冷凍ミカン 2021-06-01 23:53:32 ID:297f5cb80 |
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>11 ダレン
「あら、もしかして同郷の方?
気にしてないわよ、素敵な偶然、こういうこともあるのね」
サングラス越し、視線を細め笑顔を浮かべる。
細く白い指で自分のテーブル上にあったクッキーを摘み、その一片を小さく噛んだ。
数度咀嚼してから飲み込みゆっくりと口を開く。
「良い天気も過ぎると困りもの、この時期はまだ良い方だけど。
この先どんどん蒸し暑くなっていくのよ、参っちゃうわ」
冗談ぽく肩を竦め、しかしこればかりは本心も含まれる。
日本の夏場の湿気を伴う暑さは、そう簡単に慣れるものでもなかった。
「ところで貴方は……旅行かしら?
それとも、真面目そうな方だしお仕事?
迷惑でなければ聞かせてほしいわ、折角遠い地で出会えたのだし」
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