某日、寮部屋にて　(　〆　)　

……アイデンティティ潰そうとしたくせにへらへらしてんの、俺悪い奴すぎんじゃん、マジで。普通に最低すぎるし、自分だったら普通に殴るくらいのことはしてると思う。ほんとにごめん。慧ちゃんも平手打ちくらいならしていいよ、甘んじて受け入れる。

待て待て、変な勘違いしてるだろ。返事遅くなったのはちょい体調崩してたのと、それに加えて初回ロルどう動かすか、とかを考えてたからで……。ああもう、ごめんな。ンな事言わせなくなかった。見様に拠れば確かに言い方にゃ棘はあったかもしれねえけど、俺は全然大丈夫だよ。この程度気にしてねえし、寧ろ俺の悪い所教えてくれて有り難い。スパダリへの道が開けたわ。ね、だから平手打ちもしません。

ん……あー、ごめん。急かすつもりだったわけじゃなくて。体調崩してたんなら無理しなくても大丈夫だし。結構此処に移動してきてから毎日連絡取れてたからさ、ちょっと不安になっただけ。丸一日すら空けてないのに不安とか、我ながらやばすぎんね。面倒な俺が露呈してきててつら。スパダリへの道ね、俺は甘え上手なハニーでも目指そうかな。ああでも、どうしよう。会社員っぽい格好良い慧ちゃんも見たいし、慧ちゃんにお疲れって美味しい料理振る舞ってほしいし──なんて。妄想癖もあるかもしんないわ。

ん、大丈夫だぞ。急かすつもりじゃねえのは分かってるから。……ふは、どうしようなァ巽。不安になってくれてんの、申し訳無さと同時に嬉しいとも感じてんの。お前が寂しがる俺を見たがる気持ち、少し理解出来たかもしんねえ。ついでにフォロー上手も混ぜといて、……なァんて。更に甘え上手になんの？良いけど俺限定にしといてくんね。スパダリの慧ちゃんも流石に妬くから。良いじゃん、夢があって。なあ、我儘言っていい？いつか巽の手料理食ってみたい。得意料理とかねえの。

次レスに本文貼り付けるからちょっと待っててな。……あんまり期待はせずに。

───此処にする？寮母さんからは敷地内でありゃOKも貰ったし。
(　水の入ったバケツと蝋燭数本、本日の主役である花火のバラエティセットを両手に引っ提げ、コンクリート舗装された道を先導して歩き。寮の敷地内ではあるものの、比較的開けた場所に辿り着けば振り返り乍ら是非を問うて。相手の応答にに耳傾け乍ら、頬を撫でる秋の夜風に心地良さげに目を細めて　)

ん、たぶんそういう気持ち。お互いさまってやつだろうね。スパダリの慧ちゃんがやきもち妬いてくれるなんてちょっと見てみたい気ぃしちゃうわ。なんて、さすがにしないけどさ。我が儘ではないよ、それくらい。慧ちゃんからの我が儘なら大歓迎だし。ああでも、あんまり期待されても困るかな。そんなに特別得意なわけじゃないから。得意料理……んー、なんだろ。そもそも自炊っつうか、自分のために凝ったもん作るとかしないし。簡単なのなら、パスタとか？

そうだね、良いと思う。んで、色々持ちすぎじゃない？手伝うって言っても聞かない辺り、慧ちゃんぽいけど。──半分ずつなら此処まで手ぇ繋げたのに、なーんて。
(　必要なものは大方相手がすべて用意済み。自分はといえばマッチ箱を持っているくらいでほぼ手ぶらのようなもの。場所についてはひとつ頷いて肯定の意を示し、しかし両手を塞ぐたくさんの荷物には難色を示して。わざとらしく声をひそめつつ、ふざけた調子で叶うことのなかった希望を告げ。すぐに一転させ花火のセットに視線移せば、たくさんの種類に目を輝かせ　)
んー、楽しみ。でも二人でやるにはちょっと多いかも。色々やりたいーって欲張りすぎたかな。

