名 2021-07-28 18:20:10 |
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「 ほら、一緒に行くぞ 」
そう言われて僕は君の手をとる___
2820年、東京。空が見えないくらいの高層建築物に囲まれ、外を出歩く人間はいない。文明の力によって人々の生活はほとんどのことを家庭用機器、ロボット等に頼る日々だった。自分が動かずとも機械が動いてくれる。そんな毎日に僕は違和感を覚えていた。
2825年の夏。東京の高層ビルの中間に住んでいた僕は、久しぶりに祖母の住む田舎に行くことになった。田舎は600何前と何も変わっていない。だからこそ、東京から田舎に行くものなどいなかった。兄弟もいない、機械に囲まれ、新鮮な空気すら見当たらないこの大都市東京から出られることに僕はかなり感銘を受けていた。
東京を出るにはパスポートがいる。僕は小さく圧縮したリュックをポケットに突っ込んで移動型ロボット02に乗り込んだ。ものの数分で祖母の住む村に出る。今時村などここくらいだろう。
「 おばあちゃん 」
声をかけたその人の後ろについていた若い少年に首を傾げる。「 誰? 」
それが、僕と君との出逢いだった。
【 世界観 】
2850年の田舎を舞台とし、何もできない機械任せな少年が、突如現れた祖母の側にいる少年と出会う。
機械に囲まれた世界で生きていくことに疑問を持つ少年と、自身が機械であることを知らずに生きる少年の物語。
田舎は現代とほぼ変わらず、田畑が生い茂り、川が流れ、ちっぽけな住宅街しか存在しない。
今まで触れたことのないものに触れていく少年と、祖母の面倒を見る家庭型ロボット、祖母をよく知る地元の少年、名を明かさない謎の少年の4人の夏の思い出を描いていく。
基本的には日常描写を含めながら、それぞれの想いがぶつかったり、恋心を抱き始めたり、と色んな描写が見たいなと思っております。
質問等は後ほど。
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