ご主人 2021-06-30 00:11:34 |
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( 立ち上がる動作に、移動するのかと道を開けようとするも、彼女はその場でくるりと一回り。モデルのような動きに魅了され、自然とふさふさの頭に手が伸びるも、そこにドアの開閉音と共に小さなベルの音が響けば先程の彼女と同様にすくっと立ち上がって。入口の方を振り返れば、はにかんだような表情で挨拶を )……いらっしゃいませ。
( あー!なでなでしてくれないっ / お店に響く来客を知らせるベルの音に、そちらへと身体向ける相手に抗議の視線送るも届くはずもなく。伸ばした腕は相手に届かず、ちょいちょいとただ空を切り )
( 背後で何やら動く気配。お客さんを「お好きな席へどうぞ」と誘導した後に振り返ってみれば、ご立腹な様子の彼女がこちらを見上げていて。しかしお客さんを放ったらかしにするわけにもいかず、後で沢山ご機嫌を取ろうと心に決めつつ、とりあえず今は一撫で )ごめんね、ノアは好きなようにしてていいからね。
( チリンと音が鳴って人が入ってきたら、理玖、そっちいっちゃうって知ってるけど…知ってるけどっ / 頭撫でる手からするりと身を翻し爪研ぎのある場所まで移動すれば、バリバリと音を立て爪を研ぎ。その後てくてくとお店の中歩きお店の扉付近にちょこんと座り表眺め )
( ちらりちらりと彼女の様子を窺いながら、注文を受け、たまに短い会話を交えつつ、無事軽食と珈琲を提供する。お客さんが携帯電話を取り出したタイミングで、扉の外を眺める彼女の傍に寄れば、しゃがんで一緒に外を見つつ小声で声を掛け )……ノア、ノア。何見てるの?
( なんだろう、あれ… / 葉の繁った枝が風に揺れて地面に落ちた影がゆらゆら揺れるのを視線で追いかけるのに夢中になっていて。傍にきて名前を呼ぶ声を聞き取ればまるで返事をしているかのようにパタパタっと尻尾揺れ、相手へと顔向け『にゃぁん、』と鳴き )
( 声を掛けるとすぐにこちらを振り返り、返事をするように尻尾を揺らす。猫の言葉は分からないけれど、その仕草も相まって名前を呼ばれたような気になれば、声で撫ぜるように優しい響きで再度彼女の名前を呼んで )うん、ノア。
( 名前呼ばれれば、すくっと立ち上がり相手の周りを時折身体擦り付けながらゆっくりと歩き回り / 理玖、理玖ー、お外行こ?抱っこして? / にゃあにゃあ鳴きながら相手見上げ )
( 何かをねだるように自身の方へ身体を擦り付ける彼女。語りかけてくる鳴き声の内容を読み取ろうとするも叶わず、けれど諦めるわけにもいかないので、一つ一つ思いついたことを尋ねてみて )……うん?お腹空いたの?
( お散歩ー、 / にゃあにゃあと鳴きながら相手の周りを回り続けるがその場から動かないことに、このままでは伝わらないと悟り、お店の扉のを、開けてと言わんばかりにかりかりと爪で引っ掻き )
……ああ、外。あんまり遠くに行っちゃだめだよ?( 店の扉をひっかく仕草でようやく彼女の要望を悟れば、ちらりと外を見、ドアノブに手をかけると諭すようにそう告げ。心配な気持ちはあるものの、彼女は賢い猫である上、猫は自由を好むものらしく、ここは大人しく見送ろうと静かに扉を開ける )
( 開かれた扉にどこか不思議そうな視線を相手に送った後、様子伺うようにその場に立ったまま外へと視線向けるとスッと歩き出し外へ / お外!いってきます / 数歩歩いた後、たたっと駆け出して木の方へと向かい )
( 扉を開け、送り出したはいいものの、やはり彼女のことが気になり。そわそわと落ち着きのない様子で、閉じた扉の窓から木の方へ向かうノアを観察する )
( お外、お外!! / 外に出られたことに足取り軽く緑の葉が生い茂る木へ向かい辿り着けば、勢いのま木を登り始め。幹が左右に別れそれぞれ枝を伸ばしている中心にくると、その場にちょこんと座り / 理玖ー、……見えない )
……なかなか降りてこないな。( 元気に一本の木の方へ向かい、器用に登ってゆくノアを見守って少し。枝葉に隠れて姿が見えない状態が続く中、彼女の声が聞こえたような気がして、まさか降りられなくなったのではと考え至った時には扉を開けて木の方へ駆け出していて )……ノア!
( 木の上で少しのんびりした後、お腹も空いてきたので降りようとするも、思いの外高いところまできてしまったらしく降りるに降りれない状況に。少し降りかけては怖くて元の場所に戻ること繰り返し、段々と心細くなってきて / 理玖ー、理玖ー、どこー? )にゃーん、にぁーーん、、
( 木に近づけば近づくほど声は大きくなってゆき、気持ちが逸る。やっと木の下までたどり着き、その姿を瞳に映すと分かりやすくほっとした顔。息を切らしながら両手を彼女の方へと伸ばして )……いた。ノア、だいじょうぶ?ほら、おいで。
( 飼い主の姿求め、にゃあにゃあ鳴き続けていると、聞き覚えのある声に名前呼ばれ。声の方へと視線向ければこちらへと両手広げている相手と視線合い / 理玖?理玖ー、降りれないのー / そろりと木から降りようと試みるもやっぱり怖いというように元の場所に戻ること繰り返し )
( 危惧していた通り、木から降りられなくなっているらしいと気が付けば、また少し表情が曇る。足が竦んでいる様子の彼女にこちらへ飛び込めというのも酷かと辺りを見回すも、特に使えそうなものも見当たらない。木の幹を下から上へと眺めれば、覚悟を決めたように瞳に力を宿し、しかし彼女へは普段通りの穏やかな笑みを向けて )ノア、そこでもう少しだけ待ってて。
( 相手の元へと行きたい気持ちはやまやまだけれど、足が竦みその場を動けないもどかしさに鳴き声も大きくなり。しかし、相手が告げる言葉に耳ピクピクさせつつ、いつもと違う力強い眼差しに気付けば少し落ち着きを取り戻し、それを表すかのように鳴き声が少し小さくなる。それでも、飼い主の元に行きたい気持ちは募るばかりで、再び前足を木に伝わせるように伸ばし、降りようと試みて )
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