試し行為って言うんだっけ、そういうの。流石に俺も萎える以前に悲しくなっちまうからね。ま、聡い巽の事なら心配要らねえと思ってるけど。(　暗に信頼していると述べれば徐に相手に目配せ　) 正直寮生活してりゃ、自炊せずともやっていけるもんなァ。我儘も大歓迎して貰ったし、巽の愛が籠ったパスタ食える日楽しみにしておく。今度向こう行く時にでも作って。(　至極満足気に笑み　／　さり気無く強請り　)

この程度の文章量なら捌き切れると思うからロル付けた。巽は好きにして貰って構わねえよ。

だって俺の方が力ありそうだし───って、あ゛ー……帰り手ぇ繋ご。折角二人っきりなのに、早速勿体ねえ事した。
(　軽い調子で告げられた言葉に苦虫を噛み締めた如く表情歪ませ、稀に顔を出す少々抜けた己を自嘲混じりの苦笑で一笑し。次いで相手の承諾を得ては、その場で自ずとしゃがみ込み提げた荷物を纏めて傍らに置き。早々に蝋燭の尻をライターで炙り地面と接着させれば、種類豊富なバラエティセットに視線を落とし　)
確かに二人でこの量は贅沢だな。どれから手ぇつけよっか。まさかこんな種類用意してくれてるとは思わなかったわ、愛されてんな俺。

さすがに本気で悲しませたいとか思ってないからね。自分からあえて嫌われる必要もなさそうだし。(　含みのある物言いと共に視線ちらり　)色々恵まれてるからね。慧ちゃんみたいな料理人いれば心配いらなそうだもん。まあいなかったら崩壊するくらい食生活やばいのもいるけどね。息子くんなんてご飯一日一食にしようとしてたし。それパパ的にはどーお？(　わざとらしく首傾げ　)ん、どういうのが好き？味色々あるけど。

わー、長くしちゃいそうで怖いな。気をつけとく、できるだげ。捌けなくなるくらい長くなってたら言って。

慧ちゃんてば皺寄ってる。久々に見た、そんな人相悪い顔。そういや見て、これ拝借しといた。
(　吹き出すように笑うと揶揄い口調と共に指差して。徐にポケット探っては寮のスペースから探し当てた虫避けスプレーを出して掲げ。次いでしゃがみ込んではバラエティーパックの封を開けて中からひとつ取り出し。現状決定しているのは線香花火が最後であることくらいであり、順番などは何も決めていなかったわけで。好みを知りたい気持ちから、意見は述べるも確定はせず　)
色変わるやつとか良くない？赤白黄色ー、つって。なんか言い方的にチューリップみたいになったけど。やりたいのある？

なにその含みのある言い方。怖えんだけど。(　訝しげな眼差しを向け一歩後退し　) 今は慎二が料理人してんのかな、最近タイミング合わねえから詳しくは分かんねえけど。……パパも人の事言えねえ食生活だからノーコメントで。(　僅かに言い淀み　／　口許の前にて指でバッテン作り　) パスタならボロネーゼとか結構好き。

ん、了解。ほんの少しだけど上手い事纏められる様になった気ぃするし、又冗長しちまったら削ってく予定。

うっわ、失礼だわお前。後悔の念に苛まれてる彼氏を慰めてはくれねえのな。ふは、流石じゃん。マジで用意周到。
(　視線を遮る様に両掌で顔を覆い不貞腐れた口調で文句を垂れ。指の隙間から覗ける虫除けスプレーに、漸く両手を解放すればしぱしぱと双眸瞬かせ。軽い調子で賞賛するなり口許に薄らと弧を描き。肩を寄せる様に近付きバラエティセットの中身を覗けば、一旦相手の挙動を見守り視線で追って。少々疎いが故に漠然とした問いに首傾げ一度逡巡すれど、魅惑的な響きを醸す説明に次第に喜色漂わせ提案に乗り　)
へえ、色変わる奴なんてのがあんの？俺それやりてえ。開幕早々ド派手で良いな。

え、逃げないで。俺泣いちゃう。(　わざとらしく泣き真似し　)んー、してそうだね。俺もすれ違いとかしてて最近は振る舞って貰ってないな。宜しくないやつじゃん、自分のために作るのめんどいとすれば俺が強請りに行くけど。(　肩竦め　／　身乗り出し　)おっけー、覚えとく。

