セレン 2021-07-14 10:24:29 |
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……、あなた確か、連続殺人犯の。いや、この際もういいです。私には失うものなんてありません。もう、好きにしてください。
(ぬいぐるみを取ったクレーンゲームのお店、友達と行ったストリートピアノ。そのすべてが小さく見えた。しかし、落ちてしまおうとしたところでの思わぬ来客。戸惑った。警察で特別捜査本部を立てて追っている殺人犯だったのだから。けれど、自分なんてどうなってもいいとヤケになり、伸ばされた手を拒むことはなかった)
(/とってもいい入りです! ありがとうございます!)
───…あなたが好きなんです!!
(続く言葉と共に伸ばした手は崇拝する貴方の腕を掴む事が出来て。掴んだ腕から貴方の体温を感じられれば"貴方が死んでしまう"という緊張感から解き放たれると口元緩み安堵からため息が漏れて。顔全体の筋肉が弛緩したような笑顔で「あぁ、よかった…僕の稲葉さんが生きてる…」呟くように言葉が溢れ出て)
(褒めてくださりありがとうございます…!そちらのロルも返しやすくてありがたいです)
なんで、私の名前を……? いえ、この際なんだっていい。それよりも、『僕の』ってどういう……
(驚きが戸惑いに変わり、そして死ぬ勇気が失せてしまう。ああ、せっかくここまで来たのに、という思いと、このまま捕まえれば大手柄だ、という思い、そして、……この人なら自分を大事にしてくれるかもというわずかな期待が入り交じり、なぜか謎の男に一歩近づいていた)
稲葉さんは覚えてないかもしれないですけど、あの時、僕は貴方に救われたんです…!!それで、あの時からずっと稲葉さんのことを見てて…名前はその時に。あ、"僕の"っていうのはちょっと早かったですかね…?でも、これからは”僕の”になるんだから、大丈夫ですよ
(貴方との距離が近くなれば瞬間目を見開いて驚く。一歩、たった一歩だけれど大きな一歩、表情はすぐに嬉しさ溢れる笑顔に変わり。貴方の目を見つめながらすでに緩んでる口を開くと、まるで気分の良い子供のように明るく喋って。「気持ちを伝えるのって少し恥ずかしいですね…」言葉の終わり、俯きがちになりつつ小さく笑えば掴んだ腕の反対で頬を掻いて。)
で、でも、これからってどうやって……。そして何より、私はあなたの名前も顔も覚えてないんです。それなのに、いいんですか……?
(男の言っていることはわけがわからない。けれど、どうしても記憶にあるような、そんな気がする。いや待て、そもそもどうやって『僕の』にするのだろうか。この男は罪に罪を重ねるのか? その前に道を正すのが警官じゃないのか? いろいろな考えが交じり、ほとんどまともな言葉として出てこない)
やっぱり覚えてないんですね…でも大丈夫ですよ、時間は沢山あります。その時間でこれからを作っていけばいいんです、それに僕の名前も顔もこれから沢山みることになりますよ!だからそんな不安な顔をしないでください…大丈夫。(するりと腕から手に掌を滑らせる。目を伏せながら両の掌で貴方の手を握っては囁くような優しい声で一言「…それならすぐにわかりますよ」と言い。”覚えてない”という言葉を聴けば悲しげな表情が出てしまいそうになると同時に声が漏れて。その顔を隠すために笑おうとするが悲しさの残る歪な笑みとなって。けれど安心させるように話を続け、貴方によく伝わるよう沢山の言葉の中から選び抜いた物を丁寧に紡いでいく。貴方の眼を良く見つめては抱きしめようと手を小さく引っ張り)
私……、まだ生きてていいんですか……? もうつらくて、何も、考えたくない……
(ダメだとわかりつつも、胸の内を打ち明ける。ふと、自分はまだ生きたかったんだなと気づいた。死にたいんじゃない、生きていられなかった。気づけばこの男にされるがまま、腕のなかに収まっていた)
いいんですよ…大丈夫。あなたは幸せになるべき人なんです…今ならまだ、誰も追いかけては来ません。さあ、僕に身をあずけて…一緒に家に帰りましょう?貴方の為の世界に。
