某日、寮部屋にて　(　〆　)　

ん、いっぱい褒めて。褒められると伸びる子なんで。(　甘えるように上目遣いで　)色々知って幻滅されなきゃ良いけど、なんて。(　ふざけて軽く笑って続け　)冗談。今のはさすがにわざと、嫌がられるようなことしないっつの。愛でたいだーけ。(　苦笑いしつつずいと距離詰め　／　首傾げ　)はーい。たっぷり愛伝えてくから覚悟しといて。(　満足げにわかりやすく破顔し　／　緩く頬を摘まんで　)……ん。そんな顔させたいわけじゃないし、止めといた方が良いかもね。ああでも、我慢できなくなったらそのときはちゃんと言って。(　眉下げ笑み　／　賛同するも離れようとはせず　)

壊れたかも。慧ちゃん不足。(　表情緩めると不意に腕広げて　)なーに、やきもち妬いてくれてんの？一途な巽くんはその間も可愛い彼氏くんのことで頭いっぱいだったんだけど。(　至極楽しそうに声弾ませ、後ろから抱き締めつつ煽るように言葉重ね　)そういうこと。あー、もう理解早くて助かる。俺こんなに話すの苦手だったつもりないんだけどな。(　大袈裟に頭抱えつつ苦笑し　)そうしないと凝ったの作る分一緒にいる時間減るからね、つって。(　緩い調子で食指ぴんと立て　)

俺は慧ちゃん羨ましいなって思ってるから、たぶんお互いさま。フィルターは濃いめかもしんないね、マジで周り見えてないの。安心して凭れ掛かって貰えるくらい、色々落ち着かせないと。頼りがいのあるやつになれるかはわからないけど。冬とか布団から出れないじゃん？……たまに朝早く起きるときはあるけどさあ。おっけ、他の人で暖とんのはやめといてね。

……「可愛い」って言い続けると、マジで可愛くなるとか言うよなァ。まあお前元々仕草含めて可愛いけど。(　ふ、と柔く笑みを溢し　／　優しげな手つきで頭撫で　) 一瞬後ろめたい事でもあんのかと思ったわ。(　目を細め揶揄し　) ……近いんですけど。ちゅーすんぞ。(　視線絡めるも距離感に眉根寄せ　／　平然とした声音で戯れに脅しを　) ふは、かァわいい顔。腹括っとくわ。…簡単に照れねえ為にも。(　愛らしさ憶える表情に自然と破顔し　／　ぽつりと独り言ちるように最後溢し　) 俺元々そういう欲薄いんだよなァ。同性と真剣に付き合うのも初めてだし。だから尚更対巽だとどんな風になるのか想像つかねえの。俺の我慢の限界が先かお前の我慢の限界が先かも分かんねえ。……でも寂しい思いはさせたくねえからさ、不満も要望も言葉にして伝えて。多分俺が鈍感な所為で、態度だけじゃどうにも全部引っ括めた意図は掴めねえの。(　終ぞ本音を溢せば首裏掻き　／　中々離れない相手に観念すれば、腰へ腕回し柔く抱き留め背を擦り乍らぽつぽつと語り　)

はいはい、甘えたなんだから。(　呆れ口調と相反し表情は柔らかく　／　抱き締めれば肩口に顎乗せて　) なんでンな機嫌良いのお前。(　未だにクッションに顔埋めては、不貞腐れた声音を隠す事無く問うて　) お前偶に不器用だよなァ。彼処では非の打ち所のない奴に見えんのに。(　溜まり場での彼の姿思い返せば肘で小突き揶揄い　) えー……何その殺し文句。じゃあもう卵焼きとかで良い。手料理も嬉しいけど、巽が作ってくれる事に意味があるんだし。(　大仰に口許に手を遣り　)

マジで言ってんの、それ。所謂無い物ねだりってやつか。っはは、周り見えねえって相当じゃねえ？…でも嬉しいもんだね。そのまま俺の事だけ見てて。今のままでも充分、つっても優しいお前は頑張ってくれんだろうなァ。あ゛ー……冬場はな。毎朝布団が恋しくなるし充分に理解出来るわ。あったな、一回。珍しく五時台に巽が居んの。お、一途な慧ちゃんにそれ言う？誰かに強請られてもしねえから安心して。