眠かったのか誤字のオンパレードしててつらい。虫除け、とかそのまま変換すりゃ一発なのにね。慧ちゃんは色々上手だからなあ……俺も見習わないと。

ええ、だめだった？後悔してくれんの嬉しいからなー。繋ぎたいとは思ってくれてるってことじゃん？そのまま繋いで帰ったら揶揄の嵐に遭うだろうね。一応ずっと外いたら虫も来るだろうから、気をつけといても良いかなって。
(　困ったように眉下げるも、大して気にしておらず軽口にて応じ。まずは自身にスプレーしてから差し出し。バラエティーセットとひとつめの花火の残りを邪魔にならないように傍らに寄せ、蝋燭に火をつけて。二本取り出したうちのひとつを手渡し、早速我先にと点火。色の変わる様を見ながら表情緩め　)
おっけー。あとはスパーク？とか。星みたいにきらきらするやつ。あんまりやんないから詳しく覚えてないけど。じゃあこれ、やっちゃお。──やっぱ綺麗。

泣かないの、男の子でしょ。(　母親を彷彿とさせる口調で宥め　) そういや、アイツのフレンチトースト美味かったよ。又食いてえ。ん、強請って。自分ひとりだと、大概おざなりになんの。(　記憶反芻しぽつりと溢し　／　眉尻下げ困り笑み浮かべ　) 楽しみにしとく。忘れんなよ。

あは、あるある。見習うなら他の奴にしな。俺も頭回ってねえ時誤字すげえし。……まあ、上手に隠しきれてんなら良いんだけど。

慧ちゃんがこんな不良っぽい時間にいんの珍しいじゃん。昼時だし、余裕あったら向こうで料理でも作る？(　首傾げ　)なーんて、忙しかったら無理しなくていーよ。このレスには返事要らないし、大変じゃなかったら直接来て。

……大体いつも思ってますけど。じゃあ溜まり場スルーして帰ろ。手ぇ繋いで彼処行ったら直ぐ広まって揶揄の的だろ。前例があるし。偉いねお前、流石皆のママなだけある。
(　数拍置いて不器用乍らの本音を声潜め吐露し。相手の気遣いに僅かに瞠目すれば、軽口添えて感心の旨伝え。スプレー受け取り満遍なく身にかければ、相手に返そうと差し出して。後に続き花火の先端に点火すれば、すぐさま勢いよく噴出される火に驚愕し僅かに肩を跳ねさせるもからりと一笑し。次第に色を変える花火を眩しげに眺めつつ、相手の言葉に相槌を打って　) うわ、っはは、すげえ勢い。へえ……手持ち花火も結構種類あんのな？俺、線香花火くらいしか知識ねえわ。じゃあ次それやろ、スパーク。

親だ……撫でてくれたら泣かないかも。(　小さく息をつき　／　ここぞとばかりに視線送り　)そうそう、わかる。料理もスイーツもできて頭も良い優等生。つまり慧ちゃんタイプと。んで、前なんか学年首位さんまで来てたし。(　思い浮かべへらり笑み　)わかる。慧ちゃんのご飯はただでも美味しいのに、愛情たっぷりのならより美味しそ。たくさんリクエストしても怒んないでね。(　片目閉じ　)もちろん。

あーもう、そんなん可愛いって言わせようとしてるみたいなもんじゃん。繋がなくたって揶揄われるくらいだからね、マジで。普通に虫に近付いてほしくないってのもあるけど。集中できないじゃん？近くに虫いたら。
(　時折混ざる敬語に表情の緩みを隠せるはずもなく、感情そのままを表に出して軽く茶化し。すっかり定着したママという呼び名については特に反応せずにさらりと受け流し、スプレーをポケットへと仕舞い。花火見つつ楽しむ相手へと視線移せば微笑ましげに柔い笑み溢し。やがて最初の花火が終わるとバケツへと入れ、次のものを取り出して　)
色々あるよ。たくさんやってたのは子どものときだけど、たぶん最近のはまた進化してんじゃない？おっけ、出しとく。