トピ主 2021-09-01 18:06:46 |
通報 |
マレウス)僕が今まで人の子と眠って睡眠の邪魔と思ったことは一度もない。寧ろ、とても寝心地がいい。だから、人の子、今日も共に寝よう。
マレウスは、ニヤッと笑いながら言った。
マレウス)これでどうだ?
マレウスは指を鳴らして、麗奈を着替えさせた。麗奈の寝巻きは黒の裾がレースのワンピース型の寝巻きだった。
マレウスも書類を片付け、寝巻きに着替えると横になった麗奈のおでこにキスをし
マレウス)おやすみ、人の子。
と、言って眠りについた。
セベクは早くに起きて洗面所で髪の毛をセット中。
セベク)準備出来たら、シルバーを先にお越しに行かないと。全く、玉には自分で起きるということが、出来ないのか?
セベクは、やれやれと言った。
セベク)リリア様が作り始めたら、終わりだからな。先に行っている。
セベクはそう言うと、シルバーの部屋を出て行った。
マレウスは鳥のさえずりで目を開けた。
マレウス)朝か・・・
セベク)僕に指図するな。
セベクはそう言いながらも、言われた通り、用意した。
マレウス)分かった。
マレウスは、笑って言った。
キルティ)ムニャ~
キルティは珍しく、起きておらず、未だに熟睡していた。
キルティ)ほえ?
キルティは寝ぼけていて、魔法で扉を開けると、寝ぼけ眼を擦りながらリリアに言った。
キルティ)今何時?
キルティは、凄く眠そうだった。
マレウスは準備が終わり、朝食に向かうところだった。
マレウス)おはよう。
セベク)若様、おはようございます。
マレウス)おはよう、キルティ。夜ふかしでもしていたのか?
キルティ)いえ、セベクの声が何故か聞こえなかったので、起きれなかっただけです。私の部屋、シルバーと近いので目覚ましに丁度良くて・・・
セベク)キルティさま、おはようございます。実は、シルバーが今日は自ら起きていたので、大声を出すことがなかったのです。しかし、そのせいで、キルティさまを寝坊させてしまうとは・・・僕がいつも通り、大声を出していれば・・・
キルティ)いや、もとはと言えば、セベクに頼りっきりで目覚ましを掛けなかった私が悪いから、大丈夫だよ。それい、結果良かったじゃない。シルバーが自ら起きてくれたんだろう?
セベク)ですが・・・
キルティ)君の大声のせいで寮の防壁魔法が壊れ爆発に巻き込まれた寮生が全治3ヶ月の怪我を負ったのを忘れたのか?しかも壊れたせいで寮の一部も壊れたんだぞ。これにも同じく修復には3ヶ月掛ったじゃないか。学園長が費用を負担してくれたから良かったものの、そうしてくれなかったら、私達、モストロ・ラウンジで死に物狂いで働かなければいけなかったところだったんだよ。
マレウス)確かにそうだな。
マレウスは頷いた。
キルティ)だから、セベクが大声を出す負担が減ったと考えればいいんだよ。大声って結構体力使うからね。
キルティ)セベクが入学して、すぐの頃だよ。
【回想】
セベクはいつもの様に、朝の支度を済ませ、シルバーを呼びに行くところだっだが、その日は朝から、頭を壁にぶつけたり、廊下でコケたりととにかく、洗面所につくまで散々だった為、イラついていた。そして、シルバーの部屋に着き扉を開けると同時に
セベク)シルバー、朝だ。さっさと起きろ!
と、いつもより、数倍大きな声を出してしまった。すると
パリンッ(防壁魔法が割れる音)
何かが割れる音がした。そして、近くを歩いていた寮生が
モブ)何だ?
と、言った途端、直ぐ側(シルバーの部屋とは別の場所)で、ものすごい爆発が起こり、寮生はそれに巻き込まれ、寮も一部壊れてしまった。
【回想終了】
キルティ)てことがあったんだ。
セベク)確かに壊したのは事実だが、僕はあのあと、深く反省して、少し声を小さくしているんだ!(クソデカボイス)
セベクは、恥ずかしさもあり、そう言った。しかし
パリンッ
マレウス達は、割れる音が聞こえ自分達に防壁魔法を掛けた。
キルティ)人の子!
キルティは麗奈を抱き締めた。その途端思い切り爆発が起こった。キルティは、麗奈に覆いかぶさった。爆発が終わり煙が晴れると
マレウス)皆、大丈夫か?
キルティ)人の子、怪我はないか?
セベク)あっ・・・申し訳ありません!
セベクは謝った。
キルティ)良かった・・・
キルティはそう言ったが、自分は無事では無かった。麗奈を守るために覆いかぶさった為、背中に怪我をしたのだ。口からも吐血している。
キルティ)姫に・・・怪我をさせるわけには・・・いかないからな。
キルティはそこまで言うと、麗奈に凭れて倒れてしまった。
セベク)あ、ああ・・・
セベクは震えると、その場から走り出した。
マレウス)セベク!
セベクは部屋に戻るとそのまま籠ってしまった。
マレウス)リリア、キルティに出来るだけ、回復魔法をかけてくれ。その後は応急処置をした後、学校の医務室に運べ。
マレウスはセベクの後を追いかけた。
マレウス)セベク、キルティはあれくらいで死なない。出てきてくれないか?
セベク)・・・・・・・・・・
マレウスの言葉にセベクは反応しなかった。セベクは部屋で布団を頭から被っていたのだ。自分のしたことに相当ショックを受けたのだろう。
マレウスは、息をつくと
マレウス)分かった。なら、気が済むまで部屋にいるといい。
そう言って、その場を後にした。
その頃、キルティは回復魔法と応急処置をされている最中に目覚めていた。
キルティ)すまないな、リリア。
マレウス)セベクは、少々、気に病んでしまったみたいでな。落ち着くまで部屋にいるようだ。
マレウスは、麗奈にそう言った。
キルティ)幸い、軽かったから動けないほどでもないな。
キルティは立ち上がりながら言った。
キルティはそれを聞いて
キルティ)マレウス様・・・
キルティは、マレウスに何か耳打ちした。
マレウス)分かった。
キルティ)お願いしますね。
マレウス)とにかく、学校に行こう。本当に遅れる。
キルティのクラスは朝からトレイン先生の授業だった。
キルティ)何とか間に合った。
ケイト)おはよう、キルティちゃん。今日、遅かったけど、何かあった?
キルティ)ちょっと寝坊したの。昨日夜更かししたみたいで・・・
キルティはそう言った。確かに、いつもより遅く起きたが、十分間に合う時間だった。本当は防壁魔法が割れて、被害を受けたからだ。
ケイト)意外だね、キルティちゃんも夜更かしするんだ。
キルティ)ずるさ。
トピック検索 |