名無しさん 2021-05-17 19:55:21 |
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はいー!よろしくお願いしますっ
(部活帰りに寄ることのあるコロッケ屋のおばさんに捕まって少し話してから再び歩き出したところで、背後から声をかけられ足を止め。男性の声であることとその内容からまさかとは思ったが、距離からして自分が話しかけられているのに間違いはないだろう。今日は妙な人間によく会う……と小さく溜息を吐いてから振り返ると、そこに立っていた相手の姿に驚いて目を開き。「君は…日向くん、か。知らない人だったらどうしようかと」今朝名前を知ったばかりとは言え、同じ学校の後輩であることに少なからず安堵して胸を撫で下ろし。「君も寄り道か」相手の持っているソフトクリームが目に留まると、また一人だろうかと辺りを見回して)
(名前を覚えていてくれたことが嬉しくてニコニコしながら『はい、寄り道してました!そこで先輩のこと見つけたので見過ごすわけにはいかなくて。ソフトクリーム美味しいですよ、食べますか?俺はスプーン使ったので直接食べてもらってもいいですし!』ソフトクリームを相手の顔の近くに近づけてどうぞと微笑み
え、いや……(相手の言葉の勢いに気圧され戸惑っていると、差し出されたソフトクリームを見つめて暫し硬直し。女子のように間接キス云々を気にするようなことはしないが、人の物に口を付けるという行為は気が引ける。しかし、何の含みも無い笑顔を見ると断るのも申し訳ないような気がする。眉を寄せ悩んだ末、意を決したようにソフトクリームへ舌を這わせ。そのままひと齧りすると、「……ん、美味い。ありがとう」と礼を述べてから、唇に残ったクリームを舌で舐め取りながら頷いて)
(相手のソフトクリームを食べる姿と背後に唇に残ったクリームを舌で取る姿に暫しフリーズして、その後後ろを向き耳まで赤くし俯きながら『くっそかわいい...』と呟き悶えて。そこに先ほど離れた友人たちが来て、お前どした?と声をかけられれば『天使に悪戯された』とつげさらに困惑させてしまい。そのうちの1人の女子がソフトクリームいらないなら食べちゃうよと言うと必死で守りわなわなと震える手でスマホを取り出して食べかけのソフトクリームの写真を撮れば、一気に残りを食べてリスみたいにぱんぱんに頬袋を膨らませて
(突然後ろを向いてしまった相手を見て、やはり嫌だっただろうかと不安が胸を過ぎり。謝ろうとしたところへ友人らしき他の生徒達がやって来ると声をかけるタイミングを失い、どうしたものかと暫し悩みながらその様子を眺め。楽しげな相手を見ているうちにいたたまれなくなると、「せっかくのソフトクリーム、悪かったな。俺はこれで…」と相手の背中に声をかけて立ち去ろうとして)
(もぐもぐと口を動かし何とか飲み込んだところで相手から声をかけられ慌てて後ろを振り向き。『待ってください、どこいくんですか?俺もついてっていいなら付き合わせてください!』と述べて、不思議そうな友人たちを何とか見送り2人きりの状況を再び作り
え?(振り返った相手の言葉に足を止めると、背後に居る相手の友人達へ困ったように視線を向けてから「本屋に行くだけで……。駄目ってことはないけど、友達が居るだろう」と、再び相手に視線を戻して)
(/今日はそろそろ寝ようと思いますっ。お相手をありがとうございました!)
(友人の1人に耳打ちでこそこそと話をすれば納得したようにニヤニヤ笑いバイバイと皆離れていき、『もう大丈夫です、本屋デートしましょう』ニコニコしながら相手の肩をぽんぽんとして
おやすみなさい、また明日!
デートって……退屈でも知らないぞ(友人に小声で何か伝えている様子を訝しげに見てから、嬉しそうに笑う相手に溜息をひとつ。ひとまず入ろうとしていた本屋は目の前にあるので、くるりと踵を返して目的の場所へ歩みを進め)
おはようございます~!
先輩といれば退屈なんて一生縁のない言葉ですよ(了承してくれたように本屋の中に踵を返した相手にやったーと万歳して相手の後ろをついていき『本屋なんて久々に来たかも...先輩は今日何を探しに来たんですか?』と声をかけて
おはようございます!
好きな作家の新刊が出たんだ。今より少し未来の日本が舞台で、SF寄りのミステリ……君は何か見る?(何を根拠にそんな事が言えるのかと思ったが、楽しそうに手を上げる相手を見れば口を閉ざし。中へ入って目的の棚を目指しながら答えると、相手は何か見たいコーナーが無いかと尋ねるために立ち止まって振り返り)
俺も先輩と同じ本読みたいです!(相手が本をよく読むらしい、また好きな作家さんの新刊を探していると聞けば自分も相手と同じものを体験して近づきたいと考えてこう述べて。『どの本だー?』相手が指差したコーナーに着けば難しそうな題名たちを目に『こんな本を読んでるなんて先輩はやっぱり賢いんですね』と微笑み
同じ本、か。読んでみれば、難しいことは無いよ。もしも合わないと感じたら、また違う本を読んでみるといい。えーっと、……ああ、これだ(相手の前に目的の本が積まれているのを見つけると、横からもぐり込むようにして二冊手に取り。青地に白い小花が散りばめられているカバーのそれを一冊差し出すと、「青に向かう花っていうタイトルなんだけど。自分の名前が入ってると思ってたけど、日向くんの名前も入ってるんだな」なんて、今朝もらった包み紙に書かれていた漢字を思い出して小さく笑い)
へぇ...、綺麗なタイトルと表紙ですね。先輩みたい。先輩の青っていう字も入ってる。青に向かうだから...今の俺の状況そのままですね。(へへっと笑い、タイトルが特に気に入ったのか自分も三冊目を手に取り表紙とタイトルを眺めて微笑み。
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