俺すげえじゃん。巽の態度まで変えちまうなんて。
(　歯に衣着せぬ言葉に幾度か瞬くも、喜色を漂わせ自然と口角が上がり。澄んだ空気が頬を撫でる秋の空は高く、眩い青空を仰ぎ見てひとり目を細め。歩調を合わせるのも若干慣れたもので、繋いだ手を小さく揺らし乍ら同調を示し　)
だなァ。それに今日すげえ天気良いし。絶好のデート日和。

ああ、あるね。俺は好きな子に好きでいて貰いたいなあとか思ってんだけど。(　へにゃりと目尻下げ　)ないでしょ、たぶんあっても隠し通せないし。恋人に隠しごと通用しなさそうだし。(　肩竦めへらりと笑み　)逃げようとするから。されたくなかったら近付かないってば。(　不服げに距離を元に戻しつつぽつりと溢して　)可愛いから簡単に照れてくれても良いんだけどな。まあ何もしなくても可愛いって思うくらいやばいけど、最近。(　わざとらしく呟くも彼氏バカとも取れる言葉を付け足し　)ん、そっか。初めて捧げるのが俺だと苦労するかもね。離すつもりないけど。ちゃんと伝えるから、慧ちゃんもちゃんと言って。我慢されたらわからないし。察し良いつもりだけど、全部は察せないから。(　目細め頷き　／　心地良さに落ち着き取り戻しつつ、静かながら真剣な声色で話し　)

慧ちゃん限定なんで。甘やかしてくれるもんだからだんだん我が儘になってきたかも。(　やや調子に乗って笑いながら本音混じりに　／　満足げに抱き締め　)彼氏のやきもち可愛いなあと思って。あえて屑っぽいこと言うなら、そういう反応してくれると俺のこと好きなんだなって思うから嬉しい。(　髪を撫でつつ柔らかい声音で平然と告げ　)寧ろちゃんとした風に見えてんのに驚き。誤魔化すのが上手いだけだよ、つったら心配する？(　冗談っぽく笑いながら反応窺い　)卵焼きかあ。一気にグレード下がってんの面白──朝慧ちゃんの味噌汁と俺の卵焼きで始まったら幸せじゃない？勿論ご飯とか主菜もいるけどさ。(　名案とばかりに食指揺らし　)

そこで嘘つく理由とかある？凸凹の方がパズルみたいにぴたっとハマるってことで。結構盲目なとこあんの、これは初出し情報。俺といて楽しいとか、そう思って貰えるための努力なら努力のうちに入らないんで。慧ちゃんいなかったら布団と結婚したいレベルで朝晩いちゃついてるから。寒いの耐えらんない。あれはなんかタイミングあってたね。丁度目冴えたんだよ、確か。ん、一応ね。安心しとく、一途な慧ちゃん可愛くてにやけるわ。

ほんとにそう。慧ちゃんの色に染めてくれていーよ、なんて。
(　こくりと頷き、平然と冗談を交えて受け答え。雲ひとつない快晴とまではいかなくとも、雲の少ない美しい空模様は出掛けるにはもってこいで。人が少ないのを良いことにバカップル丸出しな言葉を紡ぎつつ、足はゲームセンターの方へと。辺りへと視線向けては、彼へと視線戻して問い掛け　)
ん、丁度良かった。天気まで俺らの味方してくれたんかな。どっか寄りたいとこある？

勿論好きだよ、お前の事。気付いてねえかもしれないけど、巽が思ってる何倍も。(　両頬掌で包み幾分か落ち着いた声で述べれば口許に小さく笑みを湛え　) 俺に素直になっちまうとこ結構好き。だからこそ、お前が自分を押し殺して──だったりは避けてえなってつくづく思ってるわ。勝手に。(　目を細め　) 悪かったって。お前やたら演技力あんの何。(　離れる身体を追い腕を軽くこちらへ引けば触れる程度に唇を重ね　) ……俺の知らぬ存ぜぬとこですげえ事になってんじゃん。あと段々可愛いって言われんのに慣れ始めてる自分も怖えわ。可愛くはねえって未だに思ってるけどさ。(　目を瞬かせ呟き　／　眉根寄せ嘆息し　) 今迄付き合ってた女の子達は兎も角、同性だと大分勝手が違うっつーか……。ん、そのつもりで居てくれよ。俺だって簡単に手放す気なんて更々ねえし。そりゃあ勿論。お前にだけ課すのは違えもんね。不器用なりに伝えるよ。約束する。(　淀み無く真摯に言い切り　)

