させていただきつつ物語を紡ぐことができればと思います。

物語の始まりですが、出会いから…もしくは、雨の日に家に連れ帰った後から、出会ってから数日後…いずれの場合でも、差支えなどございませんでしたらわたくしから絡み文を置かせて頂こうかと考えておりました。個人的には、雨の日に家にお連れした後のお話が秋の夜のようで好みではありますが、背後様のお好みはいかがでしょうか？）

( / 主様へ。

此方こそ、折角の主様の物語、より良いものになるように尽力させて頂きますので何かありましたらその都度お話し合い出来ればなと思います。

開始ロルに関して把握致しました。少し遠回りになってしまうかもしれませんが、出会いの日からなんて如何でしょうか。互いに与える第一印象というものにとても興味がございます。また、ロル開始が主様からというのも、反対の意見ございません。素敵な綴りに応えられるように今から心の準備をし気長にお待ちしておりますのでどうぞお手隙の際に…… )

（/背後様

早速のお返事ありがとうございました。
人間と神様ですもの、遠回りもさぞ素敵なことでしょう。
それでは、出会ったその日、その瞬間から始めさせていただければと存じます。時刻は終電が走り去った夜、仕事終わりの娘はおそらく早足に夜道を進むことでしょう。
好印象が、はたまた騒がしい娘だと呆れるかも分かりませんがどうかこれから宜しくお願いいたします）
※下記、陽より※


（ 雨の日の救いといえば、お気に入りの傘を持ち出せることくらいしかないかもしれない。その日は生憎朝から小雨が降っていて、退社の時間になる頃には本降りに近付いていた。細く冷たく、小さな針が降り注ぐような雨は小さな音とともに傘の上で跳ねて地に落ちる。心持ちうるさい音を聞きながら、早足に暗くじっとりとした夜道を歩いていく。
街灯が時折ぱちりと音を立てて光る様も不気味で疲れた心に酷く堪えるものだから、嗚呼、早く帰って温かいシャワーが浴びたい…そう願っていた時だ。ぴかり、と鋭く真っ直ぐな、例えるならば割れた硝子に光が刺した時のような鋭く鈍い白い何かが視線の奥で揺れた。暗い路地の中で、そこだけがぴかりぴかりと光って居る。無視しても良かった、はずなのに、思わず足を止めて、そちらをじっと見据え…吸い寄せられるように視線はその光を追い、つい足先がそちらを向く。普段ならば絶対に、昼間でも踏み入ることのない暗い路地…足先に触れるほど、近くに寄ってみて気が付いた｢…人、と、刀？｣─それは現代とはあまりにかけ離れた光景だ。 ）

( 暗い暗い闇の底。続いているのかそうでないのかの判断もつかない程に心も身体も大きな闇に囚われた。忙しくも楽しい毎日に疑いなど覚えるはずもなく、その時はまだ己の中にある自惚れに浸り小さな綻びにも目を背けていたが心の何処かでは“それ”に気が付いていたし、警鐘が厭に煩くも鳴り響いていたのに。目の前が赤黒く染まるような何とも表現し難い感情に襲われた時、自分はなんて愚かな事をしてしまったものかと呆然としていたが、恐ろしい程に安堵もしていた。全てから解放されたという安寧の思いと自ら断ち切ってしまった罪悪感の思いとたくさんの感情が混沌し、気が付けば知らない世界に居た。親しかった者達も消え去り、どういう訳かいつの日か耳にした世界へと来たようだが酷く酷く身体が重かった。黒い雲は塗り潰したように月を隠し、消えかけの頼りない灯りだけがそっと闇と光を分け隔てる。小雨の冷たさか元より人の体温というものだけは手に入らず、身体はそれでも冷たい方の肌はそれも曖昧にさせ血に染まり綺麗とは言い難い狩衣も、長いこと小雨に降られ重く伸し掛る。傍らに最早何も斬れぬ刀、僅かに聞こえた足音に鞘に腕を伸ばすもそれを持ち上げて斬り掛かる気力は今はあまりない。視界の隅で捉えた小さな脚、鈴の音が転がるような声には不安と緊張が入り交じっていて酷く耳障りな気もしたが ｢ ……───、 ｣ 何かを伝えたかったのか拒絶をしたかったのか、掠れた声は音には成らず口元を微かに動かしただけに終わりそのまま視界が暗転するのと、意識が遠のくのに逆らえず重い瞼を閉じて )



