委員長ちゃんと不真面目くん（ 〆 ）

（　朝早く登校し下駄箱にて、待ち伏せしていたかのように彼を見つけては歩み寄り素早く鞄から大きく"マル秘"と書かれたノートを出し相手に渡して　）…テストに出そうな所を纏めてみました。良かったら使って下さい。


（　／　此方こそありがとうございます、今後もアドバイスを頂けたら嬉しいです。初回を回しました不明な点がありましたら仰って下さい、宜しくお願いします。　）

（　普段通り遅刻ギリギリに登校すれば、目の前に現れたのは最近よく見る顔。差し出されたノートをひとまず受け取って、ぱらぱらと軽く目を通すと戸惑いがちに　）…え、何これ。

…これはマル秘ノートです。（　何これと問う相手に周りを見渡せば口元に手を寄せ誰にも聞かれないように真顔で囁き　）

…いや、思いっきり書いてあるからそれは分かるけど。（　彼女につられて少し屈み、内緒の相談をするように顔を寄せると声を落として　）委員長がこんな贔屓していいのかよ。

いえ、ノート渡したの人生で真咲くんが初めてです。あと、これ…。（　コソコソと話せば顔を遠ざけ思い出したかのように自分の鞄の中に手を入れれば　）

…ん？ （　複雑そうな表情でノートを凝視する中、声が掛かれば鞄から出てくるものへと注意を移して　）

そのノートは国語のみなので。あと社会と理科と英語と…。（　鞄からノートを出しては一冊ずつ相手に渡して　）

…テストに出そうなとこ〝まとめた〟って言ってなかった？ （　積み上がってゆくノートを大人しく眺めつつ、げんなりとした顔で　）

……やはり文字数が多すぎましたか、でも分かりやすさは保障します。（　げんなりした顔を見ては眼鏡の端をクイッと上げ納得してもらえるように頷き　）

…、なんで？ （　少しの間相手の顔をじっと見つめたかと思えば、短く一言尋ね　）

なんで？…分かりづらくては意味がありませんから？（　相手の求めている答えが合っているのか分からず疑問文になるも、ふと考え　）それとも、眼鏡を上げた事でしょうか？

それも気になるけど…そうじゃなくて。なんでこんなことしてくれんの？（　気の抜けるような返答に小さく息を吐けば、先程より少し軽くなった視線で　）

えっと…それはですね…。貴方に学校に来てもらいたいので。そろそろ朝礼が始まりますよ。（　チャイムの音が鳴れば服を掴み逃げられないようにグイグイと引っ張り　）

委員長…（　マル秘ノートを鞄に仕舞い、引っ張られるまま素直について行く最中、ふっと微かに眉を顰めて　）…一応言っておくけど、俺別に成績悪いの気にして授業サボってるわけじゃねぇからな？

えっ……そうなんですか？（　引っ張りながら彼の言葉を聞けば立ち止まり踵を返し　）それでは、私の勘違い？！なんと言う失態！！（　一瞬にして事の重大さを把握し頭を抱えしゃがみ込んでしまい　）

そんな本気で落ち込まなくても…（　しゃがみ込んでしまった彼女の目の前で自分も屈み　）…まぁ、とりあえず今日は朝から出るよ。あんたまで遅刻させられないしな。（　小さい子を宥めるように抱え込まれた頭をぽんぽんと撫でつつ　）

真咲くんって…優しいでっ──っ！！（　相手からの優しい言葉に感動し震える声で言えば頭を撫でられ顔を勢いよく上げると相手の顎に頭が当たってしまい　）

っつ──…！（　ふいに上げられた頭がクリティカルヒットすると、顎を押さえて悶絶　）

（　此方も頭が当たれば悶絶し、自分より相手が心配になり顔を上げるも痛々しく　）ま、真咲くん…大丈夫ですか？

…大丈夫じゃない。やっぱ今日サボる、保健室行く。（　段々と痛みは引いてきたものの、精神的なダメージを負うと顎を押さえながらいじけたように　）