(静かに貴方の言葉を聞いた後、ふと、心地のいい重さを胸に感じた。それが貴方だと気付けば、小さな雛を包むように優しく抱きしめて柔らかな声色で囁いて。次第に貴方の体温と自身の体温が混じっていく、その感覚に僅かな安心を覚える。しかしずっとこのままというわけにはいかない、貴方から来てくれなければ意味なんてない。もし”来ない”と言われたならば、強引にでも連れて行こうと考えて)
(/こんな感じで大丈夫でしょうか…?来ないと言われたら睡眠薬か何かで連れて行こうかなと考えております。何かありましたら言ってくださるとありがたいです)
……ごめんなさい。やっぱり、行くことはできないんです。私、帰って掃除もしないといけないし、そんなに沢山のしあわせ、きっと見合わない……。申し訳ないんですが、しあわせを受けとるのが怖いんです。
(嘘だ。私だって幸せになりたかった。けれど自分にはそんな資格なんてない。私のせいで迷宮入りした事件や助からなかった命もある。死をもって償うしかない。そんな考えがよぎれば最後、目の前の男の誘いを断る他なかったのだ)
(/とってもいいです、ありがとうございます! 今回は、睡眠薬を飲ませて連れ去るという形でよろしくお願いします。)
……そう、ですか…でも仕方ないですよね、稲葉さんは真面目な人ですから…わかってたはずなのに聞いちゃいました。あはは、不思議ですね…
(最初の一言を聞いた瞬間、胸に締め付けられるような痛みが走り涙が出そうになって小さく俯いた。強引にでも連れて行こうと考えていたはずなのに実際拒絶されてしまえば、一瞬、どうやって声を出すのかさえも忘れてしまって。たった一つだけ間が空く、短いはずなのになぜだか時間が長く感じて耳の中に余計な音が入ってきてしまう。静かな状況を切り裂くようにようやく口を開いては、途切れ途切れながらも丁寧に言葉を紡いで)……でも、それでも稲葉さんから来て欲しかったなぁ(またしばらく黙り口を開けば自身の醜い欲望がこぼれ落ちて、”答えが聞きたくない”そんなくだらない欲のために念の為持ってきていた錠剤の睡眠薬をズボンのポケットから取り出すと顔をあげて、少し震えた声でもう一度優しくだきしめて耳元で「ごめんなさい稲葉さん…」と呟くと貴方の口に向かって掌を覆いかぶせ薬を口内に入れて)
(/本当に遅くなってしまいましたすみません…)
んう……っ!?
(何かを入れられる感覚。抵抗していたものの、苦しくなれば飲みこんでしまう。危険な薬品か? はたまた毒か?考えている間にも意識はドロドロと溶けていき、目の前の男にもたれかかる。強烈な眠気。こんな眠気は久しぶりだ。本能は警鐘を鳴らすのに体が言うことを聞かない。そのまま、深い眠りについた)
(/大丈夫ですよー、レスありがとうございます)
……稲葉さん
(静かに眠っていく彼女はとても綺麗でこんな僕が触れていいのかと罪悪感が湧く、けれどそんな彼女を自分のものに出来るという気持ちもあって。どうすればいいのかなんてわからない、助けを求めるようにか細い声で貴方の名前を呼ぶが返事はなく。落とさないよう懇切丁寧に貴方を抱き上げると夕日が沈む様が視野に入って思わず目を細める。汚いけれど綺麗な世界。そんな世界から貴方を隔離しよう。夕日を背に屋上の扉を開けては貴方のためだけに用意した家へと向かって)
(静かに扉を開く。目の前には廊下、その廊下の先には扉が一つ。正面の扉を開けるとそこは温かみのあるリビングキッチンでそれぞれ木でできた二人用のテーブルに二脚の椅子、観葉植物など色々なものを置いている。右正面の方向にある階段をゆっくりと登って行けば左右に扉が一つずつ、躊躇いなく右の部屋に入り貴方を大きなベッドに沈める。貴方の好みに合わせて置いた沢山のぬいぐるみ達にに囲まれる貴方が愛しい。服や髪の毛を整え、最後に黒い首輪を嵌めるとどうしようもなく綺麗に思えて恍惚の表情を浮かべてしまって。かちゃと音をたて鍵をつけては長く伸びた鎖につながれた貴方に目が釘付けになり)
(こんな感じでいかがでしょうか?それと稲葉さんの家から勝手に持ってきたぬいぐるみも置いてあるというのもいいかなと思ったのですがどうでしょう)
