魔法使いくん 2021-09-30 08:41:39 |
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…ここ、寝癖、ついてますよ。( 彼女の前で立ち止まれば、じっと見た後ふいに寝癖も乱れもない髪に触れ )
早速すみません、背後です。同期で同い年ということで、タメ口でお話していただけると萌です、ということを伝え忘れておりました。こちらはキャラクター設定的にずっと敬語ですが、可能であれば敬語を外していただけると幸いです。
…えっ、ウソ!( 髪に手が伸びてきてドキリと心臓が跳ねたが、寝癖を指摘されれば恥ずかしさから慌てて手櫛で整えようとして )直ったかな?まだ跳ねてる?
了解致しました、また何か変更点などございましたらご指摘下さい…!こちらお返事は不要です。
ウソです。( 悪びれもせずあっさりと白状して )
要望を聞き入れていただきありがとうございます。これはこちらの勝手なイメージなのですが、二人の関係性としては『仕事の話と軽い雑談はするけれど、個人的な話はほとんどしたことがない』くらいの仲の良さを想定しています。これから関わっていく中で五和のちょっと( ? )変わったところが露見してゆくと思いますが、何卒よろしくお願いいたします。こちら返信不要です。
…と、いうのも嘘で、今の一瞬で僕が直しました。魔法で。( 固まっている彼女を一瞥すれば、更に混乱を深める台詞を顔色一つ変えずに )
あ、魔法……。( 例の告白を想起させる発言に面を食らうが、魔法を信じているかは別として寝癖を直してくれたらしい彼に、混乱しながらお礼を述べペコリと会釈を )五和くん、ありがとう……?
いいえ。( 困惑しながらも律儀に礼を述べる彼女に、ふ、と小さく笑み浮かべると、連絡事項を伝えてさっさと自分の席へ )今日の企画会議、第一会議室で10時からなのでよろしくお願いします。
うん、よろしくお願いします。( 事務連絡への切り替えの速さに多少戸惑いつつも、こちらも腕時計を確認し仕事モードに戻って。自席へ向かう彼の後ろ姿を不思議そうに数秒眺めるも、両頬を軽く叩いて気合いを入れればデスク仕事を再開し )
…あのー、五和くん。今って時間大丈夫かな?( 休憩室に先程まで同じ会議室にいた同僚の姿が見えると、資料を抱えたまま遠慮気味に声を掛け )
…はい。( ちらりと声のする方見遣れば、どことなく疲れた様子で短く返答。しかし、それだけでは素っ気ないと思ったのか「どうしました?」と付け足して )
今度担当する結婚式のことでちょっと相談があったんだけど、…休憩中だったよね。( 心なしか顔色の冴えない彼の返答に、相談内容を一度飲み込んで。柔らかな表情を浮かべながらそれとなく相手の調子を気遣うように述べ )全然緊急じゃないし、なんだったら日を改めてもいいんだけど。
今日はやけに下手ですね。言いにくいことですか?( こちらの様子を窺うような彼女の態度に、ほのかな違和感を覚えればゆるく首を傾げつつ )
あーううん!いつも通りだよ、私。( 確かに先日の不可解な告白から、何か起こるのかと変に身構えていたが、さほど気にしていなさそうな相手を見る限り心配は無用そうで、首を横に振り。考え過ぎはやめよう、と早速本題に入り、資料の中からとあるホテルの広告を引っ張り出して )…実は、私が担当してるお客様から要望があって、ここのホテルにケーキをお願いすることになったんだけど。ここって前に五和くんが担当した式でお世話になったよね?契約に行かなくちゃなんだけど、面識のある五和くんがいてくれた方が上手くいくかと思って…。
…なるほど。( いつも通り、の言葉はあまり腑に落ちなかったものの、仕事の話になれば意識を切り替えて。ホテルの広告に目を通しつつ、一言ぽつりと零すとスマートフォンのスケジュールを開いて )契約に行くのはいつですか?調整します。
えーと、…一応来週末の金曜日、午後からです。( 忙しいからと一蹴される可能性も頭に過ぎったが、案外あっさりと話が進めば、こちらも手帳を開いて日程を確認し「厳しそうだったら遠慮せず言ってね」と念を押して )
野々原さんの頼みなら、多少の無理くらいはします。( 伝えられた日程を探し、そのまま登録。スマートフォンの画面で周辺の予定を確認しつつ、何でもない調子で彼女の気遣いに返答して )
五和くん…忙しい中ありがとう。本当に助かる。( 同僚の優しさが心に沁み入り、スケジュール帳をぎゅっと握っては丁寧にお礼を述べて )詳しいことはまた追って連絡するね。
うん、私からは。( 比較的手短に済ませたのには、彼も自分の仕事があるだろうからこれ以上引き止めるのは悪いだろうとの思いがあり。それでも一つ思い出した言葉を付け加えるように口にして、後半部分はやや小声で嬉しそうに )…あっ、企画会議お疲れさま。あのね、五和くんのアイディアにいつも助けられてるって、さっき課長が言ってた。
日頃から頑張ってるからだよ、私も五和くん見習って頑張る!まずはこれ全部、資料室に片付けてきます。( つられて笑みを零すと、企画会議に使った大量の資料を抱え直し、気合い充分といった様子で頷いて )
野々原さん。( 今にも休憩室を出て行ってしまいそうな彼女を咄嗟に呼び止め。何かを考えるような少しの間があって、ようやく口を開き )頑張っているので、もう少し付き合ってくれませんか。…コーヒーが、まだ飲める温度にならなくて暇なんです。
