オルト)ううん、僕の体は見ての通りだから。落雷と水は苦手なんだ。
オルトは、寂しそうに言った。
麗奈:そうだよね。オルトはどこか行きたいところはある?
オルト)う~ん、僕は連れていきたいかな。兄さんなかなかお外に出てくれないから、僕もあまり知らないんだよね。名前を知ってるぐらい。だから、一緒に知っていきたい。
オルトは、笑った。
麗奈:じゃあ近日、一緒に行こう。イデア先輩は説得すればいけるかな?
オルト)麗奈さんの誘いなら、OKくれると思うよ。でも、麗奈さんはまずは体調を万全にすること。無理しちゃ駄目だからね。
麗奈:そうだね。ちょっと動きたいから部屋の片付けしよっかな
オルト)麗奈さん、まずは体調を万全にすることって僕言ったよね?
オルトは、優しく言ったけど、笑顔の裏は怒っていた。
オルト)ダーメ!僕の言う事聞かないと、お仕置きしちゃうよ。
オルトは、手でバツを作って言った。
麗奈:お仕置き…? わ、わかった、おとなしく寝てるね
オルト)うん。ちなみに、お仕置きの内容はビームかアタックのどっちかだよ。
オルトは、楽しそうに言った。
オルト)大丈夫だよ。ディアソムニア寮、魔法防壁が強いんだもん。でも、前より強くなってるような・・・
オルトは、部屋を見渡しながら言った。それもそのはず。前にセベクの大声で割れたので、更に強固にしたのだ。
オルト)そうなんだ。
オルトは、深く聞かず、そう言った。
オルト)今は、休むのが一番だよ。僕がそばにいるからね。
オルトは、麗奈の頭を撫でた。
オルト)おやすみ、麗奈さん。
オルトは、眠る麗奈を見て言った。
エース)デュース、どうした?
デュース:麗奈がいないとこんなにむさ苦しいんだなって…
エース)実際男子校なんだし、仕方ねぇだろ。
エースは、何を今更と思ったようだった。
デュース:麗奈がいたらいろいろと教えるし、教えてくれるのになぁ…はぁ
エース)それは麗奈が来るときまでの楽しみにしといたら、いいじゃん。
エースは、さり気なくフォローしてた。
デュース:そうする…次はトレイン先生の授業だな(次の授業に向かうため準備して)
エース)おう、話すのは辞めとこうぜ。補習になるの嫌だし。
デュース:ああ
ルチウス:……(麗奈がいなくて不機嫌なのか、ずっとそっぽ向いていて)
トレイン:ルチウス、仕方ないだろう。猫缶をあげるから、元気出しておくれ
ルチウス:オ゛ァ
エース)(トレイン先生も大変だな)
エースは、トレインの様子を見ながら思った。
エース)雄の猫さえ恋するレベルってことは、麗奈めちゃくちゃ美少女ってことじゃね?
エースは、思うはずが言葉に出てしまった。
デュース:実際に麗奈かわいいだろ?(こちらも思っていることを口にしてしまい)
エース)えっ?俺口に出てた?
エースは口に手をあてて言った。
エース)お前も出てたぞ。「麗奈かわいい」って。
エースは、デュースにそう言った。
デュース:実際そうだからなっ(顔赤くしてそっぽむいて)
エース)それな。
エースは、デュースの様子を見てニヤッと笑った。
デュース:やっと授業終わったな
トレイン:ルチウス、帰るよ。あとで江崎の見舞いに行くかい?
ルチウス:オ゛ア!(行くと言うように尻尾を振って)
エース)ん~、ちょっとむずかった。
エースは伸びをしながら言った。
エペル:あ、エースくん、デュースくん、お疲れ様
デュース:エペル、お疲れ
エペル:麗奈さん、体壊したって聞いたんだけど
デュース:ああ、一週間は来れない
エペル:そんなに!? 単位大丈夫かな?
エース)テストで挽回出来るんじゃないか?ていうか、学園長がそのくらい配慮しそう。何か学園長、妙に麗奈のこと気に入ってんじゃん。誕生日のとき、花束渡すために、ディアソムニアに行ってたじゃん。
エースは、そんな事を考えていた。
デュース:まさか学園長、麗奈のこと好きなんじゃないか?
エペル:えー!? あの人が?
エース)いや、流石にないでしょ。あの人が誰かを好きになるなんて、絶対相手もカラスでしょ?
デュース:けど、花束とか渡してただろう?
エペル:花束渡したからといって必ずしもそうとは限らないと思うけどな…
エース)でも学園長に本音に聞く気にもなんねぇな。何か、あとが怖いし。
デュース:そうだろう? 俺だって聞く気になれねぇけど、麗奈が学園長に取られたらヤバイだろ
エペル:麗奈サンが別の意味で危ない
エース)学園長が変な刷り込みしそう。
エースは、そんな事を考えた。
デュース:やりそうだな…
エペル:でもあの人、いつも忙しそうだしそんなに麗奈さんに会えないと思うんだけどな…
(その頃、リリアは)
リリア:キルティ、お疲れ様、ちと相談があるのじゃが