深き乙女と園〆

「面白いっ……一緒に…する？」

(貴女の言葉に少し嬉しくなりこの悪戯に誘い)

｢……！｣
(こういうことを一緒にする友達も機会もあまり無いので目を輝かせるとこくりと頷く)

「よし、あ私、岩花ゆな」
「仮面はそのまま使えるけど服が…、えっとワンピースとか着物とか持ってる？」

(自己紹介も済ませ、隠しおいたスポーツバッグを出し、身長の差に悩みつつ聞き)

おはようございます、上げておきます

｢私は早見京子だ。…………そんなの普段から持ち歩かないと思うが｣
(何も持ってないよ、と言うふうに肩を竦めて両手を見せたりして)

「はやみーさん、私の言い方が悪かった。家に持ってないかって意味。
持ってきて着替えたら雰囲気あるでしょ？」

(説明しつつ、スポーツバッグから釣竿付きの提灯を見せる)

｢それならある。｣
(家から持って来るなら少し時間がかかるかもしれないが、と付け加える)

「よーしなら決まり、
持ってきてね。私は放課後だいたいココにいるから」

(微笑み、仮面と布をスポーツバッグにしまおうとして)

｢わかった｣

(着物とかワンピースと言われたが着物なら良いのが家にあるな、とか考えて)

「よろしくね、はやみーさん♪」




[数日経過]
「ふふ、まだかなー」

(貴女が来るまでに机や椅子の配置をかえ、隠れる場所を増やした)

(大きめのカバンを持って教室にやって来る)

｢……岩花、居るか？｣

(ドアの所で声をかけるとそのまま中に入って)

「おーいらっしゃいませ、どうぞ♪」

(こちらも何か用意したのかニコニコしていて、椅子とテーブルへ案内して)

｢……やけに楽しそうだな｣

(すすめられた椅子に座ると、持ってきたカバンを横に置く)

「え、はやみーさんは楽しみじゃないの？」
「とりあえず持って来たのを見せてよ？」

(自身のモノの紹介は後にするようで、楽しそうに言う)

｢そういうわけじゃ…………まあいい
こういうのを持ってきたんだが、どうだ？｣

(白いワンピースと紫の着物をずるりとカバンから出してみせる)

「良いね良いね♪　はやみーさんの長い髪とマッチしてる、私は…コレとこれ」

(服を見ながら自身は合わないことを少し残念そうに思い、気分を代えて、スポーツバッグから桃色の着物(自分用)と白い狐面を２つ出す)

｢……いい着物だな｣
(ゆなの持ってきた着物の端っこをちょっと持ったまま褒める)

「よーし早速着替える？」

(着物を誉める貴女に提案し、実はもう１つマスクを用意していて、ドッキリさせようと企んでいる)

｢そうだな｣
(自分の着ている制服のリボンに手をかけながらどこで着替えればいい？と聞く)

「そこの机の裏でどう？」

(積まれた机で長身でも隠れるスペースを指さし、自分は手馴れた様子で制服の上から着物を羽織っていき)