神様 2021-06-06 18:01:28 |
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残業を終え、帰路についた私は《綺麗な満月の夜》に先週からニュースで世を騒がせていた《通り魔》に襲われて多分死んだ。とても呆気なく、「あっ」という間に。ほんとうに。
そして 次に目が覚めた時、ウユニ塩湖を彷彿とさせるような浅い水と空しかない場所で見知らぬ男に見下ろされている。そんな、なんとも言えない状況である。
「 此処は…、天国?…あの、貴方は?私、多分死んだんだと思うんです。しっかり心臓を刺されましたから。 」
「 天ではないんじゃないかな、君のいた場所でもないんだろうけど 」
「 そうなんですか…?じゃあ、どうやったら戻れるんだろう…。まだ死んでいないのかな。 」
「 ── うん、じゃあ、死んでみる?死んだら元の世界に戻れるかも知れないよ。僕が殺ってあげよう 」
「 え?? いや、ま 待ってください、話を聞いて、他にも方法が、あっ…!!──っっ、くる、しいっ、 」
( 首に金色に光る鎖が巻き付き、ギチギチと音を立てて外側に交差した刹那、耳の奥で何かが折れるような重低音が響いて暗転 )
「 さようなら 」
「 ── ── ── っ!!! し、しんだ?!死にましたか、わた、しっ!最低、最低です、このっ、人でなし! 」
「 おっと、そう言う感じ ? まいったな 」
現実世界で死んだ人間が元の世界に戻る為に奮闘するお話…《 ── ではなく、貴方が死にたがりの神様を救うお話 》
── レス禁止 ──
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