ここは……、私……。あっ、ど、どうしよう、……、これ、私の……
(目を開けば見知らぬ部屋。その中に見覚えのある見知ったぬいぐるみ。同じものを揃えた? いや、それにしてはほつれや直した跡まで再現されている。あの男が持ってきたのか? 不法侵入だ、なんて思えるぐらいには頭が回っている。
起き上がろうとすれば、首に不快な重さ。ペット用か、はたまたオーダーメイドか知らないが、首輪がつけられていた。長い鎖によっての重さだが、相当首にくる。いきなり起き上がろうとすれば苦しくなるほどだ。逃げられない、そう悟った瞬間寒気がした)
(/とてもよかったです! ぬいぐるみを勝手に持ってきた、という点も凄く素敵だなと思いました)
……ぁ、稲葉さん、おはようございます、
(しばらく幸せに浸っていると貴方の体がわずかに跳ねる。そろそろ起きるのだろうか、起きた時貴方はどんな反応をするのだろうか。ふと、”こんなことをした僕に怯えてしまうのではないか…?”なんて考えが脳裏を掠める。途端、不安が体を支配した。動かなくなった体から一滴の汗が肌を滑っていく。よく考えてみれば当たり前、けれど先程までそんな考えはなかった。怖い。どうしようもなく貴方の事を見つめていれば、貴方の瞼がゆっくりと開いていく。段々と焦点のあっていく瞳を眺めながら、微かに震えの残る柔らかな声で言葉をかけた。体を起こす貴方から金属のぶつかる音が聞こえる。その動きで気道が塞がれたのか苦しそうにしている貴方。おかしい、彼女が怯えているのが目に入っているのに、心臓の鼓動がさらに早くなる。怖いけれど何かが違う感情に戸惑う。いつの間にか自身の口は弧を描き、ゆっくりと貴方の首元に手を伸ばしていって)
や……、殺すんだったら、一息にやってください……っ
(相手の手が自分の首に伸びる。絞め殺される、そう思った瞬間一息に殺せと言っていた。自分でも訳がわからない。けれど死にたい気持ちはあった。あったはずなのに、いざ死ぬとなるととても恐ろしい気分になる。
首吊り自殺は苦しいと聞いて断念した。今、首輪だけでも苦しいのにそれにまた苦しさを受けなければいけないのか。涙が出てくる。なのに目は見開かれたままだ。本能か、最期のこの瞬間になって死にたくないと思うとは)
僕は…そん、なこと……ぁ…いや、すみません。でも違うんです殺しだなんてしません、稲葉さんが苦しそうにしていたので少し首輪を緩めようかなって思って…怖がらせてしまいましたよねすみません…
(ハッとして手を止める。僕は今、何をしようとしていた?貴方を殺すだなんてそんな物騒な事、するはずないと思っていたのに。見つめる貴方の目に自分の罪を理解しそうになって、逃げたくて、目を逸らした。でも本当は理解していて、全てを吐き出して自分の女神とも言える貴方に許してもらいたいけれど、さらに怯えられるだけだとわかっているから。それでも思いが溢れてしまいそうになる。自分の手のひらを見れば強く握りしめて、これ以上怖がられないよう貴方に優しく話しかける。まるで自分を言い聞かせるように言い訳も添えて)
こ、こちらこそごめんなさい。もしよかったら、首輪を緩めてくれれば嬉しいです……
(早とちりと誤解で失礼なことをしてしまった。罪悪感に苛まれつつ、さきほどの彼の笑みはなんだったのだろうかと考えている。安心させるため? 単に手に入れた愉悦? それとも……、獲物が目の前にいることに対しての快感? ……ダメだ。疑心暗鬼になっていく)
──ぇ…い、いいんですか……?えっと…じゃあ、緩めますね…これくらいはどうですか?
(予想のできなかった返しに思わず声が漏れてしまう。こんな僕になぜ優しい言葉をかけてくれるのか、やはり貴方は女神様なんだ。そんな貴方への狂信にも似た気持ちを抱えながらおずおずと視線を動かしては言葉を交わして、血の通っていない首輪に指先を触れさせると鎖がぶつかってなるかん高い音を鳴らして少しずつ調節していき)
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