( 呼び止められることは想定外で、思わず「はい!」と勢いよく返事を。仕事以外の交流が少ない相手からの提案にしては意外性があったため多少驚いた表情を浮かべるも、すぐに微笑みに変わって )もちろん、私でよければ。
( 柔らかな笑みと共に了承を得ると、安堵したようにこちらもつられて表情緩み。彼女の分のコーヒーを用意すると、第一声に )やっぱり野々原さん変ですよね。
( コーヒーを用意されればお礼を述べて、彼の隣に腰掛け。かと思えば相手から心外な言葉が零れ落ち、特に気に留めない様子で軽く笑い飛ばすも意趣返しとばかりに言い返して )
失礼なこと言うー。五和くんだって、私から見たら変だよ。変っていうか、不思議。
例えば、まほ──( 魔法とか、と言いかけた言葉は何となく飲み込み。コーヒーに視線を落として、当たり障りのない回答を )…素っ気ないと思ったら優しかったり、色々手伝ってくれたり、そういうところかな。
( 反応がない、何かまずい発言でもしただろうかと不安になって顔を上げるが、目に入ったのは優しい笑顔で。穏やかな表情のまま、ぽつりと呟きを零し )…やっぱり不思議だ。
…愛想良くしても、まだ不思議ですか?( 素っ気なくなくなれば不思議でなくなる、という単純思考では逆効果だったようで、依然愛想の良い笑みを浮かべたまま尋ねる )
うん。でもいいよ五和くんは、不思議なまんまで。( その為の笑顔だったのかと分かれば思わず口元に手を当てくすりと笑みを零し )
それなら、遠慮なく、好きなようにします。( 口元の笑みがふっと自然なものへと移り変われば、顔を覗き込むようにしつつ指先で彼女の髪を耳に掛けさせて )
うん、──っ!( コクリと頷き同意したものの、唐突なスキンシップには驚きのあまり目を見開いて。動揺したことを悟られないよう乾いた笑いを )あは、また髪跳ねてた?最近癖がつきやすくて困るんだー、はは。
あれ、そうなんだ!跳ねてないんだー…そっか。( それじゃあその手は一体何なんだ、と思うものの、変に緊張してしまい彼の言葉を殆ど復唱するばかり。慣れない空気をどうにかしようとコーヒーに手を伸ばすが、熱さに咄嗟に手を引っ込めて )──っ熱!
──!( 唐突に聞こえた鋭い声に、目を見開けば引っ込められた手を取って。一瞬指先を確認すると手首を握ったまま立ち上がり )大丈夫? 冷やしに行こう。
え、いいよいいよ、ちょっと触っただけだし!( 自身の不注意が招いた小さな事故だ、彼に面倒を掛けるわけにはいかないと、相手の敬語が外れていることにも気がつかず首を横に振って )ごめんねビックリさせて、しばらく放っとけば治ると思うんだけど…。
…、( しばらく何か言いたげに黙り込むも、じきにそばの自販機へと寄れば適当な飲み物を買って )とりあえず冷やすだけ冷やしてください。
ありがとう、五和くんって面倒見良いんだね。…本当に今日お世話になりっぱなしだ。( 冷たいペットボトルを受け取ると指先に宛てがって。自分自身の情けなさに苦笑いを浮かべながら、再度椅子に腰掛けて一息つき )
…今日、野々原さんの様子がおかしいのって、僕のせいですか?( ペットボトルにあてがわれた指先から彼女の顔へと視線を移し、気になっていたことを素直に聞いてみて )
私は別に、( 普通だよと続けようとして言葉に詰まり。観念したように眉を下げて、明言はしないものの先週の告白について遠回しに触れ )…ちょっとだけね。五和くんがおかしなこと言うから…。
僕は真剣ですよ、ずっと。( おかしなこと、で片付けられるのを制止するように、いつも通りの感情の読めない瞳ながらもじっと見つめて )
( 相手の瞳を静かに見つめ返すが、依然として感情は読めず。彼の不思議な宣言をまだ信じてはいない、しかし興味を引かれるのは事実で )でも、確かにちょっと見てみたいかも。五和くんの魔法。
…それは、僕のことを好きになってもいい、という意味で合っていますか?( 一度だけぱちりと目を瞬かせると、ふっと目元を緩めて )
え?……あ、誤解です、誤解!( 魔法が実在するなら見てみたい、というほんの軽い気持ちから発した言葉が別の意味を含んでしまったことに指摘されてから気が付いて。慌てて弁明し半ば強引に話題を切り替えて )そうだ、そろそろコーヒー飲めるんじゃないかな。
…流石に一日じゃ効かないか。( 否定されれば笑みは携えたまま、独り言のように呟き。彼女の言葉に自身のカップに手を添えると、コーヒーはすっかり温くなっているものの嘘をついて )…まだ飲めません。
( 彼の呟きは耳に捉えたが、その真意を理解するには至らず幾度か瞬きを。今日はこの後出張も会議も入っておらず断る理由もなくけらりと笑って )五和くんって、実はすごい猫舌?
( 大袈裟な言葉におかしそうに笑って。つい先程取りつけた約束を思い出し話を広げ )契約の日までに、五和くんとこういう話が出来て良かったな。ただでさえ出張は緊張するのに、五和くんとはほとんど仕事の話しかしてなかったから…。
僕が猫舌なのがそんなに嬉しいですか?( 肩の力の抜けた様子で笑う彼女につられて僅かに表情緩めると、噛み合っているようで微妙に噛み合っていない返答を )
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