あは、可愛いじゃんそういうの。俺の所為ってだけで嬉しいのに甘えてくれんだろ。そういうの唆る。(　片手間に相手の毛先を弄び乍ら機嫌良く告げ　) ……巽の馬鹿。こっちは男女問わずモテそうな可愛い子捕まえてんだよ。そりゃあ俺も妬く、人並みに。(　心地好い感覚に絆されそうになりつつも、相手へ聞こえる程度の小さな声で本心呟き　／　漸くクッションから顔を上げ相手を一瞥し　) それでお前が上手く渡り歩けてんなら心配ねえけど、苦しさ押し殺してやってんなら心配もするし叱るだろうな。(　相反し真面目に受け止め滔々と語り　) へえ、すげえ良いじゃん。今度やんね？タイミングがあった朝か昼にでも彼処で。米は仕送りで確保してるし、主菜はお前の好きなもん作るからさ。(　双眸輝かせ水を得た魚のように生き生きと提案し　)

だって憧れられてるとは微塵も思わねえじゃん。ふは、言い当て妙だなそれ。へえ？一途で盲目でヤキモチ妬かせで、憎たらしい程可愛くて──段々掴めて来たかも。なんて安直過ぎる？今夜は一段とかっけえなァ。俺も巽が余所見出来ねえ程度には頑張ってんだけど、…伝わってる？っはは、冬場の布団より上なのな俺。本格的に寒くなって来たら炬燵出すか。すげえ吃驚したのは覚えてる。……可愛いは余計なんですけど。まあ手放しに可愛がられてる内は華なのかな。その内完璧に絆されそうで怖いわ。

そんなん簡単に言って良いの？マジでしちまうけど。──っはは、そうかもしれねえな。
(　にま、と悪戯な笑みを湛えては本音を孕んだ冗談を繰り出し。次いで仄かに甘ったるさも感じ得る台詞に僅かに瞠目するも、小気味よい笑い声を短に上げては喜色を漂わせ。ゲームセンターに向かう道すがら、握った手に僅かに力を込め少々言い淀み乍らも幾分か申し訳無さげに問うて　)
嫌じゃなけりゃ良いんだけど、ゲーセンの帰りでも俺のバイト先寄って行かねえ？お前の話したら、連れて来いって皆うるせえの。

わー、告白されちゃった。何回言われても嬉しい、それ。(　目細め軽く茶化しつつくすくすと笑って　)俺の場合自分でも気付かないパターン普通にありそう、ってのがちょっとネックかな。ん、でも慧ちゃんの前じゃ素直なんで問題なしってことで。(　苦笑いしながら悪い事例挙げ　／　直後表情和らげへらり　)演技力あんのかはわからないけど、ちょっとした悪戯？……なんて。(　されるがままになればふざける言葉も出てこず、じっと見詰めては触れるだけの口付け返し　)可愛い好き！イケメン！って騒ぎたいくらいやばい。お、このまま可愛いっていっぱい言ってたらもっと可愛くなるかな。(　聞こえた言葉に反応し、顎に手を当ててわざとらしくぽつり呟き　)女の子程繊細ってわけじゃないからあんまり遠慮しなくて良いよ、たぶん。ん、約束しといて。なんかあったら言ってほしい。(　そっと手を重ねるようにして握り　)

甘えない方が無理。甘えなくても甘やかされそうだけど。(　緩い調子で軽く笑い　)……っふ、かわい。(　思わず小さく笑み溢しては髪乱すようにわしゃわしゃと撫で　／　視線受け止め朗らかな笑み浮かべて　)へえ、真面目じゃん。俺そんな隠してるように見えちゃう？(　感心したかのような呟きひとつ　／　あえてふざけ調子にて首傾げ　)合わせられんのはやっぱり休日かな。その方がゆっくりできる。平日は最近サボれるような時間ないからね、マジで。(　楽しげな様子微笑ましく思えば自然と釣られて表情緩めて　)

それブーメラン。そのまま返しとくからね。結構当たってるかも、そんだけじゃないけど。慧ちゃんの場合はスマートなところあるからなあ。余所見なんてしないしできないかな。炬燵ね、その上にみかんでも乗せといて。たぶんずっと変わらず可愛がるからよろしく。

