──美しく孤独な魔法使いを救うのは、誰?
◇Monologue…
強大な力を持つその魔法使いは、王国お抱えの魔法使いとして国中にその名を知らしめた。ある時は戦場に赴き、ある時は薬やまじないを調合して医師として町の人を助ける事もあった。
人目を惹きつける美しい容姿に柔らかな微笑を浮かべ、孤高の魔法使いと称される彼だったが、人々からの憧憬は畏怖と紙一重。彼の強い魔力を恐れ、必要以上に近づく者はなく、いつしか彼自身も必要以上に人と関わりを持つ事を避けるようになっていた。
たった一人で暮らす孤独な魔法使いの元に、彼を知ってか知らでか、ある日“客人”が訪れる──…
〆