( / とてもとても素敵なﾛﾙをありがとうございます。どんな風に文を綴ろうかと練ってみましたが数年ぶり故に駄文で纏まりもなく申し訳ない……
これからどんな風に展開していけるかとても楽しみにございますのでどうぞ宜しくお願い致します。 )

（傘に落ちた雨が目の前のその人に落ちかけて慌てて位置を戻す。ぐっしょりと濡れているであろう服ですら、もはや服としての機能を果たしてはいないのだろう…色がはっきり見えるとは言い難い、青なのか黒なのかすらもままならない。スマホでもつけて灯りを確保すれば良いものなのだろうが、目を閉じている人に向かって、それも知らない人に向かって流石にそれは不躾と言うものだろうか。
僅かに動いた指先はきっと冷えきって居るのだろう、動きは鈍いし、僅かに震えた睫毛すら一度閉ざされてしまえば持ち上がる気配がない。どうしよう、警察？いやでも、明らかに武器を持っている人を警察に突き出すのは道理とはいえ、攻撃されたわけでもない…ついに本物の人形のようになってしまった目の前の彼。
はっとしたように鞄からハンカチを取り出して、おずおずと傍に寄ると傘をまずは相手の頭上へ。ずっと濡れたままでいては風邪を引いてしまうわけだし、まずは移動を促さなくては＿＿＿＿｢…失礼します｣と小さく告げてから、だからまずは、せめて濡れた顔くらいは拭おうとそっと頬に近付けて、）


（/いえいえ、なんて情景が目に浮かぶような絡み文…！と見合うだけの文章に出来ているか不安は多々ございますが、もし絡みにくさ等がございましたらご教示くださいね。引き続き宜しくお願いいたします/蹴）

──っ、去ね。
( 鉛のような重みのある闇に吸い込まれて、身体の自由も意識も全て手放してほんの一瞬だけ、身体が浮くような感覚に陥った時、身体をうつ冷たい雨の音と衝撃が遮断された。閉じた瞼の向こう側でも理解できる相手の息遣いにまだ居たのかと内心唖然としつつ空気が震える感覚、音が遮断されても周りの雨の音に掻き消されそうな程に小さな服が擦れる音。ぴくり、と指先を動かして相手が僅かに距離を縮めたのを感じ取れば脳内に過ぎるあの日々。前はあれほど主に触れられるのが、触れるのが心地好いものと思っていたのに、あの匂い、感触、音の全てが厭な記憶としてこびりついていて離れてはくれない。またあのように戻りたくないと刃こぼれも酷いその刀へ手を伸ばしては鞘から抜く力は残っていないのか、力の限り鞘を持ち上げては風を切りながら相手の首元へと持っていき、開いた眼光は闇に浮かぶ月のように鋭いが出てきた声は酷く掠れていて )

（ハンカチが頬に触れるより先に、雨が指先から落ちていくように、目の前の人形のような男の人の髪を伝った水がぽたりとハンカチに落ちた。じわりと冷たい水が指先に触れれば、不気味ささえも背筋に染みる。ひゅっ＿＿＿＿耳元で風の音がして、反射的に動きを止めながら視線だけを動かせば近くに寄ってより分かる冷たい温度。これは本物だ。本物の刀なのだろう。そしてそれを持ち上げたその手はきっとこの刀を握ることに慣れているのだろう。素人でもそれくらいのことは分かった。ゆっくりと長い睫毛に縁取られた瞼が持ち上がり、こちらを睨むように見上げた瞳には夜空に三日月が浮かんでいる。もし、この鞘から武器が抜かれていたならば命はなかったに違いない…｢＿＿＿風邪をひいてしまいます。知らない人の心配が出来るほど出来た人間ではありませんが、それでも雨に打たれて眠る人を放置するのは好みません｣、冷たい恐怖を飲み込むようにハンカチをぎゅっと握りしめて膝を折るようにして目線を合わせる。いなくなれと言われても、酷く傷んだ声まで聞いて立ち去れるほど強くはない…首に掠めた刀の鞘が少しずつ熱を持つように感じるのは寒気が生み出す幻だろうか…）