普段お前に愛されてる分、ちゃんとこうやって還元しねえとな。(　柔く破顔し　／　頬に滑らせた手を使い距離縮めては額に口付け落とし　) 結構厄介な特性じゃねえ？それ。俺が気付けるように頑張るわ。本当に素直になってくれりゃ良いんだけど、お前茶化して逃げようとすんだもん。(　悩ましげに呟き　) ……ん、…悪戯にしては完成度高かったけど。(　唇に触れた柔い感触に多幸感覚えて破顔しかけ　／　減らず口叩き　) えー……やめてくんね。お前に愛でられんのは慣れてきたけど、可愛くなりてえ訳じゃないからね俺。(　拗ねた口振りで　) 大切に思ってんのは性別の垣根超えても変わりねえけど。巽が不安にならねえように、ちゃーんと言う。だから安心して良いよ。(　握り返し真っ直ぐに相手見詰め　)

分かってんじゃん。嫌がられねえ限り甘やかし続けるわ。(　にま、と口角上げ　) っわ、……可愛いって言われてもどんな反応返せば良いか分かんねえよ。(　僅かに肩跳ねされるがままにするも呆れ口調で　) 見えなくもねえから釘刺しといた。一応。(　力無く緩くピースサインし　) じゃあ休日にでも。どうせ企画すんなら、せかせか食いたくねえもんね。(　こくりと首肯し　／　頬弛め思い馳せ　)

簡単に崩されちゃ餌貰えなくなりそうなんで、そこそこ芯持ってられるようにはしたいかな。
(　緩い笑み浮かべて軽口叩き。ふざけた発言も喜んで受け止めてくれる様子に思わずにやけそうになるのをなんとか留め。どこか遠慮がちな言葉に何度か瞬きを繰り返し。茶化すように反応窺いつつ、その話の詳細が気になり問い掛けて　)
ええ何、もしかしていっぱい惚気てんの？悪い気しないけど、小っ恥ずかしいな。ね、変なこと言ってない？
　

うわー……狡い。要らねえよ、巽が受け取って。伊達にお前の彼氏やってねえからね。つってもお前の言う通り、まだ知らねえ顔が幾つもありそうだけど。スマートに見えてんのな。巽の一挙一動に結構揺れてんのに。その言葉信じて良いの。蜜柑買いに行かねえと、……又買い出しデートでもする？たぶんって、ンな不穏な。俺も可愛がる気満々だから、こちらこそよろしく。

　　


やばくない？このタイミング。俺が考えてる間に慧ちゃん来てたし、10秒くらいの差しかないのびっくり。通じあってんね、なーんて。意図せず嬉しいサプライズだったわ……と、これは俺が言いたいだけだからスルーしておっけー。

ん、いっぱいして。(　上機嫌で軽く擦り寄り　)あー……思い当たる節たくさんあるな。誤魔化す方が楽って感じで慣れちゃった。(　あっけらかんとして答え　／　わざとらしく首傾げ　)まあ俺だからね、つって。悪い嘘とかついたわけじゃないので勘弁してくださーい。(　両手ぱちんと合わせて戯け　)可愛くなったら俺が嬉しい。けどあれだなあ……可愛くなったらますます慧ちゃん狙う子増えちゃう。(　困ったように眉下げ　)ん、ありがと。安心しとく。なんか照れんね、真面目にこういう話すんの。(　手をひらひらと振りつつ視線逸らして　)

嫌じゃないから困っちゃうなあ。最終的に堕ちそー。(　わざとらしく肩竦め　)ごめんって。思ったら口から出ちゃうの。(　手櫛で軽く整えながらも反省の色見せずに緩い調子で　)あっはは、気をつけとく。(　すんと真顔になってこくり頷き　)おっけー。ゆっくりのんびりできたら良いな。(　指で丸を作ってみせ　)

何だかんだこうして此処で過ごすのが当たり前の日常になってて凄いなって思うわ。いつだって慧ちゃん格好良くて可愛いなって思ってて、それずっと変わってないし。ん、基本格好良くて余裕綽々なイメージ。此処で嘘ついたら相当やばいやつじゃん俺。信じていーよ、大丈夫。良いね、行こ。ああでも、寒くなりすぎると外行きたくなくなりそ。気紛れなんで、つって。一途に愛するつもりだから、安心して。

俺達、嬉しい事に波長っつーかタイミング合ってんのかもなァ。前にも似たような場面あったし。こういう偶然の産物だったり些細な事も嬉しいって感じちまうし、相当巽に絆されてんのかも。俺も只言いたいだけだから、これは蹴ってくれて構わねえよ。