案山子 2021-06-09 01:57:06 |
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俺は奢らねえ。その場で野垂れじ………チッ、今日限りだからな(此処まで分かり易く言われてしまえば分かりたくなくても理解出来る。しかし、相手には一銭も出したくないので地を親指で差し乍拒否しようとするが、言葉を遮るように己の腹の虫が鳴り響き沈黙が流れると気不味さに逃げるように近くの店に入り。)
助かるよ、先刻財布を無くしてしまって困っていたところだったんだ(普段なら共に食事をするなど御免だが相手が奢るとなれば話は別、御礼のような言葉を云いつつ御礼する気は零と言っていいほどないが。そして彼の予想通りの返答に微笑みながら、相手を追うように彼が入った店へと自身も入れば部屋の内装を見渡し此処はなんの店だろう。等と考えていて。)
手前を助けたわけじゃねえ。俺が、腹減ってたから入っただけだ(助かる、と云われればと勘違いされては困ると即答し、何の確認もせず目前の店に適当に入ったので自身もどのような店か分かっていなかったがどうやら喫茶店のようで。如何にも相手の好きそうな女性店員に席に案内されるとどかっと席に座り。)
なんだ、中也も同じだったのか。まあ、財布を無くしたというのは嘘だけど。(微笑みと同時に両手をヒラヒラ、自身の胸の高さまで上げ先刻云った言葉は真実ではないことを明かす。すると店員の声が聞こえることに気が付き、其方に視線を向けると自身の好みな女性の姿で。「私と心中をしませんか?」なんて声を掛けるも返されたのは苦笑。その事を残念に思いつつ溜息をつきながら相手と対面した席に腰を下ろして。)
こんな所でナンパしてんじゃねえ、こっちが恥ずかしいわ(お決まりの台詞が耳に入ってくればチラリ、と目線を其方へと移すと案の定相手が女性店員に声をかけていたので深く溜息を零し、漸く席に着いたことを確認すると腕を組み相手を見据えながら上記を述べるとメニュー表を渡して。)
中也はそんなに身長が低いのだから、これ以上恥をかくことなんてないよ(彼から受け取ったメニュー表を見下ろすものの頁を捲ることもせず、微笑み、そして彼に対する貶しと共に相手へとメニューを渡し返して。その後座りながらも体を伸ばすとソファに背もたれを掛け彼の様子を伺い)
…表出たら覚えてろよ(止まらない相手の嫌味発言に徐々に我慢の限界が近づいており口許を引き攣らせ乍呟き、頁を捲ることなくメニュー表を返してくる様子に何がしてえんだよ、と思いつつも受け取り、パラパラと頁を捲っていくと「俺はパスタにする。手前もさっさと決めろよ」と開いたままの状態でもう一度渡して。)
あまり目立つ行動は控えた方がいいと思うけどなぁ。だって君、森さんを置いてきたんだし(頬を緩ませながら相手の方へ視線を映すと注意と皮肉を込めた言葉を送る。メニューがまた此方へ戻ってきた事に気が付くとメニューを元あった場所へ戻しつつ 「私はカレーにするよ、元々カレーが食べたい気分だったんだ」 等と返答をすれば早く頼んで、と言っているように彼へ視線を送って。)
…チッ(二人を置いてきたつもりはないが他から見ればそう捉えられても仕方がないので何も言い返せず顔を背け乍舌打ちを鳴らし、先程から何処か命令口調な相手に苛立ちを覚えつつも此処で騒ぎは起こせないのでグッと堪え、店員と呼ぶと己と相手の分も注文して。)
中也はよくこの店へ来るのかい?(彼が己の挑発に乗る様子もなく退屈なのか、料理が来る迄の時間を頬杖をつき乍ら店の内装を見遣り。迷いも無く入ったと言う事は彼の常連の店か、唯戸惑い入っただけか。単純な疑問を彼に掛け)
…初めてだわ(腕を組んだまま顔を伏せていると声を掛けられたのでスッと瞳を開き其方に顔を向ければ呟くように返し、頼んだ物が届くと相手にスプーンを渡す成り「さっさと食ってさっさと帰りやがれ」とだけ言ってパスタに手をつけ始めて。)
そう?それは良かったよ(彼の返答に安堵の表情を浮かべるも後に相手が放った言葉に「今日は予定もないしねぇ、嫌がらせに中也の尾行でもしようかな」と冗談を述べ。カレーが自身の目の前へ運ばれれば、珍しく気が利いた彼からスプーンを差し出される。素直に受け取ると料理へ視線を下ろしたその後スプーンで一口分のカレーを掬えば早速食べて。)
…ぜってえ着いてくんな(相手の口調からして冗談だとは分かっているものの油断すると痛い目に遭いそうで一応念を押し、先に食べ終えてしまえば此方のものだと一人納得すると先程よりも食べるペースを速めており。)
あまりに早く食べ過ぎても喉に詰まらせてしまうよ?(カレーを半分程度食べた頃に彼の方へ視線を下ろし。随分と早く手が進む彼の理由を見透かしたように微笑を向け乍ら近くに置いてあった水の入ったコップを彼の方へゆっくりと押す。)
………。(目前に差し出された水の入ったコップを無言でジッと見据えた後、次に相手の顔を凝視すれば、相手がこのような気の利いたことを自分にする筈がない、何か入っているに違いない、と失礼なことを思い乍コップに手を添えて。)
水を取り込めば蛞蝓でも大きくはなれるだろう?(早く、とあまり乗り気ではないであろう彼に水を飲むよう促しつつも挑発をするような言葉を掛ける。その後、カレーを食べ終わればスプーンを皿の上へと置き、頬杖をつく。)
手前は一々喧嘩売りやがって…なら手前が先に一口飲め(懲りずに挑発を続ける相手に更々我慢の限界だ、と深呼吸し、一度気持ちを落ち着かせると相手の頬にコップをグイグイ押し付ければにやりと口角を上げて。)
酷いなぁ、折角気遣ってあげたのに。(彼の反応にさぞ残念そうに溜息を付くと近付けられたコップに視線を落とす。相手に命令をされるというのは少々癪ではあるものの丁度喉も渇いていた頃。相手から押し付けられたコップを手に取れば1口ばかりの水を喉に通し。するとコップを再度彼に差し出して。)
…何も入ってねえみたいだな(相手が一口飲んだことを確りと確認し何もないことが確認出来れば少々意外そうに目を丸くさせ、再度コップを手にすると関節キスにならないよう別の場所に口を付け一気飲みして。)
まあ…薬であれば私は君に渡さず全部飲んでいるだろうしね(欠伸をすると先程とは全く違う反応で水を飲む相手に少々不気味さを覚えるも呆れたような口調で彼に視線を落として。)
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