「さて。ここに我輩は宣言するでしょう」
――偉大なる■■の開始と
――深遠なる■■の幕開けを。
用意されし血塗れた舞台、幾度も放棄された実験、その度に澱み、溜まってゆく膨大な憎悪・悪意
あちらこちらから喚びこまれた混ざり得ぬ事の無き様々な者達
唐突に突き付けられた過酷な現実・運命の岐路で迷い留まっている猶予すら与えられない。
ある者は絶望し悲嘆に暮れ
ある者は喜々とし殺戮と闘争に興じ
ある者はただただ置かれた現実に足掻き始め。
そしてある者はこの凄惨な群像劇、その向こう側にある真実を探し求める。
「さあ」
静謐の支配する間に朗らかに宣言する何者かの声
「我らが愛して止まない人間の皆さま。
どうか御笑覧あれ」
「――総ては、此処から始まるのです」
―
――
―――
―チク・タク チク・タク チク・タク チク・タク チク・タク チク・タク
チク・タク チク・タク チク・タク
無数の機関時計が打ち鳴らす
耳障りな時を刻む音
それのみが鳴り続ける空間と言う概念を取り払った様なそんな空虚な領域
その中に佇む一つの真っ黒な影は――哂う様に口元を歪める。
>開始までレス禁